“智慧”、“陽炎”、“ガチャ”を得た転生者の異世界冒険譚~ありふれ編~ リメイク版   作:白の牙

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第15話

 

 

 

 

 「・・・・・これどういう状況?」

 

 愛刀強化と新たな装備の製作、強化でLPを大量に使い、疲弊した斗真は何とかロッジに戻り、2階の寝室で眠ろうとしたらロクサーヌが入ってきて膝枕をしてくれた。

 

 「(リーシャはまだわかる。一応、そういう関係になったから・・・・だけど、何で園部までここにいるんだ?しかも隣で腕を絡めて寝てるし)」

 

 そう、目が覚めたら隣にリーシャが腕を絡めて眠っており、逆の腕には優花が同じように腕を絡めて眠っていたのだ。

 

 「(う~~ん、雫、程ではないが園部も中々・・って!何を確認してるんだ俺は!?)」

 

 心の内で自身の行いにツッコミを入れながら、眠っている3人を起こさないように慎重に腕の拘束を解き、座って眠っているロクサーヌを横にさせ、静かに部屋から退出した。

 

 

 

 

 

 

 「う~~~~ん、3人のおかげでLPの補填が出来たおかげで好調っとまではいかないが、ある程度は回復できたぜ」

 

 凝った身体を伸ばしながら体調を確かめ終えると、収納空間から愛刀と大型の腕輪を取り出す。

 

 「さて、付与した能力の確認と行くか。まずは、腕輪、正確には腕輪に取り付けた結晶からだな」

 

 斗真は五つの結晶がはめ込まれた重厚感のある金色の腕輪を右腕に装着する。

 

 「重厚感だが、軽量化の能力を付与したおかげで動きに支障はないっと。まずは、増幅の効果から試すか。火球」

 

 腕輪を付けた右腕を数回振るって感覚を確かめた後、斗真は手に1個の火球を生み出したのだ。だが、

 

 「・・・でか」

 

 ソフトボール並みの大きさを意識して作った火球だったが、結晶の一つ“増幅”、その効果で生み出された火球はサッカーボール並みの大きさまで大きくなっているのだ。

 

 「ここまで効果があるとはな。これなら少ない魔力で強力な魔法が撃てるな。さて次はこの結晶の検証だな」

 

 増幅の効果を確かめ終えると海に向かって生み出した火球を放つ。

 

 「(瞬間能力上昇“インパクト”)」

 

 火球が海水に触れる直前、結晶に魔力を流しながら念じる。すると、爆発が起こり、海に小さな穴が開いた。

 

 「ラファエルに進められてを作ったが・・・やばいな」

 

 腕輪にはめ込まれた結晶の一つである“瞬間能力上昇(インパクト)”。その効果で強化された火球の威力に斗真は頬を引きつらせる。

 

 「武器や魔法を瞬間的に強化する力。効果時間は2秒弱と短いがタイミングが合えばこれ以上ない力となる。近距離は問題なく発動出来そうだが、遠距離は魔物相手は大丈夫だろうが人相手には用練習だな」

 

 新たな課題を見つけた斗真は腕輪の検証をやめ、腰に差している刀を抜く。

 

 「(絶狼に付与した能力は3つ。1つは“剣気の吸収+貯蓄”。一見何の役にも立たないと思われるが、これは2つ目の付与した能力、“剣気解放”への繋ぎ。鍔を開くことで貯めた剣気を解放し、3分間、威力と鋭さをあげる。効果は貯蓄されている剣気の量に比例するが量が多いほど制御が難しくなる。そして3つ目は“破壊成長”。刀身が欠けたり、折られたりすると強化された状態で修復される。まぁ、刀を折られるだなんて剣士の恥だが、あって損はないだろう)さて、どれだけの威力になってるか確かめるか」

 

 どれだけの効果を発揮するかを確かめるべく斗真は柄にあるボタンを押すと鍔が開き、貯えられていた剣気が紫電のように迸った。

 

 「おいおい、まだ5分ぐらいだぞ?それでこの量っておかしくないか!?」

 

 『解。増幅の効果で吸収された剣気が多くなっているからかと思われます』

 

 「よくこんな能力を思いついたなラファエル」

 

