推しの為に死ぬ話。   作:ざるそば

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お気に入りにしてくださった方が400人もいらっしゃって、本当にビックリしています。
今回は毛色が変わっていますが、それでも楽しんでいただければ……!

そろそろネタ切れになってきたぞ……。


旅路の途中にあった話3

 

 

 それはある日の事、唐突なマギラの一言から始まった。

 おはようございますと挨拶した瞬間に返って来たのである。

 

「出かけましょうか、準備しなさい」

「はい?」

 

 呆気らかんと告げる彼女。

 思わず聞き返してしまった。

 

「出立よ出立。魔導の本場、知らないでしょう」

「本場、ですか」

 

 この身は魔術の適性を持たない不出来ではあるが、それでもマギラの教えで、ある程度は魔道について研鑽を積んでいる。

 

「魔術結界都市フェニアムール。聞いた事無い?」

「……あー、何でしたっけ。何か聞いたことある気がします」

 

 討伐依頼で共闘した魔術師連中の中で、そこの出身だと言っているような者がいた。めちゃくちゃ強い魔術使っていたから、記憶には残っている。

 

「そこで欠片を取りに行くわ。貴方がウェルナスと戦う時、恐らく必要になる筈だから」

「……欠片、ですか」

 

 街中で売ってあるのを見かけた事はある。

 魔術の効果をその身に閉じ込めた欠片。砕く事で内部に秘められた魔術を解き放つ事が出来ると言う。

 それで他者を回復させたり、俺みたいな適性が無いものが魔術の真似事を出来たりするのだ。

 

「ほら、早く準備なさい。私はそんなに待ってあげないわよ」

「存じておりますっ!!!」

 

 マギラがそんなに我慢できるタイプではない事は知っている。

 ばたばたと荷物をまとめるために、部屋へ戻った。

 

 

 

 

 館から魔法陣に乗りワープしてから凡そ数分。

 何もない荒野の片隅に俺達はいた。ここまで人一人見た事が無い。

 

「……ふぅん、今はここになったのね」

「あの……ここに何が」

「ヴァン、境目って聞いた事ある?」

「いや、無いですね」

「境目と言うのは、この世とあの世を隔てる間。文字通りの境界線よ。狭間の世界とでも呼んだらいいかしらね。

 私から見て腕の良い魔導士は境目を自在に使いこなすわ。それこそこの世界から切り離すように」

「……えっと、イメージ的には結界を作り出す感じですか」

「えぇ、あってるわよ。さすが私の弟子ね、よく勉強してるじゃない」

 

 体に教え込まれてますからね、なんて口が裂けても言えない。

 言ったら間違いなく、危害が飛んでくる。具体的にはビームとか。

 

「魔術都市は、この世界に存在しない。魔導の探求を貫き通した者にしかその知識は届かず、その場所は分からない」

 

 マギラが指をかざした。

 瞬間、世界が文字通り一変する。空はまるで夜のように暗くなる。空には先ほどまで無かった筈の綺羅星が煌いていた。

 先ほどまで荒野だった場所。俺達が立っていた場所、その眼前には巨大な門がある。

 

「ヴァン、前に出なさい」

「はい?」

 

 疑問を呈しながらも、前に出る。

 瞬間。

 

「っと!」

 

 こちらに飛来してきた魔力の玉を剣で防いだ。危なかった、気付くのが遅れていたら間違いなく直撃していた。

 続け様に数発。剣を盾としながら、マギラの方向を向く。

 

「これ、どういう事ですかねぇ!?」

「修行よ修行、頑張りなさい。ほらまた来るわよ」

 

 マギラは魔力で構築した椅子に腰かけて、足を組んでいる。ふわぁと言わんばかりの欠伸までして。

 畜生、やるしかないか。

 

「っ!」

 

