加藤、作中でも厳しい教官としてちゃんと教えてるんだよね。戦後の加藤って忙しい人の印象だったな
東條英機さん出るけど、作中では名前だけで喋ったりしてないです。
捏造です
見落としがなければ
あと、帝都物語本編と似たようなことしでかしてます。こっちの海軍の扱い、すまんとしか言いようがない
陸軍の総本部では慌ただしく、人の行き交いが激しい日ばかりが続いている。
これまでこのように激しいことは無かった日々が続いただけに、この変化は目を疑うもの。犬猿の仲である海軍の凶行が、陸軍にとってはどうしようもない気持ちを突き付けられ、落ちぶれ哀れに見えていた。その上、陸軍は自分たちにも責任感を抱く原因ともなっている。
その事ばかりが続き、平岡は少しばかり参っていた。
先日、加藤が寄越した重要機密の内容が荒こっけい、さらには日本を震撼させかねないほどの、恐ろしく厄に塗れた代物だったからだ。さらに裏付けを、と陸軍の中で選りすぐりの諜報員を駆使しすれば、それが本当であった上に海軍は堕ちに落ちた。
軍の中でまともなのは、陸軍ぐらいだろう。空軍の方は空の護りで体いっぱい…こちらに加勢したくても、人手がまず足りない状況。当てにはできなかった。
深海棲艦の脅威がここまでひどいものか…と、平岡は痛感するしかない。しかし、何処か引っ掛かりを覚えていた。それに、見てみぬふり…そんな気持ちをわかせるナニカ。
…あ、と平岡は声を上げた。
徴兵により各地の神官、陰陽師、易者、地相家など、別の方面から護国してきた者たちが口々にあることを言っていたのを思い出す。
「地脈が乱れ、地の龍が悲鳴を上げている。もう、間に合わん」
「要石の力が尽きかけ、いずれ大地震が来てしまうやもしれん」
「怨霊があとを絶たん。下手すれば、将門公でさえも向こうへ走ってしまうかもな…そうなれば」
地の龍とは龍脈のことを指す、それに龍脈は鎮魂の役割を果たしていた。それに、この帝都こと東京を守護する将門公は、世間的に怨霊として名が通っており目覚めてもいる。平岡は、黄泉にて西行の桜に抱かれ眠る将門を知っている、刃も交えた…。
あれほど、恐ろしい存在は知らない。
その将門がまた目覚めれば…今の帝都、日本はなすすべもなく陥落、絶えるだろう。それに、東京では二度も、大地震も起きたと歴史に語られている。
加藤は帝都、日本がこれまで行ってきたことをすべて否定している。いずれ、大惨事になることを知っていたからだ。もう、オカルトの時代が過ぎたとばかりに、科学に頼り切りだったのが間違いであった。
実例があったからこそ、オカルトを無下には出来なかったのだ。
…平岡は、悟る。
彼らの言葉通り、もはや日本は終わるのだ。深海棲艦ではなく、自分たちの手で…静かに、首を絞めて自殺するのだ、と。
更にはあろうことか、海軍の余計なことでそれが加速するかもしれん。
加藤から寄越された資料に、このような文句が書かれていた。
万代不易(ばんだいふえき 永遠に変わらない)の玉帝。
玉帝こと天皇が人から、再び神へと戻そうと言うもの。戦後、1946年1月1日に天皇は人であることを宣言、自らの言葉で神性を否定。このような危い時代だからこそ、先の見えない未来に海軍はすがりたかったのだ…変わらない神、神性を。自分たちが震えながらも立っていられるように、支えとなるものを…欲していた。
そのうってつけの存在が、かつて神であると狂信的に崇められた存在。
それこそ、──天皇。
海軍はどうにかして永遠の神を作り出そうとした。
死なずの神、終わらぬ神を…。その中で、どういった経緯か教えたのがいまだ不明の輩によって、ある邪法で禁忌の術を知ってしまった。
