マージナル・アーカイブス - 子供使い、先生になる -   作:オーバードライヴ

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11001101_ジブリールちゃんと先生と

「ねぇ……ミドリ……」

「なに、お姉ちゃん」

 

 双子の姉から呼びかけられて答える。私は歯医者さんの椅子を遮蔽にして愛用のフレッシュ・インスピレーション……お姉ちゃんのユニーク・アイディアと基本設計を共通化したスナイパーライフルを構えたまま返す。まぁ私の使用距離的にも銃の設計的にも選抜射手(マークスマン)ライフルが多分正確なんだけど、カタログにはスナイパーライフルで乗っていたからスナイパーライフルなんだろう。

 

 外にいたパワードスーツっぽいなにかと同じタイプ。それが山のように飛び込んでくる。多分撃破数はそろそろ二桁後半に突入だ。

 

「ジブリールちゃんって、めちゃくちゃ強い?」

「強いみたいだけど、とりあえずお姉ちゃんも集中してよ」

「そうは言ってもここまで乱戦だと……」

 

 そう乱戦になってる。というよりも、飛び込んできたマキが強いのは知っていたけれど、そのマキと一緒に飛び込んできたシロコさんがものすごく強い。リロードの隙間で手りゅう弾を蹴り込んで後方を崩しながらセカンダリの拳銃で応戦。その音に合わせてジブリールちゃんが突撃しリロードの時間を稼ぐ……なんというか、教本通りの戦い方をひたすら効率的に叩いたらこうなるって感じ。FPSぐらいでしか見ないよあんな連携、というぐらいかっちりと型通りの戦い方をしている。

 

 しているのだが……そのテンポがハイサイクルすぎて、お姉ちゃんが目を回した。結果、ジブリールちゃんに『モモイはアラタのラインまで下がりなさい』と言われて今に至る。まだ私の方は狙撃手役として動けるがお姉ちゃんが得意なのはあくまで面制圧で精密射撃は得意じゃない。前線で飛び回っている三人を誤射しかねないから飛び出してきた相手に備えて待機、という扱いになった。

 

「ごめん! リロード!」

「Cover」

 

 マキがリロードの合図を出すと同時にジブリールちゃんが正確に攻撃を叩き込み始める。音を聞く限り2発だったり3発だったりする。つまりジブリールちゃんはフルオートの設定のまま、正確に指だけで弾を節約して撃っていることになる。これは結構すごい。すぐにワンマガジン空にするお姉ちゃんにも見習ってほしい。

 

「follow me」

「ん」

 

 マキのリロードが終わってもジブリールちゃんがそのまま前に出る。その背後をシロコさんが固めてロボットの集団を制御していく。

 

 ジブリールちゃんもジブリールちゃんで、真っ黒な小銃片手に接近戦を恐れず突っ込んでいく。腰に大きなナイフを吊っていてびっくりしたけど、あのスタイルなら納得できる。というよりなんで3メートルとか超至近距離まで飛び込んで被弾ゼロで飛び抜けられるのかがわからないし、組みつかれそうになったら小銃のストックで殴り飛ばしている。なんで小銃をデコったりしないんだろうと思ってたけど、これも戦闘スタイルをみてわかった。あんな使い方したらデコってもすぐ剥げるからできないんだ。

 

 シロコさんもジブリールちゃんもアビドスの所属だと聞いたけれど、アビドス高校では接近戦闘が必須科目にでもなっているんだろうか。練度が高すぎる。

 

「シロコ、マキ、ジブリール。ゆっくりと後退開始。敵をこの部屋に引き込め」

 

 三人がゆっくりと下がっていく。その間に私に攻撃指示。マーカーがポップアップする。その指示を出しているのは私たちのすぐ後ろ、AL-1Sというらしいロボットと一緒に下がっていた先生だ。優先度が付いている。それを正確に狙って、ゆっくりとトリガーを引く。トリガープルは15N、お姉ちゃんの銃の30%の力で撃鉄が落ちる狙撃仕様だ。ゆっくりと引き絞り、三人の背後に回ろうとしている相手を叩き潰していく。

