いやまぁ、第二部は第一部からのファンが基本来る上、その後の作品に反映することも踏まえてコメント必須にしているので、ちょっと反則時見ている気はしますがそれは置いといて。第一部が黄バーに復活したのはやはりほっとしております。
この調子でこの作品も、暖色のバーが付くような評価を得られるよう頑張るぜぇ!!
才司Side
さて、作戦はどういう事になるのやら。
とりあえず俺の担当は、いざという時の遊撃担当かつ作戦本部の警護だ。
それにはリアスちゃんも眷属を率いてついており、ある意味で暇といえる。
「や、やることねー」
「……でもダレては駄目です」
小猫ちゃんがイッセーにダメ出しをするけど、初心者だとこうもなるか。
いざという時の遊撃ということは、いざという時が無ければやることがないからね。一応作戦本部の警護もしているとはいえ、それ用の専任がいるから尚更だ。
大規模作戦ということで、色々やるんだと思っていたんだろう。肩透かしを食らっているから気持ちりやすい。
とはいえ、それは油断だね。
「イッセー、こういう時にある程度気を引き締めておくのも、将来的に必要なスキルだからね?」
念の為指摘しておくと、リアスちゃんも頷いていた。
「その通り。気を引き締めすぎるのも悪影響だけど、余裕を持ちながらも油断はしちゃ駄目よ?」
リアスちゃんはそうたしなめたうえで、小さく微笑みながら映像を確認する。
使い魔やドローンを使って、ある程度の広範囲確認が行われている映像。それを見ながらリアスちゃんは目を細めていく。
「イッセー、この作戦で戦いの空気という物をよく覚えておきなさい。その経験はいずれ来る実戦において大きな力になるわ」
「そうだね。命を奪い合う過酷さは、独特なものだ。遠くからでも経験しておくに越したことはないよ」
俺もそこに同意しつつ、映像を確認する。
半グレ同士の戦闘となれば、臨戦態勢の異形や異能の兵力とは比べものにはならない。
精々酷くて拳銃や短刀ぐらいだろう。異形や異能の戦力は、個人でも兵器レベルあるから、数倍程度の数では相手にもならない。
おそらく、始まれば趨勢はターゲット側の半グレが圧倒的優位になるはずだ。ある程度の魔法を教わっている者もいるだろうから尚更だろう。
そういう意味では掃討戦になり、虐殺一歩手前になりえる。その隙をついて攻撃を仕掛けるとはいえ、割とえげつない光景が浮かびそうだ。
ただ、むしろその方がイッセーにはいいかもしれない。
実戦に参加すれば、日常では滅多に見ないような凄惨な後継を見せられることだってたくさんある。異形の戦闘は火力も大きいから、死体が原型をとどめないどころか消滅することだってある。人食いを好む手合いまでいるから、見るも無残な死体が出てくることもあるからね。
だからこそ、それを映像で体感できるのはいい事だろう。今後関与しないわけにはいかないだろうからね。
ここは心を鬼にして、酷い光景で吐くことも覚悟の上じゃないとね。それをフォローするところまでが俺の仕事だ。ハーブティーでも調べるかな。
「……そういえば、イリナやサイラオーグさん達って大丈夫なんですか? 結構荒事っぽいですけど」
と、俺達の雰囲気に不安になったのかイッセーがそう呟く。
その可能性を考慮できるのはいいことだね。
ただ、問題は薄いだろう。
「万が一は必ずある。ただ万が一以上はないだろうね」
俺はその辺りは言い切れる。
「ええ、いかにフリード・セルゼンが
リアスちゃんはそう言ったうえで、小さく苦笑を浮かべる。
「なにせサイラオーグは、私を含めた同世代の悪魔では最強よ。悔しいけれど、眷属含めて今の私じゃ敵わないわね」
なるほどね。
詳しい話は聞いていないけど、彼は現役の上級悪魔と手合わせをして圧倒したとも聞いている。
間違いなく、サイラオーグ・バアルとゼノヴィアがこの作戦における二強だろう。三番手は紫藤イリナと考えるべきかな。
油断は禁物だけど、優位性を獲得しているのがこちらだと思うの当然の帰結だね。
「……となれば、相手に
俺がそう呟くと、イッセーがふと首を傾げていた。
「……そう言えば、神滅具ってそんなに凄いんですか? 俺まだ詳しい事聞いてないですけど」
あ、そういえばそうか。
まだイッセーは新米の転生悪魔。この業界に入ったばかりだ。そこまでの知識はまだ教えてる暇がなかったね。
いい機会だし、軽く講義といくべきかな?
