“智慧”、“陽炎”、“ガチャ”を得た転生者の異世界冒険譚~ありふれ編~ リメイク版 作:白の牙
「う~~~ん」
ステータスプレートを渡された後、斗真達は城の宝物庫へと連れて来られ、自分達の天職にあった武器を探している。
「斗真君、いいものは見つかりましたか?」
すると朱乃が声をかけてきた。
「これだっていうものが中々見つからなくてな。そっちはどうなんだ?」
「私には斗真君から貰ったものがありますから」
そういうと朱乃は周囲を確認した後、収納空間から鞭を取り出し、見せた。
「これに勝るものはありませんわ」
「質が違うからな。俺も愛刀の代わりになりそうな剣を早く見つけないとな~~」
周囲が次々と武器を決めていくのを見て探すがしっくりくるものがなかった。いっそのことスキルで作るかと考えていると、
「ん」
超直感が何かを感じ取った。超直感に導きに従い、進むと1本の剣が置かれていた。斗真はその剣を手に取り、鞘から引き抜いた。
「両刃の直刀・・・か」
周りに誰もいないことを確認した斗真は見つけた剣を数回振るい、感触を確かめる。
「しっくりくるな。これにするか」
得物を選び終えると、メルドから武器が決まった者から訓練場に戻り、訓練を始めるようにと言われ、斗真はグレイフィア、朱乃、雫と一緒に訓練場へと戻り、訓練を始めるのだった。
「495、496、497、498、499、500!」
初日に訓練を終え、各々が部屋で休憩を取っている中、斗真は部屋で日課であるトレーニングを行っていた。
「ふぅ~~~」
トレーニングで掻いた汗をタオルで拭いながら水を飲んでいるとノック音が聞こえてきた。
「斗真様、入ってよろしいでしょうか?」
「グレイフィア?いいぞ」
「失礼します」
許可を得ると、グレイフィアが部屋に入ってきた。
「どうした?」
「斗真様にお願いがあります」
「お願い?」
「はい。服を作るための生地が欲しいんです」
「・・生地?」
グレイフィアの予想の斜め上のお願いに首を傾げる。
「いや、何で・・・生地?」
「配られた服は防御力に不安がありまして」
「あ~~~~」
グレイフィアの言葉に斗真はかけている服を見て苦笑いする。
「でも生地か~~~・・・・・・あそこならいいのがあるかもしれないな」
どうしたものかと考えているとある場所を思い出し、収納空間から魔導書“夢幻の宝物庫”を取り出して開き、異空間へのゲートを開いた。
「相変わらずすごい場所ですね」
魔導書“夢幻の宝物庫”は世界にはあるが世界にはない特殊な別空間に存在する宝物庫への扉を開くことが出来る本だ。宝物庫内にはアニメや漫画、ラノベ等に出てくる武器やアイテム、素材等が保管されており、寝室や風呂まで存在している。
更にこの空間は魔力濃度も高く、斗真は1ヶ月に1度、多くて2度この空間にき、無限ガチャを回している。
「いいのがあればいいんだけどな~~」
素材を置いてある棚から生地に使えそうなものを探していると、
「どう思う?」
ガチャで手に入れた転スラの世界で入手出来る地獄蛾で作った絹織物。説明では高い防御力を持っていると書かれていたのを思い出し、ラファエルに尋ねる。
『解。軽いうえに軽鎧より丈夫なので適していると思われます』
「決定だな。グレイフィア、これを」
ラファエルからの太鼓判も出たので手にした絹織物をグレイフィアに渡す。
「何人分作るつもりなんだ?」
「斗真様は勿論として私、朱乃さん、恵理さん、雫さん、南雲さん、清水さんの7人分を予定しています。斗真様、ダイオラマ球をお借りしてもよろしいでしょうか?」
「勿論だ」
刀真は収納空間からボトルシップならぬミニチュアボトルを取り出し、グレイフィアに渡す。
「明日の休憩時間に皆様の寸法を図ったら、製作に入ろうと思います」
絹織物とダイオラマ球を亜空間へとしまうと、宝物庫内にある寝室で少し待っていてくれと言われたので待っていると、
「お待たせしました」
「一体何をしてきたん・・・だ?」
グレイフィアが宝物庫に保管されていたセクシーランジェリーを着て入ってきた。グレイフィアは唖然としている斗真に近づきベッドに押し倒し、跨る。
「・・もしかして生地云々はこのための口実か?」
「いいえ。服を作ろうと思っているのは事実ですよ。漸く出来る年齢になったんです、久しぶりに楽しみましょう」
「・・・そうだな。俺もずっと生殺し状態だったからな~。グレイフィアの言う通り、久しぶりに楽しむとしますか」
グレイフィアの尻を掴み、2人は久方ぶりに交わるのだった。
その翌日、
「まだかグレイフィア?」
「もう少しお待ちください」
翌日、午前の訓練を終えた斗真は服を作るため、グレイフィアに寸法を計られていた。
「終わりました。これで全員の服を作ることが出来ます。リクエストありますか?」
自分のは勿論の事、斗真、朱乃、雫、恵理、ハジメ、幸利の7人分の寸法が書き記され手帳を閉じながらグレイフィアが全員に尋ねる。
「俺はいつも着てるあの服で」
「私はこのようにお願いしますわ」
「私は今着ている服と同じ感じで後、刀真みたいなコートが欲しいです」
「僕は貰ったこの服と同じで」
「僕は・・・こんな感じかな」
「俺は大体こんな感じで」
全員の要望を聞き、メモを取ったグレイフィは服作りを行うべく自室へと戻っていった。
「そういえば南雲。午前の訓練のときいなかったよな?」
「え?う、うん。メルド団長と一緒に国お抱えの錬成師の人と会ってたんだ」
幸利の問いにハジメは簡潔に答えた。
「どんな人だったんだ?」
「僕達と同じか少し上の人だったよ」
「国が抱えている職人にしては若いな」
自分達と同年代の人物が国お抱えの職人であることに驚く。
「でも、訓練と並行して教わるって大変じゃない?」
「メルド団長が錬成の方に集中すればいいって」
体を動かすことがあまり得意じゃないハジメにとっては渡船だったようだ。
「その人から錬成について教わりつつ、僕でも使えそうな武器を作ってみよう思ってるんだ」
「南雲君は非戦闘職だから作っても意味ないんじゃないかしら?」
「そうなんだけど何かあった時、自分の身を守れるのは自分だけって言うし。念には念をいれて作っておこうと思ったんだ」
雫の問いにハジメが正論を言う。
「助けが必要なら言えよ?」
「うん」
それぞれが今、自分達にできることを頑張るのだった。