 『解。マスターが読んでいた漫画やラノベ、見ていたアニメを参考に適した能力を選出しました。マスターなら、確実に使いこなせるかと』

 

 「ならその信頼に答えないとな」

 

 ラファエルの話を聞いた斗真は紫電として迸っている剣気を制御する。すると、迸っていた紫電が収まり、刀身が青白く輝く。

 

 「これが剣気を制御した状態か。・・・なんかレーザーブレードみたいだな」

 

 昔、放送され、近年リメイクされた特撮刑事の必殺武器みたいだなと斗真は思う。まぁ、あっちは光剣でこっちは剣気だが。

 

 「試し切りの的だが、これにするか」

 

 何を的にするのかを決めた斗真は収納空間から1台の廃車を取り出した。

 

 「いつか斬って見たいと思って何台か買い取っておいてよかったぜ」

 

 刀を上段で構え、大きく呼吸し、身体に隅々にまで取り込んだ空気を行き渡らせる。

 

 「肆ノ型“紅葉切り・断風”」

 

 そして、超高速で刀を振り下ろし、廃車を斬った。

 

 「う~~~~ん、こいつも想像以上の能力だな。豆腐のように簡単に斬れちまった」

 

 斗真は信じられない表情で廃車の断面を見て呟く。

 

 「魔力や気と組み合わせて使えば文字通り、全てを斬れそうだ」

 

 驚いているうちに3分が過ぎ、青白く光っていた刀身は元の銀色に戻り、開いていた鍔が自動で閉じられた。

 

 「創作・編集・付与に加えプログラミングの魔法は凄いな。確かなイメージがないと能力を作れないのがたまに瑕だが」

 

 刀を鞘に戻し、収納空間内に入れると、砂浜に座り水に映る夕日を眺める。

 

 「・・・どうしてるかね~~あいつ等?」

 

 夕日を眺めながら斗真は地上にいるグレイフィア達のことを思い浮かべた。

 

 「生きてるってことは知ってるだろうけど心配はしてるだろうからな~~~。戻ったら埋め合わせに加え、ロクサーヌとリーシャのことも話さないといけない・・・説教、又は1日コースってのもありえるだろうな」

 

 帰った時のことを思い浮かべ、疲れた表情をする斗真。すると、

 

 「八神」

 

 「園部」

 

 コテージで眠っていた優花が声をかけてきた。添い寝とはいえ一緒に眠っていたことを斗真の顔を見て思い出したのか、顔がほんのりと赤くなっている。

 

 「起こしちまったか?」

 

 「さっきの爆発音でね」

 

 「あ~~~~~」

 

 爆発という単語を聞いた斗真は思い当たる節があったのか頬を軽く掻いた。優花はそのまま斗真の隣まで来ると同じように砂浜に座り、夕日を眺める。

 

 「不思議な場所よね。朝になって、夕方になって、夜になるなんて」

 

 「雲一つない満点の夜空が毎日見れるが、長くいる分だけ余計に年をとっちまうのが難点だけどな」

 

 「そうなの!?」

 

 今の話は初耳だったのか優花は目を見開く。

 

 「言ってなかったか?」

 

 「聞いてないわよ!」

 

 「落ち着け、落ち着け。ほい」

 

 今にも食って掛かろうとする優花を落ち着かせ、ポケットから指輪を取り出し、優花に渡す。

 

 「これは?」

 

 「それをはめていれば老いることを防いでくれる。この場所限定っがつくけどな」

 

 指輪を受け取った優花はいそいそと指輪を指にはめた。そして、夕日を眺めていると、温泉でのロクサーヌとの会話を思い出す。

 

 「ねぇ、八神」

 

 「ん?」

 

 「私が八神のこと好きだって言ったらどうする?」

 

 「はい?」

 

 優花の言葉に斗真は目を見開いた。

 

 「・・・・告白?」

 

 「もし、もしの話よ!」

 

 「いきなりそんなこと言われてもな~~。まぁ、園部みたいなかわいい子に好きって言われたら嬉しいい、付き合いたいって思うけど、園部も知ってるだろう?学校での俺の噂」

 

 「えぇ、2年の2大女神の1人、雫に加え2大お姉さまって言われているレスザン先輩と姫島先輩の3人と関係を持っている女の敵、クズ野郎」

 