「俺が教えた方がいいかい?」
「そうね、貴方が適任だわ」
リアスちゃんからの許可も下りたし、じゃあ説明といこうか。
イッセーSide
す、すっげー!
神滅具も凄いけど、そんなの作った聖書の神様もすっげー!
神や魔王すら極めれば倒せる。そんな力が人間に宿るってのがまずヤバい。小さな島や山なら跡形もなく吹き飛ばせるとか、核兵器もびっくりじゃねえか。どんだけだよ。
……何時の間にか現れた、聖槍ロンギヌスを母体とした
聖書の神様って大盤振舞だな。そんなのをいくつも作って、人間にランダムで宿るようにしてるんだから。
「……ちなみに、才司さんも神器持ってるって聞きましたけど……神滅具だったり?」
俺が聞くと、才司さんは苦笑しながら首を横に振った。
あ、違うのか。
「神の子を見張る者には二人ほど在籍しているけどね。ま、俺は会ったことはないけど」
へ~。堕天使は新規研究の専門家っていうし、やっぱ一人か二人は確保してるんだな。
俺が感心していると、リアス部長は小さくため息をつく。
「といっても、貴方も準神滅具の保有者じゃない。謙遜する必要はないでしょう?」
と、リアス部長は才司さんに言うけどまじか!?
才司さんが準神滅具保有者! すっげぇ!
「凄いじゃないですか! 才司さんってもしかして、めっちゃスペシャル!?」
「……ま、まぁ客観的に見ると……割とスペシャルかな?」
おお、才司さんってあんまり自慢しないから、これはマジっぽいな!
俺が感心していると、リス部長もちょっと苦笑している。
「確か、最上級堕天使と人間のハーフだったわね。神の子を見張る者の上位幹部と聞いているわ」
おぉおおおお!
すげぇえええええ! 才司さん、凄い生まれだったぁああああ!
いや、冷静に考えると当然か。リアス部長が、悪魔の超名門貴族で跡取りだっていうし。そんなところに派遣されるのなら、それなりの箔ってのが求められるのは俺でも分かる。
ん? ということは―
「……リライトさんも、実は凄い生まれだったりするんですか?」
―教会から派遣されている、リライトさんもってことになる。
いや、和平を結ぶきっかけになった子だし、選ばれるのはいい。
ただ最上級堕天使かつ上位幹部を親に持つ才司さんと一緒に、名門貴族の跡取り娘なリアス部長が治める土地に派遣されるんだ。手練れって以外にも箔が欲しいはず。リライトさんだけじゃなく、そういった箔が付く人を同伴するぐらいはあり得たはずだ。
となると、リライトさん自身が箔を持っているっていうのはあり得そうだな。
そう思って聞いてみると、何故か部長も才司さんもちょっと苦笑いだった。
ん? 勘違い?
