色使いは七色と舞う「クソザコ能力だったけど、能力を極めた結果、最強になりました。」   作:ぱすたご

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#3 最強でも突入は隠密に?

シンとタクミは組織が拠点としている場所に歩みを進める。

 

シンの無音地帯(サイレントフィールド)により、二人から出る音はすべて無効化されているのでお互いの通信機器を用いてのやり取りが唯一の手段だ。

 

『ここだ』

 

タクミの目線の先には真っ白な壁でできた長方体の建物が大小合わせて5つほどあった。

 

『本当にこれが拠点ですか?犯罪組織にしては目立ちやすい色じゃない?』

 

『逆に暗い色の建物だったらどう見ても怪しいだろ。それに資料によるとこの施設は町で一番大きい製薬工場だそうだ。』

 

『え、ってことは企業とグルになってヤバいことしてるってことなのかよ?!』

 

『ま、そういうことになるな。別の部隊も今回の件で製薬会社の本社に向かって捜査中だ。俺たち第四部隊は、その工場にある違法物の取り締まりと晩夏十千篇(ばんかとせんぺん)を主とした幹部確保が目標だ。』

 

『じゃあ、今回の組織はそれなりの規模をしているのか。んで、どうすんの?』

 

『解析班の事前調査によると二番目に大きな建物が怪しいらしい。後続の仲間たちに陽動の役割を担当してもらい、手薄になった建物の晩夏十千篇がいると思われる研究室まで一気に侵入するのが今回の作戦だ。』

 

『ま、だいたいいつもと一緒ってことか。気が楽だぜ。』

 

二人は敷地内にばれることなく侵入し、裏口の近くで待機する。

 

 

 

ドガァアアアアアアアアン

 

 

 

5分ほど待機していると派手な爆発音が真反対のほうから聞こえてきた。

 

毎度毎度のことながら陽動がうまいなぁと思いながらシンさんと目線で合図をおくり突入を開始する。

 

 

 

裏口の扉は頑丈な鉄製で厳重に鍵がかかっていたが、タクミは蹴りで吹っ飛ばす。

 

シンさんはすかさず能力で音がでないようにドアに能力をかけ、吹き飛ばされた扉が地面と衝突する音を消す。

 

 

よしっ、突入成功だ。このままばれずに奥までいけば、楽勝だなぁ

 

「え、急にドアが吹っ飛んだ?!」

 

意図しなかった声に現実に引き戻される。

 

どうやら、廊下奥から来ていた作業着を着た男に現場を目撃されたようだ。

 

偽物のドアを絵描いて作ればよかったと悪態をつきながら、双剣で瞬時に距離をつめ峰撃ちをかます。

 

「おいおい、隠密のはずだっただろドアが吹っ飛んで従業員を気絶させたらばれるじゃあないか。」

 

能力を解除して、あきれた表情でシンは話す。

 

「そんなこと言うならシンさんだって能力解除したらばれるじゃあないですか。」

 

「いや、ドアがふっとんだのとこいつを気絶させた時点で監視カメラに映像としてうつしだされている。もう遅いぞ。」

 

ジリリリリリリリリ

 

警報音が建物に鳴り響く

 

「裏口二侵入者二名至急対処セヨ」

 

セキュリティのアナウンスとともに奥からこちらに向かう足音が聞こえてくる。

 

めんどくさいことになったぞどうしてくれるんだと困った顔でシンさんは語りかけてくるが知らん。もう後の祭りだ。

 

やるしかないでしょと諦めの表情で応じる。

 

仕方がないといった感じでシンさんは両手に拳銃を構えた。俺も双剣を持ち、応戦する体制に入る。

 

 

 

 

 

来るなら来い全部倒すだけだ。負けることなんてない。己に語り掛ける。

 

 

なんたって、それが最強の証だからだ。

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