二人のビーストテイマー   作:ほにゃー

134 / 135
約一年ぶりの投稿。

長くお待たせしてしまい、すみませんでした!

この一年で色々作品を投稿し過ぎて、投稿が遅れてしまい申し訳ありません。

面白い作品が多く、ついつい手を出してしまうのは私の悪い癖です。

そして、最後に重大発表があります。


第10話 レインVSユージーン将軍

しばらく飛ぶとユイちゃんが叫んだ。。

 

「プレイヤー反応です。前方に大集団、六十人おそらくサラマンダーの強襲部隊です。さらにその向こうに十四人、シルフ及びケットシーの会議出席者と予想します。双方が接触まで後五十秒です」

 

雲を抜けると、遠くにサラマンダーの強襲部隊を捉えることが出来た。

 

どうやら間に合わなかったみたいだ。

 

「間に合わなかったね。ありがとう、ここまででいいよ。君たちは世界樹へ行って……短い間だったけど楽しかった」

 

「…………ここで逃げ出すのは性分じゃないんでね」

 

「え?」

 

そういうとキリトさんは急角度のダイブを始めた。

 

「な、何よそれぇ!」

 

リーファさんも叫びながらダイブする。

 

俺も、翅を思いっきし震わせダイブする。

 

そして、今にもシルフとケットシ-がサラマンダーに襲われそうになる一触即発の中に隕石の様に突っ込んだ。

 

「双方、剣を引け!」

 

キリトさんがシルフとケットシーの前に立ち、叫ぶ。

 

「指揮官と話がしたい」

 

キリトさんの言葉にレアアイテムと分かる防具と武器を持った人が前に出る。

 

「スプリガンが何の用だ?どちらにせよ殺すには変わりないが、その度胸に免じて話は聞いてやる」

 

「俺の名はキリト。義によってシルフ及びケットシーの助太刀に参上した」

 

「中々殊勝な心がけだ。だが、貴様らには関係ないことだ。即刻引いてもらおう」

 

「此処に来る前、サラマンダーのメイジ部隊に襲われた。そいつらを拷問して吐かしたら、上からの命令だって言ってた。これでも、関係ないとは言わせないぞ」

 

「そうか、一概に貴様らも無関係ではないと云う訳か」

 

「言っとくが、俺達は三人でお前たちのメイジ部隊十二人を倒した。六十人ぐらいなら、全員倒せなくても領主を逃がすぐらいの時間を稼ぐ位なら可能だ。領主に逃げられたら、お前たちの計画もうまく行かないんじゃないか?」

 

キリトさんの質問にプレイヤーは思案顔になる。

 

「確かに貴様の言う通り、ここで領主に逃げられたら計画は失敗だ」

 

「そこで、取引だ。俺達としてもあんた達と戦って全滅はごめんだ。だから、一騎打ちをしよう。そちらから一名、こっちからも一名を出す。それで、俺たちが勝ったらサラマンダーには大人しく引いてもらうぞ」

 

「なるほど。なら、俺たちが勝った場合はどうなる?大人しく領主の首を差し出してくれるのか?」

 

その言葉に、キリトさんはウインドウを操作し、大きな革袋をオブジェクト化する。

 

「ここに俺の全財産、800万ユルドがある。コレをアンタ達にやる。そのかわり、領主の首は諦めて貰おう」

 

「………いいだろう」

 

「言っとくが、もし約束を反故するようなことがあれば、俺の仲間たちがサラマンダーは約束を反故にする様な下等種族だと、吹聴するぞ」

 

「安心しろ。俺も武人だ。この剣に誓い、約束は守ろう。こちらからは俺が出る」

 

「よし、ならこちらからは「俺が行きます!」って、レイン!?」

 

俺が声を上げたことにキリトさんが驚く。

 

「キリトさんが出れば確実に勝てるでしょうけど、サラマンダーが絶対に約束を守るとは限りません。そのためにもキリトさんの手の内は見せない方がいいです」

 

「…………わかった。でも、必ず勝ってこいよ」

 

「はい!」

 

力強く返事をし、飛ぶ。

 

「貴様が相手か、俺の名はユージーン。して、貴様は?」

 

「ケットシーのレインです」

 

「ふむ、話には聞いていたが、まさか本当に両手剣を扱うケットシーがいるとはな。だが、俺の敵ではない」

 

