アル中とさしす組   作:大塚ガキ男

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こんばんは。三連休なのでちょいブーストです。
前回キリ良く終わっているので、これから数話は平和な番外編をお送りしようかなと思っています。
今回のお話の時系列としては、浮舟達が高専一年生の時あたりの話になります。




番外編
硝子、やってやる。


 

 

 

 

「「「「…………」」」」

 

 時刻は20時を回った頃。

 寒夜の風が窓を揺らす呪術高専学生寮。

 浮舟の自室にて同期4人が、神妙な顔で向かい合って床に座り込んでいた。彼らの中央にはペアのトランプカードが多々。

 つまりは、仁義なきババ抜きバトルが行われていた。

 

「いずる、目泳いでんぞ」

「何言ってんだ五条。お前こそ手ぇ震えてるだろ」

「……全く、どうも二人はポーカーフェイスってやつが苦手らしいね」

「私に話を振るな夏油(クズ)

 

 きっかけは、いつものように浮舟の部屋に集まって駄弁っていた時だった。浮舟が前屈みになった際に見え隠れするガードの緩い胸元や、こちらを信頼しているが故に見せるリラックスし切った表情にドギマギしていた三人は、浮舟による「ババ抜きやんね?」の軽い一言への反応に少しばかりの遅れを見せたものの、すぐさま頷いた。

 最初の数戦こそ和気藹々と純粋なババ抜きを楽しんでいたのだが、やがて誰かが言いだした「罰ゲームアリで」によって遊びは遊びではなくなった。

 以下、メンバー紹介。

 五条悟(ごじょうさとる)。本日初めてババ抜きに触れたにも関わらず、その天才的な頭脳によって経験者である他三人に喰らいつくどころか追い抜く勢い。浮舟にマンツーマンでババ抜きのルールを教えてもらえたのでご機嫌。気になるあの子との仲が縮まるような罰ゲームを頑張って考えた。最下位回数3回。

 家入硝子(いえいりしょうこ)。ポーカーフェイスに視線誘導、ブラフに手札すり替え等なんでもありのイカサマ女王。最下位にさえならなければ良いやとある程度気を抜いて謀略を巡らせつつも、浮舟が自分の手札を確認して自信なさげに「今回は最下位かも」とか言おうものなら死にものぐるいで一位を取りにいく。恋の駆け引きを駆使して怪我しがちなアイツになんとかアプローチしたいところ。最下位回数0回。

 夏油傑(げとうすぐる)。デスゲームで自分から協力を持ちかけておきながら盛大に裏切ってきそうな顔をしているが、意外にもババ抜きは苦手。自分が一位で上がれたら「頼む頼む頼む頼む! 出最下位であってくれ!」と心の中で祈り散らかすタイプ。一目惚れしたあの人とのデートが決まり満面の笑み。最下位回数2回。

 浮舟出(うきふねいずる)。今大会(健全ババ抜きの方)の提案者であり、トランプカードの持ち主。ババを持っている時だけ表情を出すまいと口を閉じるというのは同期間では周知の事実。最下位回数脅威の5回。

 

「状況を整理しよう」

「なんだい出。まるで頭脳キャラみたいな落ち着きじゃないか」

「馬鹿言え。オレはいつだって頭脳キャラだっての」

「ドッ」

「五条お前、ウケてる時に〝ドッ〟っていう文字が頭上に浮かぶ漫画的表現を口で言う奴があるか。……え、オレって頭脳キャラだよな?」

「……状況を整理するんじゃないの」

「そうだった。ありがとう家入さん」

 

 浮舟は手に持った三枚の手札を誰にも見られぬように裏向きで床に伏せてから、指を一本立てた。

 

「『五条へのマッサージ』と『夏油に飯奢り』と『一週間家入さんに自販機のジュース奢り』。『夜蛾先生の尻を後ろから引っ叩く』に『二日間お酒を哺乳瓶で摂取する』か。現在オレにかけられている罰ゲームはどれも酷ぇもんばかりだ」

「本当にね」

「うるせー夏油。──あ、ちょっと家入さん。オレの部屋禁煙なんだけど?」

「やば、つい。本当にごめん。すぐ消す」

「……ううん、やっぱもったいないからいいよ。でもその一本だけね」

「やったー」

 

 それは言うならば、浮舟なりの慈悲。浮舟からの注意を受けて本当に申し訳なさそうにした家入の表情を見て自分の部屋が汚れるくらいなんだと思ったのと、けして安くはない煙草の値段を考慮して──そんな感じの内訳。

