「はぁ、はぁ、はぁ」
「どうした!息が上がってんじゃんよ!」
「うる……せぇ……」
ジョニーとの戦闘は非常にきついものだった。
こっちは接近しなければ攻撃が当てれない。
向うは銃とナイフの両方を使う。
銃を撃てば俺は防御に徹する。
俺が防御に徹すれば、接近してくる。
俺が攻撃を仕掛ければ、向うは下がり銃を撃つ。
銃弾は斬るか、避けるをして回避しているが、その銃を撃つ合間に放ってくるナイフ攻撃に気を取られ、何発が食らった。
幸い、当たり所が良かったので、大ダメージにはならなかったが、HPはもう赤になった。
「そんじゃ、決めるとするか!」
ジョニーが、ナイフを手に俺に突っ込んでくる。
ジョニーが使ってるナイフは《ナイフ作成》スキルで作ったもので素材はこの世界で最強の硬度を誇る金属を使ってるそうだ。
ナイフによる連撃を繰り出される。
俺は後ろに後退しながら攻撃を躱す。
だが、反撃ができない。
一瞬、一瞬でいい!
隙さえ出来れば、光剣を叩き込むことが出来る。
光剣の威力なら、重い単発技を何発も当てればHPを削り着れる。
だが、光剣ではこの世界最強の金属で出来たナイフを断ち切ることはできない。
くそ!
「おら!」
ジョニーが蹴りを放ち、光剣を持っていた俺の右手を蹴る。
手から光剣が離れ、宙を舞う。
「これで、終わりだあああああああ!」
ナイフを逆手に持ち、振り下ろされる。
くそ、ここまでか……………
キリト君、頑張って!
パパ、頑張ってください!
アスナとユイの声が聞こえた気がした。
そして、左手に温かい温もりを感じた。
自然と俺の左手は腰に伸びる。
まるで、誰かが俺の左手を動かし、そこに誘導するかのように。
そして、腰のホルスターに入ってる銃に触れる。
《FM・ファイブセブン》。
俺のこの世界でのもう一つの武器にして、相棒。
ごめんな、お前も戦いたいよな!
滑らかにホルスターから抜かれた銃を俺は至近距離からジョニーの脇腹に一発撃った。
「ぬをっ!?」
行き成りの衝撃にジョニーは驚き、動きを止める。
「さっきのお返しだ」
俺はにやっと笑い、上から落ちてくる光剣をキャッチする。
「うおおおおおおおおおおおお!!」
咆哮を上げ、踏み込む。
身体を左に捻り、螺旋回転するように突進する。
左で握った銃を、剣で振り上げるように振り立て続けにトリガーを引く。
中に斜めのラインを引き飛ぶ弾丸はジョニーの身体に命中する。
ジョニーが大きく仰け反る。
俺はそのまま防御の体勢が取れないジョニーに、時計回りに旋回する体の慣性と重力を余せず乗せ、左上からジョニーのアバターを光剣で切り裂く。
二刀流重突進技《ダブル・サーキュラー》。
「重突進技だけに、銃突進技ってな」
「……は!全然、うまくねぇな」
その言葉を最後に、切り裂かれたジョニーのアバターに《DEAD》のタグが浮かび上がった。
「………ふぅ、勝てった」
一息吐き、その場に座り込む。
そして、左手に握り締められ、弾を全て使い果たした銃を見つめる。
「ありがとな」
窮地を救ってくれた相棒に礼を言い、空を見上げる。
「ありがとう………アスナ、ユイ」