 

「あっ」

 

 その中の一機が跳ねた。私の銃撃で敵認定されたか。飛び上がったそれが私に向かって落ちてくる。銃を振り上げようとして気が付く。間に合わない。

 

「ミドリ!?」

 

 お姉ちゃんの声。同時にぐいと後ろに引っ張られる。

 

「ひゃ……!」

 

 さっきまでいた場所にロボットが落ちてくる。それを見届けるのが早いか、私の視界が黒いジャケットで埋まった。

 

「先生っ!」

「アラタ!」

 

 そのまま後ろに引っ張られて抱きすくめられたのだと気が付くのに数舜。そのままバランスを崩して倒れ込むような形になった。

 

「無事かい?」

 

 抱きすくめられたまま男の人の声が飛んでくる。何が何だかわからないままこくこくと頷いて返す。抱きしめられた形のまま視線を転がってきたであろう方向を見ると、さっきまで銃を預けていた椅子がひしゃげてるのがわかる。けっこうな質量だ。押しつぶされていたらと思うとぞっとする。

 

 先生は見た目より筋肉質な身体をしているのがわかる。なんだかドキドキするが、それはきっとこういうシチュエーションだからだ。

 

 そのロボットが間違いなく私たちを見た。私たちなのか、私たちのさらに後ろにいる女の子を見たのかわからないけれど、それでもこちらを見たのは間違いなかった。手が伸びてくる。

 

「そこまでっ!」

 

 お姉ちゃんの背中が割り込んだ。伸びていた相手の腕をほぼ相手に突きつけるようにして突き出した銃口で吹き飛ばして割り込んだ。銃が大きすぎて真正面には構えきれずに、銃口が若干左を向く構え方になる。

 

「先生はミドリとアリスつれて下がって!」

 

 お姉ちゃんがそんなことを言っている。それ死亡フラグだと思うけど、とはさすがに突っ込めない。同時にヘッドセットに通知音。

 

「いや。大丈夫。モモイも僕の方にジャンプだ。――――ユズ、レコメンドファイア」

 

 先生の声。そのままお姉ちゃんも私や先生の方に飛んでくる。同時にロボットが文字通り吹き飛ぶ。爆風で煽られたお姉ちゃんは私と先生をクッション代わりに無傷で着地。小銃が脇腹に当たって痛い。

 

「間に合った……!」

 

 天窓の方を見ると息を切らしているユズちゃんがグレネードランチャーのにゃん'sダッシュを手に肩を上下させながらため息をついているところだった。横にはあと3人ぐらいが固まっていた。

 

「ナイスショットですユズさん。続けてSC1,3,5攻撃開始します!」

 

 ノノミさん、と名乗っていたと思うガトリングガンを抱えた人が宣言。ジブリールちゃんたちが対処していた相手に上から容赦なく撃ち下ろしていく。ノノミさんとチヒロ先輩はわかる。後ひとりは初めて会うけど猫耳の人。あっという間に相手がくしゃくしゃになっていくのが見える。その間にジブリールちゃんたち三人が戻ってくる。お姉ちゃんと私を横に置いて先生が立つ。

 

「火力投射続行。生け捕りだとかそういうのは考えなくていい。君たちの安全第一でいこう。ジブリール」

 

 ジブリールちゃんに向かって予備の弾倉を先生が投げ渡している。ジブリールちゃんは早速弾倉を交換。下がるタイミングで一通り弾倉を使い切っていたらしい。

 

「シロコ、手りゅう弾の残りは?」

「あと2つ」

「OK。じゃあシロコがしんがりで警戒を頼む。脱出準備だ。天窓からいこう。SC班、火力投射やめ」

 

 先生の指示でいきなり静かになった。急激に音がなくなったせいで耳がキーンとする。

 

「シロコ、ジブリール。出入口側を警戒。おそらくあのロボの狙いはこの子だろうね。この子の起動と同時に攻めてきたかたちだろうから」

 

