グランマたちに歓迎された翌日。
「ふぁあ~……」
「リョータ、おはよー。朝ごはん出来てるよー。」
「と言っても昨日の夕ご飯の残りだけどねー。」
「おはよう。イーリス、イーシャ。グランマとオルガノは?」
「用事ー。」
「外だよー。」
朝起きてリビングに顔を出すとイーリスとイーシャがいて挨拶をする。
どうやらグランマとオルガノは外出中のようで二人以外の人影は無い。
昨日はグランマの話を聞いていて質問し損ねたが、気になっていたことがあった。
その事についても聞いてみよう。
「そういえば夕食の時にもう一人仲間がいるって言ってたけど、その人は?」
「まだまだ戻ってないよー。」
「これで半年くらいになるかなー。」
「半年!?」
てっきり数日間、外出している程度かと思ったら予想を遥かに超えた期間だった。
何ともないように言っているが、それは大丈夫なのだろうか。
「そーそー。結構前に出かけてから戻ってないんだよねー。」
「それってマズいんじゃ?」
「大丈夫大丈夫ー。毎月手紙は届いてるから。」
一瞬『行方不明なのか』と思ってしまったが、頼りがあるなら問題は無い、のか?
ともあれその人物とはしばらく会う事は無さそうだ。
「それよりさー、リョータはどーするの?」
「大将から何か相談されてたみたいだけどー。」
「うーん、どうしようか。正直言って何も案が浮かばないんだよな。」
朝食を食べ終えて今後の予定を聞かれるが、未定としか返せない。
腕を組み、目を瞑って悩んでいるとイーリスが発案してくれた。
「それなら散歩にでも言ってくればー?」
「気分転換すれば頭も良くなるかもよー?」
「頭が良くなるかどうかは置いておくとして、そうだな。それならちょっと散歩に行ってくるよ。」
「夕飯はいるー?」
「用意しておいてくれると嬉しいな。」
「分かったー。行ってらっしゃーい。」
しかし拠点を出て街を歩くも、それで解決策が思い浮かぶ事は無い。
ただただ時間のみが過ぎていき、気が付けば徐々に昇っていた太陽は頭上を越えて折り返していた。
その間に目に入ったものと言えば街並みのみ。
思い悩んで顔を顰めていると、聞き覚えのある声が耳に届く。
「しかし、どうしたもんかなぁ……。」
「おっ、よう兄ちゃん。昨日ぶりだな!」
「あんたは宿屋の……。」
「おうさ、何難しい顔してんだい?」
そこにいたのは昨日、拠点に向かう道中で声を掛けてきた宿屋の親父だった。
「うーん、詳しくは言えないけど、ちょっと問題があってさ。」
「問題?何があったんだい?話せる部分だけ話してみなよ。あぁ、どうせならオレの弟がやってる飯屋で聞かせてもらうぜ。」
「ちゃっかりしてるな……。」
アルステッドから聞かされた機密情報もあり、他人に相談する事も出来なかったが、宿屋の親父は『話せる部分だけ』と言う。
後半の発言に呆れながらも、ここまで歩き回って何も思い浮かばなかったこともあり、藁にも縋る気持ちで彼の手を取るのであった。