色使いは七色と舞う「クソザコ能力だったけど、能力を極めた結果、最強になりました。」   作:ぱすたご

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#5 最強は双頭と激突する

「おいおい、勝手な行動するなって言っただろ。肝が冷えたぞ」

後ろで様子を見ていたシンは倒れた5人の近くにいるタクミ話す。

 

「だいじょぶ。だいじょぶ。でもよー、早く研究室までいかないと目標が逃げるぜ。」

 

「そうだな。急いで向かうとするか。」

 

廊下での戦闘でロスした時間を取り戻すべく、急いで研究室まで向かうためにシンとタクミは走る。

 

途中、廊下で人とすれ違うことはあるが、能力を使い気づかれることなく進む。

 

「ふぅ、やっと落ちつけるぜ」

 

5分ほどして二人はエレベーターの前にたどり着いた。

 

「情報によると、このエレベーターで地下に降りた先に研究室があるようだ。」

 

シンはエレベーターが来るのを待ちながら、タクミに話した。

 

チーン

 

ドア前の正面に立ち、しばらく待っているとエレベータの階を示すメーターがB1から1に変わった。

 

ウィ―――ン

 

無機質な音とともに扉が開く。

 

「「?!」」 

「シンさんよけろっっ危ないっ」

「タクミ気をつけろっ」

お互いがドアの向こう側にいる異質な存在に気づき距離を取ろうとする。

 

その瞬間、獲物に向かって大きく口を開いたサメの頭が勢いよく二人を狙って飛び出してきた。

 

ガチンッッ

 

「ぐぅうう、逃してしまったか。まぁいい次でかみ砕く。」

 

野太い声とともにエレベーターの中から現れたのは、けむくじゃらの太い腕にもじゃもじゃのひげを生やしたスキンヘッドの男だった。両腕の手にあたる部分はサメの頭に変化しており、嚙まれたら間違いなく大量出血病院直送だろう。

 

「なるほど、幹部のおでましってわけか。」

 

シンは警戒を強める。

 

「え、こいつ幹部なの?」

 

「、、、、、、おい」

 

 

「、、、、、、」

 

 

謎の空気が場を支配する。

 

 

「資料渡しただろ!ちゃんと目通してたんじゃあないのか!!」

 

シンさんはこちらを向き、詰問してきた。

 

いや確かに資料は渡されたよ。もちろん、目標である晩夏十千篇(ばんかとせんぺん)の資料もすべて目を通したよ。けどね、所詮17歳の高校生の集中力なんて皆無だから、その後は資料に目を通しているふりをして寝ていました。

 

運転席に座っているシンさんにばれるとまずいから能力でばれないようにカモフラージュしたんだけど、まさかこんなところで致命的なぼろが出るとは、、、、

 

 

許 さ ん !

 

 

「倒せばいいんでしょ。最強の俺に任せてくださいって」

 

そうなげやりに言い双剣を構える。

 

「この俺もみくびられたものだわ。そんじゃそこらの幹部とは違うぞ。この仁能会補佐の双頭噛斬(そうとうばいざん)が相手だ!!」

 

どかどかとエレベーターから降り、2mほどある身長でこちらを見下してくる。

 

「シンさん二人で一気に片をつけよう。色調変化(カラーイリュージョン)

 

「まったく、今度は勝手に動くなよ。無音地帯(サイレントフィールド)

 

お互いにその姿と音を消す。

 

「なんだなんだぁ。透明化の類か?どこにいった。」

 

しめしめ、向こうはこちらの姿を見失っているようだ。

 

接近して両腕を切り落とすのが一番早く相手を無力化できる最善策だろう。

 

攻撃を仕掛けようとシンに合図をかわして、タクミは左側から斬りかかる。

 

シンは拳銃で無力化しようと頭に狙いを定め、銃のトリガーを引いた。

 

姿は透明になり音も聞こえない銃撃と剣撃による完璧な一撃が入ったはずだった。

 

?!?!

 

こちらの攻撃があと数十センチで届こうとしたとき、あろうことか噛斬(ばいざん)はこちらの攻撃に合わせてきた。

 

ガキィィイイイイン

 

剣と左手のサメの歯が衝突し、勢いよく振り下ろした一撃が防がれる。

 

「まずいっ」

 

剣を持っていかれないように右手に持っていたもう一つの剣を相手の左手のサメの頭と同化している腕に向けて咄嗟に振り下ろした。

 

ザクッッッ

 

剣は男の腕をサメの頭と共に切り落とす。

 

すると左手の剣にかかっていた力が弱まり、剣にかみ合っていたサメの頭は抜けた。

 

ボトッッ

 

重力にあらがうすべを失ったサメの頭は床に落ちる。

 

どうしてだ、、、、

 

シンさんと俺の合体技は初見ではわかりようがない。なのにこいつは防いだ。

 

どうして、バレた

 

攻撃が防がれたことに対して憶測を立てる。

 

まさか、動物の嗅覚で匂いを感知しているのか?

 

憶測が定まってきたのでシンさんに報告することにする。

 

『シンさん、こいつ匂いで位置みてるぞ』

 

『知っている。資料にのっていたぞ。』

 

『どうして、教えてくれないんですか?』

 

『資料を見ていなかったお前が悪いだろ!』

 

そう、言い合いをしていると、、

 

「どうした!どうした!こんなものなのか?」

 

と切り落とした剣から漂う血の匂いを感知して、こちらに向かってくる。

 

左手を無力化されているのに噛斬の威勢のいいことだ。

 

残されている右腕の頭を見ると、銃弾で貫かれ血が滴っているが致命的な一撃にはなっていない様であった。

 

「来ぬのか?ならばこちらから仕掛けに行こうではないか。ふんっっ」

 

噛斬(ばいざん)は両腕に力を込めた。

 

「おいおい、まじかよ」

 

驚いたのも無理はない。

 

なんと、噛斬(ばいざん)の両腕はボコボコと音を立てながら変化していき新たな頭が生えてきたのだ。

 

両腕には今度はサメではなく蛇が生えていた。

 

せっかく切り落としたのにこうも生やされてはなかったことにされたのも同然である。

 

 

頑張って切り落とした頭が再生したのを見て、このままでは戦いが長引くことが予想できる。

 

 

 

仕方がない、、、

 

 

疲れるけどひさしぶりにアレをやるか。

 

 

この両腕動物もどきに最強を見せつけてやろうじゃないか!!

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