推しの子 〜Revenge of the Brother and Son〜   作:よもぎもなか

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第八話 運命①

 

アイ「ねぇ 子供達も結構大きくなったんだよ お兄ちゃんがいない時に一度会ってみない?お兄ちゃんは明後日から出張だから いや寄りを戻すとかそういう話じゃなくてさ」(なんとなく別れた男に連絡を取ってみた きっかけは子供達の会話を盗み聞いた事)

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

アクア「なるべく考え無い様にしてる事だけど……俺達の親父って一体誰なんだろ……あ……考えるだけで心が沈む………

ルビー「馬鹿ね そんなレベルの低い事で落ち込んでるの? 処女受胎に決まってるでしょ 男なんて最初から存在してない

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

アイ(なんだか妙な結論に至っててこれはヤバいと思った)「うちの子は凄く賢いし私達の事情も分かってくれるよ うん 住所はね…………」

 

 

 

 

アイ(仕事は順調 フォロワーも100万人を超えた 世間は私を見てくれている だけど……)

 

斉藤「全く酒がうめぇな!ほれ新居祝いの酒だ!飲め飲め!」

アイ「わー森伊蔵だー」

皇くん「駄目だぞ アイが20歳になるのは来週 もうちょい我慢してくれ」

斉藤「あーそうだった そうだった  アイが主演のドラマも視聴率上々‼︎ B小町全体の仕事もびっちり埋まって……いよいよ来週はドームだ!がははっ!」

アイ「社長 上機嫌だねー」

ミヤコ「社長はね 自分の育てたアイドルをドームに連れていくのが夢だったのよ」

皇くん「まぁ斉藤さんだけじゃなくて社員やスタッフ皆の夢でもあるけどな………」

アイ「そんなにドームって凄いの?」

皇くん「他の箱とは意味合いが違うらしいからな 専門の会社挟まないと枠すら押さえられないし大人数の観客を捌けるスタッフの精度や実績 ドームに相応しいアーティストが厳重な審査があるらしいからな 長い時間とスタッフの努力、必要な会場ならしいからな 金さえあれば出来る場所じゃない 選ばれた一握りのアーティストだけが上がれる舞台だからこうやって夢にしてる人もいるんだとよ」

アイ「へぇ〜」(私が売れると皆が喜ぶ だから私も嬉しそうにする)

斉藤「大事な時期だ スキャンダルなんて無いように くれぐれも父親に会おうとかするなよ」

アイ「もちろん」(私は嘘吐き 考えるより先にその場に沿った事を言う 自分でも何が本心で 何が嘘なのか分からない)

ルビー「ママ〜」

アイ「ん〜よしよし」(私は昔から何かを愛するのが苦手だ こんな私は到底アイドルなんて向いて無いと思ってた)

 

 

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

 

コウ「スカウトって言うから何かと思えばアイがアイドル、俺が俳優?アイはともかく俺が俳優は笑えるな」

アイ(抹茶フラペチーノの餌に二人とも釣られて突然声を掛けてきたおじさんの話を聞いてあげる事になったけど……)

若い斉藤「今 うちの事務所で中学生モデルユニットを組もうとしているところでな 君ならセンターを狙えると思う もう一人の君の方はイケメンだしうちには看板になるほどイケメンな俳優はいないからね 絶対にうちの看板になれる!」

アイ(その人はアイドルと俳優のスカウトだった)

 

アイ「興味ないです」

コウ「同じく」

斉藤「いや絶対向いてる 保証する」

アイ・コウ「………………」

アイ「止めといた方が良いと思うよ 私たち施設の子だし」

コウ「…………俺が話すよ……俺たちは片親で小さい頃に母さんが窃盗で捕まって その間施設に預けられて でも母さんが釈放されても迎えに来てくれなかった まぁ俺が殴られるのは良いんですけどアイが殴られるくらいなら施設の方がマジなんで  俺はアイ以外を信頼できない……そんな奴に俳優は無理です」

アイ「私はお兄ちゃん以外の人を愛した記憶も愛された記憶も無いんだ そんな人にアイドルなんて出来ないでしょ こんな私はきっとファンを愛せないしファンからも愛されないよ」

斉藤「良いんじゃねぇの? そもそも普通の人間に向いてる仕事じゃないしそういう経歴も個性じゃん?」

アイ「…………で でも…」

コウ「………………」

アイ「アイドルって皆愛してるぞーとか言うじゃん 私が言ったら嘘に…………」

斉藤「嘘で良いんだよ むしろ綺麗な嘘を求めてる 嘘を吐けるのも才能だ 良いじゃねぇか こいてけこいてけ」

コウ「へぇ……どうする?アイ」

アイ「…………」

 

 

アイ(あの後私はアイドルになって本物の()を求めた アイドルになればファンを愛せると思った……母親になれば子供を愛せると思った……私はまだ子供達に愛してると言ったことがない……その言葉を口にした時 もしそれが嘘だと気づいてしまったら……お兄ちゃんへの()も嘘と思ってしまったら……そう思うと怖いからだから今日も嘘を吐く 嘘が本当になる事を信じてその代償がいつか訪れたとしても)

 

⁇「アイ………………ドーム公演おめでとう 双子の子供は元気?」

グサッ…

 

 

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

皇くん「なんですか?もう出発してますよ…………え?アイが………刺された…………?

 




次回第一章終了します……クライマックス感がありますがまだまだ序章……未来はいかに……
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