色使いは七色と舞う「クソザコ能力だったけど、能力を極めた結果、最強になりました。」   作:ぱすたご

14 / 18
#14 最強は元に戻れなさそうです

「あーーーー、ダメだ。見つかんない。私ダメかも、タクミちゃん癒してー。」

 

タクミが能力で書きおこした虫の種類を調べようと、紗理奈は研究室においてあるパソコンを使っていた。

 

だが、一向にわからないことにしびれを切らしたのか、悠々と暇そうにしているタクミのもとへ紗理奈は飛び込んできた。

 

「ちょっ、紗理n」

 

検査台の上で座りながらスマホで調べていたタクミは、こちらに泣きついて飛び込んできた紗理奈をよけきれずにハグをくらってしまう。

 

「あぁ、タクミちゃん。かわいいかわいいいかわいいいい。抱き心地よし、匂いもよし、すべてが最高!!私の家で抱き枕にならない?」

 

「そんにゃことありゅわけないわ。あと、しゃりにゃさん。あたっちゃいきゃないものがあてゃってる!」

 

頭をなでられながら、抱きしめられたことで重厚感のあるたわわな双丘が押し当てられて、タクミはうまくしゃべることができない状態になっていた。

 

「恥ずかしることないじゃないの。女の子同士だから、大丈夫、大丈夫。」

 

スーハ―スーハ―

 

匂いをかぎ、タクミのやわらかく小さな体を堪能することで疲れをいやした紗理奈はハグを解いた。

 

「ハーハ―、紗理奈さん急に迫られるのは刺激が強すぎる。で、見つからないならどうすんの?」

 

「え、見つかんなくても問題ないよ。」

 

「は?」

 

「え?だって、どの種類にも当てはまらない未知の虫ってことでしょ。つまり、人工的に作られた虫って仮定できるわけ。」

 

「じゃあ、なんでお手上げみたいな感じでこちらに飛びついてきたんですかね。」

 

「ええと、、、てへっ。」

 

紗理奈は可愛い仕草で右の拳を自分の頭に軽くぶつけ、てへぺろをした。

 

「…………」

 

微妙な間が空き、紗理奈が自分を抱きしめる口実を作っていたことにタクミは気が付いた。

 

「こんのっ、紗理奈さんんんん!」

 

紗理奈に歩み寄り、素早く背後をとると本気でヘッドロックをかました。

 

「うっっ、ダグミ゛ち゛ゃん゛。まって、本当にしぬっ。ギブギブギブ。」

 

紗理奈は両手を上げ、降参の意を示した。

 

「まったく、すぐセクハラしようとするんですから」

 

それを見たタクミは反省したであろうと判断して、紗理奈を解放した。

 

「反則的な可愛さをしているタクミちゃんが罪だと私は思いまーす。」

 

「いや、あんたが理性に歯止めをきかせてくれれば、一線を越えることはないからマジでたのむって」

 

「わかったわかった。」

 

「本当に大丈夫なのか、、、、ってか、話を元に戻すと未知の虫と仮定したとして、どうすれば男に戻れるんだ?」

 

「検査した限り、完璧に体は女の子みたいだし。うーん、たぶんまったく同じ状態で元に戻るのは今のところ厳しいかなぁ、、、」

 

「は?なんかの能力使えば、簡単に戻れるんじゃねぇのかよ。」

 

「んー、能力で完璧に戻ろうと思ったら、少なくとも支配級の能力が必要かな。あ、でも男に戻るだけなら今の体に生やすことぐらいはできるよ。」

 

支配級とは変化系統の頂点に値する能力の強さである。三段階に分けられており、上から順に支配、操作、特化となっている。つまるところ、支配級なんて、普通に生きている限り滅多にお目にかかれないってことだね。

 

「そ、それはやめとく、、、なんかなぁ、もっと別の方法ないのか?」

 

「だったら、刺された虫の死骸とかあればいんだけど。」

 

「あー、特に考えずにその場でポイ捨てしちゃったからなぁ。もう、残ってなさそう、、、」

 

「だよね。じゃあ、その晩夏十千篇(ばんかとせんぺん)だっけ。その人に聞けば、何かわかるかもしれないよ。」

 

「それだ。その手があったか、シンさんに電話するか。」

 

「私の部屋の内線使えば、すぐにつながるから、、、はい、どうぞ」

 

差し出された受話器を受け取り、シンにつながったことを確認したタクミは喋る。

 

「もしもし、シンさん。タクミだけどさ、単刀直入に聞きたいことあるんだけど大丈夫?」

 

「いいぞ」

 

晩夏十千篇(ばんかとせんぺん)に面会することって、今できるの?」

 

「、、、、、あーそういや、お前には伝わっていなかったか。晩夏十千篇は、、、、」

 

シンが受話器の向こう側で声を詰まらせるのがわかった。

 

「どうして、もったいぶるんですか。とっくに治療されているはずでしょ。」

 

「それが違うんだ。千篇は死んだ。」

 

「え?」

 

「もう一度、言わせるな。千篇は治療を施された後に死んだんだよ。」

 

「はああああああああああああ!?」

 

終わった。俺の最後の頼みの綱が、、、、、

 

お父さん、お母さんごめんなさい。せっかく、男に生んでくれたのに。たぶん、もとに戻れなさそうです。

 




・能力の種類とその詳細(ざっくり)

能力は範囲系統、変化系統、付加系統、その他の四種類で主に分類されています。

・範囲系統

ある一定の範囲内で影響を与える能力。

地帯→領域→世界 の順で範囲が広くなります。

・変化系統

さっくり説明すると、変化させる能力。

特化→操作→支配 の順で変化の強さが上昇します。

・付加系統

能力が付加された物質、あるいはモノあるいは人に効果を付与できる能力

強化→武装→顕現 の順で付加できるものの幅、付加される能力の強さが変わります。

・その他

分類することが難しい能力はここにあてはまります。



・最後に能力の名称について

名称は分類に基づく名前、もしくはそれに類する名前を自分で決めることができます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。