「同じ両手剣使いとして、貴方に負けるわけには行きませんよ」

 

貰って両手剣を構え、ユージーンさんと対峙する。

 

これはSAOの決闘とは違う。

 

純粋な剣でも殺し合いだ。

 

上空の雲が流れ、隙間から太陽の日が差す。ユージーンさんはその日を手にした剣の刀身で反射させ、俺の目に当てる。

 

一瞬眩しさで目を閉じてしまう。

 

その瞬間、ユージーンさんは斬り掛かって来る。

 

咄嗟に剣で受け止めようとするが、その瞬間ユージーンさんの剣が折れの剣をすり抜けた。

 

「なっ!?」

 

それに驚いていると、ユージーンさんの剣は俺に当たり、俺の身体を切りつける。

 

なんとか当たる直前で、翅を震わせ、後ろに後退したおかげで体を撫でる様に切られただけで済んだ。

 

あの剣は一体…………!

 

「どうした、驚いたか?」

 

「剣が剣をすり抜けた……一体………」

 

「今のは俺の剣《魔剣グラム》の特殊効果《エセリアルシフト》だ。剣や盾で受け止めようとも剣が非実体化し、すり抜け、すり抜けると再び実体化し、相手にダメージを与える」

 

「反則級ですね」

 

「気に食わんか?」

 

「まさか。良い武器だと思いますよ。でも………武器の性能が勝敗を決めるとは限りませんから!」

 

目の前の強敵に心が震え、俺は嬉しそうに斬り掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーファSIDE

 

「あの剣、まさか《魔剣グラム》か!」

 

レイン君と、サラマンダーのリーダー格のプレイヤーの戦闘を見てサクヤが声を上げる。

 

「《魔剣グラム》って、両手剣スキルが950ないと装備できない伝説武器(レジェンダリーウェポン)!?」

 

「ああ。と言う事は、あの男がユージーン将軍か」

 

「友人将軍?なんだ、知り合いなのか?」

 

キリト君が緊張感無く、そんなことを聞いて来るのでずっこけそうになる。

 

「友人じゃなくてユージーン!サラマンダーの領主、モーティマの弟で、リアルでも兄弟らしいの。知の兄に対して、武の弟。純粋な戦闘力なら、全ALOプレイヤー中最強って言われてるの!」

 

「へー……全ALOプレイヤー中ねぇ……」

 

詰まらなさそうに言い、キリト君は頭を掻く。

 

「あのね……どうしてそんなのん気なの!」

 

「だって………それは今までの話だろ」

 

キリト君はにかっと歯を見せて笑う。

 

「残念だけど、両手剣を使わせたらレインに敵う奴なんて一人もいないさ」

 

「………確かに、レイン君はケットシーなのに両手剣が使えてる。扱いだって、私が見る限りでも全ALOプレイヤーの中でもトップに位置するよ。でも、本来、ケットシーみたいな軽量級妖精は重量系武器とは相性が悪いの!スキルを上げれば使えないことは無いけど、基本ステータスに違いがあり過ぎる!いくら彼でも……………」

 

「そんな事、レインには関係ないさ」

 

上空でユージーン将軍と戦うレイン君を見上げ、キリト君は言う。

 

「アイツは、いつだって予想外なことをしてくれるからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レインSIDE

 

 

「せい!」

 

ユージーンさんの攻撃を躱し、何度も連撃を浴びせる。

 

攻撃の隙を与えたら駄目だ。

 

エセリアルシフトは刀身を非実体かし、剣や防具をすり抜ける効果。

 

常にこっちから攻撃して、エセリアルシフトを使わせなければこっちにも勝機があるはずだ。

 

だが、両手剣の特性から、連続で攻撃をするには限界があり、僅かに隙が出来る。

 

ユージーンさんはわずかな隙を見逃さず、すぐに攻撃にしてくる。

 

一端距離を撮り、ユージーンさんから距離を取る。

 

「逃がすか!」

 

その後をユージーンさんは追いかけてくる。

 

俺はアイテム蘭からある袋を取り出し、中身をばら撒く。

 

ばら撒かれたそれを風魔法を使い、空にばら撒く。

 

「フィー!狐火!」

 

