初投稿なので稚拙な部分が目立つかもしれませんがよろしくお願いします。
ご指摘、感想など気軽に書いていってください!
眠気と闘いながらパソコンと書類に向き合うことに慣れてどのくらいになるだろう。
ぼんやりとした頭でそんなことを考えデスクに積まれた書類と空になったエナジードリンクをみてため息を漏らす。
時計の針は深夜1時を指していた。
「また遅くまで仕事?真面目なことは貴方の長所だけれど休まないと体がもたないわ」
隣から聞き慣れた女性の声がした。
「、、、ご忠告どうも、そういう君こそこんな時間にこんな場所に来てまで一体何の用?」
「ここは私のラボなのよ、管理者として深夜になっても部屋に帰らないような学友時代からの問題児を注意しに来たのよセオ君」
少し揶揄うような物言いをしてコーヒーを差し入れてくる彼女はドロシー・フランクス。
上司にして昔の学友であり今や若くしてライン生命の一つの課の主任を勤める才女である。
「貴方の今の体のことはよく知ってるわ、それでも最近無理をしすぎているんじゃないかしら?
ドクターも心配していたのよ」
昔から彼女のことは少し苦手だ。無償の善意で彼女は人に手を差し伸べる、自分のことは時折どうなってもいいというように他人を優先しとりわけ守ることに対して執着を見せる。
彼女の過去を知っていれば理解はできる。だが、自分の決めた生き方とは全く違うそれに共感は出来なかった。
「、、、わかってるよ、もう子供じゃないんだ自分のことくらい管理できる。もう少ししたらいい加減帰るよ」
「この前同じようなこと言って朝になってラボで倒れていたのは誰だったかしら?」
「ぐ、、、」
ばつの悪そうに顔を歪める。
実のところ最近は常にこうして夜通し仕事していることが増えた。
これは今のセオの体質によるものが大きい。
オリパシー、この世界テラにおいて人々を苦しめる病であり感染すれば確実な死が待っている。
セオもオリパシーの感染者でありその影響で人一倍睡魔に襲われる。
その為あまり無理はしなくていいように仕事の量も配慮されているが。
「少しでも進めたいんだ、オリパシーをいい訳にしてみんなに迷惑をかけたくないから、、、」
彼は強情であり真面目だ。
学友であったドロシーはそのことを知っている。学生時代から強情で誠実に生きようとしていた彼をドロシーはずっと心配していた。いつか擦り切れてしまいそうな危うさがありあまり他人を頼ろうとしないどこか他人を遠ざける昔から変わらないその様子に少しだけ悲しさを覚える。
「変わらないのね貴方は、、、」
「そういう君もね」
「でも本当に休まなきゃダメよ。鏡は見ているの?目の隈酷くなってるわよ。貴方はよくやってるわプロジェクトも順調に進んでる。焦らなくていいのここの人達も貴方を信頼してる貴方はもう一人じゃないのよ」
彼女のゆったりとした口調と優しく説き伏せるような言葉にセオにまた睡魔が襲い始める。
「、、、そう、じゃあ少しだけ、、、」
少しだけ寝るそう言い切る前にセオは意識を手放した。
「ごめんなさい、こうでもしないと貴方は素直に寝てくれないでしょう」
仮眠室のベッドに寝かせたセオの寝顔を優しく撫でながらドロシーは謝罪の言葉を口にする。
ドロシーはセオに差し入れたコーヒーに睡眠薬を混ぜていた。
学友のときからセオの強情さを知っているドロシーはこうでもしないと彼が素直に寝ようとしないと考えていた。
「「その強情さが貴方の長所であり短所、落ち着いて周りを見て一人で解決しようとしないで」学生の時そう言っても貴方は一人でいることをいつも選んで、、、」
ドロシーから見たセオは自身と同じ才ある人間であり同じ痛みを持つ人間だった。家族を大切な人達を理不尽に奪われる痛み、それを知るからこそ同じような悲劇を少しでも減らしたいもう二度と自身の大切なものを奪わせないそう願いそれを実現するための研究を目指した。
セオもまた同じ物を目指していたため二人が仲を深めるのにそう時間はかからなかった。
それと同時に他人をどこか遠ざけようとするセオが痛ましく思えて仕方がなかった。
時は過ぎ気付けば互いに違う道を歩み、再びロドスで再開した時も彼は変わらず彼のままだった。
擦り切れてしまいそうな自分とは違う生き方。
ドロシーは彼を救いたいと思った。今までのセオに対する感情とは違うものがあることを自覚しながら。
少しでも彼の助けになれるようにとオリパシーのことも含め仕事の量を調整するようドクターに進言し旧友がいれば気も楽になると自身の助手とするよう働きかけた。
「一人にはさせないわ、セオ」
「だから、お願い貴方もそばにいて私の支えになって」
ロドスで再開した時、あるいはもっと前からかもう忘れてしまったが自覚したこの感情をまた大切な物を失わないようにと彼の右手を優しく両手で包み込み同じベッドで横になる。
目が覚めたとききっと彼は驚くだろうとその時どんな顔をするのだろうかと少しだけ悪い顔しながらドロシーもゆっくり意識を手放していった。
気が乗ったら続き書くかもです。