スキル【夢オチ】でお金を稼いで美味しい物を食べたかっただけなのに… 作:粗だらけ
「どんな…そうだね。お金持ちのおじさんの跡をつけて…個人情報を手に入れて。その後おじさんが通る駅前で占いをする。その占いの店はいつも客足が絶えない。何故なら…絶対当たるから。ってことで今日からやりましょう。そうしましょう!」
僕…用事があるから寮に帰るね。ご飯ありがとう。短い間ただけど本当にありがとう。あのラーメンは美味しかった。それじゃあね。
「真昼…良い?世の中に
確かに思ったけど…前回言ってた事と違う!
「それから寮へ戻るんだったら今までのご飯代とここのホテル代合わせてこの金額今すぐ払って貰う事になるけど…良いかしら」
……。なんなりとお申し付けください幽香様。
「よろしい。最初からそう言えば良いのよ」オニアクマァ!
「じゃあ私はお金を持ってそうなおじさんをストーキングするから貴方はホームセンターへ行く前に服屋さんでズボンを買いなさい」
ズボン?何で?「上は私のパーカーでも良いけど下は流石に女性モノだと分かるから貸せないでしょ。だから制服のズボンだけどそのせいでバレたら面倒臭いでしょ。まあ丁度良い機会だから服屋さんで服を見繕って来なさい。」
手持ちいくらあったかしら…と言いながらポケットを漁っている彼女を見て僕はソファに座った。やっぱり世の中上手い話なんか無いね。まあ分かったってたけどさ…。
「所持金3152円。うーん…確かレジャーシートがあったから買わなくて良いでしょ?必要なものは持ち運びが出来る台とそれっぽい水晶玉…。水晶玉はパフォーマンスみたいなモノだからいらないわね。となると…。」
長くなりそうだから忙しくなる前に僕は仮眠を取ることにした。終わったら起こしてね。
「おいどういうことだ…。まだ帰って来てないだと?いつからだ」
朝からテンションを下げる説教が部屋全体に響く。それに対してその説教の相手は正座をしていた。
「どう言うこともこう言うことも無いですよ…授業が始まる時間が過ぎても戻ってくる様子はありません。どうしますか?」
「…決まっている。さっさと探してバカ息子をここに連れて来い。ったく親不孝者が…」
「成程分かりました。では本心は?」「何を言っている?」
「さっきのは全部建前なのは分かってるから良いから早く本音晒せって言ってるんですよ重度の親バカが…。」
秘書がそう叫ぶと共に…理事長は机を叩き静寂が訪れる。そしてその静寂を破ったのも同者だった。
「マジやばくね?」理事長はさっきと変わらず眉間にシワを寄せ真剣な顔でそんな事を呟く。
「やばいっすね…。どうしますマジで」
「いやマジどうしようね…心当たりとかある?泊まる場所とか。ってかあの子友達いるの?全然パパにそう言う事話してくれなくてさー…昔はパパ〜!って来てくれたのに…。」
「理事長の一秘書でしか無い私がそんな事知ってる訳ないじゃないっすか…。」
「いやそこはなんか…情報とか入ってこないの?」「そもそも学校にいる時間が少ない学校の怪談の一人と化している生徒の情報なんて入らないっすよ」
「そんな事になってるんだやばいね…。」「心配じゃないんですか?」
「心配だよ!すごい心配だけどどうする事も出来ないし…あーどうしよう!」
「落ち着いて下さい!…そう言うと思って今一番動ける信頼できる人に動いて貰っているんで大丈夫ですよ」
「え…そんな人いた?」「貴方の
「不安だし不満だね。だって…激甘じゃん初孫だから」
「…大丈夫ですかね」「…。見つけたとしても見つけて帰って来そうなんだよなぁ。確認して終わりみたいな」
「あり得そうですね…」
何やかんやで俺はお金を貰い外にいる。ズボンに下着。日用品は買ったから後は買い物リストを見て買わなきゃいけない物を買わなきゃ行けないんだけど…。それどころじゃない。だって…
「君学校は?こんな平日の昼間から彷徨いてるのはどうして?」
おまわりさん働きすぎだよ…
「名前を教えてくれるかな?後保護者の人の電話番号分かる?スマホ持ってる?」
めんどくさっ…よし。この番号です。僕はそう言って借りたスマホを警察官の顔の近くに持っていく
ふりをして逃げ出した。「あっこら!待ちなさい!」任意でしょ!もういやだ〜
「やっと追いついた…速いな…俺じゃなきゃ逃げられた」
そう言って手を大きく広げて近づいてくる。僕は肩で息をしながら手を上にあげる。「ほら親御さんの電話番号教えなさい」
