機動戦士ガンダム0088 ideal of Titans 作:わいるどうぃーぜる
スペシャルな機体ですが、あくまでも現実的なところに落とし込んでいるつもり。
RMS-108S 高機動型マラサイ
武装
ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
60mmバルカン砲×2
フェダーイン・ライフル
海ヘビ
紆余曲折の上、ティターンズに納品されたRMS-108マラサイはガンダリウムγを全面的に採用した堅牢な装甲、ジェネレーター出力の高さ、そしてハイザックとの部品共用化による整備性の良さなどもあって、第二世代機屈指の傑作機とされる。
しかし、それでも現場からは改善の要望があがっていた。
エゥーゴ側の高級量産機、例えば「リック・ディアス」と相対したときなど、相手の機動性の高さに不覚を取ることもあり、さらにエゥーゴに運動性に優れた「ネモ」が配備されだすとその傾向はさらに深まった。
おかげであえて「ハイザック」に乗り換える士官まで現れ、何らかの対策が必要とされた。
そのような中、提案されたのがかつてのジオン軍で採用されていた「高機動型」コンセプトの復活である。
すでにマラサイは、バスク親衛隊の機体として重装高機動タイプが製作されていたが、高出力、重装甲を追求した結果、モビルスーツというよりモビルアーマーに性格が近くなり汎用性が失われていた。
そして、ただでさえ高コストが指摘されたマラサイをさらに高価にするのは式典用ならともかく、実戦用とは言い難い。
そのため、可能な限りコスト上昇を抑えた設計にする必要があった。
設計陣は手慣れていて、マラサイとも相性のいいハイザックのバックパックを基にして、大改修を行うことに決定する。
推進機をマラサイのものを強化した型に換装し、AMBAC補助のブームにスラスターを追加しロール性能の向上をはかった。
脚部のスラスターも併せて高出力のものに換装された。
また、あらかじめ抜刀しておかないと盾を失えば使えなくなる、と不評だった盾へのビームサーベルの装備を止め、左腰に移設している。
この改造で、マラサイの武士に例えられる姿も相まって設計陣には「二本刺し」とあだ名されるようになった。
空いたスペースには使い切りの三連ミサイルポッドが装着され、これはのちにギラ・ドーガの兵装配置の参考となった。
これらの改造により悪化した燃費は、プロペラントタンクを使い補うとされた。
武装は上記のミサイルポッドを除き、あえて通常型のままとなっている。これは開発当初、本機は十分な出力の武装を持っていたからであり、専用武器によるコストの上昇を抑えるためである。
完成した「高機動型マラサイ」はテストパイロットからも「やや操縦難易度は上がるが、それを補って余りある運動性能の上昇」と高評価を得て、既存のマラサイを段階的にアップデートしていく計画まで立てられた。
しかし、その計画は実行されることはなかった。
すでに時代は恐竜的進化とまで称された第三世代機の時代に入り、この世代のモビルスーツは「ありとあらゆる機能を詰め込んだ超高級機」と、「数合わせの廉価な量産機」の二極化が進み、中途半端な高級機は時代遅れになっていたのだ。
余談ではあるが、同時期に乱発されたワンオフ機の「量産型」がことごとく不採用、もしくは少数生産になっているのもそのせいである。
直後にティターンズが壊滅したこともあり、結局「高機動型マラサイ」は試作機、増加試作機を合わせて6機のみが生産されたとされる。
グリプス戦役後の混乱もあって、これらの機体群がどうなったかはいまも謎に包まれている。