HUNTER×HUNTER 血濡れた少女〜ブラッディガール〜   作:NKY

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戦闘シーンということで会話が少なく、説明が多くなってます。伝わりにくい部分もあると思いますがそれでもいい、という方のみお進みください!


23話 銀色の蝶×VS×休みがちの奇術師

ゴン対ヒソカ戦は案の定ヒソカの勝ちだった。しかし、ゴンはヒソカに一発入れることに成功しプレートも返すことができ満足していた。

その翌日、ついにリオン対ヒソカ戦が始まろうとしていた。

 

リオンはリングに上がる前の準備運動をしていた。普段はこんなことはしないが相手が相手のため、全力を出さなくては勝てないと判断していた。殺すつもりでかかって天空闘技場のルールでかてたらいいな、というレベルなのだ。

 

「…よし。」

 

小さくつぶやくと自分の腰につけたナイフを満足げに見ると、両手をパーカーのポケットに突っ込んでリングへと向かった。

 

わぁぁぁぁぁぁ!!!

 

リオンがリングへと上がるとすでに会場は観客でいっぱいだった。眩しそうに目を細めながら周りを見回すと、軽く笑いながら目の前の人物を見据えた。

 

「たのしみだよ♥︎」

「私もよ。」

 

そういってお互いをみて笑った。

その頃観客席では…

 

「うわぁ、一番前だ!」

「リオンの奴、めちゃくちゃいい席取ってくれたんだな…」

 

キルア達が席につこうとしていた。

 

「ねぇ、キルア。」

「ん?なんだ?」

「どっちが勝つかなぁ?」

「…さぁな。ヒソカはたしかに強い。リオンより強いだろうな。でもよ、リオンなら勝ちそうな気もするんだよなぁ…」

「そうだよね…あのリオンだからなぁ…あ、でてきた。」

 

ステージを見るとちょうど2人が出てきたところだった。

 

「さぁさぁさぁさぁ!ついにやってまいりました!おそらく天空闘技場史上一番人気の試合です!銀色の蝶ことリオン選手!未だに無敗!明らかに本気を出さずに全勝しています!対するは休みがちの奇術師、ヒソカ選手!ヒソカ選手は3敗してはいるものの、その全てが不戦敗。つまり戦えば全勝ということです!そして後1勝でなんと、10勝になります!観客席はすでに満席!チケットも史上最高値で完売したそうです!」

 

うおぉぉぉぉぉー!!!

 

「凄い歓声だな。」

「それだけ人気だってことだよね!」

「お、始まるぞ!」

 

…開始のアナウンスがなってからほんの一瞬のことだった。アナウンスが終わると同時に、リオンがすっ…と流れるように動き、…消えた。

その次の瞬間、ヒソカは顎に強い衝撃を感じた。

 

(!!!)

 

そのあまりに自然な動きにヒソカはまったく反応できないでいた。開始直後ということで多少油断していたのも原因だろう。リオンの動きの一つ一つは実に単純なものだった。ゆっくりと一歩を踏み出すと同時に空気に溶け込むかのように絶をする。そして完全に絶をすると同時に床を蹴り急接近、顎を蹴り上げたというわけだ。それは独自に身につけた暗殺術と絶を組み合わせたものだった。

 

顎を蹴られ軽く上にとぶ中、ヒソカの視界の端に蹴り上げた状態から空中で体をひねり次の一撃を繰り出そうとしているリオンが映った。ほとんど無意識に左腕でガードをする。左腕に強い衝撃を感じると同時に宙を舞う感覚を感じた。ヒソカは左腕の痛みを無視して体勢を立て直すのだった。

 

「…ク、クリティカルヒット!リオン!」

 

審判の声で一般の観客達はようやく何かが起きたと言うことに気づき呆然としていた。

 

「なぁ…いまの見えたか?」

「全く。」

「リオンさんが蹴り上げたとこからはなんとか…」

 

ウイングはリオンの動きに驚くと共にヒソカの動きにも驚いていた。観客席から見ているお陰でなんとかわかるが、それをあの至近距離で受けて無意識でも反応ができる自信は全くなかった。

 

(この試合は…今までのものとは次元が違う…)

 

そして、2人の動きを見逃さないためにも集中して凝をした…

 

リングの上ではヒソカが左腕の具合を確かめていた。

 

(うーん…綺麗に折れてるね♠︎)

 

片腕が使えない、そんな状況にもかかわらず、ヒソカは楽しそうに笑っていた。

 

(やっぱりこうでなくてはね…♥︎さ、次は僕の番だ♠︎)

 

そう思うと同時に地面を蹴り飛び出した。トランプを投げつけながら距離を縮めていくが、それもかわされてしまう。しかし、かわしたトランプのうちの数枚は再びリオンの方へ戻ってきた。

 

(!!…つけられていたのね。)

 

そう、ヒソカもただ蹴り飛ばされただけではなかった。飛ばされてる中、リオンの死角からバンジーガムをとばし貼り付けていたのだ。

ここで初めてリオンはポケットから手を出した。そして腰につけたナイフを取ると向かってくるトランプを全て刺した。

 

(…なるほどね♠︎固定されちゃ動かせない、か…)

 

ヒソカのバンジーガムがついたトランプはナイフに刺さっており、そのナイフはリオンが持っている。飛んでいるトランプなら縮めることで勢いがつくが、固定された状態では抵抗され、ほんの僅かしか縮めることができなかった。

そんな中ヒソカが一番気になっていたのはリオンが手につけているものだった。指先のみでているピチッとしたグローブ、とでも言えば良いのだろうか。見慣れぬものにヒソカは眉をひそめた。

 

(あれは…唯のグローブなのかそれとも能力で出したのものなのか…♠︎どちらにしろ僕のバンジーガム対策だろうねぇ♦︎)

 

意外にも軽くおされているヒソカ。しかしその口元は楽しげに笑みを浮かべていた。

 

それから数分。リングの上では2人の攻防が続けられていた。目で追えないスピードで繰り広げられる突きと蹴り。手数とスピードはリオンが、一撃の重さはヒソカが上回っていた。時々クリーンヒットは受けるが決定的な一打はお互いに避けていた。

 

「…」

 

闘技場は静まり返っており、全ての観客が2人の動きに集中していた。…もちろん所々しか見えていないのだが。

 

そんな中徐々に2人の距離は縮んで行っていた。リオンが間を詰めているのだ。ヒソカの一撃一撃を避けながら少しずつ前進していく。そしてついにリオンはヒソカの目の前まで近づいた。至近距離での攻防。お互いに避けながら隙を伺う。

 

そしてほんの一瞬、リオンはヒソカの体勢が軽く崩れた時を狙って軽く飛び上がり頭を固定して膝蹴りをしようとした。

 

「っ!!リオン、後ろっ!」

 

思わず、といった感じのキルアの声が耳に入ったその時には、死角から勢いよく手刀が迫っていた。膝にオーラを集中していたがために遅れた反応。込められたオーラの量からいっておそらく当たれば気絶かそれなりのダメージは免れないであろう。リオンの膝蹴りよりも僅かにヒソカの手刀の方が早くあたりそうだった。

 

そして会場には大きな音が響いた…。

 

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