 浮舟はたった今空いた缶チューハイを「これ使ってよ」と笑って差し出した。

 コイツ私のこと好き過ぎだろ。

 家入は高鳴りを通り越して暴れ回る己の鼓動を無表情のまま必死に押さえ「ありがとう」と言うだけに留めた。なんとか留めた。

 

「煙草って一箱二、三百円とかするんでしょ? 大事にしなきゃね」

「出、君はそれでいいのか……?」

「そーだそーだ。いずるお前硝子に甘くね? コイツそのうちいずるの部屋を喫煙所だと認識すんぞ」

「するか」

「家入さんは大丈夫。お菓子の食べカスを掃除しないで帰る五条とは違って、家入さんめっちゃ優しいし」

「…………」

「おや、悟が黙った」

「……ごめん」

「おや、悟が謝った」

 

 珍しいこともあるんだね。

 夏油は五条の謝罪を鼻で笑った。

 謝罪を鼻で笑われた五条はすぐさま応戦してやりたい衝動に駆られるも、想い人の部屋の中というフィールド内に居ることを思い出して堪えた。

 夏油としては五条が手を出してこないことを見越しての煽りであり、その煽りを抑えることは決してない。

 ここぞとばかりに笑顔で棘を叩き込む。五条の肩が怒りで震える。その繰り返し。

 

「──えぇい、話を戻そう。今回のゲームが泣いても笑っても最終決戦であることには変わりなく、最終決戦の罰ゲームが今までのどんな罰ゲームよりも酷いものになることは火を見るより明らか。この勝負、マジで絶対に負けられない。よし、整理出来たな」

「……誰に向けての整理だったんだ?」

「なんだよ夏油。オレにツッコミを入れる暇があるなら、どんな猫耳カチューシャを買うのかを先に考えておいた方がいいんじゃないのか?」

「クッ……!」

 

 夏油傑。『72時間猫耳カチューシャ生活』並びに『明日の授業を人一倍熱心に受ける』罰ゲーム執行予定。

 

「任せろ傑! 俺がメチャクチャ可愛いカチューシャ用意してやるからさ〜!」

「黙るんだ悟。君こそ明日からは語尾に気を付けろ」

「クソッ……!」

 

 五条悟。『72時間語尾ニャン生活』並びに『一週間庵歌姫に敬語生活』。及び『家入硝子御用達の煙草銘柄10カートン献上』罰ゲーム執行予定。

 

「大変だねアンタ等」

 

 現在負けなしの家入はそんな最強コンビを冷めた目で見やる。浮舟が空にしたチューハイの缶を灰皿代わりに、煙草の煙を浮舟の部屋へと優雅に、それでいて控えめに撒いた。

 

「みんな! 勝負の途中だけどもう一回気を引き締め直そう! 準備は良いか!」

 

 緩み始めた各々の気を、浮舟の一声が引き締める。皆今一度、己の手札に目を通した。

 

「最終決戦でもルールは同じ! その回の一位が最下位に好きな罰ゲームを下すことが出来る!」

「「「…………ッ!」」」

「誰が負けてもそれが運命だ! みんなで勝者を讃え、敗者を慰めよう!」

「「「…………ッ!」」」

「いくぜ同期達(みんな)! ババ抜き最強は一体誰だッ──」

 

 浮舟がトランプを持っていない方の拳を掲げ、三人もそれに続く。四本の拳が天井に備え付けられた照明器具の下に集った。

 視線が交わる。

 カードが次々に移る。

 手に汗握る。

 カードが次々減っていく。

 そして。

 

「──はい、私いち抜け」

「また硝子罰ゲーム無しかよ! お前強すぎんだろ!」

「イカサマをしてるんじゃないのか」

「馬鹿言うなよクズ共。仮に私がイカサマをしていたとして、お前等が気付いていないならそれは立派な()()だろ。違うか?」

「絶対イカサマしてる奴のセリフだ! クソクソクソクソ!」

「落ち着くんだ悟。気をしっかり持て」

「そ、そうだよな。落ち着け俺。俺は五条悟。天才で最強で高身長の超イケメン。どんな時も冷静に」

「──あ、悪い。私も上がった」

「傑テメェッッッッッッッッ!」

 