 「クズ野郎は初めて聞いたな。まぁ、その通りだから言い返せないな」

 

 優花の話しを聞き、苦笑いを浮かべる斗真。

 

 「でも、他人がどう思おうが、言おうが本人達が納得し、満足してるなら話は別だろう?」

 

 自分達がその関係をどう思っているのかを優花に告げる斗真。

 

 「とある海賊が言ってた、“欲しいものは全てこの手でつかみ取る”。とある偉大な美食家は“思い立ったら吉日、それ以降はすべて凶日”ってな。こんな関係になった以上、俺は俺達の幸せを掴み取る、必ずな」

 

 「(欲しいものは掴み取るっか。・・・私は)」

 

 諦めず、未来を掴み取ろうとする斗真に前向きな姿勢を見て優花は決心を固めた。

 

 「八神」

 

 「ん?どうした、園・・・・部?」

 

 優花に声をかけられ、振り返ると2人の唇と唇が触れ合った。

 

 「・・・っ!?そ、園部、いきなり何を」

 

 優花にキスされたことで意識が飛んでいた斗真だったが、意識を取り戻すと自身から離す。

 

 「・・・さっき、好きだって言ったらどうするって聞いたでしょう?」

 

 「あ、あぁ、でもあれはじょう・・・」

 

 「い、今のキスがその答えよ」

 

 「いつからだ?」

 

 「地球にいた時からよ。高校1年の時だったかしら。私、こんな見た目でしょう?それでガラの悪い人達に絡まれて・・・」

 

 「偶々、通りかかった俺が助けたんだったんだよな」

 

 「えぇ。最初は吊り橋効果に似た感情だったけど、八神と接していくうちにそれが本当の恋愛感情に変ったの。・・・でも、八神の隣にはレスザン先輩や姫島先輩、雫がいた。だから、想いを伝えようにも伝えることが出来なかった。ほら、初恋は実らないってよく言うじゃない?それが怖くて伝えれなかった。叶わないなら、今の関係のままでいようって思うようになったの」

 

 優花は抱えていた想いを斗真に伝える。

 

 「でも昨日、ロクサーヌさんに言われたの。想いは伝えた方がいいって。だから」

 

 優花は意を決して斗真をみ、

 

 「貴方のことが好きです。私と付き合ってください」

 

 想いを伝えた。

 

 「・・・・」

 

 「・・・・」

 

 長い沈黙が続く。

 

 「(ラファエル先生、どうしたらいいですか?)」

 

 予想外の展開にどう答えればいいのかがわからず、斗真はたまらずにラファエルに相談する。

 

 『解。受け入れればいいかと』

 

 「(いや、何故に?グレイフィアや朱乃に雫、数日前にロクサーヌとリーシャが加わったんですよ?そこに園部も加えろと?)」

 

 『個体名“八重樫雫”とはまだですが、すでに5人の女性と関係を持っているので、さらに増えようが今更かと。なら、受け入れ、パワーアップし、愛をはぐくめばいいかと』

 

 「(う~~ん、でも、園部が納得するかね~~?)」

 

 ラファエルの言う通りすでに5人の女性と関係を持っている斗真。グレイフィア、朱乃、雫の3人は今の関係に納得しており、それに加わったロクサーヌとリーシャも納得してる。だが、優花が納得するかどうかは別だ。

 

 「(園部のことは嫌いじゃないしな~~~。まぁ、言って無理なら心苦しいが振るしかないな・・・っか)園部、お前の気持ちはうれしい。だが、見て分かってると思うが、俺はすでに5人と関係を持っている。俺が受け入れ、この中に入るってことは周りから白目で見られたり、陰口を叩かれるかもしれない、それでもいいのか?」

 

 「・・・・・」

 

 斗真にそう問いかけられた優花、しばらく考えた末、頷いた。

 

 「はぁ~~~~。園部、俺は5人の女性と関係を持つような最低最悪な男だ。そんな男でいいならよろしく頼む」

 

 優花の意思は硬く、揺るがないことを知った斗真は自分を罵倒した後、優花の告白への答えを口にするのだった。





 書いていて、オリ主と優花のくっつけ方は無理があったかな~~っと思いましたが、そのままにすることにしました。

 理由は、話が進まないからという私の想像力のなさです
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