 咄嗟に飛び退く。

 先ほどまで立っていた場所から水晶の槍が飛び出していた。

 体を走らせ、迫る槍と魔力の玉から逃れる。

 一瞬、黒い空が煌いたような錯覚がして――違う、錯覚じゃない。あれは前兆だ。

 

「マジかよ……!」

 

 剣と、それから鞘を構える。二刀で、迫りくる弾幕のような嵐を弾く。幸い、狙いが雑なおかげで助かった。

 もし精密な射撃であれば、今頃蜂の巣になっていたかもしれない。

 

「――頃合いね、もういいわよヴァン」

「もういいって、どうすればいいんですかこれ!?」

 

 俺に向けられていたモノが、全て彼女へ狙いを定める。

 だが飛び交った筈の全てが、マギラの眼前で停止した。一切合切の例外もなく。

 彼女は人差し指を門へ向けて、ただ一言呟いた。

 

跪け(フォール)

 

 念のために剣を構えるが、先ほどまでの気配はない。

 門が力無く開いた。まるで彼女と言う存在に屈するかのように。

 

「これで終わりよ、行きましょう」

「あの、これ……俺前に出る必要無かったんじゃ」

「言ったでしょ修行だって」

「これ修行かなぁ、ホントに!?」

 

 マギラの後をついていく。

 集中砲火と言わんばかりに放たれていた筈の魔術は一片たりとも飛んでこない。ただ綺麗な街がそこにあるだけだ。

 まるで氷細工のよう。冬が静止したかのような静かな街並み。空が透き通って、星がくっきりと見える。あれは本物なのだろうか。

 

「あら、見とれてるの?」

「……えぇ、こんなに綺麗な街は初めて見ました」

「人の世における魔術の最高峰が集う場だもの。きっと魔術師以外で訪れるのは貴方が最初で最後でしょう」

「……ありがとうございます」

「礼を言われる程の事じゃないわ。ほら、見える? あの塔よ」

 

 街中の中心にそびえたつ一本の塔。水色のそれはただ空へ延びていき、どこまでも果てが無いように見える。まるでこの空を支えているかのようだ。

 

「止まりなさい」

「何者ですか、貴女は」

 

 門の警備らしき二人に行く手を遮られる。

 マギラは大きくため息を吐いた。

 

「……そう、知らない間にここまで落ちていたのね。ミュールを呼んで頂戴。あの子じゃないと話にならないわ」

「貴様! ミュール様を呼び捨てとは、どういうつもりだ! あの御方は――」

「――良い、そこまでにしておけ。それ以上我らの醜態を晒すではないよ」

 

 カツカツと誰かが歩いてくる音が聞こえる。

 見ると一人の老婆がいつの間に立っていた。

 杖を突きながら、白髪の目立つ人。けれど見ただけで分かる。……強い。

 

「これはこれは、我が師マギラ様ではありませんか。来られるのなら一報くだされば私から赴いたものを」

「……貴方は年をとったわね、ミュール。生意気な顔がしわくちゃじゃない」

「そちらの彼は今のお弟子様ですかな。さぞ苦労なされているでしょう、貴女様の指導は、体に堪えました。今思い出すだけでも、老骨に響きますわ」

「あ、はい。どうも……」

 

 このミュールと呼ばれた人が只者じゃないのはこの一瞬で分かった。

 見た目こそお婆さんだが、隙が見えない――俺なんかじゃ、瞬殺される。剣を抜くまでの間で殺される。

 それを知っているのか、どこか感心したように彼女は頷いた。

 

「ほう、彼我の差を既に捉えているとは。さすがと言うべきですかの」

「そろそろ通してくれないかしら。こんなところで立ち話なんて台無しでしょ」

「えぇ、それは勿論。――お前達、この方は私の客人だ。通して構わん」

「わ、分かりました」

「それとマギラ様、そろそろ魔術を解いてはくれませんか。この都市の防衛機能と魔術師達がただの木偶の棒になっておりますわ。

 いくら貴女様の存在を知らぬとはいえ、どうか許してあげて欲しい」

「それは解けない彼らに問題があるんじゃない? 現に貴方は使えているのでしょう」

「貴女様の魔術を解くなど、今の世となっては私以外に出来ますまい」

 

