どうしてこうなった!?
悪逆皇帝シャルルが討取られ、世界が平和に向けて歩み出す。
順風満帆とは行かなくとも、それでも確実に世界は良い方向へと向かっていくと信じて。
そんな矢先、全ての始まりとなった地。
かつてエリア11と呼ばれた超合衆国日本は、文字通り国土ごと消滅した。
★☆★☆
誰も居ない執務室。
パソコンの光のみが光源の暗い部屋で俺は…いや私は項垂れる。
「ハハ…マジで、どうしてこうなった」
苦労した。
本当に苦労した。
目が覚めたらシュナイゼルになって幾星霜。
シュナイゼル脳をバチクソに使い、ギアス本編の不幸イベを何とか回避若しくは軽減し、何とかクソオヤジもといシャルル・ジ・ブリタニアに全ヘイトを向けさせて人柱とした。
その過程で多くの人生を狂わせてきたが、それでも原作よりは被害を軽減できたと無理矢理自身に納得させた。
そして現在。
漸く殺し殺されたから皆でスローライフ人生設計を立てようと思った矢先に、私達は国ごと異世界の地へ飛ばされた。
平和のためにやることが全て灘上げとなり、今は生き残るために全力を注いでいた。
問題は山積しているが、先ずは目先のメシの確保、先ずはそれから。
そんな事を思っていたら携帯に着信が入った(某出撃BGM)。
「はい。もしも…」
『ああ…兄上!やっと見つかりました!』
「ふむ。いきなりどうしたんだいルルーシュ。何が見つかったのかな?」
『国家です!西方に派遣した艦が現地国家を発見しました』
この報告に私は小躍りしたかったが、カワイイ弟の手前何とか思いとどまる。
ルルーシュ曰く件の艦は捜索中、現地国家の空軍に補足された。
やって来たのは物語の中の生物『ワイバーン』とその背中に乗った騎士。
艦長はワイバーンが飛来した方向に陸地が有るとみて、ワイバーンを振り切り更に西へ。
すると予想通りに陸地が見え、文明らしき人工物も確認が出来たという。
「よくやってくれた。とりあえず一旦艦を帰還させてほしい、彼等からも詳しい情報を聞きたい」
『解りました兄上。ですが…』
「分っている。我々はまだその国家のことを何も知らない。そして我々は図らずも彼の国の領空を侵犯した」
やはりというか当然というか、件の艦は現地国家の空軍からの迎撃されたという。
幸いにも彼方にも此方にも物的・人的被害は無い。
だが領空侵犯をしたという事実が、コレからの外交にどう影響するか解らない物がある。
「何はともあれ一度会って、此方の誠意を見せないといけないね」
しくじれば戦争コースである。
報告を終えたルルーシュとの通信を終え、再び執務室は静かになる。
「ああ…まったく。早く引退して、のんびりしたい」
まだ当分先になりそうな細やかな願いを口にして、私はこれからに考えを巡らせる。
☆★☆
ロデニウス大陸東部に国家を構えるクワ・トイネ公国。
近年隣国であるロウリア王国が軍備を増強しており、国境付近で圧力をかけてきていた。
単純国力からして圧倒的に不利であり、しかも王国は列強からの支援も引き出しているとの情報もある。
そしてもう一つ、クワ・トイネ公国が頭を悩ます事案が一件。
先日東から飛来した超巨大飛行物体の存在である。
幸いにも攻撃はしてこなかったが、公国の領空を我が物顔で飛翔し、暫くしたら東へと帰って行った。
明らかに人工物であるのは間違いないのだが、公国の技術陣曰く「構成素材や動力等々、近隣諸国は疎か列強ですら製造不可能」との結論に至った。
そんな頭が痛い状況下、政治部会会場である『蓮の庭園』にクワトイネ海軍第2艦隊司令が訪問した。
「会議中失礼いたします。現在第2艦隊がマイハーク沖に現われた巨大船を臨検。彼等は合衆国日本を名乗り、マイハークへの領空侵犯を謝罪したいとのこと」
この報告に会場は荒れる。
領空侵犯という明らかな敵対行動に謝罪するとは言うモノのいまいち信用が持てない。
「追い返せ」の声も出てくるが、艦隊司令は待ったをかける。
「現状ロウリア王国との緊張が高まる中、新たにそれ以上の力を持つ日本と事を構える余裕は我が国にはありません」
この言葉に首相であるカナタは決断する。
「先ずは謝罪を受け入れると言うことで、その合衆国日本と会談しましょう」
十中八九続か解らない。