 五条が自分の手札を持ったまま夏油の胸倉を掴み上げ、前後に揺らす。しかし罰ゲームの回避が決定した夏油は意に介さず腕組んでニコニコと笑っている。

 五条悟、残り手札一枚。

 浮舟出、残り手札二枚。

 最短で、次の一手で勝敗が──最下位が決まる。そんな場面。未だ当事者である五条と浮舟は気が気ではなかった。

 夏油がかいた胡座に肘をついて笑う。

 

「さて。悟と出、どっちが最下位になるのか見ものだね」

「夏油お前、上がった途端ニッコニコで解説に回るなよ……」

「すまないね出。でも、()()()()は気が楽だよ。君も早く来ると良い」

「ああ、すぐにでもそっちに行ってやるぜ。五条に最下位を押し付けた後でな! ──よし五条引け! どっちかがババだ!」

「当たり前でしょ」

「ハンッ、そんなに言うなら引いてやるぜいずる!」

「当たり前でしょ」

「「うおおおおおおおおッ!」」

「……なんでババ一枚引くのにそんな大声出るの」

 

()()()テンションで高め合う二人を冷めた目と共にツッコミを入れる家入。

 浮舟が2枚のトランプを五条の眼前に突き出す。

 五条が2枚のトランプの左右どちらを引くべきか指で選ぶ。

 浮舟の口がキュッと閉じたり閉じなかったりする。

 五条の瞳が決意と共に煌めいた。

 

「──こっちだあああああああッ!」

「うわあああああああああッ!?」

「よしよしよしよしよし! 罰ゲーム回避!」

「なんでだよ五条おおおおお! なんで分かったんだよおおおおおお!」

「やれやれ、二人とも元気いっぱいだね」

「私に話を振るな夏油(クズ)

 

 揃ったペアを宙に放り出し、両手を挙げて喜ぶ五条。そんな五条とは対称的に、余ったババを手に床を転げ回る浮舟。

 笑う夏油と内心ガッツポーズを決める家入。

 浮舟出、6つ目の罰ゲームが決定した。

 

「オレのポーカーフェイスは完璧(パーペキ)だった筈! 何故だ……!」

 

 それから起き上がって体育座り。両膝に顔を埋め、瞳に涙を滲ませて己の善戦を訴えかける浮舟の姿を見て、同期の三人は気まずそうに目を逸らした。

 口キュッてなってるもんな。

 可愛いお口がキュッてなってたよ。

 あどけねぇ〜〜〜〜。護りてぇ〜〜〜〜〜。

 上から、五条に夏油に家入が各々勝手な感想を心の中で述べる。しかし浮舟にバレてしまえば悲しませることは必至。悟られぬよう、こういう時もあるよと慰めた。慰めと称して自然にボディタッチに移行出来る現状を受け、同期三人はしみじみとこう思うのだった。

 ババ抜き最高。

 と。

 

「いやぁ、残念だったないずる。次こそは勝てると良いな!」

「第二回大会の開催も視野にいれるか……」

「まぁ、出が悔しくないのなら別に必要無いとは思うけどね」

 

 五条と夏油が浮舟の両隣に擦り寄り、肩を組んで慰める。その際夏油がほんの少し煽ると、まんまと乗せられた浮舟は何かを決意した瞳と共に口を開いた。

 

「……ここに、第二回大会(開催日未定)開催の意思を宣言する」

 

 ババ抜き練習しとこ。

 次回はもっと際どい罰を考えるとしよう。

 チョロ過ぎて心配になる。私が護ってやんないとな。

 上から、五条に夏油に家入。

 想い人の悲しみは出来るだけ取り除いてあげたいものの、罰ゲームという大義名分があれば想い人に好き勝手出来るのなら話は変わってくるのだ。それぞれがそれぞれの決意を胸に、第一回ババ抜き最強決定戦(罰ゲームもあるよ)は幕を閉じた。

 

「いやぁ。実を言うと俺も危なかったんだよな」

「……そうなん?」

 

 俯いた体育座りの姿勢から顔を上げ、五条を見上げる浮舟。

 

「そうそう。というのも傑が揃ったペアを出す(たび)に前髪がぷらんぷらん揺れてるのがマジで鬱陶しくてさ。何度〝蒼〟で引っこ抜いてやろうかと思ってたくらい」

 

 言うならば、先程の試合中に煽られたことへの仕返し。

 

「は?」

 

 前髪を馬鹿にされ、すぐさま五条にガンを飛ばす夏油。こうかはばつぐんだ。

 