 先生がそう言って青い髪の女の子を見る。

 

「名前がないのも不便だね。とりあえずアリスと呼ぼう」

「それが本機の名前ですか?」

「AL-1Sよりもアリスの方がこちらも口にしやすい。君さえよければそう呼びたい」

「本機はその名称に忌避を感じません。嚮導官の指示に従います」

 

 そういえばさっきお姉ちゃんがアリスと呼んでいて、私もあっさり受け入れてしまったけど、結局この子は誰なんだろう。まだわからないことだらけだ。

 

「ならば、君はアリスだ。あと嚮導官というのも堅苦しいな。僕はアラタ。アラタ・リョータだ。皆から先生と呼ばれている。好きなように呼んでくれ」

「命令は了解されました。先生」

 

 チヒロ先輩が縄梯子を投げ落として、それを足場に降りてくる。よかった。ビル4階ぐらいの高さから飛び降りてピンピンしてるシロコさんやマキみたいなフィジカルタフネスオバケだらけじゃないことにちょっとだけ安心する。

 

「……なんだか知らない子が増えてるけど、どうするのこの子」

「連れていく。……この子の今後については要相談だけど……まあそこは交渉しようか」

 

 チヒロ先輩がものすごくめんどくさそうにため息をついた。

 

 

 


 

 

 

「というのが顛末なんだけど……」

 

 のんきに先生はそんなことを言っていて、それを聞くヒマリ先輩はニコニコ笑顔だ。一次報告をしている移動指揮車は人でぎゅうぎゅうだ。

 

「お疲れ様です。それにしても第13直轄地に眠っていたのがこんなにかわいい女の子だとは……」

 

 ヒマリ先輩は車いすを動かしてちょこんと座らされているアリスちゃん(仮名)に近づく。

 

「お名前は?」

「アリスと名乗るように先生から指示されました」

「名前や所属含めて不明、ということだったからね。記憶喪失状態に近い」

「なるほどなるほど、アリスちゃんですか。いい名前ですね。……あぁごめんなさい。知り合いに自由に名づけさせると『インスタレーションちゃん』とか『アンフォルメルちゃん』とかになりそうな人がいるので、ちょっと変な思い出し笑いをしてしまいました」

 

 インスタレーションちゃんはわからないけど、アンフォルメルならちょっとわかる。たしか抽象絵画の手法というかムーブメントの一つだったと思う。……そんな名前を付ける人って相当な変わりモノだと思うんだけど、誰だろう。

 

「名づけのセンスはモモイだから、褒めるならモモイをね」

 

 会話に問答無用で巻き込まれたお姉ちゃんの顔が凍り付いている。先生は善意なんだろうけど、結構空気は険悪だ。その中でニコニコしている先生はすごいと思う。ジブリールちゃんの言っていた『イヌワシは、人の規範に縛られません。そうあれと神が命じたからです』というのはこういうことかと思う。

 

 今私たちはヒアリングという名目で同行中。ジブリールちゃんとシロコさんは弾薬も補給してフル装備で待機中。ユズちゃんはジブリールちゃんの隣で戦闘中より顔を青くしている。

 

 なにせニコニコ笑顔のヒマリ先輩の斜め後ろに同じような笑みを浮かべている桃色の髪の人がいる。……笑顔で、眼が見えないぐらい細めているのに、その目が笑ってない。多分直前までヒマリ先輩か誰かとバチバチしてたんだと思う。膝に乗せているショットガンのそばに右手を置いたままなのがなおさら怖い。車の中っていう狭小空間でショットガンをすぐに構えて撃てる姿勢を維持し続けているのがめちゃくちゃ怖い。

 

「……で、目的のG.Bibleを確保する前に戦闘になったのでとりあえず逃げてきたわけだけど、アリスの身柄をどうするかとか、いろいろ考えないといけなくなってきた」

「あら、危なげなく勝ったように思いましたが」

 

 よく言う。というのは多分ゲーム開発部の全員が心の中でつっこんだと思う。あれが、危なげなく?

