“智慧”、“陽炎”、“ガチャ”を得た転生者の異世界冒険譚~ありふれ編~ リメイク版   作:白の牙

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第05話

 

 

 

 「わざわざ付き合ってもらってすみませんアランさん」

 

 「団長の指示だからな。だけど、本当にやるつもりなのか?」

 

 「えぇ。こっちのほうが手っ取り早いんで」

 

 トータスに来て1週間。飛羽真は王都から少し離れた森へとやってきていた。

 

 「だけど、変わった形をした剣だな」

 

 「俺達のいた国の剣です」

 

 宝物庫に入って武器を見てみたが智慧之王曰く、"すべてとは言いませんがランクの低い武器ばかりです”と言われた。なので前から使っていた武器を使うことにしたのだが、ここで一つ問題があった。突然何もない場所から武器が現れたら疑われてしまう恐れがあったため、同じ錬成師であるハジメと共に国お抱えの錬成師の下で錬成について学び、国で保管していた鉱物(表向きは)を使って作り上げたのがこの刀である。カモフラージュの為に作ったとはいえ切れ味は確かなので、後で雫に渡そうと飛羽真は思っている。ちなみに智慧之王の能力で錬成魔法を覚え、鍛冶が楽になった

 

 「もう一度聞くが、よほどのことがない限り俺は手を出さない。それでいいんだな?」

 

 「はい」

 

 「はぁ~~~無茶だけはしないように頼むぞ。大怪我でもされたら俺がメルド団長にどやされるからな」

 

 「ははは、分かりました。んじゃ、行ってきます」

 

 アランに一声かけると、飛羽真は魔物と戦ってガチャ券を手に入れるために歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・ここまでくれば大丈夫かな?」

 

 飛羽真はアランが見えるぎりぎりの所まで来ると収納魔法を発動し、持ってきた刀を収納した後、村正(FGO)に打って貰った刀“焱月(えんげつ)”を取り出す。

 

 「錆は・・・ないな」

 

 刀の状態を確かめた納刀し腰の剣帯に鞘を差し込んだ後、ピンク色の液体が入った瓶を取り出した。

 

 「この世界の魔物に効くといいんだけどな」

 

 飛羽真は取り出した瓶を地面に向け勢いよく投げると、瓶が割れ、甘い香りが周囲に漂い始める。

 

 瓶の中に入っていたのは魔物を引き寄せる効果のある液体で、狩りを効率よく行うためにたびたび使っていた道具だ。準備運動を行いながら魔物が寄ってくるのを待っていると、

 

 「この世界でも効くみたいだな。数は・・・・15って所か?」

 

 匂いに釣られ、ぞろぞろと魔物達が森の中から出てきた。

 

 「風よ」

 

 魔法で風を操り、充満している匂いを露散させると、魔物達は正気を取り戻し、辺りを見回している。

 

 「さて・・・・やるか」

 

 意識を戦闘ように切り替え、瞬動で一体の魔物に近づき刀を抜刀。一刀で魔物を斬り伏せた。

 

 『ッ!?』

 

 仲間がやられたことで飛羽真の存在に気づいた魔物達は戦闘態勢に入ろうとするも、

 

 「弐ノ型・疾風」

 

 飛羽真は瞬動で高速移動しながら刀を振るい、次々と斬り伏せていく。

 

 「思っていた以上に動けたな」

 

 訓練は続けていたとはいえ2年ぶりの実戦だというのに問題なく動けたことに安堵していると、

 

 『ガァアアア』

 

 斬り伏せた魔物の血の匂いにひかれ新しい魔物が飛羽真に襲い掛かる。

 

 「ほいっと」

 

 振り下ろされた爪をバックステップで躱し、

 

 「朧・紫電突」

 

 最速の刺突で魔物の頭部を刺し貫いた。

 

 「さて、素材を剥ぎ取るとでも・・・・ってもう次が来たのかよ」

 

 倒した魔物から素材を剥ぎ取ろうとするも、血の匂いに釣られ次々と魔物が森の中から出てくる。

 

 「ったく、千客万来にもほどがあるだろう」

 

 悪態をつきながらも飛羽真は襲い掛かってくる魔物達を次々と斬り伏せていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あぁ~~~~~~疲れた」

 

 「だ、大丈夫、八神君?」

 

 「あぁ、少し休めば大丈夫だ。(前はあの程度の数と戦っても疲れなかったっていうのに)我ながら情けねぇ~~」

 

 魔物との戦いを終え、城へと戻ってきた飛羽真。道中、冒険者ギルドに寄って冒険者登録と回収した魔物の素材を売って来たため、現在クラスメイトの中では一番の金持ちである。

 