はい…。そう言って僕はカメラの方を向けてスマホを渡した。
『3』
《2》
「うわっ!何だぁ‼︎」《"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"カシャ"》
警察官に向けて意思の無いパパラッチのフラッシュが襲う。その眩しさに一瞬目を閉じたのを見逃さずにスキルを使った。
《夢オチ《悪》》「あれ?此処は…。何処だ?」さっき行った場所とは明らかに違う場所に戸惑う。周りを見渡してみると段々理解出来たような気になる。
「ココってもしかしてバーチャル空間…か?」明らかに現実的な空間では無く…サイバー空間的な見た目が広がっていてそうとしか考えられない。
「何でこんな所に…。」訳も分からずボーッとして立っていると何やら声が聞こえて来た。
『うん。そう…でね?』遠いせいではっきりとは聞こえない。が何処か聞き馴染みのある声だった。
「もしかして…この声は混沌カオスか?」
何度も何度も生配信やアーカイブ動画で聞いた推しの声だ。間違えようが無いはず。何だけど自信は無い。
何故なら混沌カオスの声はいつも多重録音音声ボイスでさっき聞こえた声は重なっていなかったからだ。
混沌カオスを知らない人の為に軽く説明すると。混沌カオスはキメラ系Vtuberだ。キメラと言うのは一つの動物の中に複数の動物が合体した個体の事を言うのだが…。
混沌カオスに限ってその言葉が当てはまるのかと言えば微妙である。何故かと言うと混沌カオスはヤンデレとメンヘラと鬼とお嬢様で人魚で多重人格者で。属性でも設定でもキメラだからだ。
だから彼女の声は何重にも重なり…さながら合唱団のようになる。それが普段の雑談配信でもゲーム実況でもだ。
でも彼女はとある理由で炎上してつい先日活動を終了したと運営からの発表があった筈だ。転生したと言う情報も無い…。
「はい…分かりました」どうやら電話に出ているようだ…その返事の対応は暗い。
彼女の動画は配信はいつも明るく楽しくその様子を見ているとこっちも自然に楽しくなる。そんな感じだったから悲しくなる。
じゃあコレは何だ?過去のビデオかなんかか?そう思っていると彼女がこっちに歩いてくる。可愛い。
そして彼女がこっちに向けて笑顔で笑う。それを見て俺は頬を思いっきりつねった。
こんな幸せがあって良い筈がない。こんな事があって良い訳が無い。あり得ない。でも頬の痛みがそれを現実だと肯定してくる。
脳が動き出す。ポケットに入っていたスマホのホーム画面は3月23日だった。運営が対象ライバーの引退を発表するのが24日だ。なら止めれるかもしれない。俺は推しの活動を無限に応援する為にも俺は動き出した。
その後…俺は何度も23日を繰り返したが碌な事にならなかった。いや…語弊があるかもしれないからはっきり言おう。史実よりも推しは酷い目にあった。そして推しの引退は確定事項だった。
それしか言う事は無い。何でこうなったのか分からない。何回繰り返したかも分からない…全てが嫌になった…。俺は髪の毛を掻きむしり…その違和感に気づいた。
「痛くない?」おかしい…。俺は嫌な予感がして頬をつねった。いくらつねっても力を強く入れても何も感じなかった。
最初の感情は安堵だった。全ては夢だった事。これ以上推しを傷つけずに済む事。それに関する感情でいっばいだった。
「コレは全部夢だったんだ」目の前が暗くなった。
「っかしいな…。」何か狐にでも化かされたような気がする。あの少年はとっくに姿を消しているし…。以前もこんな事があったような?
と言うか…「何の夢を見たんだっけ?」ふらつきながら起き上がって俺は街のパトロールをすることにした。
…はぁ。まさか同じ人とまた会うなんて…。ついて無さすぎるよ本当に。そう思いながら走っていると誰かとぶつかってしまった。
「あっごめんなさい…考え事してて…」「ったく…最近の若いモンは…また歩きスマホか?」
「いや違います。ちょっと考え事をしてて…」「どうせくだらん事ばかり考えてるんだろ?」
「いえ…そんな事は無いです。」「じゃあ何を考えてた?言ってみろ」
ちょっとお腹が空いたからご飯の事と半体さんの事だからそう答えよう。
「はっ…女と飯か。最低な男だな」
老人はそう呟き初めて会話してた男と目を合わせる。
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