ただ、加藤が強すぎたんだわ。狡猾だし、邪悪で手段選ばないから…。
そんな賀茂さんネタ。
ある意味美味しいし、精神削れる状況。
加茂は陰陽師である。
かの安倍晴明(あべのせいめい)を祖とする土御門一族の出であるも、対魔への対抗が弱くなった今の世の陰陽師は見る影もない。食べていけるほどの、権力もないに等しい。加茂はそんな陰陽師の生き残りであり、数少ない担い手だった。
加茂は陰陽師として生きながらも、会社員として働いている。生きていくためには、食いつないでいくためには、仕方ないこと。そんな時に、深海棲艦と言う怨念が湧き、日本をはじめ世界は、混沌へと落ちた。加茂は提督の適性を持っていたため、恵子と同様に軍へと徴兵され提督として、国防を行うことになった。
ここまでなら、まだいいと言える。
そう言ったバックボーン、で済まされるのだから。
そんな加茂は、一つの試練を受ける立場に立たされた。
加茂には、加藤と対峙した際に亡くした師が居た。その時代、土御門一族の総師であり加藤に認められた腕の立つ陰陽師。
平井保昌(ひらい やすまさ)。
平井をはじめとし加茂、そして同じ陰陽師たちと共に加藤保憲と対峙し、大惨敗。平井は重傷を負い、息を吹き返すも明治天皇の逝去(せいきょ)により、その後を追うように逝った。加茂は一人、平井の遺志を継ぎ加藤と対峙するが、あと一歩のところで敗れてしまった。
これが加茂の人生であった…。平井は加茂にとって師であり、父親のように信頼を寄せる存在であった。
そんな平井が、目の前に居る。嬉しいことだろう、だが…加茂にとっては、試練となる。今の平井は、かつての姿をしていないのだ。
加藤と同様に、艦娘であった。
初春型一番艦、初春…薄い紫色のボリュームある髪をひとまとめにし、体型は小学生…良くて中学生くらいの身長。加茂の齢を考えて、職質しかねない身体だ。極めつけに子供らしからぬ熟れ、華やかな美を持っているのだから、タチが悪かった。
「加茂よ、どうしたのじゃ?相も変わらず俯くばかり、まだ不安が残っているのか…おぬしの実力は、とうの皆が知っておるぞ。よく働き、部下からも信頼がある、とのぅ」
「ハイ」
加茂は平井に見せぬよう俯く、その顔は…虚無であった。目に生気が無い、死んだ魚を思わせる。
「顔を上げい、わしを見るのじゃ。少しは晴れるかのぅ?」
「…アッハイ」
くい、と平井が持つ扇子により顔を無理やりあげさせた途端、貼りつくろった笑みが露わとなった。平井を悲しませぬよう、無理やりにでも起こした顔である。
「加茂よ、わしでは不安か?おぬしと共に、またこの国を、帝を護れることが何よりも、大義と思うておる…」
「平井さま、私も…私も、うれしゅうございます。…ハイ、ハイ」
もはや加茂の精神はひどくやつれた。
また、こうやって師と共に歩めるのは加茂にとっても十分なほど。だが、いかんせん加茂はかつての師の面影が色濃いからこそ、現在の師の姿に対し、戸惑いがあった。開いてはいけない扉が、半開きの状態だった。
いっそのこと、無理やりこじ開けてあっけからんと、開き直れれば救いは少し見えよう。
だが、加茂は…真面目だからこそ、そのドツボにはまってしまったのである。真面目と言うのは、どうも堅苦しく自分が持つその感情に、罪悪感を覚えてしまうのだ。
平井はその加茂の心情を見えているのか、見えていないのか…解らなかった。これもまた試練、と見てみぬふりは、お互いに拗れる関係になると言うのに。
行きつく先は凶か、吉か…。
そうして、加茂はこのような試練とともに言い表せない感情に苛まれながら、提督として国を護っていく。平井、初春も同様に、加茂を支えていく…いつしか、加茂のその理性が、精神が崩壊と言う名の吹っ切れが起こるまでは。
利根でもよかったかも。
龍驤、と言いたいかもしれんが平井さんの印象として関西弁のイメージないんだ。
妖怪大戦争からもキャラ出したいな。最近、ガーディアンズの漫画見たしね。
世界観的に同じ、らしいし。
賀茂、強く生きて(すまん)