secundarium creatio   作:スクリプター

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選別は、いつだって突然訪れる。

それがいつであっても、都合のいい時間には現れない。

間が悪くて、選ばれなくて。

嘆くだけの日々は、もう散々だって。

選ばれるために藻掻くのは、もうやめだ。


ヒトツマミノヒト -未来-

『最上位は42739ですね』

『あと一個でねえな、何だろ』

『ランカーはもう見つけてるっぽいねー』

 

タグ付きの呟きを検索するたび、焦りが募る。

 

「何だ、後何が足りない...!!」

 

いくら探しても、最前線には追い付かない。

 

「くそっ...!」

 

彼女らのステージが遠のく。

嫌だ、嫌だ。

 

『■■

狂気度:42239』

 

「何だ、あともう一個...!」

 

刻々と時間が過ぎていく。

一度目のランキングも出された。

次こそ、あのランキングに...。

 

と、画面上部に通知。

 

『Mujina Carnivalが画像を送信しました』

 

「画像?」

 

画像を返されるようなワードは送ってないはずだと、通知を開いてみると...。

 

「...招待状...?」

 

赤い背景、上には大きく『invitation』の文字。

場所や日時も書いてある、これは?

 

『突然ごめんね。

 

招待状を作ったの。

仮面舞踏会、

みたいなものかしら?

 

多分凄く楽しいと思うの。

 

色々調べてくれたよね。

飽きてきちゃってるかも

しれないけれど

これは「特別な体験」

になるはず。

 

それに

用意も、したの。

 

どこに住んでるか

分からないから

来れないかもしれないし

予定が入ってるかも?

 

来れるか

来れないか

来週確認するから

考えておいて、ね。』

 

特別な体験。

仮面舞踏会。

 

「...会える」

 

これに呼ばれた。

きっと会える。

ようやくだ。

ようやくこの時が。

 

「はは、はははは...!」

 

やっとだ。

やっとこの時がきた。

痕跡を集め続けた甲斐があった。

俺はこのために生きてきた。

 

「...待っていろ、すぐにでも...!」

 

しかし、招待状に記載された日時は来週。

すぐにとはいかないようだ。

 

「いいよ、呼ばれたんだから。呼ばれないやつとは違う」

 

俺は、選ばれた。

他ならぬ、彼女たちから。

 

「これで、ようやく...」

 

また、見れる。

彼女たちの魅惑のステージを。

この身で感じることが出来る。

体が震えあがるのを感じる。

 

怖い?そんなわけがない。

むしろ、嬉しいのだ。

彼女たちの音楽を、もう一度浴びることが出来る。

それだけで、体が悦ぶのを感じる。

 

「...はっ」

 

いけない、舞踏会とやらは来週なんだ、今から嬉しがってちゃ持たない。

それに、あれをもう一度浴びれるとは確定していない。

しかし楽しみだ。

一体何をするつもりなんだろうか。

まぁ、今考えてもしょうがない。

その時になれば、わかるのだから。

 

「...仮面でもつけるか?いっそ黒ローブでも...」

 

...この時点で俺は、だいぶ狂っていたのかもしれない。

でもまぁ、手遅れとか言われるなら、その方がいい。

彼女らの音楽は、今の俺の渇きを潤してくれる。

落ち着いてる方が、失礼だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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