薩摩の子   作:キチガイの人

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 ネタ回です。
 下ネタ注意……ですかね。よく分からないです。
 感想お待ちしております。





 癖は不滅です(`・ω・´)


113.鬼の居ぬ間に馬鹿話

 アイは時々だが双子宅(隣号室)に遠征することがある。

 大体の理由はルビーと一緒に寝るためである。空白の時間を埋めるように、母親は子とのスキンシップを楽しむのである。アクアは基本的に巻き込まれる前に避難するのだが、今回は逃げられなかったようで、星野家3名で川の字で寝てるのだろう。あんま連続して逃げるとアイが悲しむからな。推し(母親)には勝てねぇんだよ、アイツ。

 部外者の俺は、家で一人スヤァすることにしよう。

 いや、一度だけ巻き込まれたけど、あの場違い感は尋常じゃないからな? 川の字+αで横から順にアクア、ルビー、アイ、俺で寝てみたけど、もうホントに二度と寝たくないと思った。彼女らが嫌って話ではなく、彼女らの昔話や思い出話に相槌を打つしかない状況が、単純に針の(むしろ)なのである。

 

 俺は目が死んでたもん。

 そんでアクアも目が死んでたもん。

 母娘が嬉しそうだったので、自分の本音は表に出さなかったけどね。男共は。

 

 話を戻そう。

 深夜の自宅には俺が寂しく一人のみ。

 つまり──

 

 

「俺としては『ラストオリジン』くらいの大きさがいいと思うわけよ」

 

『あれムチムチ通り越して人体の冒涜なのでは?』

 

「はーっ、これだからツルペタボディ信者は」

 

『……ノーコメントでお願いします』

 

 

 宴の始まりである。

 通話で駄弁りながら、男子高校生らしい下世話な話で盛り上がるのだった。話をする内容もR18周辺が多く、高校生1年生的には法的にアウトだが、俺たちは法的に一番やっちゃいけないこと(殺人罪)をやっているので、全然気にしない。

 

 

「PCでR18版やってるけど、もうね、凄くエッチ。目の保養になってる。視力上がる。これ見てると明日も頑張ろうって気になってくる。欠点は、普段だと周囲の目があって絶対にできない点だけど」

 

『……なンだろなァ。非童貞なのに、言葉の節々に童貞っぽさが出てンのは何なンだ?』

 

 

 兼定の疑問に俺は苦笑する。

 それを内心『カミキ=導春現象』って呼んでる。言動が明らかに童貞臭いのに、身体は何故か肉体関係を持っていることの意である。

 ……そう考えると今のカミキって凄いよなぁ。俺が同じ立場だったら、発狂する自信があるぞ。最初はカミキに転生した立花のオッサン可哀想って思ったけど、もしかしたら想像以上に相性が良かったのかもしれん。

 カミキヒカルと相性がいい。罵倒かな?

 

 

「つか非童貞らしい発言って何だよ。どっちかって言えば、お前の方がチェリーなボーイやんけ。こちとら暇あれば被捕食者やってんねんぞ」

 

『後者は自慢げに言うことではないのでは?』

 

 

 芸能界の男女間では肉体関係すらもコミュニケーションとして扱われると、他芸能関係者から聞いて絶句したものだが、このドスケベ性欲モンスターから直に襲われていると、よくもまぁこんなん相手にできるなって、呆れを通り越してもはや感心してしまう。男共は絶倫の集まりか?

 ──と、アイの性欲モンスターっぷりを愚痴ったところ、カミキヒカルから「え、知らん……何それ……怖っ……」と返された。俺も「え、知らんの……? 何それ……怖っ……」と返しといた。

 

 というか、複数の女性と関係を持つってのが、俺の感性からピンと来ないんだよなぁ。それは俺がガキだから理解できないのかもしれない。大人になったら共感できるのだろうか? それとも単純に経験がないから?