 しょうがないわね、と呟いてマギラは指を鳴らした。

 瞬間、街中を色が走り出した。空をいくつもの本や絵が飛び回っている。

 凄い、まるで魔法の世界に入ったかのようだ。

 

「わぁ……!」

「さぁ、入るわよ。ミュール、案内して頂戴」

「えぇ、それは勿論。精一杯案内させていただきますとも」

 

 塔の中へ足を踏み入れる。

 そこはまるで混沌とした場所だった。上下左右がめちゃくちゃな階段、外と同じように飛び回る本や絵。警備と言わんばかりに徘徊している中身の無い鎧騎士。

 中にある水晶に触れると景色が変わる。転移が施された一級品の品物だ。それがそこら中に配置されている。

 

「塔の中は一種の隔絶した空間がいくつも続いておりましての。それぞれの魔術師達の住処がそれぞれにあるのだよ」

「おぉ……」

「理論は館で説明したけど、覚えている?」

「ええと、何となくは、ですけど」

「ほっほっほっ、その齢で勉学も励まれているとは」

 

 転移を数度繰り返して。

 辿り着いたのは巨大な扉がある廊下。

 

「お待たせしました、ここが今の私めの部屋。ミュールの私室となっています」

「そう……封鎖術式の方はさすがね。今の私でも解除に十秒ぐらいかしら」

「おや、こう見えても現代魔術最高峰の技を幾重にも凝らしていると言うのに。やはり貴女様には敵いませんなぁ」

 

 扉が開く。

 中へ足を踏み入れると、まるで応接のような作りになっていて。真ん中には向かい合うようにソファが用意されていた。

 

「どうぞおかけくだされ。お弟子様も遠慮なく」

 

 ドカッと言う音が聞こえんばかりにソファへ座り込むマギラ。うわ足とか組み始めた、凄いなこの人。

 その隣に腰かけて、小さく息を吐く。まるで袋小路に追い込まれた獲物のような気分になる。

 

「挨拶が遅れましたのう。少年、私はミュール。墓守のミュールと言う。この街におけるたった一人の長じゃ」

「あ、ヴァンです。よろしくお願いします」

「今時の子にしては礼儀がなっているようで、さすが貴女様の弟子ですなぁ。我らの街の者にも見習わせたいものです。

さて、マギラ様。貴女様がこちらまで来るとは珍しい。何か探しものですか」

「欠片よ。私の魔術を一時的に保存しておくための欠片が必要なの」

「ほほう、それは何故……。さてはそこの少年ですかな」

「はい、俺が、魔王幹部のウェルナスに挑むからです」

「……ふむ」

 

 食い入るような目でミュールさんが俺を見る。

 そうだ、俺が告げた言葉はほとんど冗談に捉えかねない発言だ。人が災害に挑むようなモノだから。

 

「……マギラ様、貴女様の魔術は本来門外不出のモノ。それだけで世界の天秤と言う物すら容易く覆してしまう程に。

 人の世は欺瞞に溢れ、それに伴う報復に満ちております。私めもこの街も幽世にあるのは、ただ魔道と言う力の本質を、表に出してはならぬと考えたからです。警句が破られれば、世界はたちまち、破滅の道を往くだろうと」

「えぇ、そうね。私が教えた言葉だもの」

「貴女様自らがお言葉を破られると?」

「そうじゃないわ。ただ彼には、私が出来る事を全部してあげたいと思っただけ。その覚悟を持ったと言うのなら、師である私が導かなければならない。そう、考えたのよ」

「……なるほど、ウェルナスを倒すと言う事は、彼にとってそれだけの責務なのですな」

「はい……。背中を、押して貰ったので。俺はこの道を歩みます。苛烈ながらも短い、流星のような運命を」

 

