“智慧”、“陽炎”、“ガチャ”を得た転生者の異世界冒険譚~ありふれ編~ リメイク版   作:白の牙

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第14話

 

 

 

 「異世界で温泉に入れるだなんて」

 

 ダイオラマ魔法球と呼ばれる場所に強制転移させられ、斗真と斗真が召喚したロクサーヌとリーシャの行為を見て当初の目的を完全に忘れていた優花は目的を思い出したのだ。

 

 「隣失礼します」

 

 湯につかりゆったりとしているとタオルで身体を隠したロクサーヌとリーシャが断りを入れ、湯に浸かる。

 

 「お湯につかるのがこんなに気持ちいいものだったなんて」

 

 「ロクサーヌさんの世界にお風呂はなかったんですか?」

 

 「あったかもしれませんが。あっても入れるのは貴族といった一部の人達だけだと思います」

 

 「どの世界にも位の高い人たちはいるんですね」

 

 湯に浸かりながら何気ない会話をするロクサーヌとリーシャ。

 

 「(改めてみると2人ともスタイルいいわね。本当に私と同じ年?)」

 

 そんな2人の胸と自身に胸を見比べ、ため息を吐く優花。

 

 「あ、あの」

 

 「はい?」

 

 「なんでしょうか?」

 

 「そ、その、ふ、2人はや、八神のことをどう思ってるんですか?(って、なに聞いてるのの私!?)」

 

 話しかけたのはいいものの何を話せばいいかわからず、てんぱってとんでもないことを尋ねてしまう優花。

 

 「えっと、それは性格のことですか?それとも異性としてでしょうか?」

 

 優花の質問の意図が読めずどちらなのかをリーシャが尋ねると、

 

 「い、異性としてです」

 

 今更、質問を撤回することも出来ず、優花は顔を赤くしながらリーシャの問いに答える。

 

 「私はご主人様のことを愛しています」

 

 まず答えたのはロクサーヌだった。

 

 「この首輪から分かるかもしれませんが私は奴隷という身分でした。自分の意志で仕えるものを選べず、人権もなくだた命令を聞くことしかできません、それこそどんな命令であっても」

 

 ロクサーヌは自身の首に付けられている首輪を触れながら語る。

 

 「ですが、ご主人様は私を奴隷としてではなく一人の人間、いえ、種族が違うので人物として見て、優しく接してくれました。行為を行った切欠こそ下着でしたが私はご主人様のことを愛し、支えていきたいと思ってます」

 

 ロクサーヌは嘘偽りな自分の本心を伝えた。

 

 「私は会った当初は同年代の男の子としてみてました。だけど、意識するようになったのは4日ほど前だったと思います。喚び出されたとき私は悩みを抱えていました。暗殺者である自分とアーティストとしての自分、どっちらが本当の自分なのかと。浮かぶ月を見ながら考えていると斗真さんが来て、考えるのをやめて世間話を始めました。その際に口げすべって悩んでいることを話してしまったんです」

 

 ロクサーヌが話し終えると今度はリーシャが語りだした。

 

 「そしたら斗真さんはこういったんです。”表の自分も裏の自分も含めて私なんじゃないのか”っと。後、こうも言ってました、“欲しいものは全部この手で掴み取るって、とある海賊が言ってた。だから、どっちの道を選ぶかじゃなく、両方の道を選べばいいんじゃないか?”って言ったんですよ?それからです私が斗真さんのことを気にし始めたのは。それから数日と経たずにロクサーヌさんと同じであの下着を着たことであんなことになっちゃいましたけど」

 

 「その後悔とかはなかったんですか?」

 

 「ありません。勿論、正気に戻ったときは気恥ずかしさやなんやらで混乱しましたけど」

 

 優花の問いにリーシャは頬を描きながら言う。

 

 「そういう、園部さんはどうなんですか?」

 

 「私は・・多分、好き、何だと思います」

 

 「なら思いを伝えるべきです」

 

