二人のビーストテイマー   作:ほにゃー

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第15話 ユウナ

「この子は一体」

47層にある家に戻り少女をベットに寝かせる。

「何かのクエストって考えるのが妥当だが、ここまで運べたからNPCじゃない。

となれば、プレイヤーだな」

「でも、空から落ちて来るなんてありえるの」

転移結晶を使った時に何らかのバグが発生して上空にでたって考えるのが自然だが、

この子は見た目6歳。そんな子が転移結晶なんて持ってるのか?

借りに持ってたとしたらこの子は中層プレイヤー。

でも、この子が持ってる片手剣は《スモールソード》、初期装備だ。

中層プレイヤーなら、もっと良い装備のはず。

一体何が起こってるんだ?

「ん、う~ん」

少女が身じろぎをし、起き上がる。

「あれ?ここは?」

「大丈夫?」

少女にシリカが話かける。

「あたしはシリカ。こんにちは」

「・・・こ、こんにちわ。」

たどたどしく話す。

「俺はレインだ。こんにちは。君の名前は?」

「私の名前・・・ユウナ」

「ユウナちゃんか。よろしく」

「ねぇ、ユウナちゃん。どうしてここにいるの。お父さんかお母さんは?」

こんな小さい子が1人でSAOにログインするはずがないから、多分保護者がいるはずだ。

だが、ユウナは首を横に振る。

「いない。パパもママもここにはいない」

「なら、兄弟は?お兄さんかお姉さんは?」

「いません。」

もしかして、この子は1人でSAOに入ったのか?

・・・遊びで入って、そして出られなくなった。

こんなにも小さいのに1人で1年以上もいたのか。

そう思うと胸が苦しくなった。

俺は立ち上がりユウナに目線を合わせる。

「ユウナちゃんユウナって呼んでいいか?」

首を縦に振る。

「よし、ならユウナ、今日から俺がユウナの兄ちゃんだ」

「お兄・・・ちゃん?」

「おう、そうだ」

そう言って優しく頭を撫でる。

ユウナは不思議そうな顔をすると、すぐに気持ちよさそうに笑った。

「・・・お姉ちゃん?」

どうやらシリカはお姉ちゃんらしい。

「・・・うん。そうだよ。私がユウナちゃんのお姉ちゃんだよ」

シリカはユウナの近くに腰かけ抱きしめる。

 

その後、ユウナのステータスを見せて貰うと初期装備に所持金が500コル、

レベルが1に片手剣の熟練度が0という不思議なステータスだった。

何かのバグなのか?

新聞にも特に情報はないし、手詰まりか。

「そういえば、《はじまりの町》にある教会で子供のプレイヤーを引き取ってるって聞いたことが」

「本当か?」

なら、協会に行けばなにか情報があるかもしれないな。

「よし、明日《はじまりの町》に行ってユウナのことを聞きに行こう。

もしかしたら、ユウナのことで何かわかるかもしれない」

「じゃあ、今日はもう寝ようか。外も暗いし」

立ち上がり寝室に向かうと1つあることに気付いた。

「ベットどうしよう・・・」

我が家にあるベットは2つ。

うち1つはユウナが使う。残りは1つ。

「仕方がない。俺は居間で寝るよ」

居間に引き返そうとすると袖口を誰かに引っ張られた。

引っ張ったのはユウナだ。

「お兄ちゃん、ユウナと寝よ」

なんか、妹のことを思い出すな。

今は10歳になったぐらいかな。

「おう、分かった。一緒に寝るか」

優しく頭を撫でると嬉しそうに笑う。

「お姉ちゃんも一緒に寝よう」

・・・なんてこった。

ユウナは悪気はないんだろうけどちょっとなんていうか恥ずかしいのだが・・・

「・・・う、うん、分かったよ。お姉ちゃんも一緒に寝るよ」

そして、

ユウナ

シリカ

っといった並びで3人仲良く1つのベットで寝る。

疲れていたのかユウナはすぐに眠った。

「・・・ねぇ、ユウナちゃんのことなんだけど」

暗闇でシリカが話しかけてきた。

「どうした?」

「もしかしてだけどユウナちゃんの両親って」

「言うな。それだけは言うな」

最悪のケース。それはユウナの両親はこのSAOの中で死んでいる。

そのことをユウナは忘れている。っといったものだ。

いくらなんでも6歳ぐらいの子を1人でログインさせるはずがない。

なら、保護者がいるはずだ。

そして、その保護者はデスゲームと化したこのSAOでユウナを守り死んだ。

そして、その記憶を無意識にユウナが忘れている。

実際に何人かのプレイヤーが記憶を失くすのをみたことがある。

ユウナもそのケースかもしれない。

でも、俺はそうとは思いたくない。

多分、ユウナの保護者が《はじまりの町》にいるはずだ。

今頃心配しているのだろう。

早く届けないと。

「もう寝ろ。明日は、《はじまりの町》で聞き込みと教会にユウナのことを聞くぞ」

「うん。分かった。おやすみ」

「おやすみ」

保護者が見つかるといいな。ユウナ。

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