TS転生ドM強制逆転オレっ子魔法少女の日々   作:メガネズミ

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今回のサブタイは健闘と犬を掛けたものです。


逆転の魔法少女、犬闘‼︎

 

side こころ

 

獣化の時はマジで気を抜けない。それを改めて分からせれる戦いだった。オレ含めて4人も居たせいで気を抜いてしまった結果、あのざまだ。ざらざらとした舌はかなりの刺激だった。すぐに力が抜けて、立っていられなくなるほど。もしあの時にガチに噛まれていたらどうなっただろうか?一発で変身解除もありうる痛みだったとしたら…?気になりはするものの、多分獣化してなかったらそこまででもない痛みだったんだろうな…と少し冷める。

 

今回の教訓としては、今まで以上に無意味に突っ込んだりするのはダメだという事だ。特に集団の中には。まぁ状況的にどうしようもない時は来るかもしれないが。それこそ100体近くに増えるタイプの怪人相手だと、逆転では時間がかかり過ぎてしまう。急いでいる時は厳しいだろう。

 

まぁよっぽどそんな事は無いだろう。そう思っていたのだが…現在オレは怪人達に囲まれている。それも分身タイプの怪人に。

 

突如地面に開いた穴からゾロゾロと現れた怪人は、あっという間に周囲を囲むとその数をどんどん増やしていった。

 

どうやらアリ怪人のようだが、前に戦ったアリ怪人であるハタラキ・アリーズとは違い、今度はサイズが小さい。ハタラカヌ・アリーズというらしい。ヒアリだからだろうか。ヒアリ、つまりは否アリ。ハタラキを否定するためハタラカヌという事らしい。なんだこの名前…⁉︎

 

大きさはちょうど子供くらいだ。オレも子供ではあるが、それでも小さいと感じるくらいなので身長としては大体小学生1年生くらいだろうか?

 

そのせいで遠くまで見渡せてしまい、とんでもない数がいる事にかなりゲンナリする。冗談で言ってた100体をゆうに超える数。いや面倒だな⁉︎ここは獣化して…と思ったが、万が一もありうる。でもこいつら全員分の逆転発動まで待つのはいくらなんでも面倒過ぎる。

 

…よし!獣化しよう‼︎大ジャンプして空から一方的に撃ってれば勝てる‼︎

 

「さて…いくぜ!獣化「犬」‼︎」

 

「「「「「「「「「いくぞ〜‼︎」」」」」」」」」

 

「いやうるさいな⁉︎まぁ良いか!覚悟しろ!」

 

まずは飛び掛かってくるこいつらを大跳躍で躱し、元いた場所に光弾を打ち込む。直撃弾はもちろん、爆風だけでも結構巻き込めたようだ。

 

「「「「「「「「「うわー!」」」」」」」」」

 

「エコーがかかってるみたいで耳がおかしくなりそうだ…!よく聞こえるせいで集中もし辛い‼︎そらぁ‼︎」

 

光弾の反動で空中に残り、もう一発かます。着地に十分な面積を確保出来たことを確認して、一気に着地。

着地狩りとばかりにハンマー投げの容量で飛ばされてきた怪人をステッキで受け止め、魔力を溜めて振り切ることでお返しする。吹き飛ばされた怪人は周囲の怪人をさらに巻き込んで爆散した。

 

これならいけるだろう。息つく暇もなく周囲を囲みながら接近してきた怪人達。先ほどと同じように跳躍しようとして…上から襲ってきた怪人をオーバーヘッドキックで蹴り飛ばす。流石に学習するか。キックの勢いを活かして一回転し切ると、前方に巨大な光弾を放つ。そのまま撃った光弾を足場に再度跳躍。足場にした光弾が爆発することで爆風が生まれるので、その爆風に乗って空高く上昇し、必殺技。

 

「良い景色だ…いくぜ!プリズムハート・スプラッシュ‼︎」

 

直線上を消し飛ばすこれを上下左右に振ることで範囲を広げ、一気に怪人を倒していく。

 

まだまだ残る怪人だが、かなり隙間が空いた。あれだけ密集していたとは思えないほどに。空いた隙間から最初に怪人達が出てきた穴が見える。あれを一気に叩けば援軍を一網打尽に出来る‼︎

 

落下位置を調整し、穴の真上に移動する。見れば奥の方で蠢く集団が見える。先にあの数を倒せそうでよかった。先ほどよりも威力のあるより強力な必殺技を使わないとあの量は厳しいだろう。そんな技は無い…と思いかけて、気づく。そういえばあった。完全に獣化をものにする時に感じた、「獣」の因子とでも呼べるもの。あれを必殺技に載せて打てれば相当強いはずだが…まぁぶっつけ本番でやるしか無い。