 優花の言葉を聞き斗真に思いを告げるべきだとロクサ―ヌが言う。

 

 「だけど、告白しても結ばれるとは限らないもの。私たちの世界だと一夫一妻が基本だから。・・・・先に上がりますね」

 

 沈んだ表所でそういうと優花は風呂から出て行った。

 

 

 

 

 

 その翌日の朝。

 

 「ん・・・うぅ~~~~~ん」

 

 朝日を浴び、目を覚ました優花。だるい体をゆっくりとおこし、身体を伸ばしていると、

 

 「な、なに!?」

 

 爆発音が聞こえてき、眠気が一気に覚めたのだった。何が起こっているのかを確認すべく、着替え外へと出る。音を頼りに走り、密林を抜け、浜辺に出た優花が見たのは斗真が使っていた剣を握り、RPG等で出てくる精霊に似たような存在と戦っているロクサーヌの姿だった。

 

 「ん?おはよう園部、よく眠れたか?」

 

 「おはようございます園部さん」

 

 「お、おはよう。じゃなくて!?これは何!?」

 

 「何って、見てわからないか?戦闘訓練だよ」

 

 「戦闘訓練?・・・これが?」

 

 斗真にそういわれ、優花は城で自分たちが受けていた訓練を思い出す。

 

 「こんなの訓練じゃないわ」

 

 だが、ロクサーヌの受けているのは自分達が行っていた訓練とは明らかに違うと察した優花が斗真を睨む。

 

 「そう怖い顔をするなって。確かに今、ロクサーヌが受けている訓練はやりすぎかもしれないが、普通の訓練じゃないんだよ」

 

 「普通の訓練じゃない?」

 

 「っそ。これは、担い手にふさわしいかどうかを確かめるためのものだ」

 

 「担い手?」

 

 斗真の言葉に優花は首を傾げた。

 

 「ことの発端はここでの2日前。私とロクサーヌさんの武器を見繕うため、ここ(正確には無限の宝物庫)にある蔵へと赴きました。中には様々な武器があり、私たちはその中から自分に合った武器を探し始めました」

 

 “私のメイン武器は見つかりませんでしたけど”っとリーシャが優花に説明する。

 

 「そんな中、ロクサーヌさんは惹かれるようにある武器の元へと向かったんです。そこで見つかったのは寄り添うように立て掛けられた長剣と短剣があったんです」

 

 「ロクサーヌが得物をその2振りの剣に決め、手に取ろうとしたとき、あろうことか剣がひとりでに動いて蔵から飛び出し、浜辺までやってくると、魔力で身体を生み出し、剣を装備してロクサーヌに襲い掛かったんだ」

 

 リーシャと斗真がことの発端を伝える。

 

 「一人でにってそんなことがあるの?」

 

 「普通はないが、どうやらあの剣は意思を持つ剣みたいでな、喋ることはできないが簡単な意思疎通は出来るみたいなんだ」

 

 「突然だったこともありロクサーヌさんは負けましたが、剣は剣でロクサーヌさんのことを認めているらしく、相応しい担い手にするべく1日に1回こうやって戦いという名の稽古を付けているんです」

 

 「・・・・その稽古も今日で終わりそうだな」

 

 見聞色の覇気で少し先の未来を見た斗真がそういうと、

 

 「醜(しこ)の獣のもののふの、八十(やそ)の力を解き放つ!」

 

 ロクサーヌが戦いながら詠唱を始める。すると、剣に魔力が纏った。

 

 「奪命(だつめい)“ビーストアタック!”」

 

 詠唱を唱え終えると、ロクサーヌは魔力を纏った剣を振るう。すると、3本爪で引き裂いたかのような斬撃が走り、剣が生み出した魔力体を斬り裂き、魔力体が持っていた2本の刀剣が地面に落ちた。

 

 「あ」

 

 「勝負あり・・・ですね」

 

 「あぁ」

 

 集中力が途切れ肩で息をするロクサーヌを見ていると、落ちた刀剣が浮かび、ロクサーヌの前まで移動する。

 

