HUNTER×HUNTER 血濡れた少女〜ブラッディガール〜 作:NKY
後先考えずに飛び降りたリオンだったがあることに気づいた。
(あそこ、200階だったぁぁぁぁぁぁー!!)
声にならない叫びを上げながら順調に落下して行った。
このまま地面に落ちたらいくらリオンといえど打ち所がわるいと即死コース、もしくはかなりの重症コースだろう。
そこで、リオンは同じぐらいの高さの建物がある高さまで来たところで天空闘技場の壁を蹴って、ジグサグに降りて行った。
それを繰り返しながら降りることでスピードを落としなんとか即死レベルの衝撃をまぬがれることができた。
見上げると建物はリオンが蹴った部分だけ凹んでいた。
(…弁償はしたくないわね。)
見つかる前にさっさと商店街のほうへむかった。
(もう少し後先考えて行動するべきだったわ…まだ足がジンジンしてる…それにしてもここは本当に人が多いわね。)
見渡してもあたりは人だらけだった。
その時なにやら美味しそうな匂いが漂って来た。匂いのする方へ行くと「クレープ」と書かれたお店があった。
「…くれーぷ?」
「お、いらっしゃい!どれにするんだい?」
「…くれーぷってどんな食べ物なの?」
「お嬢ちゃんクレープたべたことがないのかい?クレープってのは薄く焼いた生地で生クリームや果物を巻いてあるお菓子のことだよ。」
「へぇー。」
「オススメは…このチョコバナナだな。」
「じゃ、それください。」
「毎度ありー!」
初めて食べるクレープはそれはそれは美味しいものだった。
その後も匂いにつられていろんなものを食べて行った。
(…世の中にはこんなに甘くて美味しいものがあるのね。今度ヒソカに奢ってもらおうかしら。…そういえばヒソカそろそろ気がついたかしら?怒ってるわよね…いや、ひとりでトランプタワーを作ってたヒソカが悪いのよ。…あら?)
リオンの目に止まったのはある屋台だった。
「お嬢さんかわいいねー!どうだい?うちの新作買っていかない?」
そういって屋台のおじさんは一つのネックレスを取り出した。
「これをつけたらきっと大切な人も喜んでくれるぜ!」
(大切な人…)
真っ先に浮かんできた顔をかき消すと改めてそのネックレスをみた。キラキラした石がついているシンプルなものだった。
「ヘぇー。綺麗ね。」
リオンはネックレスじーっと見ていたため、男が奥で電話しているのに気づかなかった。
「あぁ、俺だ。いい子を見つけたぜ。あぁ。頼むぜ。」
ピッ
「おじさん、これちょうだい。」
「はいよ!」
ニヤッ
リオンはネックレスをつけるとまた歩き出した。
(綺麗ね…帰ったらヒソカにみせてあげようかしら。…そろそろ帰らないとまずいわね。…怒ってるでしょうね…)
だいぶ暗くなり始め、リオンは天空闘技場へ急いで帰ろうとしていた。その時だった。
ガクッ
(…あれ?)
急に体から力が抜けた感じがし、一瞬立ち止まった。その瞬間誰かに腕を掴まれ路地裏に連れて行かれてしまった。
「おっ!すげぇ上玉じゃねぇか。よくみつけたな。」
「へへっ!すげぇだろ!」
「おい!こいつ…戦場の舞姫じゃねぇか?」
「天空闘技場のか?」
「ほんとだ!噂通りの美人だな。これは高く売れるぜ。」
突然のことにリオンはパニックになっていた。
(え…?売る…?ていうかなんで力が入らないの!?…まさか!)
力を振り絞って凝をするとさっきかったネックレスからオーラが出ていた。
「あ、貴方達…なにをしたの!?」
「おっ、まだ喋れるのか。流石だな。」
「貴方は…さっきの…」
「そのネックレスはな、おれが念で作ったもんなんだ。それをつけた奴の体の自由を一定時間奪う優れもんだぜ。女はこういう物に目がないからな。」
「だから…力が…っ!とれない…」
「戦場の舞姫さんも動けなきゃかてねぇよな。念も封じてあるからよ。おとなしく捕まってな。」
怯えるリオンをみて3人の男達は高笑いしていたー。
その頃ヒソカはー
「うーん…」
やっと気がついていた。
(やれやれ…リオンの蹴りは本当に強烈だね★顎が割れそうだよ♦︎)
蹴られたところをさすりながらふと窓の外をみるともう真っ暗になっていた。
(…もうこんな時間か♣︎…いくらなんでも遅すぎないか…?危ないことになってなければいいけど♦︎…嫌な予感がするよ♠︎)
そう思いながらテレビをつけると一つのニュースが目に飛び込んできた。
『少女の誘拐事件多発!外出注意!』
(まさか…ね♠︎)
ヒソカは慌てて部屋を飛び出して行った。