E.R.R.O.R.403   作:とある小説家Y氏

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1.

「……終わる気配がない」

 

現在時刻は朝の5:00。昨夜からシャーレに残って残業をしているが、減る気配は一向にない。机の上に山積みになった書類を傍観しながら私は缶コーヒーに手を伸ばし、残っている分を一気飲みする。空になった缶をゴミ箱に投げ捨て、椅子の背もたれに体を預けるように伸びをする。

 

「コンビニでエナドリ買おう」

 

そう言いながら私は椅子から立ち上がり、オフィスから出た。

 

「えーっと、確か今日で三徹だったっけ……。まぁそんなことはどうでもいっか」

 

『事務仕事』この言葉を聞くだけでぶっ倒れそうなぐらい限界になっていた私の身体だが、今日はなぜか身体が軽い。足取りも安定していてびっくりするぐらいだ。ちなみに死ぬ前の人間は病気を忘れるぐらい元気になると聞いたことがあるが……。

 

「流石にまずい。戻ったら仮眠とろう」

 

下降中のエレベーターの中、今日の予定を確認する。

 

「今日は視察系の仕事は無し。机に張り付いて書類を片付けないと……」

 

一階に着いたエレベーターから降りそのままコンビニへと向かった。

早朝のコンビニは客が全くおらず、がらんとしている。一通り必要なものを買い物かごに入れ、レジに向かうが誰もいない様子。

 

「~♪」

 

ソラは私が入店したことに気づいていないのか鼻歌を歌いながら品出しをしていた。

 

「おはよう、ソラ」

「うわあ!?お、おはようございます!」

 

ソラは驚きの声を上げながらも私の声に答えるように挨拶をする。

 

「今はソラ一人?レジ頼めるかな?」

「はい!大丈夫ですよ!」

 

ソラは駆け足でレジに向かい準備をしている。私はレジの台にカゴを降ろし、彼女がレジを操作するところをボーっと眺めていた。

 

「合計で2,980円です!」

「カードで」

 

財布からカードを取り出し読み取り機械にかざす。決済を終えると財布のもとの位置に戻す。

 

「先生、だいぶ疲れているようですけど。お休みになられては?」

「あぁ、でもまだまとめていない資料が沢山残っているからね。少し仮眠を取ったらすぐに仕事だよ」

「そうなんですか。お体には気を付けてください!」

「ありがとう」

 

私はレジ袋片手にオフィスに戻って行った。

コツコツと足音だけが廊下に響く。人のいない静かな廊下を歩いているとオフィスの方から物音がする。誰かいるのだろうか。

 

「黒服、何をしている」

「おや、先生。おはようございます」

 

私の机の横に立つ黒服。その手には机の引き出しに入っているはずのベレッタM9A1が握られている。

 

「良い銃をお持ちですね。ですがこれでは火力不足です」

「それを降ろせ」

「先生。ちょっと…」

 

私はレジ袋に入っていたスチール缶のコーヒーを黒服目掛けて思いっ切り投げる。しかし黒服は何事もなく片手で受け止める。

 

「おやおや、先生随分とご乱心ですな。寝不足ですか?ちょっとは落ち着いて欲しいものですね」

「なぜ貴様がここにいる?」

「先生にお話がありましてね」

 

黒服は缶コーヒーとベレッタM9A1を机に置き、私の方を向く。

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