side こころ
治らない。犬耳も、尻尾も。一定時間で治ると聞いていたのに、1日経っても全く元に戻らない。リズ曰く治せなくは無いものの、何かがありそうとの事だ。戦いに活かせる可能性がある上、もしかしたら…何かいい情報を得るための鍵になるとの事だ。
そういうわけで、自然に治るのを待っているのだが…思わずため息が出る。
「まるで小動物みたいとか思ってたけど…まさか犬耳が生えるとは思わなかったわね…」
「本当になぁ…凄い困ってるんだぞ?感覚が敏感になっててヘンなんだよ!」
風の流れや匂いなんかにとても敏感になっているのだ。その上、特に耳と尻尾の感覚がすごい。
「そう?かわいいからいいのだけど…ほら、軽く耳を触ると…」
「んぅ…!…ん…!」
「ほら、気持ちよさそうよ?」
「…まぁ…悪くは無いけどさ…!」
確かに心地良くはあるのだ。優しくさわさわと触れられると、ふわーっとする感じで気持ちがいい。出来ればずっと触っていて欲しいくらいには。
「それこそこの前のマッサージの…」
「ダメだ‼︎この状態でそれをやったら終わる‼︎絶対やばいからダメだ‼︎」
そっちはダメだ。下手したらそれで死ぬかもしれない。そんなバカみたいな理由で死にたくは無い。
「そう…?じゃあ…私がやるわ。それでいい?一応オイルも貰ってるし…ね?」
「まぁすみかがやるなら…いいぞ…?
ちょっと気になるし…犬耳マッサージ…
でもあいつには絶対やらせるなよ⁉︎死ぬから‼︎」
「はいはい、じゃあ…カギムー?よろしくね?」
「わかったぞ!べっどがわりになればいいんだな!」
そういえば久しぶりにカギムーをベッドがわりに寝る気がする。クッションとしてもたれ掛かるのはちょくちょくやっていたが、しっかりこうして寝っ転がると中々…!
この犬耳と尻尾のおかげでよりいっそう気持ちいい感触を楽しめている。かなりリラックス出来そうだ。
「じゃあいくわよ?えーっと台本が確か…」
「…もしかしてあいつから結構学んでたりする?」
「えぇ、結構学んでるわ。少しでもこころが疲れを取れるようにね?どうせ止めても戦うんでしょうし…ね?」
「まぁ…そうだけど」
確かに疲れが溜まるからって戦わないかといえばそんな事は決して無い。怪人が出たなら直行するのは当然だ。疲れとかそういうのを気にすることが無いのは事実なので、言い返せない。
「じゃあやっていくわよ?
まずは…ゆっくり力を抜いて…そう…
しっかり馴染ませていくわね…」
じわじわとオイルが染み込んでいく感覚が分かる。ぽかぽかと身体が温まってくると同時に、犬耳がむずむずとしてくる。
「すみか…犬耳が…」
「はいはい、ちょっと刺激が強いかもしれないけど…掻いてあげるわ。」
「来た来た…っ!…ん…っ⁉︎」
びりっと来た。やばい。これは…思っていた数倍はすごい。カリカリとされる度に、身体がびくっと跳ねる。あれ?これ大丈夫だろうか?この調子だと本番のマッサージで犬耳をぐにぐにとされたらどうなってしまうのだろう。
「そろそろマッサージいくわよ?」
「ま…まっ…!んぎゅぅううううう!?!?!?!?」
「あれ…?こころ、大丈夫?」
「…っ!!!!!」
大丈夫な訳がない。あまりの感覚に、声が出せない。まずい。これはやばい。強すぎる刺激なのに、その全てが苦痛じゃない。なんだこれ。ダメだと分かっているのにハマってしまいそうな恐ろしさがある。
「気持ち良いなら良いけど…大丈夫かしら?」
大丈夫じゃない‼︎気持ち良いのは確かだけど!気持ち良すぎてダメなんだって‼︎なんとか声を出して伝えようとするも、声を出す余裕がない。これがヤバいことに気がついたすみかが止めるまでの間、そのまま10分ほどぐにぐにとマッサージされ続けたオレは。今までにないほどグロッキーになっていた。
「…ぉ…あ…!」
「ごめんなさい…‼︎ついついマッサージが楽しくて…完全に忘れてて…‼︎」
「…ぅ…?」
「とりあえず時間を空けるわね?ちょっと尻尾の準備してくるわ…」
side すみか
思っていた以上に効きすぎた。まさかあんなにも敏感になっているとは。高々10分程度の犬耳マッサージであんなにどろどろに溶けてしまうとは思わなかった。あの怪人から教わったやり方とはいえ、流石にここまで効くなんて想像してなかった。
この後やるつもりの尻尾は、こころが言うには犬耳よりもやばいらしい。大丈夫だろうか?未だにうわ言のように「…ぁ…!」と言っているこころを見るに、多分10分も出来ないだろう。やれて5分だろうか?
まぁ見たところ疲れも取れているし、かなりよさそうなのではあるが…気になるのはこれをやった相手だ。この薬を開発出来るという事実。正直怪人並みに危険な男ではあるが、リズ曰くもしかしたら…という何かがあるそうだ。
そういえば、先程こころと組み手をした時は反応速度がかなりあった。風を呼んで動けるようになっていたのか、見えない鎧の不意打ちも通じていなかった。尻尾で無理やり体勢を整えたり、こちらの腕を掴んだりとかなり応用できていた。
これを見ていたリズが「この状態…ドッグフォームとでも言えるかな…?」と言っていたが、確かにあのパワーアップであるなら納得ではある。イメージ的にはこの前見せてもらったアニメでいう「強化フォーム」なのだろう。
そういう観点から見れば、この状態を使いこなせればかなり強くなりそうだが…いかんせんここまで敏感だと敵に動きを封じられて耳でも触られたらどうなるか。
そう考えると諸刃の剣かもしれない。まぁ私がサポートすれば使い勝手はあるだろう。考えるのをやめてこころの方を見れば、なんとか戻ってこれたようだ。さて、そろそろマッサージ再開も出来るだろうか?
「そろそろいい?尻尾のマッサージ…」
「なぁすみか…もし死んだら…その時はごめんな?」
大げさ…とも言い切れないかもしれない。もし私が尻尾のマッサージに夢中になってしまえば、中々危ないかもしれない。気を強く持たなければ‼︎そう考えて尻尾に触れて…意識が吹っ飛びかけた。
「すっすみか⁉︎かなり強く握られ…っ⁉︎」
なんだこのもふもふは。たまらない。思わず力強く握ってしまう。このもふもふをもっと味あわなければ。先ほどとは違い、オイルを一気に塗りたくっていく。
この時の私は尻尾に夢中になっていて、ビクビクとやばいくらいに身体を跳ねさせるこころが目に映っていなかったのだ。
今日はかなり短いですが勘弁してください。もしかしたら明日も短いかもしれませんが、長文の反動と言うことで。
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