時間の交差 金沢・修善寺 女の完全犯罪   作:新庄雄太郎

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いよいよ、最終章です。


第6章 解かれた謎と列車トリック

「これで、彼女のアリバイは成立だわ。」

 

「そうか、やはり小西は新横浜から米原経由で金沢へ行ったんだな。」

 

「ええ。」

 

「東京と北陸へ行くには、東京ルートと上のルートがあるんです。」

 

東京ルート

 

東京発7時38分 東海道新幹線「ひかり531号」

 

米原着10時16分 下車

 

米原発10時30分 北陸本線・L特急「加越1号」

 

金沢着12時35分

 

所要時間4時間

 

上野ルート

 

上野発8時19分 特急「はくたか1号」

 

金沢着15時04分

 

所要時間6時間

 

「なるほど、つまり新横浜から新幹線に乗って金沢へ行ったって事は「ひかり」と「加越」に乗ったって事か。」

 

「確かに、そうですね。」

 

と、高山は言った。

 

昭和55年 10月1日 ダイヤ改正により新幹線「ひかり」が2往復増発されたのです。米原停車の「ひかり」は5往復体制になったのです。

 

「なるほどね、よくわかったよ。」

 

「それで、帰りに乗って見たのか。」

 

「はい、帰りはL特急「しらさぎ6号」に乗ってみました。」

 

「やはり、米原から新横浜へ行くには「こだま」でしか行けれない事が分かりました。」

 

と、侑は南と高山に言った。

 

「そりゃそうだな、米原からだと「ひかり」と「こだま」の2種類あるからな。」

 

「ええ。」

 

「でも、この時間帯で修善寺の事件は犯行は可能なのでしょうか。」

 

「ほう、それも気になるな。」

 

と、南は侑に言った。

 

「確かに、犯人は黒スーツを着ていたって言っていたわね。」

 

「うん、つまり黒スーツを着ていた女は修善寺の事件の被害者だったのよ。」

 

「そうか、捜査を混乱させたって事になるな。」

 

「待てよ。」

 

「どうしたの、歩夢。」

 

「金沢から米原で三島へ行ったのかな。」

 

「えっ。」

 

「それはどういう事なんだ。」

 

と、菅原は歩夢に言った。

 

「彼女は、米原で新幹線に乗って、三島で下車して修善寺へ行ったのよ。」

 

「と言う事は、横浜のホテルで起きた事件も彼女が犯人かもしれないのか。」

 

「ええ。」

 

「何かトリックがあるわ。」

 

「それ、本当なの侑ちゃん。」

 

「ええ、時刻表を持ってきてください。」

 

「はい。」

 

早速、侑は時刻表を見て見ると。

 

新横浜発7時57分 東海道新幹線「ひかり531号」に乗車

 

米原着10時16分 下車

 

米原発10時30分 北陸本線・L特急「加越1号」富山行に乗車

 

金沢着12時35分 下車

 

金沢発12時01分 北陸本線・L特急「しらさぎ6号」名古屋行に乗車

 

米原着14時11分 下車

 

米原発14時23分 東海道新幹線「こだま258号」東京行に乗車

 

三島着16時18分 下車

 

三島から修善寺へは、伊豆箱根鉄道に乗車

 

修善寺発13時27分 急行「伊豆6号」東京行に乗車

 

三島着13時55分 下車

 

三島発14時11分 東海道新幹線「こだま240号」に乗車

 

新横浜着14時56分 下車

 

「なるほど、犯人は小西留美ね。」

 

「ああ、この列車トリックを使うのはね、ついに謎は解けたわ。」

 

「これで小西のアリバイは崩れたわ。」

 

と、侑は言った。

 

「後は、小西を逮捕するだけだな。」 

 

「ええ。」

 

そして、次の日。

 

「つまり、小西が殺人の犯人ね。」

 

「そうだ。」

 

「よし、後は神奈川県警に任せておこう。」

 

「ええ。」

 

小西留美は、横浜から出かけようとしたら、そこへ刑事たちがやって来た。

 

「小西留美だな、殺人容疑で逮捕する。」

 

「何の事かしら、いきなり失礼じゃありません。」

 

「観念しろ、小西。」

 

「くっ。」

 

と、小西は刑事たちに確保され、連行された。

 

「よし、連行しろっ!。」

 

「はっ。」

 

小西は神奈川県警のパトカーに乗せられ、連行した。

 

「しかし、お手柄だったな。」

 

「いやー、それほどでもないけど。」

 

「でも、彼女が帰りに「こだま」に乗っていたとはね。」

 

「金沢から米原へ行き、そこから修善寺へ行ったとは気が付かななかったな。」

 

「ええ。」

 

 




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劇中の列車時刻は、昭和55年10月のダイヤを使用しています
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