 「それより、そっちの作業はどうだ?」

 

 「一応、試作品は出来上がったよ」

 

 現在、飛羽真とハジメがいるのは王国に用意してもらった2人専用の工房。最初はハジメも訓練を受ける予定だったのだが、飛羽真が"南雲には戦闘訓練より天職である錬成師の腕を上げる方が一番いい”とメルドに真言し、身を守る護身術であれば時間があるときにでも自分が教えると言って無理やり訓練への参加を止めさせた。その際、光輝や檜山、その取り巻きが文句を言ってきたが、飛羽真が文句を言った4人に“男殺し”を繰り出して黙らせ、

 

 『知識が豊富な南雲なら、この世界にはなく俺達の世界にあるアイテムを作ることが出来る。例えばスタングレネードとかな』

 

 ハジメにしかできないことを告げ、この工房にてアイテムを作成中なのだ。さらに檜山とその取り巻きが隙を見て何かしらのアクションを起こすことも考慮して数人の騎士を見張りに立たせてほしいと進言。メルドも檜山らがハジメに取る態度を見てそれを了承した。

 

 「じゃあ明日辺り、魔物相手に試してみるか」

 

 「明日も行くつもりなの?」

 

 「当然。そのためにあのアホ達の前だったのにも関わらず土下座して頼んだんだからな」

 

 「はは、僕にはできそうにないかな」

 

 「何言ってるんだ。南雲だって、中3の時に不良から老人と子供を助けるために自分の財布の中身を渡し、なおかつ土下座してたじゃねぇか。助けないとって思っていても行動に移せる奴は中々いないもんだぜ?」

 

 「そ、そうかな?」

 

 当時の事を言われ、ハジメは照れたように頬をかいていると、2人の腹の音が工房に鳴り響いた。

 

 「「・・・・・」」

 

 「南雲、お前、昼めし食ってないのか?」

 

 「あはは、作業に集中して・・つい。そういう八神君は?」

 

 「冒険者登録と回収した素材の鑑定に時間がかかってな。しゃーない、街にでも行って食ってくるか」

 

 「でも、お金は・・・」

 

 「俺が持ってるから大丈夫だ。まぁ、城の豪勢な料理には飽きてきていたところだったから渡りに船だな」

 

 城にいるため出される料理は高級レストランのような料理ばかり。それが悪いとは言わないが、庶民である飛羽真からすればおふくろの味がする料理を食べたいのだ。食べ終えた後、鉱山に直接行けるよう準備をしていると、ドアがノックされる。

 

 「誰だ?」

 

 『雫よ。他に香織と優花、中村さんもいるわ。入ってもいいかしら?』

 

 「・・・・いいぞ」

 

 飛羽真はハジメに視線を向けると頷いたので入室の許可を与えた。

 

 「「「「お邪魔します」」」」

 

 入室の許可をもらうと雫、香織、優花、恵理の4人が工房に入ってくる。

 

 「おぅ、おそろいでどうした?」

 

 「ちょっと・・ね。それよりバタバタしているみたいだけど何処かに出かけるの?」

 

 「鉱山に鉱石を取りに行くんだ。まぁ、その前に酒場によって遅めの昼飯を食うつもりだが」

 

 「なら、丁度いいタイミングだったみたいね」

 

 「どういう意味だ?」

 

 雫の言っている意味が分からずに飛羽真が首を傾げると、優花と恵理がピクニックなどでよく使うバスケットを飛羽真とハジメにみせる。

 

 「王宮の調理場を無理を言って貸してもらって作ってきたわ」

 

 「王宮で食べてる料理に比べたら豪勢でもないし、おいしくないかもしれないけど一生懸命作ったよ」

 

 「ほぉ~~~そりゃあ楽しみだ。王宮の豪勢な料理に飽き飽きしてたところだからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うん・・・うまい。なんつーか、どことなく懐かしい味がする」

 

 雫と優花作のサンドイッチを食べながら飛羽真は感想を言う。因みにハジメのは香織と恵理作の物で2人はハジメの隣に座って味の感想、何を作っているのかを尋ねていた。

 

 「傍から見ると美女2人を侍らす男にしか見えないな」

 

 「ちょっと、聞こえてるからね八神君!?」

 

 飛羽真の言葉が聞こえたのかハジメが抗議の声を上げるが飛羽真は無視して食事を続ける。

 

 「そう言えば鉱山に行くって言ってたけど」

 

 「あぁ。鉱石を取りにいくんだ」

 

 「何で態々取りに行くのよ。国お抱えの錬成師がいるんだからその人達からもらってくればいいじゃない」

 

 国王は城の者達に出来る範囲で飛羽真達の言うことを聞いてあげろと伝えている。

 