「まぁ、あっているのはあっているの。ただ、ちょっとね?」
俺が首を傾げていると部長がそう言う。
なんか含みがあるな。もしかして訳ありなんだろうか。
俺がその辺を考えていると、才司さんもちょっと渋い表情で頷いていた。
「まぁ、機会があれば本人が言うだろうしね。ちょっと俺達からは……うん、やめとこう」
あ、これやっぱり訳アリだ。
ちょっと迂闊に聞いちゃいけないことだったな。あ、まずいことしたかも。
「な、なんかすいません!」
俺が勢いよく謝るけど、リアス部長も才司さんも怒ってはないみたいだった。
「いや、ランダリンも怒るとは思えないからそこはいいんだよ。ただ、色々と複雑でね?」
う~ん。才司さんがそう言うぐらいだし、結構複雑なんだろうなぁ。
聞く機会があるかもしれないけど、余程のことが無ければ踏み込まない方がいいかもな。
複雑な来歴とか、そういった経験がさっぱり無いからちょっと分からん。ただ、言いたくないことをを言わないで済むならその方がいいかもってことは分かる。リライトさんにはお世話になるだろうし、そこは気を使わないとな。
よし、気持ちを切り替えよう。
とりあえず、戦場の空気ってのを知らないとな。これから俺は部長の下僕として、戦う事や試合をすることもあるんだから頑張らないと。
スケベ根性ぐらいしか取り柄がないんだ。そろそろトレーニングも気合を入れるぞ!
だから、まずは戦場の空気や雰囲気をしっかり叩き込まないとな。
リライトさんやサイラオーグさんも頑張っているんだ。いつかは俺も力になれなきゃ駄目だってもんだな!
そう決意し、俺は映像を確認しようとして―
『おいなんだ、あの化け物どもは!?』
―な、なんだ?
滅茶苦茶慌てている雰囲気の通信が聞こえてきたぞ?
え、えっと……あぁそっか、半グレが悪魔や堕天使を見たからびっくりしたんだ。
俺がそう思っていると、何時の間にか真剣な表情のリアス部長や才司さんが通信機に飛びついていた。
「こちら本部! イレギュラーを簡潔に説明してくれ!!」
「何があったの!? フリード・セルゼン達がどうしたというの!?」
怒鳴りつける勢いの二人の声に、通信越しではっとなる感じがしてきた。
え、これもしかしてガチな奴?
俺が困惑していると、通信が再び繋がった。
『違う、相手側だ! 突然姿が変わったかと思うと、ターゲット側の連中を拳で潰して―』
その瞬間、何かが連続で破裂するような音が思いっきり聞こえてきた。
み、耳がおかしくなりそう。凄いうるさいんだけど。
一体何が起きたのかと思うと、通信越しが慌てている。
『気づかれた!? 撃ってきたぞ!』
『こちら第三監視班! 気をつけろ、相手側の半グレ共、訳の分からねえ力を振るってやがる!?』
え、もしかして気づかれて攻撃された!?
「……リアスちゃん、グレモリーの名で悪魔側の遊撃班を全員突入させてくれ!」
「ええ、そちらも外周の
才司さんとリアス部長が飛び跳ねるように通信を繋げていると、途端に騒がしく通信が繋がっていく。
『こちら捕縛支援班、ターゲットは情勢不利を悟り、半グレの幹部を率いて逃走! 逃亡ルートは予定通りなので、捕縛体制を……こっちにも来やがった!?』
『こちら第二遊撃班! 訳の分からない力とやらと接敵! 手強いぞ、気をつけろ!!』
『第三遊撃班、第三監視班と合流したが、負傷者多数!』
な、なんだよ一体。
敵はやばい奴がいるけど、それ以上の連中を揃えてたんじゃなかったのか?
それがなんだよ、そいつらとは全く別の連中がやばくて、どこもかしこもヤバくなってるってのか。
……これが実戦ってことか。ヤバイ。俺、今日で死ぬかも。
背中にちょっと寒気を感じたとき、更に通信が繋がり―
『こちらサイラオーグ・バアル眷属! 非常事態だ!』
―その声に、俺達は思わず息を呑んだ。
『フリード・セルゼンと接敵したが、同時に敵性勢力と接敵! 三つ巴の状態で苦戦している!!』
……う、そだろ?
事態が本格的に動き出しました。物語が真の意味で始まろうとしております!