加藤も行った、尸解仙(しかいせん)。
肉体の死を迎え、霊魂及びその体が再び生き返り仙人になると言う、道教の思想。仙人の位では、一番下のものだが…長い年月を生きられる、うってつけの術であった。
海軍はそれを何としても成功させねば、と躍起になっている。
その中で、積極的に深海棲艦を拿捕、鹵獲を行ないその生態と性能を解析していた。おかげで、対深海棲艦の軍用兵器の開発に進歩が掛かっているが、これは表向きだろう。と、平岡は読んだ。
深海棲艦を実験体とし、尸解仙の成功のパーセントを上げている。そこから、人間へのステップアップを踏むつもりだろう。しかし、仮に成功した個体が居れば下手すれば、とんでもない事態になりかねない。
逃亡に成功でもすれば、…悪い予感ばかりが平岡を凌辱しまわる。
「よぉ、ずいぶんと死にそうじゃないの」
振り返ると、そこには将校の東条英機が立っていた。
くたびれたような態度に、気崩した軍服。その様はどうも将校クラスの階級もちとは言いがたいものだった。
「し、失礼しました!」
「かしこまんでいいよ。…今回の件に参ったのかい?」
東条はこてり、と頭をかしげながら平岡に問いかける。平岡は朗らかな声色の東条の言葉に、安心を覚え…ポツリ、ポツリと言葉をこぼした。
「は、はい…正直に申しますと、我々の手に負えるようなものなのか…と」
「そんなもん、無理に決まってるだろ。加藤め、とんでもないものを突き付けてきたと怒っているさね」
東条から出た言葉は、なんとも薄情なものだ…と平岡は驚く。だが、東条の言う通り、もはや自分たちでは事を最小限に留めなければいけない。それほどに大きなものだと、実感してしまう。平岡はまた、気持ちが沈んでしまった。
「だが、正直加藤が居なければここまで動くことが出来なかった。どうやら俺たちは胡坐を掻きすぎたようだって、実感しちまったよ…。
もう、俺たちしかいない…空軍に頼ろうにも、あっちは察しているが手を出せないからな。軍にこだわらず残っているのは警察、…もう、軍だけの問題じゃねぇ。
国の、問題だ」
「東条殿…」
「それに、うちには石原さんや名のある人も幾らか居るからね。今回のことでご立腹、さらには海軍を蹴落とす気でいるよ。一生分ね…俺も、その一人さ。もう戦争は終わったんだ、なのにねぇ…やってらんねぇよ」
「…頼もしすぎますね」
「甘粕君には、加藤の動向を監視してもらわないとなぁ。アレがいつ何をしでかすかわからんに越したことは無い…はぁ、頭痛が痛いねぇ。持病も重なって痛いさね…前は持っていなかったのに、今世では厄介だよ」
「心中、お察しします…」
東条はため息交じりに言葉を紡ぎつつ、平岡の肩を叩いた。ねぎらいの言葉とともに、ある爆弾発言を、平岡に投下した。
「あ、そうそう。平岡君、君も甘粕君と同様に加藤を監視してね。甘粕君、身内にはちょっと甘いところもあるから」
「……」
しばらくの沈黙が続く。
平岡の思考が、先ほどの言葉を皮切りに静止したままで…それがようやく復帰したのは、約一分ほど。
「え?」
「…お気の毒にのう。このカス…加藤のせいで」
「おい、黒田。俺もちょっと視界に入れただろ…こっち向け、こら」
「ずいぶんと賑やかになりましたね」
「…陸軍ばかりだがな」
テレッテレー 平岡が異動されました
これでますます、恵子さんのところは陸軍の巣窟になってきましたね
新帝都物語面白かったよぉ
重兵衛、ちょっともり過ぎじゃない?気の所為?
前日譚の帝都幻談あるようで…みたいけど、置く場所ががが
重兵衛ネタ書いたけど、まぁ…キャラ崩壊してる
どうしようね…