二人のビーストテイマー   作:ほにゃー

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第1話 レインVS絶剣(ユウキ)

下から振り上げるようにして大太刀を振る。

 

振り上げられた大太刀は、絶剣の身体を正面に捕える。

 

絶剣は後ろに一歩下がり、攻撃を回避する。

 

俺の攻撃がからぶるとすぐさま、剣を持った右手を突き出してくる。

 

放たれた突きは正確に俺の心臓を捉える。

 

右足を上げ、ブーツの底に打ち付けられてる鉄板で突きを防ぐ。

 

鉄板と剣先がぶつかり火花を起こす。

 

蹴りを放つようにして、絶剣の剣を弾き、大太刀を振り下ろす。

 

ソードスキルではないから速くはないが、剣を弾かれた体勢からの回避は難しいだろう。

 

だが、絶剣は回避せず、剣を引き戻し、正確に俺の大太刀をパリィした。

 

回避でも防御でもなく、パリィをしたことに俺は驚いた。

 

そして、追撃の攻撃をしようと絶剣は俺の首目掛け突きを放つ。

 

身体を後ろに仰け反らせ、突きを回避する。

 

回避が僅かに間に合わなく、剣先が鼻の頭を掠める。

 

HPが僅かに減る。

 

俺は刃で無く、柄の部分で絶剣の脇腹を殴りつける。

 

相手もまさか、刃ではなく柄で攻撃をしてくるとは思ってなかったらしく防御も摂れずに攻撃を食らう。

 

柄に攻撃判定は無く、HPは減らないが、相手の不意を突くことができ、見事絶剣はバランスを崩す。

 

そこを好機と見て、俺は刀スキル《緋扇》を使う。

 

上下から素早く斬り、最後に突きを放つ。

 

体勢を崩しているし、この距離なら回避は不可能だ。

 

だが、絶剣は目を見開いていたが、驚きは無かった。

 

黒い剣を素早く動かし、《緋扇》の三連撃を全て防御し、最後の突きは受け流した。

 

突きを受け流され、数秒の硬直時間が俺を襲う。

 

絶剣はにこっと笑い、俺の顔の中心に向け光速の突きを放つ。

 

ドッ!

 

鈍い音が響く。

 

ギャラリーも声を失う。

 

だが、声を失ったのは俺がやられたからじゃない。

 

「う、うそっ……」

 

絶剣は目を見開いているが、その目には驚愕が浮かび上がっていた。

 

何故なら、絶剣の剣先は俺の顔に突き刺さらず、俺の歯が受け止めていた。

 

あの時、俺は攻撃が回避できないと分かっていたので、突きのタイミングと合わせて、口を開き、歯で噛む事で攻撃を回避した。

 

少しでも、タイミングがずれれば剣は口を貫き、俺の頭を貫いてただろう。

 

まぁ、それでも威力は全て殺せず、HPは減ったが。

 

そこで、ノーム領の修練場に赴いて習得した《拳術》スキルを使い、絶剣のボディーに一撃叩き込む。

 

専用のナックル系装備を付けてないので威力は無いが、代わりにスタン効果が発生した。

 

これで決める!

 

OSS《百鬼乱戦桜花》を発動し、絶剣と同じ十一連撃を繰り出す。

 

人前で使うのは始めだが、絶剣は強い。

 

出し惜しみする必要はない。

 

最初に一撃目と二撃目が当たり、絶剣のHPを奪う。

 

そこで、絶剣のスタンが消え、続く三、四、五、六、七、八撃目を剣で受け流し、防御する。

 

続く、九撃目。

 

絶剣の右肩から斜めに下ろされた一撃は、絶剣の放った五連撃が全て当たり、威力を軽減され、そして、俺のHPも削る。

 

見ると、絶剣の剣は青紫色の光を帯びていた。

 

あれはソードスキル。

 

だが、今の技は片手直剣カテゴリには記憶が無い。

 

てことは、OSSか!

 

十撃目は絶剣の左肩から斜めに振り下ろされたが、それも、五連撃の突きで防がれる。

 

最後の十一撃目。

 

垂直に振り下ろされる一撃は、絶剣の十一撃目の突きと衝突する。

 

激しい金属音を響かせ、互いにスキル発動後の硬直に入る。

 

見て見ると、HPは互いにレッドに突入し、後一撃でも入れたら、終わる状況だ。

 

すると俺と絶剣の間に【DRAW】の文字が浮かび上がった。

 

「ど、ドロー?」

 

「引き分け?」

 

《完全決着モード》はどちらかのHPが全損したらHPが残ってる方が勝利するのだが、力が拮抗し、戦いが十分以上経つとシステムが自動的に引き分け判定を出す。

 

だが、デュエルで引き分けになることはめったになく、普通は五分程度で決着は着く。

 

俺自身、引き分け判定など今回が初だ。

 

「引き分けって………」

 

「俺、初めて見たかも………」

 

「てことは、ケットシーの双璧の九尾使いは、絶剣と同等?」

 

「てか、九尾使いもOSS使ってたよな」

 

「それも、十一連撃」

 

まずい、ギャラリーが騒ぎ始めた。

 

決着はつかなかったが、早々に消えた方がいいな。

 

「君、凄いよ!」

 

逃げようとしたら、絶剣ことユウキが詰め寄ってくる。

 

「もしかしたら、君かもしれない!」

 

「え?」

 

「ねぇ、時間はまだ大丈夫?」

 

「あ、ああ」

 

「じゃあ、ちょっと付き合って!」

 

そう言って、剣を腰の鞘に戻すと俺の右手を取り、コウモリ型の半透明の翅を出し、飛ぼうとする。

 

俺も慌てて、翅を展開し、フィーを呼び戻す。

 

フィーが肩に乗ると同時に、俺は引っ張られるようにして飛ぶ。

 

下ではギャラリーが呆然としている。

 

「あ、このことは内密にお願いします(口外したらぶち殺す)」

 

ある程度の殺気を放ち、下のギャラリーに注意をする。

 

ギャラリーたちは首を縦にぶんぶんと振る。

 

「行くよ!」

 

右手を引かれ、俺たちは飛び上がった。

 

一体、俺をどこに連れて行くつもりなんだ?

 

俺の手を握る少女の背中を見て、俺はそう疑問に思った。

 




一応言っておきますが、ボス戦はアスナがやります。

アスナの代わりをレインがやったりはしません。

話に絡んではきますが。

では、次回もおたのしみに。

アンケートもまだ行っています。

現段階では、プログレッシブ編をやって、アリシゼーション編は完結したら、2、3は時間があって余裕があったらやってもいいのではという意見があります。

ですので、これも第5の意見としてアンケートを取ります。

1、アリシゼーション編

2、ALO編 レインver

3、ALO編 レイン&シリカver

4、プロックレッシブ編

5、全て

以上の5つに変更します。

アンケートを勝手に変更して申し訳ありません。

では、解答は活動報告にて御願いします。

では、また次回もお楽しみに。
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