 「はぁ、はぁ、私を使い手に認めてくれたんですか?」

 

 「「・・・・・・」」

 

 ロクサーヌの問いに2本の刀剣は何も答えないでいたが、

 

 「分かりました。これからよろしくお願いします」

 

 「よろしくって、何も言ってないじゃない」

 

 「多分、所有者にしか声が聞こえないんじゃないかと」

 

 不思議がる優花にリーシャが自身の予想を教える。肩で息をしていたロクサーヌだったが数分経つと体力が少し戻ったのか浮かび2本の刀剣を手に取り、軽く振るい感触を確かめた後、長剣を海へと向けると剣から雷撃が放たれた。

 

 「凄い・・・ですね」

 

 「あぁ。ロクサーヌとの闘いで魔法を使われていたらまだ勝てなかっただろうな」

 

 雷撃の威力を見て剣があえて魔法を使わないでいたことを知った斗真とリーシャは魔法が使われてたら結果は変っていたのだろ理解した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、ロクサーヌの武器も決まったことだし、次はリーシャのだな。もう一度聞くが適したのはなかったんだよな?」

 

 「はい。似たようなものはあったんですけどしっくりと来なくて」

 

 あの後、コテージに戻り朝食を食べ終えると斗真とリーシャはリビングでリーシャの得物について話し合っていた。

 

 「っと、なると一から作るしかないな」

 

 「そうなりますね。でも、ここにもあの空間にも作る場所も設備もありませんし」

 

 「それについては問題ない。ここじゃ狭いから外に出よう」

 

 場所も設備もないことにリーシャが嘆くが、斗真は問題ないと言い、外に出る。

 

 「このぐらいの広さなら問題ないな」

 

 外にで、充分なスペースのある場所までやってくると収納空間から3×3×3ルービックキューブの大きさの立体を取り出した。

 

 「展開っと」

 

 上部のスイッチを押し、立体を放り投げると立体が巨大化した。

 

 「と、斗真さん、これは?」

 

 「リーシャの武器を作るための施設だよ。入るぞ」

 

 驚くリーシャを他所に斗真は立体の一部に触れると、入口ができ中へと入っていく。置いて行かれないようリーシャは慌ててその後を追うのだった。

 

 中に入ったはいいが何もなくただただ、真っ白だった。

 

 「何もありませんよ?」

 

 「ここは思い描いた工作工具を生み出し、工作台を生み出し、製作のサポートを行う、万能工房なんだ」

 

 リーシャの問いに答えるように斗真は床に触れ、工作台を生み出した。

 

 「ここでリーシャの武器を作る。素材は山のようにあるからな。暗器といった物も作れる。どんな形なのか、ここに書いてくれ」

 

 斗真は宙にディスプレイを投影し、そこに得物の形を書くようリーシャに言う。リーシャは記憶にある秘密組織にも劣らない、下手したらそれ以上の技術力を持つ斗真に唖然とするが、割り切り、武器を書いていく。

 

 数分後、設計図が完成した。

 

 「できました」

 

 「はいよ。じゃあ、模造品を作ってみるか」

 

 設計図を受け取った斗真はそれを読み取り、試作品を作った。

 

 「形状は同じですけど少し小さいですね」

 

 「小さいって普段どれだけのものを振り回していたんだ?」

 

 「身の丈ほどある大刀です」

 

 「ふむ・・・・悪いが生体情報をスキャンさせてもらうぞ」

 

 リーシャの話を聞いた斗真は一言詫びた後、リーシャの身体をスキャンした。そして、スキャンして得た情報を基に大剣の大きさ、重さ等を調整し、試作品を作成した。

 

 「どうだ?」

 

 「凄いです、鍛えていたとはいえ前までは気で強化して持っていたのに、今は軽々と持てます」

 

 「リーシャの生体情報から得たデータで最適な重さに調整してるからな。どうする?このデータで作るか?」

 

 「はい、お願いします」

 