 

 とはいえ、戦果だけで見れば概算150体以上のロボットを撃破というとてつもない結果だ。……半分以上がノノミさんのガトリングガンとユズちゃんのグレネードランチャーによる『破砕』って表現がぴったりな戦果だけど、残りの半分を皆の小銃での撃破数だと考えると数発で1体は正確に撃破し続けたということだ。シャーレってすごい。

 

 とはいえ、先生の人選と配置は間違ってなかった。……結局ハッキング騒ぎで使わなかったけれど、ロジコマがいれば追加で15機の自律戦車がなだれ込んでいたことになるが、あの物量相手なら戦車でなぎ倒しながら高速離脱が最適解だったに違いない。それができれば多分していた。

 

 先生はこうなることがわかってたみたいに落ち着いて肩をすくめた。

 

「みんなのおかげで負けはしなかった。でも本質はそこじゃなくてね、ミレニアムサイエンススクールのデータが漏れている可能性が高い」

「通信が遮断された後の話、ですね?」

 

 先生は最初から答えを用意してたみたいで、会話をすらすらと続けていく。

 

「そうだ。ログについては抽出してもらっていると思うけど、相手は既に僕のデータだけではなく、ジブリールのデータを持っていた。ジブリールがキヴォトスに来てからまだ2週間も経ってないんだ。その情報を持っている時点でまず妙だと思う」

「情報が漏れたとなると……ヘカトンケイレス経由か、シャーレか……あとはアビドス経由でしょうか」

「残念だけどアビドスはないかなぁ」

 

 そう言って割り込んだのは桃色の髪の人。ゆっくりとした、柔らかな口調だけど、声色はギンと張っている。

 

「ホシノさん、それってどういう?」

「だってアビドスはお金不足でねぇ。時代に逆行して書類は全部手書きでペーパー管理なの。システム導入するお金なんてなかったせいで、ジブちゃんの情報も全部手書きの書類管理なんだよ。電子システムと言えるのは連邦生徒会との連携と、自治区の警備システム端末ぐらいでさぁ。ねぇアヤネちゃん?」

「はい。アビドス高校自体の生徒管理システムが電子的に存在しないのは事実です。なのでアビドス高校からデータが漏れたとしたら、アビドス高校を襲撃して情報を得る必要があります。なので電子的に盗まれたのならアビドス高校から漏れた可能性はゼロです」

「となると、ありえるのは連邦生徒会?」

 

 シロコさんが会話に割り込む。

 

「強いて他に原因を探すならね。順当に考えると、通信の遮断などの妨害があったことを考えればミレニアムかシャーレのデータが抜かれた可能性が高いはずだけど、リアルタイムの反映にしては相手の電子戦が妙なんだ。何か別のデータを事前につかんでいたとしか思えない。……正直、ここの管理については門外漢だし、答えが出るかは怪しいけどね」

「わかりました。そちらについてはヴェリタスで検証します」

「シャーレと人員被ってるからそちらに丸投げになると思う。……で、一番の課題だけど……どうするかねぇ」

 

 そう言ってアリスを見て先生が苦笑い。

 

「アリス、本当にあそこがなにで、君がどういう存在なのか、データにないかい?」

「回答不能です。データがありません」

 

 人なのか、ロボットなのかも正確にはわからない感じの子を前に、どうしよう……といった様子の先生。コロコロと笑ったのはやっぱりヒマリ先輩。

 

「一応連邦生徒会規則に照らすと、ロボット市民としての登録がないロボットを拾得した場合は、拾得者が一次的には扱いを決めることができます。今回はシャーレもしくはゲーム開発部ということになりますが……」

「はいはいはいはい!」

 

 そのタイミングで手をあげたのはお姉ちゃん。

 

「じゃあゲーム開発部がアリスちゃんを預かる!」

「え゛っ!?」

 

 すごい声を出したのはユズちゃん。先生も目を剝いている。連れて行こうといった意味は大体わかった。

 