 ミュールさんは微笑んだ。

 彼女は立ち上がると、部屋の奥まで向かいその壁をそっと撫でた。

 瞬間、壁面はまるで溶けるかのように消えていく。

 

「存分にお使いなさいませ、マギラ様。そして少年。

 ここから先は、この街においても秘匿された領域。そこで何が起ころうとも決して、私以外に気付く者はおりません」

「! ありがとうございます!」

「行くわよ、ヴァン。時間が惜しいわ、貴方には全部見せてあげる。私の魔道。その全てをね」

 

 そこから先の事はあまりよく覚えていない。

 ただ余りにも現実離れした光景が続いた、という事だけは記憶に強く焼き付いている。魔女マギラ――この世界から隔絶された存在の、本当の実力を。

 

 

 

 

 体を移し替えた後、お世話になった人に会いに行こうと転移の魔術を使用して世界各地を回った。

 その中には勿論ミュールさんも含まれている。

 

「確か……ここだっけ」

 

 荒野の一角で、あの時のマギラと同じように手を伸ばす。

 ――世界が塗り替わるような感覚。

 見覚えのある門が一つ、そこにあった。

 

「また来られるなんて思わなかったな」

 

 再度、迫る防衛の魔術。

 けれど今度は剣を振るうまでも無い。ただ拳を振り払うだけで事足りた。

 

「お止め、私の客人だ。醜態を晒すんじゃないよ、馬鹿共めが」

 

 声が聞こえると共に攻撃が一斉に止む。

 門の奥に懐かしい人影が見えた。

 

「ミュールさん」

「ヴァン殿、久方ぶりと言うべきですかの」

「すみません、突然押しかけてしまって」

「いいえ、マギラ様の弟子となればそれは私にとっての血縁者も同然。

 さて、ここで立ち話もなんですし行くとしましょう」

 

 ミュールさんの後をついていく。

 前と同じ道を辿って。でも塔の中に入ってからの転移は全く覚えられない。

 凄いな、ここまで迷わないなんて。

 気づけばミュールさんの私室に辿り着いていた。

 

「さて、お茶でも入れようかと思いましたが、その体では味を感じないでしょう」

「……見ただけで分かるんですね」

「この目で見るのは初めてですなぁ。魔道装甲――マギラ様がこの世に生み出した禁忌の一つ。まさかあの御方自ら、組み立てられるとは」

「感謝しています、あの人にも。貴方様にも」

「よしなされ、私はただ場を提供しただけ。辿り着けたのは、貴方自身がその足で歩んだからでございます」

「それでも、誰かが手を取ってくれていなかったら、誰かが背中を押してくれていなかったら。きっとこの道は歩めませんでした」

 

 紛れも無い真実だ。

 俺一人じゃ、絶対この道までたどり着く事は無かった。

 

「だからお世話になった人達に感謝を言いに来たんです。その……本当にそのためだけ、なんですけど」

「ほっほっほっ、珍しいねぇ若者にしては。……死を前にすると、恐怖がありますかのう」

「……少しだけ、です。多分それを紛らわそうと思っている部分もあるんだと思います」

「人は死を前にすると、恐れを感じずにはいられない。けれど、貴方様にはそれ以上に。背負われているモノがあるのですな」

「はい、助けたい人が、いますから」

 

 不思議とミュールさんと話す時は、緊張感が無い。

 多分空気を和らげるような、そんな特殊な魔術を使ってくれているのだろう。

 

「ヴァン殿、貴方様にとって我が師マギラ様はどのように見えましたか?」

「……優しい人でした。厳しい修行ばかりでしたけど、それでもどこかに気遣いを感じられるような、そんな人に見えます」

「……そうか。施しと傲慢は表裏一体。人の世では一番誤解されやすい感情。流れゆく終わりなき嵐の中において、それでも貴方様は確かに、一筋の光を見たのですな」

「それはきっと出会えたからです。だから、深く感謝しています。導いてくれたあの人や師にも」

 