 「了解」

 

 リーシャからOKを貰った斗真は普通の鉱石ではなく家庭菜園で何故か収穫することができたヒヒイロカネを取り出し、台の上に乗せ、作成を開始した。作成は数秒で完了した。

 

 「暗器も作るか?」

 

 「今はいいです。この剣に慣れておきたいので」

 

 「そうか」

 

 斗真に一礼するとリーシャは工房から出て行った。

 

 「さて、俺の作業もしちまうか」

 

 リーシャを見送ると斗真はアイテムボックス内から愛刀である“ディーソード・ベガ”改め“絶狼”を取り出し、台座に乗せる。

 

 「・・・・ラファエル、最後にもう一度確認する。この剣に原典の能力はないんだよな?」

 

 『解。はい、ありません。鍔の開閉はただのギミックです』

 

 「分かった。・・なら作るとするか。俺だけのディーソードを」

 

 ラファエルから最後の確認を得た斗真は自分だけの剣を作るための作業を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 「はぁ!」

 

 「やぁ!」

 

 斗真が自身の武器の強化をしているころ、浜辺ではロクサーヌと武器を得たリーシャが手合わせを行っていた。

 

 「・・・・・」

 

 その様子を朝と同じように優花が砂浜に座って見学していた。

 

 「身の丈ほどある大剣を片手で軽々と振るいつつ、ここまで機敏に動けるだなんて」

 

 「そちらもいい腕です」

 

 互いの戦闘力の高さを賞賛しつつ2人は手合わせを続ける。

 

 「(ロクサーヌさんもだけどリーシャさんもすごく強い)」

 

 2人の強さを見て優花か自分たちがいかに狭い世界にいたのかを嫌でも理解した。それと同時に、鍛えても3人の足手まといにしかならないんじゃないかと思う。

 

 「・・・・・」

 

 そして、立ち上がると今、自分に出来ることをしようとログハウスへと戻っていった。それから30分ほど経ち、ロクサーヌとリーシャの手合わせは終わった。

 

 「お疲れ様。これを飲んで疲れを取って」

 

 飲料が入ったコップを2人に渡す優花。

 

 「ありがとうございます優花さん」

 

 優花からコップを受け取り、飲むとさっぱりとした甘味にほのかな酸味が口の中に広がった。

 

 「これは」

 

 初めて味わう味にロクサーヌが目を見開く。

 

 「・・・はちみつとレモンを水でかき混ぜたものですね」

 

 「えぇ、冷蔵庫にあったから使わせてもらったわ。レモンは疲労感を軽くし、はちみつは疲労回復のエネルギー源になってくれるからね」

 

 料理店の家の娘のため一通りの栄養学や組み合わせ等を良心からを教わっており疲れた体に最適な物を用意したのだ。

 

 「お代わりと、漬けていたレモンもあるわ」

 

 「食べれるんですか?」

 

 「普通なら酸っぱいだけだけど、2~3日も漬けていれば酸っぱさがなくなって食べやすくなるの。来る前に味見もしたわ」

 

 優花にそういわれ、2人は恐る恐るはちみつに漬けたレモンの薄切りを齧るとドリンクとして出されたのと同じ味が口の中に広がった。

 

 「レモンを生で食べるのは初めてですが、これはいいですね」

 

 「ここにいる間に作れるだけ作っておきましょう。優花さん、作り方を教えてください」

 

 「分かったは。まずは・・・」

 

 ハチミツレモンで疲労を回復したリーシャとロクサーヌはロッジに戻り、優花からレモンのはちみつ漬けを作り方を教わり、作り始めるのだった。

 

 

 

 

 「紅茶に淹れてもおいしいですね」

 

 ロッジに戻りレモンのはちみつ漬けを作り終えた3人は作業の合間に優花が作ったスコーンを茶菓子にお茶を飲んでいた。

 

 「優花は料理が本当に上手ですね」

 

 「一応、料理人を目指しているからね」

 

 将来の話や地球についてなどたわいもない話を続けていると、

 