「だから、結構危なかった。今回は俺の理性の勝ちということで」

「……悟、今の発言、言えるものならもう一度言ってもらえるかい? ボソボソと声が小さくてよく聞こえなかったんだ」

「ハァ〜? もしかしてご自慢の前髪貶されてガチでキレちゃってんのか? そんなんだから猫耳カチューシャつける羽目になるんだろぉ?」

「猫耳カチューシャの罰ゲームを私に課したのは君だッ!」

「俺に語尾ニャン罰ゲームを課したのも(テメェ)だろうが! 被害者面すんなや!」

「え、ちょっと二人共……? シームレスに喧嘩に移行しないでよ」

「表へ出ろ悟。出の部屋を荒らすわけにはいかないだろう」

「罰ゲームのトラウマで夜中は一人でトイレに行けませんってか? あっはっはっはっは」

「──泣かす」

「──やってみろカス」

 

 額に青筋を浮かべ、顔を互いにぶつけて睨み合う五条と夏油。なんとか宥めようとしていた浮舟を他所に、睨み合ったまま浮舟の部屋から出ていってしまった。ドアが少々乱暴に閉められ、それから10秒ほど経過してから爆発音や何かが割れる音。これによって夜分遅くに駆り出されるであろう一年生担当の担任夜蛾教諭が不憫でならない。

 後に残されたのは二人が出ていったドアの向こうを呆然と見つめる浮舟と、五条と夏油(クズ二人)の平常運転を鼻で笑いながら黙々とトランプを片付けていた家入のみ。

 つまりは二人きり。

 

「あ、家入さんトランプありがとう。ごめんね、片付け一人でさせちゃって」

「別に、気にしないで。暇だったし」

「ありがとう」

「うん」

「…………」

「…………」

 

 それから間も無く、途切れてしまう会話。

 どうしよう。

 二人の脳内では、この一言がぐるぐると巡っていた。

 二人きりが気まずいわけではない。

 仲が悪いわけでもない。

 しかし今まで二人きりになる状況が、浮舟が任務で傷を負って医務室にて家入に診てもらうというものが主だった為、今こうして何もない状況では一体何を話せば──という思いがあった。

 

「……家入さん、ババ抜き強いね」

「……え? あぁ、うん。まあね」

 

 いやもっと盛り上がる話題出せよオレ! 

 もっと気の利いた返しあるだろ私。

 互いに、心の中で自分を責める時間。

 不意に、浮舟が思い出す。

 

「あ、そういえば罰ゲーム」

 

 その回の一位が最下位に下す罰ゲーム。

 一位は家入で、最下位は浮舟だ。

 

「あぁ、うーん。どうしようかな」

 

 家入が少し考える素振(そぶ)りを見せる。浮舟は「あまり怖い罰ゲームはやめてよ?」と念を入れておくが、家入はあまり聞いていないような雰囲気であった。

 それから10秒程時が流れ、家入が下す罰を黙って待っていた浮舟の耳に「決めた」という家入の声が入る。

 

「決まった?」

「うん」

「よし、じゃあ教えて」

「先に聞いておくけど、なんでも良いんだよね?」

「なんでもって、いやまぁ。流石に限度はあると思うけど」

「私に限度(それ)を推し量れると思う?」

 

 意地悪に問う家入。浮舟は笑って返した。

 

「それは多分大丈夫だと思う。家入さん良い人だし」

 

 良い人だし。

 浮舟の笑顔。

 良い人だし。

 浮舟の笑顔。

 良い人だし。

 浮舟の笑顔。

 家入の為だけに向けられた浮舟の言葉と表情。家入はそのありがたみを目を瞑ってとくと噛み締め、それから罰の内容を発表した。

 

「呼んで」

「分かった。……なにを?」

「──私のこと、名前で呼んで」

「……な、名前で?」

「そう。()()()()って、なんか距離感じるし」

「えーっと、じゃあ()()付けをやめてただ家入呼びとかは? ほら、五条も夏油も苗字で呼んでるし」

「は? 一位の言うこと聞けないの?」

「…………」

 

 確かに。

 浮舟はしみじみと納得した。

 

「ほら、早く呼んでよ」

「ちょ、ちょっと待って。心の準備させて」

「ただ名前呼ぶだけでしょ。私だっていずるって呼んでるじゃん」

「それは、まあそうだけどさ!」

「……なに? もしかして私の下の名前知らないの?」

 

