薩摩の子 作:キチガイの人
次回もそうなるとは思います。
多分唐突に例のあの人の襲来イベントが来るとは思います、はい。
感想お待ちしております。
追記・台風近づいてます。はー、クソ。
今日は未来が持参する友情破壊ゲームで、俺たちのカスみたいな友情を木っ端微塵に破壊する日である。俺は既に前日で動画やネットで調べ、そのゲームの特性を理解している。どうせ持ち主の未来はある程度プレイしているだろうし、咸や兼定だって調べ上げているはず。
勝負は既に始まっているのだ。
言っただろう? 戦争というのは準備段階で9割決まる、と。
ゲーム会場は完成した。
テレビを窓際にPONと置き、リビングの机を撤去し、テレビ近くに座布団をバラ撒き、テレビから離れたところにはソファーを並べ、画面が見やすいように動かす。
本当は馬鹿共+双子兄の大乱闘になるはずだったが、予想以上に観戦者が多いとの事で、急遽観客席を設置した次第だ。俺だってマジで予想外なんだよ。せめてアイとルビー、黒川さんが観るんかなーって思ってたんよ。
そっから芸能人が三人追加とか予想着くかよ。
んで、会場作ったものの、開始まで時間がある。
メンバーだって、昨日の夜の面子しか揃ってない。
暇なので俺はテレビにswitch繋げて別のゲームを始め、アイは昨日と同じように座布団で胡坐かいている俺の上に座って、一緒にゲーム画面を見ている。咸は後方ソファーに足を組みながら腰かけているし、アクアはスマホで今日やるゲームのプレイ動画を見ている。
俺が時間潰しにやっているゲームは、戦国時代の日本を舞台にした、かの有名な
さて、どこの大名でプレイするのか。
そんなん決まってるだろう?
「──やっぱ真田
「安定して強いのは良いですね」
「「………」」
いつものように
それぞれプレイスタイルが違うからな。俺も咸の言葉に「お前ならそうやるん?」と返すだけ。
ところで、アクアの微妙な表情は何なんだろう。
アイは「さなだ……のぶしげ……?」と、初めて聞く名前に首を傾げている。俺の好きな武将である。カミキヒカルよりも価値がある名前だから、ぜひとも覚えてほしいものだ。
「……一つ質問いいか?」
「どうした、星野アクアマリン君」
「真田家を選んだ理由は?」
まさかそんな質問が来るとは思わなかったので、一瞬言葉に詰まる。
選んだ理由? まぁ、純粋にカッコイイからとしか。
「あー、俺自身が幸村が好きってのもあるけど、真田家って領地狭いけど人材だけは精鋭揃いなんよ。なんか、こう……武将の質だけ高水準の弱小勢力が、ステータスの暴力で領地拡大するって展開が好きってのもあるなぁ」
「プレイスタイルで一致するのがそこって話か」
「あと徳川の首が近い」
「………」
しかしながら、本作の憎き徳川家は、天下人の名にふさわしいステータス、兵力、領地を所有している大名だ。あんちくしょうを討つには、真田プレイだとしても、それ相応の力をつけないと喰われる可能性が高い。同盟なんざ死んでもしないが。
なので、俺がこのゲームをやると、真田家は甲信越(山梨・長野・新潟)に侵攻し、東北を平定してから、徳川家とのガチンコバトルを繰り広げる。日本史壊れる。
という話をしたところで、アイが俺の胸に寄りかかってきた。甘えてる──と言うわけではなく、日本史関連の難しい単語を聞いて脳がショートしたらしい。そんな難しい話してないんだけど。
「けど、このプレイにも問題が一つあってな」
「問題なんてのがあるのか? そういうストラテジーゲームって、ある程度自勢力拡大すれば、あとは作業ゲーって聞いたことがあるが」
「俺が徳川家をブチのめしている間に、なんか西日本から島津家とかいう頭おかしい蛮族が北伐しに来るのよ」
「それをお前が口にしてもいいのか?」
あの南九州の蛮族、なんか知らんけど高確率で九州平定して、放置していると西日本を手中に収めてるのだ。時折、別勢力が伸びてくるときもあるけど、高確率で島津が最後に立ちふさがることが多い。大友が島津飲み込んで西日本統一してると、「お、頑張ってんねぇ」って思いながら、大友家を殲滅してる。
鉄砲片手に鬼島津が率いる西日本オールスターとの頂上決戦。面白いっちゃ面白いが、正直言って無駄に強いから、戦闘が泥沼化して面倒臭い。島津義弘って何なんだよ。馬鹿みたいに強いし、寿命長いから中々消えないし、頭おかしいだろうが。頭島津なんじゃないか?