 「あ~~~」

 

 斗真が戻ってきたのだが、10人中10人が見ても体調がよろしくない表情していた。

 

 「や、八神、大丈夫?顔色悪いわよ」

 

 「大丈夫・・じゃないな。少し寝るわ、飯は適当に作って食っておいてくれ」

 

 優花の問いに答えた斗真は2階の寝室に向かおうとしたが、あることを思い出し、

 

 「そうだ、園部。これを」

 

 収納空間内にしまっていた物を取り出し、優花に渡した。

 

 「これ・・は?」

 

 「偃月輪と投擲用の武器だ。ナイフだけじゃ不安だからな。それは投げて使うのは勿論、接近戦でも使うことが出来る。扱い方はリーシャに教わってくれ」

 

 「で、でも、八神。私は・・」

 

 「今は大丈夫かもしれないがあそこが安全地帯とはまだ決まったわけじゃないからな。身を守る手段はあったほうがいい。最低限、この階層の魔物を倒せる位にまでは強くなってもらう。リーシャ、指導は任せた」

 

 「分かりました」

 

 「んじゃ」

 

 優花のことをリーシャに任せると、斗真は今度こそ2階に上がっていった。

 

 「八神、大丈夫かしら?」

 

 「リーシャさん」

 

 「えぇ。多分、能力を使って生命力を大量に消費したことからくる反動かと」

 

 心配そうな表情をする優花と違い、事情を知っているロクサーヌとリーシャも心配そうな顔をする。

 

 「ロクサーヌさん斗真さんのことをお願いします。私は斗真さんの指示通り、優花さんに武器の扱い方を教えなくてはいけないので」

 

 「はい」

 

 言われずとも斗真のことを見ようとしていたロクサーヌはリーシャに返事を返すと追うように2階へと上がっていった。

 

 「では、私たちも訓練を始めましょうか」

 

 「あのロクサーヌさんは何をしに・・・ま、まさか」

 

 昨夜の情景を思い出し、顔を赤くする優花。

 

 「えっと、優花さんが思っているようなことにはならないと思いますよ?」

 

 優花の表情を見て何を考えていたのかが分かったリーシャは違うという。

 

 「ロクサーヌさんは斗真さんと添い寝をするために行ったんです」

 

 「そ、添い寝?」

 

 「はい。斗真さんに元気になってもらうため」

 

 「・・・添い寝したぐらいで元気になるの?」

 

 「少なくとも今よりは元気になると思いますよ」

 

 「・・・・・」

 

 リーシャの言葉を信じられずにいると、

 

 「信じられないんでしたら優花さんも私たちと一緒に添い寝をしますか?」

 

 「ふぇ!?」

 

 リーシャの発言に再び顔を赤くするのだった。

 

 「な、な、な」

 

 「訓練はここにいる間はいつでもできますし。そうしましょう」

 

 強引に決めるやいな、リーシャは優花を連れて2階へと上がり、静かに寝室の扉を開け中に入る。

 

 「リーシャさんに優花さん?」

 

 部屋に入るとロクサーヌの膝を枕に眠っている斗真と斗真の頭を優しくなでているロクサーヌがいた。

 

 「どうしてここに?訓練をするんじゃなかったんですか?」

 

 「その予定でしたが、変更して一緒に斗真さんの回復をすることにしました。っさ、優花さん」

 

 「で、でも」

 

 いきなり気になっている人物と添い寝をしろといわれ出来るはずもなくしどろもどろしていると、

 

 「失礼します」

 

 リーシャの謝罪の言葉が聞こえたと思ったら視界が暗転し、天井が映った。

 

 「っへ?」

 

 何が起こったのかわからず、顔を横に向けると眠っている斗真の横顔が映った。

 

 「~~~~!?」

 

 「しぃ~~~~ご主人様が起きてしまいます」

 

 声を上げようとした優花だったが、ロクサーヌが手で口を塞ぎ、静かにするように言うのだった。

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