secundarium creatio   作:スクリプター

3 / 6
拾い集めたものを振り返る。

何も意味はないように見えて、きっとこの行動には、何か意図があって。

自分は何も考えてないようで、無意識に動いていて。

でもきっと、意味はないと切り捨てた後には。

もう、何も残らない。



アツメテミツケテ -脱力-

「...これ、そうか?」

 

『心理』

 

『■■、痕跡を見つけてくれてありがとう』

『プレリュードには招待状がないと入れないの。選ばれた人しか入れないの』

 

「マジで、何なんだこれ」

 

先日、いつの間にか追加されていたアカウント、『Mujina Carnival』。

長い夢のような、短い現実のような、あの空間で見た仮面の少女たちのステージが、まだ忘れられない。

だから、このような幻覚を生み出したのかと考えたが、どうやらこれは現実らしかった。

しかし、そのアカウントの要求することは一つだけ。

 

それは、この世に散らばっている『痕跡』を探すこと。

全国各地に存在するアニメグッズ専門店や、カードショップ、ゲームセンターなどのポスターに、二字熟語とQRコードの載ったシールが貼られているらしい。

その二字熟語こそ、痕跡だという。

 

「...次はあっちの...ん、『敵意』」

 

『■■、痕跡を見つけてくれてありがとう』

『プレリュードにたどり着くにはとにかく行動するしかない。時には協力も、ね』

 

「協力...?」

 

傍から見れば二字熟語を集めるおかしいやつが、協力?

 

「...いや、もしかして」

 

青い鳥だ。

そこなら、多数のユーザーがいる。

もしかしたら、俺と同じ魅了されたユーザーも...。

 

『■■で見つけました、共有しておきます』

 

『挑発』

 

『痕跡を見つけてくれてありがとう』

『おかしいかもしれないけど、何度も見てきたような。そんな、感覚が、あるの』

 

「...誰なんだ、一体」

 

このアカウントの経営者は誰で、これは何のために作られたアカウントなのか。

そして、この痕跡集めに何の意味があるのか。

全くわからない。

けれど、この行為がもし、あのステージをもう一度見れることにつながるのなら。

 

「やるしか、ない」

 

協力する方法もわかった。

あとは、なるべく多くの痕跡を早めに見つける必要がありそうだ。

 

『狂気』

 

『■■

狂気度:1530』

 

「幾つまで行くんだろうな、これ」

 

まぁ、幾つだっていい。

俺は、もう一度。

あのステージを、この目で。

 

『招待』

 

『そう。あの場所に行ったんだね。なら教えてあげる。「0の前にプレリュードがある」』

 

『でもプレリュードは「限られた者しか参加できない」。堕ちた者、掴んだ者、選ばれた者』

 

『色んな解釈や考察をするでしょうね。■■が考えていること、それが答えかもしれない』

 

『声に出して呟いてみて。足を運んで自分の目で確かめて。自分の耳で何度も、聴いて』

 

『このやり方が、普通じゃないってこと、解ってるの。回りくどいことも』

 

『でもこれを読んでくれてる、■■を信じてる』

 

「信じてる、ね...」

 

堕ちるか、掴むか、選ばれるしか、プレリュードには参加できない。

 

「やってやるよ」

 

あのステージを見るためなら、どんなことでも。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。