「アリスちゃんと一緒になったのも何かの縁だし! きっと友達になれるし! ゲームもきっと好きになってくれるはず!」

「……お姉ちゃん、最初からそのつもりで……?」

「とうぜんっ!」

「だと思った……」

 

 そもそもこの子……アリスちゃんはゲームするのかな。

 

「ふふっ。……法律上止めることはできませんし、面白そうだからいいと思います」

「ほんとっ!?」

 

 ヒマリ先輩の声にいくつかため息が連鎖する。

 

「面白そうだからって……」

「先生は反対ですか?」

「反対というよりは、ハイリスクだなと思っただけだよ。……まずは検査とか確認をいろいろしながらじゃないといけないと思うね。わからないならわからないなりに対応が必要だ」

「そうですね。それは私も同意します。……連邦生徒会直轄地での発見ですから、ある程度筋も通さないといけないでしょうし。シャーレとしての体面もあると思いますし」

「体面は正直どうでもいい。ゲーム開発部がこれをきっかけに襲われる方が問題だ。ゲーム開発部がリスクを負う必要はない」

 

 それを言われて胸の奥がきゅ、となる。

 

「時系列を整理すると、僕に何らかの権限が相手の不明なシステムに付与され、アリスを拾ったことがトリガーとなってロボットが襲ってきた可能性が高い。だとしたらあのロボットがあれで全部とも思えない以上、襲撃はあるものと思うべきだ。そうなればターゲットは僕か、アリスだ」

 

 きっと先生は優しい人なんだと思う。出会って数日だけど、先生は組織よりも私たちを心配していて、それがうれしいと同時に情けない。

 

「おそらくもうリスクを取るしかない。だったらそのリスクを負うのは僕の役目だ」

 

 盛大にため息をついたのはホシノさん。

 

「本当にそういうとこだよ」

「どういう意味だい?」

「ジブちゃんを泣かせたらだめだからね」

「……本当にどういう意味だい?」

 

 先生の回答にもう知らないといった雰囲気でホシノさんはそっぽを向く。そのしぐさがどこか子供っぽい。

 

「ともかく、だ」

 

 先生は分が悪いと察したのか話題を変えるように手を打った。

 

「モモイ」

「はいっ」

 

 先生に呼ばれてなぜか敬礼しているお姉ちゃん。

 

「今言った通りのリスクが捨てきれない状況だ。この場で決めずに一晩、ユズやミドリとしっかり話して決めなさい。その間にアリスについてはこちらでも情報を漁ってみる」

「わかった!」

「マキ、チヒロ、連続で悪いけど夕方までゲーム開発部の護衛をお願いできないかな?」

「わかった。情報解析はコタマがいるからなんとかなるし」

「モモミドと一緒にいればいいんでしょ? いいよー。楽しいし」

 

 チヒロ先輩とマキちゃんがすぐにオッケーの返事が来る。なんだか護衛されるって変な気分だ。

 

「ジブリール、夕方まで休息をとって、チヒロから護衛を引き継いでくれ」

「はい」

 

 ジブリールちゃんがすごく落ち着いた返事をしている。

 

「じゃあ先生の護衛はアビドス担当だね」

 

 シロコさんがそう言う。頷いているのはホシノさん。

 

「だねー。先生はこのままシャーレ?」

「いったんね。ウタハがそっちにいるから、話を聞いてみよう。その後連邦生徒会にも照会に行く」

「りょーかい。先生と一緒にシロコちゃんとノノミちゃん。あとアヤネちゃんもついていこうか。夜はセリカちゃんとおじさんで対応」

「僕は君たちに護衛よりも勉強をしてほしいんだけどなぁ」

「じゃあ護衛が必要ないぐらいちゃんとリスク管理して?」

 

 ホシノさんに即答されて言葉に詰まっている先生。それに笑い声が弾けた。

 

「ふふっ、モテモテですね先生?」

「ヒマリ、からかわないでくれ」

 

 先生は困ったみたいに笑っていて、ジブリールちゃんがずっと心配そうに先生を見ている理由が少しわかった気がした。




次回 エンジニア部部長の見解

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