「ねぇ、この後どうするの?」
俺とシリカはコンビを結成してからすぐに≪始まりの町≫から出て1km先の町≪ト―ドン町≫に来た。
その後はずっとレベル上げとスイッチの仕方や退避する時のタイミング等の練習をした。
そして、現在の時刻は夜の20時ジャスト。
「この町の路地裏であるクエストがあるんだ。そのクエストをすると3層まで使える武器が手に入るんだよ」
夜間限定クエスト ≪鮮血の切り裂き魔≫
依頼人 自警団団長
内容
夜の20時~24時の間にかけて、ある殺人鬼が現れる。
これを至急倒して欲しい
制限時間
20時~24時の間
報酬
短剣:ブラットシュナイダー(ドロップ品)
1000コル
クエストクリア条件
≪切り裂き魔≫の撃破
クエスト失敗条件
HP0
制限時間切れ
シリカにクエストの内容の書かれた紙を渡して、シリカはそれを読んだ。
「え?短剣って…」
「あぁ、さすがに≪ボーンダガー≫じゃあこの先辛くなるからな。今のシリカならこれぐらいはノ―ダメージでいける。なら、この武器を手に入れたらいいと思ってな」
「そっかー」
シリカは興味深そうにクエストの紙を眺めていた。
そういえば一つ言い忘れてた。
「あと、それ。1人しか受注できないから」
「・・・・え?」
驚きと不安が半々のような表情をしてこちらを見てきた。
「ど、どういうこと?」
「だから・・1人で頑張ってくれ」
「・・・え―――――――――――!?」
シリカSIDE
「う~~~~~、レインの奴~~」
現在あたしはクエストの対象の切り裂き魔に遭うため路地裏を歩いています。
それにしても、こんな暗い夜道を女の子1人で歩かせるってどういう神経してるのよ。
あたしのレベルは今は5。
これなら、このクエストが楽にいけるって言われても正直自信がない。
でも、強くなるには頑張らないといけない。
「そうよ。自分でレインを守るって言ったんだから強くならないと」
自分が口にしたことを思い出し再度切り裂き魔を探し始めた。
「切り裂き魔なんてさっさと倒して宿に戻ろう!!そうすればいいんだ」
そう言うと同時に視界に「!」のマークが出た。
確かこれは、クエスト開始の合図。
レインが言うには、このクエストは遭遇クエストというものらしくNPCに受注するのではなく偶然におこるものらしい。
だから、周りをよく見ろと言われた。
そんなことを思い出していると後ろから勢いよく何かが振り下ろされる感じがした。
後ろを振り向かずにそのまま前に跳ぶように走った。
その直後あたしがさっきまで立っていた場所にナイフが振り下ろされた。
相手を見るとそれは黒いコートを羽織り黒いチューリップハットをかぶった人間だった。
一瞬プレイヤーかと思ったがカーソルがオレンジで名前が≪Blood Ripper≫
血の切り裂き魔だ。
顔がよく見えないが正直見えなくて良かった。
もし、見えてその中が髑髏とか人の顏だったら倒せない。
後ろに装備した短剣を抜き逆手で構える。
「いきなり後ろから襲うなんてきいてないよ!!」
でも、あたしの声は相手には届かない。
ゆっくりと持っている赤いナイフを捻るように胸の前に持っていこうとした。
その動作を見てすぐ上に飛び上がる。それでも、僅かに跳躍力が足りない。
そこで、あたしは片方ので手で隣にある壁に着いているパイプを掴み手の力で更に飛び上がり避け
た。
避けると黒いコートが黒い流星のように突進してきた。
今のは短剣用ソードスキルの≪サ―キュラ―≫だ。
捻るよな構えが独特で技を見きりやすく見えるが
モーションをとってから技が出るまでの間が短く避けにくい。
避けれたのは私が相手と同じ短剣使いだからだ。
この技はクリティカル率が高く、くらえばHPを一気に半分は持っていかれる。
だが、これは使うと背後に隙ができやすい。
そのため一直線上の道で障害物の無い場所で使う方がいい。
私は今相手の頭上にいる。
そこから一気に降り、短剣用ソードスキル≪エディオン≫を出した。
技が背中に当たり相手のHPが2割ほど削れた。
更に、ポーチの中から一本の投げナイフを取り出し投擲スキル≪シングルシュート≫を使った。
レインがソードスキルにソードスキルを繋げることはできないが、ソードスキルに別のスキルを繋げることはできると聞いてたので投擲スキルを入れといた。
投げナイフは相手の首に当たりそして、1割近く減った。
ただの投げナイフであそこまで減らせるってことは首が弱点だ!!
そうとわかり硬直が解けた瞬間今使えるスキルで一番強い≪スラッシュ・ファル≫を出した。
3連撃が全て首に当たりそして、≪Blood Ripper≫はポリゴンになり四散した。
「はぁ~~~~~~。よかった。倒せた」
1人で倒せたことに安心しその場に座り込んだ。
眼の前にクエストクリアの文字が見え終わったと実感した。
後は、倒せたことをNPCの自警団団長に報告して報酬を貰って終わり。
アイテム欄を調べるとドロップ品のブラットシュナイダ―があった。
ボーンダガーをしまい装備してみると刀身が綺麗な紅色をした短剣だった。
≪Blood Ripper≫が持っているときは気味が悪かったがいざ自分の物になるとそうでもない。
「そうだ。レインに報告しよ」
メニューを開きメールを作成し送った。
しかし、メールは送信できずに戻ってきた。
「え?なんで?」
そのことであたしの中で1つの不安がよぎった。
初めてオリ主サイド以外で書きました。
次回はオリ主サイドで書きます。