そこまで語ったのち、俺は話題を咸に振る。
「お前、『
「
「え、待て。どこだ……?」
偏差値70のアクアも困惑する大名家。
野望プレイヤー間ではそこそこ有名だが、日本史の授業だけ受けてたら、その名前を聞くことはないだろう。知らんのも無理はない。
常陸の
余談だが、性格や方向性がマジでバラバラな馬鹿共の集まりなので、ストラテジーゲームにもそれが現れる。兼定は『圧倒的兵力ですり潰す』のが大好きなので、基本的には大大名でのプレイが多い。織田とか羽柴とか。
一方の未来は、引きこもり大好きなので、なぜか知らんが四国の大名(主に
俺は弱小精鋭勢力での拡大、咸はマジな弱小勢力の成り上がり。
みんな違ってみんなクソ、である。
「……てっきり島津家でやるもんだと思ってたけど」
「前はそれでやってた時期もあったけど、島津家ってマジでヌルゲーなんよ」
それこそ兼定ぐらいしか島津家プレイしないからな。
武将の質、金山保有ってのもあるが、何より立地が有利過ぎるのだ。本当にマジで、他家に侵攻することを『北伐』って言うくらいには、後方に敵がいないので前に兵力を全集中で投入できるのがデカい。
日本最南端の大名だしな。リアルでも九州統一できそうだったのも、立地条件があったのかもしれない。日本の形状って横長だから、どうしても二方面以上の防衛が前提になるからなぁ。島津は薩摩兵子を前面に一点集中である。
アイの意識が復活するまで日本史談義をしていると、企画立案者の未来、墓場秒読みの兼定が我が家に来る。徳川家を兵と真田ステータスで殴っている最中だったが、俺はここで中断することにした。
俺がゲームをセーブしていると、「あー、野望じゃん」と、ゲームキューブをテレビ前に置きながら覗き込む種子島家の内務官。
「長曾我部生きてる?」
「島津が美味しくいただいてた」
「はー、やっぱ島津クソだね」
「………」
アクアが何か言いたそうにしていたが無視する。
「大きい勢力は何が残ってンだ?」
「自軍の真田と徳川と、あと食われかけの豊臣と、喰ってる島津」
「いつもの後半戦じゃねェか。大友とか毛利頑張れよ」
「………」
アクアが何か言いたそうにしていたが無視する。
ゲーム参加メンバーは集まった。
なので、いつの間にか加入させられた『鹿児島遠征芸能人グループ』のLINEに、集まったから来てもいいよと隣人宅にいる女子勢に声をかけるのだった。
アイは百歩譲ったとして、どうして俺がこのグループに入ってるんだ……?
〔『薩摩の子』裏話〕
基本的に馬鹿共と軍師(笑)の外見設定は明記してません。とりあえず男勢は細身の筋肉質、撫子はスタイル抜群の美女……としか、書いてなかったと思います。作者的にはイメージがありますが、いまさら読者の皆様のイメージを崩すのもアレなので、今後も明記しないと思います。黒歴史を知ってる方は……はい、一応はアレイメージです。
一方でサブキャラはがっつり○○似とか書いてます。考えるのが面倒なので。
なので、島津以外の作品中に出てきた当主は以下のイメージです。
【大友家当主】
ガチムチの筋肉マッチョマンな外見。誰かに似てるとは考えてないが、CVは大塚明夫さんイメージ。
【龍造寺家当主】
細身のイケメンなメガネキャラ。データキャラ設定だけど、「フン、この程度は既に調べ上げている」→「ば、馬鹿な! そんなのデータには──うわああああ!」を毎回の如く繰り返すイメージ。CVは石田彰さん。
【長曾我部家当主】
ゲーマー。主にゲーム条例で香川県に憎しみを持つ。桜華が徳川に抱く憎悪の数千倍くらい、ゲーム1時間条例を制定した奴が嫌い。ちなみに19歳の女性。原神の