 

犬耳と尻尾に意識を向けて、そこからステッキに力を流し込むようなイメージ。パリッとステッキに赤い稲妻が迸る。この感覚だ。更に力を込める事で、弱々しかった稲妻は、バリバリと音を立て始める。これならいける。あの数でも一気に倒せそうだ。

 

「さぁて初お披露目だ‼︎獣化専用必殺技‼︎

『プリズムハート・ビーストラッシュ』!!!!!」

 

ネーミングセンスはまぁ…うん。諦めて欲しい。

これでもスプラッシュの強化版とか考えたんだけど、オレじゃ無理だ。良い感じにビーストを組み込むとこうなっちゃったのだ。仕方ない。まぁ名前はともかく…威力は桁違いだった。

 

信じられないほどの威力で打ち出された桃色の光は、赤雷を纏って穴をぶち抜き、中にいた怪人に断末魔をあげさせる暇もなく消し飛ばした。威力えぐいな⁉︎こんなにパワーアップするとは…‼︎その分とんでもない分の魔力を消費したが、仕方ないだろう。

 

勢いを殺しつつ着地し辺りを見渡せば、援軍がやられたことを悟ったのか、残り数十体となった怪人達が騒ぎ始めている。何て言ってるかは分からないが、焦っているのだけは分かる。残った怪人を倒すため、ステッキに魔力を込めていく。この調子であれば、光弾だけで十分だろう。

 

残り少ない力を振り絞って光弾を何発も放つ。精度は低くなっているが、一発で確実に数体を仕留めていく。何度も何度も光弾を放って残ったのは、わずか7体ほど。

 

こちらは既に膝をつくほど消耗している上、敵は未だ万全ではあるものの、たった7体だ。後一発光弾を打てば勝てるだろう。なんなら殴りかかってもどうにか出来るかもしれない。一気に踏み込んで終わらせようとして、怪人が1体逃げ出した。放っておくのも良くないが、目の前の6体から目を逸らすわけにはいかない。

 

少しして、6体が一斉に飛びかかってくる。雑に振るわれる拳は、随分とノロい。掠らせる事もなく躱し、まとめて蹴り飛ばして薙ぎ払う。既に倒せないほど弱体化しているが、吹き飛ばす程度なら余裕だ。吹き飛ばされた怪人は、もう動けなさそうだ。

 

ようやく止め。身体は限界だが、なんとか力を振り絞る。全身に、特に犬耳と尻尾に意識を集中させて、残り少ない魔力をかき集めようとして…膝から崩れ落ちる。何が起きた?立っている力も無くなったのか?いや、違う。じゃあなんで立てない?

 

「やった!やったよ!」

 

「「「「「「やった、やった!よくやった!」」」」」」

 

「…ぁ…?なん…で…?」

 

「つーかまえた、つかまえた!よわーいしっぽ、つかまえた!」

 

「「「「「「つっかまえた!つっかまえた!」」」」」」

 

嘘だ。そう思っても、がっしりと掴まれた尻尾の感覚が本当だと伝えてくる。でも、あり得ない。オレの背後は、あの必殺技を打ち込んだ大穴だ。生きている怪人はいるはずが無い。だからここを背に選んだのに…まさか!

 

あの時逃げた怪人は、逃げてなかった。オレの視界から消えた後、大穴に潜んで隠れていたんだ。それをわかっていた他の怪人達は、わざとオレが大穴を後ろにするように誘導した。意味もなく飛びかかったりして、ちょうどいいポジションに付くように仕込んだのだ。

 

最悪だ。よりにもよって、尻尾にも意識を向けているタイミングで握られた。思わず腰が抜ける上、力が入らない。まずい。この状況じゃ解除も出来ない。逆転をなんとか発動出来る状況にしないと、このままじゃ勝ち目がない。

 

オレが動けないことを分かっているのか、それまで動けなさそうにしていた奴らが近づいてくる。騙された。まさかまだ動けるとは。思っていた以上にオレの攻撃は弱くなっていたらしい。怪人達は下卑た笑いを浮かべながら、じわじわと近づいてくる。

 

あっという間に両手足を抑えられたオレは、ステッキを取り上げられた上でうつ伏せにさせられる。無理やり引き剥がそうとしても、ただでさえ尻尾のせいで力が入らないのに加えて、一体一体が腕や足を一本ずつ抑えているのだ。パワーの差は明確だった。オレの四肢を抑えるので4体、尻尾で1体。残りの2体はといえば…一体ずつオレの左右に付くと、犬耳をいじり始めた。