フィーに指示を出し、狐火を出す。

 

すると、炎がその粉に着火し、空で爆発を起こす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーファSIDE

 

突然、レイン君が何かをばら撒いたかと思えば、使い魔のファントムフォックスの炎魔法を使う。

 

すると、爆発が起き、辺り一帯を黒煙が覆う。

 

「ゴホッ!ゲホッ!これって………《火薬》!?」

 

ALOで火薬は魔法爆裂弾と言う、アイテムを作るのに必要なアイテム。

 

主な用途は、鉱山フィールドで鉱石アイテムの採掘に使い、戦闘では全く使えないアイテムだ。

 

レイン君はその火薬を単体で使い、それに使い魔の炎魔法で着火したのだ。

 

自爆行為と言ってもいい。

 

「こんなもの!」

 

ユージーン将軍はダメージを食らいながらも、剣を一振りし、黒煙を吹き飛ばす。

 

そして、空のどこにもレイン君の姿は無かった。

 

「まさか、今の爆発で死んだんじゃ?」

 

「だったら、リメンライトが残りるだろ」

 

「それがないってことは………逃げたんじゃ………」

 

シルフとケットシー陣営から不穏な空気が流れる。

 

「それはない!」

 

するとキリト君が声を上げる。

 

「レインは仲間を見捨てない。絶対にだ!」

 

さっきといい、今と言い、キリト君のレイン君に対するこの絶対的な信頼感。

 

そうだ。

 

ここに来るまで、私はレイン君の何を見て来たんだろう。

 

彼は私の仲間で友達だ。

 

私も、彼を信じよう!

 

胸の前まで持っていき両手を強く握る。

 

その時だった。

 

ユージーン将軍の頭上に、小さな影が落ちる。

 

見上げると太陽を背に、レイン君がユージーン将軍目掛け、急降下していた。

 

それに気付いたユージーン将軍は急上昇し、レイン君に向かって剣を振る。

 

レイン君もそれに合わせ、剣を振…………らない!?

 

両手剣を逆手で持ち、身体の横に重ねる様に構える。

 

そして、《魔剣グラム》が透過し、両手剣をすり抜ける。

 

それと同時に、レイン君の身体もすり抜けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レインSIDE

 

「な……に……!?」

 

ユージーンさんの表情が驚きで満ちて行く。

 

「刀身が透過するって、言い換えたら、透過してる間はそこに刀身は無いってことですよね」

 

俺はユージーンさんと肉薄し、そして、両手剣を逆手の状態で振り上げる。

 

足元から両手剣が迫り、ユージーンさんは回避行動を慌てて取る。

 

剣先が体に触れる。

 

ここだ!

 

振り上げ切ろうとする手を無理矢理止め、両手剣をそのまま突き刺す。

 

剣は、ユージーンさんの胸の中央に近い辺りに突き刺さる。

 

手を逆手から順手に変え、そのまま翅を一気に震わせ、急降下をする。

 

「ぐあああああああああっ!!?」

 

ユージーンさんは断末魔の叫びを上げながらも、なんとかスペルをつぶやき火炎魔法で俺を吹き飛ばす。

 

吹き飛ばされながらも、俺は手を伸ばしグラムの刀身を掴む。

 

刀身が手の平に食い込み、HPをじりじりと削る。

 

それでも、俺はもう片方の手を伸ばし、ユージーンさんに刺さってる両手剣の柄を掴む。

 

「はああああああああああ!!」

 

柄を強く握り締め、そして、振り上げる。

 

ユージーンさんの体が胸から左肩の付け根に向かって斜めに切り裂かれる。

 

まだだ!

 

俺は両手剣を捨て、ユージーンさんの右肩を掴む。

 

「うおおおおおおおおお!!」

 

そして、そのまま右肩を引っ張り、身体の上半身の右側を引き千切った。

 

そして、ユージーンさんのHPは底を尽き、巨大なエンドフレイムを巻き上げ、アバターは燃え崩れた。

 




重大発表。

言うほど重大でもないかもしれませんが発表します。

ソードアート・オンライン~秘剣と絶剣~を投稿しました。

本作品のレインを主人公とし、ユウキをヒロインにしたストーリーとなっています。

もしかしたらあったかもしれない世界の話となっています。

では、お次回も楽しみに
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。