 「最初の2日はそうしたが、試作品を作ったりするとなると大量に必要でな。だったら、“自分達で取りに行くか”ってことになったんだ。歩いて行くから体力も付くし、鉱石を取るためにつるはしを振るうから筋力も上がる。帰りは取った鉱石を運搬車を使って戻ってくるから筋力と体力も付く。鉱石も手に入れられて、身体を鍛えることも出来る、一石二鳥だろう?」

 

 「「た、確かに」」

 

 飛羽真の論に雫と優花は納得する。

 

 「何なら雫と園部も経験してみるか?」

 

 「・・・遠慮しておくわ」

 

 「わ、私も」

 

 「そうか。そうだ、雫。ほれ」

 

 飛羽真は思い出したように壁に立てかけていた刀2本、小太刀2本からそれぞれ1本ずつ手に取り、雫に投げ渡した。

 

 「ちょ!?2つ一緒に渡さないでよ、落としたら大変でしょう」

 

 「悪い、悪い」

 

 「まったく。それよりこれって」

 

 「見ての通り刀と小太刀だ。昨日、ようやく形にすることが出来たんだ」

 

 「でも、鉱石は日本刀に向かないって」

 

 「使ったのは玉鋼だ。何で玉鋼があるのかは俺の天職のおかげとだけ言っておくぜ」

 

 素材の出どころは自分の天職のおかげだと言う飛羽真だが、本当は異世界(絆の世界)で手に入れていた玉鋼だ。

 

 「素人に毛が生えた程度の腕だが、切れ味は本物だ使ってくれ」

 

 「でも、これは飛羽真が自分で使うためのものなんじゃ」

 

 「俺用のはちゃんとあるから安心しろ」

 

 壁に立てかけてある残りの刀を指さす飛羽真。

 

 「じゃあ、お言葉に甘えて使わせて貰うわ。抜いて見てもいい?」

 

 「好きにしろ、それはもうお前の刀だからな」

 

 そう言われた雫は少し離れた場所に行き、刀を抜く。実用性と美を兼ねそろえた形に見惚れる雫を見ながら飛羽真は食事を続けた。

 

 

 その後、先に食べ終えた飛羽真はハジメが食べ終えるまで雫と優花と世間話をしながら待っていたが、香織がぐいぐいと詰め寄り、ハジメの食が進まないことにいら立ち、拳骨を落として“俺達の邪魔するなら出禁にするぞ”と言って黙らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、その日の夜

 

 「さて、引きますか」

 

 ベッドに腰かけ、飛羽真はスマホのアプリをタップしてガチャを起動させる。

 

 「今日の魔物との戦闘で手に入れた券は35枚か。30回は引けるな。よしまずは1回目」

 

 飛羽真は“10回”のボタンを指でタップすると、ガチャが始まり得たリストがスマホに表示される

 

 1 消費アイテム ハイポーション(転スラ) 3ダース

 2 メイド服

 3 食材 虹の実(トリコ)

 4 ブラックロッド(ドラクエ)

 5 消費アイテム マジックポーション10個

 6 食材 米1俵

 7 魔鋼塊10キロ

 8 幻獣の卵

 9 食材?きのみ(ポケモン) 各種1箱(10個入り)

 10 胃薬

 

 

 「よっしゃー米が来た~~~~!!」

 

 ガチャで手に入れたリスト中に米があった事に飛羽真は喜び、声を上げる。そして、その喜びのまま残りのガチャ券を使い、ガチャを回す。

 

 

 

 ‐エイムズショットライザー

 ‐プログライズキー“シューティングウルフ”

 ‐身代わりのペンダント改×5

 ‐人物召喚“リインフォース・アインス”

 ‐収納バッグ(ポーチタイプ)×4

 ‐人物召喚“アルファ(陰実)”

 ‐スーパーリボン×3

 ‐龍亀の設計図

 ‐避妊薬

 ‐温泉の素(1箱)

 ‐食材 ガララワニの肉20キロ

 

 

 

 

 

 「このエイムズショットライザーとプログライズキー、収納ポーチは機を見て南雲と雫に渡すか。そしてこの“身代わりペンダント改”は致命傷となる攻撃を5回だけ代わりとなって受けてくれるか。此奴も南雲にも渡しておくか。後、雫と園部、中村に清水にも渡しておこう。それにしてもこの龍亀は俺じゃ逆立ちしても造れないから暫くはお蔵入りだな。召喚に関しては一人で行動する時まで取っていたほうがいいな」

 

 今後の方針と手に入れたいアイテムの整理、地球にいるフェイト達との通話等をおこなった後、飛羽真は明日に備えて寝るのだった。

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