 じゃあ経験積みに夜の街に繰り出そうものなら、いろんな要因で俺は死ぬんですけどね。

 

 

『あァ? ソッチの経験の有無でしかマウント取れねェのか? 童貞なんざ、適当に風俗行けば簡単に捨てれンじゃねェか。ハッ、だったら明日にでも捨ててやらァ』

 

 

 兼定はケラケラ嗤う。

 非魔法使いの道を歩もうとするなら、極論言えばそうなるよな。身内にもそういった店を経営している奴がいるってのは知っているから、本来なら年齢的にアウトな兼定も大人の階段を上ることが可能なのだ。

 

 

 ピピッ

 

 

『ンぁ? 何の音だ?』

 

「楽しかったぜ、お前との友情ごっこ」

 

 

 まぁ、自身の童貞が、自身の意志で捨てられると思っているのはお笑い種だが。

 

 

『あぁ、今の兼定の発言を録音しただけですよ。それで某グラビアアイドルにLINEで音声データを送って差し上げただけの話です』

 

『バッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッカじゃねェの!?』

 

「馬鹿はお前だよ。寿 兼定」

 

『勝手に婿入りさせンじゃ──あァ、クッソ! LINEの通知と着信音が止まらねェンだが!?』

 

 

 いやぁ、これほど自身が未成年であることを呪ったことはない。成人していれば、ワイングラスに赤ワイン注いで、愉悦を楽しみながら嗜んでいただろうに。

 俺、酒弱いけどね。薩摩一弱いと自負してる。

 

 律儀にも通話をミュートして着信に出ていった兼定に、俺はニヤニヤを抑えきれなかった。見知った友人の恥ずかしい方面での新しい発見は、いつ見ても笑ってしまう。

 

 

「……あんだけ悪態付きながらも、電話には出るの微笑ましいなぁって思いました。まる」

 

『彼も必死ですからね。電話出なかった場合、彼女来ますし』

 

「え、来るん?」

 

『恋する乙女の行動力が、どんな惨劇を産むのか。それは桜華が一番よく理解しているでしょう』

 

 

 確かに心当たりしかない。

 そして、寿さんからしてみれば、自身の初恋の人が、どこの馬の骨かも分からない女で初体験を雑に終わらそうとしているのだ。咸が「考える限り最速で鹿児島に到着する方法で、即座に来ますよ」と断言するのも納得がいく。

 咸の考察に舌を巻くが、経験談だと言い放った。ヤリチン野郎の噂が流れれば、失望してくれるのでは?と思ったらしい。おまっ、悪手にも程があるぞソレ。

 

 

『そういえば、ここに居ない種子島家の面汚しはどうしました?』

 

「動画配信で忙しいんだとよ。今ちょうど、MEMちょさんと雑談コラボを生配信してる」

 

『身内以外とのコラボに消極的だった彼が、ですか? え、ちょっと待ってください。え? ……え? もしかして……もしかしたりするんですか?』

 

「どうなんだろ? 生配信見ながらずっと駄弁ってたけど、感覚的には女友達と接している感は否めないんだよなぁ。でも、ここまで身内以外と距離が近い未来は初めて見た」

 

 

 アイに対しても警戒心を解くのに時間がかかったことを踏まえると、MEMちょさんとの距離の近さは異常と判断せざるを得ない。喜ばしいことであるのは確かだが、彼が彼女にどのような感情を抱いているのか、その真意を測りかねている状況である。

 何でもかんでも恋愛感情視点で見るのは良くないと思うが、これは……どうなんだろう?

 

 

「とりあえず、うちの馬鹿とコラボしてありがとうの意を込めて、赤スパ(1万円以上)をお布施として連打しておこう」

 

『さっきからコメント欄で流れてる赤スパって桜華です?』

 

「そうだぞ。財布ん中ZEROになったけど」

 

『控えめに言って馬鹿ですか』

 

「大丈夫。これ資金源は種子島家の予算だから」

 

 

 これが未来の配信枠だったら絶対にしない。これ、MEMちょさん枠での生配信なので、心置きなく種子島家の予算が溶かせるものだ。

 

 

『──クソっ、最悪だ……』

 

「おかえり。大丈夫だった?」

 

『……冬休みって何月何日からだァ?』

 

 

 そこがタイムリミットなんやなって思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「咸のロリコン話が、今日は少ないよな」

 

『えぇ、真後ろにあかねがいますからね』

 

「……え、いるん?」

 

『微笑んで立ってますよ。言論の自由は存在しな

 

 

 

 





みなみ「兼ちゃん。風俗にお金なんて払わんくてもええから」

兼定「ンなのオレの勝手だろうが」

みなみ「……うん、明日の昼には鹿児島に行ける」

兼定「……ちょっと待」

みなみ「……嫌やもん。兼ちゃんと最初にするのは、うちやもん」

兼定「自分が芸能人として、そこそこ名が通っていることを少しは自覚したらどうなンだ!?」

みなみ「今からLINEで写真送るさかい、好きな下着選んで」

兼定「勘弁してくれ……」

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