 引き伸ばし、もしくは往生際の悪さ。兎にも角にも一向に名前で呼ぼうとしない浮ふの態度に、家入の機嫌がドンドン悪くなる。ジト目で睨めば、浮舟は違う違うとすぐさま撤回した。

 

「いやいや、そんな失礼な奴じゃないよオレは! ()()ちゃん! 家入()()ちゃんでしょ!?」

「ッ──」

「……え、合ってるよね?」

「…………」

「お、おーい? ()()ちゃん? これで良いんだよね?」

 

 前腕で顔を隠し、そっぽを向いてしまう家入。名前で呼んだというのにそんな不思議な反応をされては、浮舟としても困ってしまうもので。向いたそっぽに回り込み、家入の顔の前で手を振った。

 

「……ごめん、ちょっと動揺した」

「動揺? そりゃなんで」

「…………いや、別にいいんだけどさ」

「え? なになに。オレなんか失礼なことしちゃった?」

「…………そういうんじゃないんだけど」

「?」

「……硝子だけで良かったのに、ちゃん付けするんだなって。そう思っただけ」

「…………」

 

 ……、

 …………、

 ………………。

 

「ッ!」

 

 家入の指摘を受けた浮舟は、それからたっぷり五秒もの間フリーズした。言われたことの意味を理解するのに、五秒かかったのだ。

 それから、赤面。朱色ではなく、顔面を真っ赤に染める。恥ずかしさから両手の平で顔を隠してしまう。

 そんな浮舟の反応を真正面から浴びてしまった家入。その可愛らしさと()に直で届く仕草に、家入の頭上に不思議なオノマトペが浮かんだ。

 ムラッ。

 

「え、ちょ──硝子ちゃん!? なんで顔を覆ってるオレの両手をこじ開けようとしてんの!?」

「良いから」

「良くない良くない! 今メッチャ恥ずかしいもん絶対嫌!」

「良いから……! その(ツラ)見せろ……!」

「イヤ────────ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 





浮舟出:結局力負けしてその照れ顔を大いに晒してしまった。両手を掴まれてるものだからそれ以上の抵抗も出来ず、鼻息荒い家入の気が済むまでたっぷり辱めを受けた。
硝子ちゃんのエッチ。


家入硝子:前から家入さん呼びをじれったく思っていたので、良い機会だと改善を要求。そしたら思いがけない照れ顔を見られたのでホクホク顔で自室へと帰宅。
腕がもう一本あればあのエロい表情を写真に納められたのに……。


五条悟:ババ抜きとかいうクソおもろいカードゲーム教えてもらって脳汁が出まくり。この一週間後くらいにUNOも教えてもらい、更なる大興奮が五条を襲った。
え、なんで硝子だけ名前呼びになってんの?俺等いない間に何してたんだよ。エロじゃん。や〜いエロ!エロ二人組!!んだよズル!俺ともエロいことして俺のことも名前で呼べよ!!!!!!


夏油傑:五条の挑発にまんまと乗って意気揚々と表に出た。喧嘩相手が最強である五条だから遠慮なく手持ちの中でもエグめの呪霊を呼び出すし、そんな呪霊高専に登録してるわけないから即アラート鳴っちゃうし、飛んできた夜蛾にメチャクチャ怒られるしで散々な目に遭った。しかも翌日急激に仲が縮まっている(ように見える)浮舟と家入を見て血涙。
出、君は同期によって呼び方を変えるような最低な類いの人間なのかい?だってそうだろう。硝子のことは名前呼びで、私のことは苗字で呼んでいるじゃないか。これは由々しき事態だよ出。同期仲の崩壊を招きかねない危険な行為だ。あぁそうだ。もしかしたら私と悟が悔しさのあまり高専の建築物を軒並み破壊してしまうかもしれない。それでも良いのかい?そうだよね。分かったら私のことも──あぁ、この際悟は別に良いよ──私のことだけでも名前で呼ぶんだ。なに?それだと罰ゲームの価値が崩壊するから無理?…………そっか。





サブタイトルはサザエさん風のやつです。
ではまた。

誰好き?

  • 浮舟出
  • 五条悟
  • 家入硝子
  • 夏油傑
  • 七海建人
  • 灰原雄
  • 伊地知潔高
  • 庵歌姫
  • 冥冥
  • 夜蛾正道
  • 九十九由基
  • 乙骨憂太
  • 折本里香
  • 禪院真希
  • パンダ
  • 狗巻棘
  • 枷場美々子
  • 枷場菜々子
  • 伏黒甚爾
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