 上手く言葉が出ない。だから本心を告げる。

 多分言い方を誤魔化す事に、意味はない。

 

「あの、後もう一個聞きたい事があって。……感謝の贈り物をしようと思っているんですけど、何がいいのか思いつかなくて。助言を頂けたらな、と」

「贈り物、ですかな? ふむ……あの御方は手に入れようと思えば何でも出来る存在。金銭などには意味が無いでしょう。

 貴方様に出来る事でよろしいかと。贈り物と言うのは、その関係が存在しているという事が何よりも重要ですから」

「出来る事、ですか……。分かりました、ありがとうございます」

 

 これ以上居座ってしまっては迷惑になってしまう。

 伝えたい事も伝え終わったし、出ていくのが優先だろう。

 

「ありがとうございました、ミュールさん。俺の為にわざわざ時間を割いて頂いて」

「感謝の言葉は不要ですぞヴァン殿。さぁ、行きなされ。貴方様は貴方様の運命を迎えに行くと宜しい。このミュール、ここから見守っておりますぞ」

 

 それは頼もしい。また負けられない理由が一つ増えた。

 よし、行くとしよう。

 

 

 

 

 人々を脅かしていた災厄は倒された。

 国が用意した葬儀の場には、数々の花や手紙。感謝の品物が届けられている。彼が歩んだ道のりそのものを示すように。

 

「……珍しいわね、貴方がこっちに出てくるなんて」

「彼は、やり遂げましたからのう。一つぐらい花を添えに来てもよいではありませんか。貴女様の弟子であれば、私の弟弟子である事も同然なのですから」

「……ありがとう、ミュール」

 

 マギラとミュールはそこにいた。

 建物の片隅、誰の目にも止まらないところで。誰も彼がそこにいる二人を見るどころか気配すら感じられなかった。

 

「短剣を身に付けているのですね、貴女様に武器はいらないでしょうに」

「……大事なモノなのよ、肌身離さず持っておくと決めているわ。これもこの先、ずっとね」

「そうですか、それはそれは失礼を。先ほどの言葉は忘れてくだされ。

 ……思えば、大事なお弟子さんだったのですなぁ」

「そう、ね。きっと彼が望んでくれていたら、それ以上の存在だったわ。普通の幸せを、当たり前に受け入れていい筈の子だった」

 

 ミュールは、小さく息をついた。

 マギラと言う人物にとって、彼はそこまで大きな人物だったからだ。

 思えばそれは最初の訪問で分かっていた事実だったが。

 

「本来なら、欠片なぞ貴女様の館で事足りた筈。それをわざわざあの街まで来られた。

 ――彼に見せてあげたかったのでしょう、少しでも広い世界を」

「……違いないわ。でも彼は、飛び立つ事を選んだ。だったら、狭い場所に閉じ込めるなんて余りにも残酷過ぎるじゃない」

「そこまで心を許されていたのですな。

 ……私も出来る事なら見たかった。貴女様と彼が共に並んで笑っている御姿を」

 

 でも最早それは叶わぬ夢だ。

 彼は、たった一人の少女を救うために。全てを擲ったのだから。

 鉄のような誓いを、一体誰が止められると言うのか。

 

「……貴女様はまた館に」

「そうよ、そのつもり。きっと私が、この世に出る事はもう無いでしょうね」

「では、ここでお別れです我が師マギラ様」

「えぇ、さよならミュール」

 

 墓守のミュール。

 魔術都市の長として、魔術における第一人者であり続けた。師と同じように、己の長い命が尽きるまでこの世界を見守り続けたとされている。

 彼女は必要以上に弟子を取る事は無く。魔術の秘奥は忘却に葬られ、禁忌を知る者は一人もいなくなった。

 

 

 

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