 

「…っ!…ぅあ…‼︎」

 

ダメだ。ぐりぐりと弄られるたびに、思考がまとまらなくなる。細長い指を耳の中に突っ込まれれば、声を出せないほどの刺激が身体を貫いた。視界がチカチカする。

 

こいつらはどうやら、オレの弱点をしっかりと教えられていたらしい。通りで最初から尻尾を狙ってくるわけだ。そんな事を考えてはいるものの、すぐに耳の刺激で頭がふわふわに上書きされる。

 

ふと、尻尾の感覚が消えた。これならいける!と思ったのも束の間、背中に痛みが走る。位置的に見えてはいないが、思い切り踏みつけられたのだろう。感覚が優れている獣化では、ちょっとした痛みですらかなりのものになってしまう。

 

オレが痛みに呻く姿を確認したのか、こいつはもっと恐ろしい事をして来た。背中の痛みが引く頃、尻尾に何かが当たる感覚がする。これは…触覚だろうか?2本のフリフリと動く触覚。これが尻尾に当たるということは。考えたくない最悪の状況だ。相手はアリ怪人。それも、ヒアリ。どうにかもがいて動こうとするものの、もがくことで犬耳に更に指がカリカリと当たり、頭が真っ白にされる。次に意識がはっきりした時は、信じられない程の痛みにもう一度意識が飛びかけた。

 

噛まれたのだ。よりにもよって、尻尾の付け根を。声が出せない。痛すぎる。ヘビ怪人の時の毒よりも、一点に集中した痛み。噛みちぎられたかと錯覚するほど。痛みにもがけばもがくほど牙は食い込む。その上、犬耳に入れられた指まで動かされ始めた。小刻みにカリカリと内壁を削るそれは、それまでの感覚とは別物。偶然当たってしまったのではなく、意図的に動かされる指。

 

もう頭の中はめちゃくちゃだった。痛みと気持ちよさ、そしてふわふわチカチカ。もうダメだ。何も考えられない。どんどんと力が抜けていく。ただ、諦めはしない。こうしている間は、怪人は周りに被害を出さない。オレが耐えてさえいれば、いつかは誰かが来てくれる。ほら、こんな風に。

 

チカチカと白く明滅する視界の中でも、はっきり分かる。キラキラ輝く銀色の光の柱は、7本。文字通り瞬く間に突き抜けていった光は、正確に怪人だけを貫いていく。怪人が死んだのを確認して、オレは意識を手放した。

 

「…ぅあ…!また…助けられ…ちゃった…な…」

 

 

side あかり

 

やっぱりあの博士は消すべきだったかもしれない。獣化を使いこなしたものの、最後の最後で足を掬われたプリズムハートちゃんの姿を見て、そう思った。もしかしたらあの博士も想定していない可能性もあるが、それはそれ。今回ボクが来たからいいものの、そうでなければどうなっていたか。多分諦めることはなかっただろうけど、助けが入るまであのままだった事は想像に難くない。

 

それにしても…獣化の際に尻尾を狙われる事が多いのは多分博士の入れ知恵だろうけど、流石に対策をしないとまずいだろう。カバーでもなんでも良いからつけるとか、そもそも獣化しないとか。ボクからは直接話せないので、リズ経由で伝えてもらうしかないだろう。パワーアップによって心配が減るかと思いきや、むしろ一層心配になるとは思わなかった。

 

プリズムハートちゃんのかわいい蕩けた顔を見れるのは良いし、お助けキャラ的な立ち位置は役得ではあるものの、流石にこのままではいけない。獣化で戦って、疲れ始めたら解除するとかでも無い限り、あまり使い勝手が良くは無いだろう。もしかして…ダメージを受けると強化変身が解けるみたいなのが結構合ってたりするのだろうか?

 

リズがどうこう出来るかは分からないが、掛け合ってみる価値はありそうだ。彼女を送り届ける中で、そう思ったのだった。

 

…ついでに。プリズムハートちゃんの同人誌の最大大手がリズだった事が分かったので、気になるシチュエーションで書いてもらったり出来ないかな…?なんて。




尻尾責めがド性癖なのと便利なので何度も使ってしまって申し訳ないです。耳責め増やしたので勘弁してください。

モチベup&番外編用?人気度アンケート  どの魔法少女が好き⁉︎

  • 桃井こころ/プリズムハート
  • 青木すみか/ブライトダイヤ
  • 藤原なぎの/グリッドスペード
  • 緑谷よつは/シャイニークローバー
  • 白銀あかり/レイスターレット
  • リズ/プリズムイクリール
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