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side こころ
色々とやり過ぎていた事を自覚したことで、出来れば傷つかないように戦うことにしたのだが…まぁ案の定無理だった。
そもそも、敵が強くなってるのにも関わらず、諸事情で初期フォームしか使えない奴がどうなるかなんてお察しだ。
久しぶりにボッコボコにされた。もちろん勝ちはしたが。ただまぁ今度は初期フォームで戦ったことをめちゃくちゃ怒られた挙句、もう一度そういうことをしたら今度から一人で戦わせないとまで言われてしまった。
…仕方ないだろう。まぁ思っていた以上に敵が強くなっていたこともあり、本気で今回はダメかと思うくらいにはやられたのだ。
まぁでも、正直仕方ないと思わないでもない。何せ相手は…既に倒した筈の怪人が、強化されて戻ってきたからだ。カミキリムシの怪人、カミキリン。特徴を述べるなら…顎の噛みつきがすごいマッチョ怪人と言ったところか。
それが何故か復活して来たのだ。訳がわからない。しかも、大幅なパワーアップをした上で。後で博士に聞けば、そもそも怪人を生み出す過程的に、本来はただ単に復活させることくらいなら可能なのだそうだ。また今度怪人を生み出す方法に関しては詳しく解説してくれるらしいが、普通の復活はパワーアップしないらしい。
そもそも今回は博士達は関与していないそうなので、あるとすれば…暫定ラスボスの「あの方」とかいう奴だろう。
博士曰く、これはあの方のお戯れ、暇つぶし程度だそうだ。仕事を任せた部下の怪人を弄って適当に蘇らせたといったところだ。どこまでも規格外なラスボスだ。まぁ、そもそも魔法自体が相当規格外なものだから妥当ではあるが。
肝心のカミキリン、仮称を再生カミキリンとしておこう。あいつとの戦いは…まぁ本当に一方的にやられてばかりだった。
〜〜過去回想〜〜
再生カミキリンは、こちらを見据えると無言のまま殴りかかって来る。ただでさえ動揺していたこと、初期フォームということもあって反応が遅れたオレは、モロに拳を喰らってしまう。
「ごはっ…‼︎」
その勢いのまま地面に叩きつけられれば、アスファルトに蜘蛛の巣上のヒビが入る。強烈な不快感と、予期していなかった痛みに思わず顔を歪める。同時に口の中に鉄っぽい匂いが充満し、思わず吐き出せば、辺り一面に紅が広がった。
「…ぁ…う…!げほっ…‼︎」
腹を拳で押さえつけられたまま、拳を捩じ込まれていく。じわじわと苦しくなっていく感覚と比例するように、身体に力が入らなくなっていく。
「が…ぁ…!」
…衝撃だった。あの怪人は、オレから魔力を奪い取っているのだ。おそらく与えたダメージか、直に触れる事で発動する吸収能力だろうか。
逆転に必要な最低限の魔力は残ってはいるが、戦闘するにはあまりに心もとない。
反撃のために握っていた拳に力を込めていられなくなり、思わず拳の形さえ解いてしまう。そのまま力なく地面に落ちたオレの手を見て、満足そうにしたカミキリンはぐぽっ…という音と共に拳を引く。
引き抜かれたことで微かに見えたオレの腹には、くっきりとやつの拳の形が刻まれていた。うわぁ…これやばいんじゃないか?ちょっとえぐすぎる気がする。これ他の人が見たら心配なんてレベルじゃないだろうな…それにちょっとインモラルな感じだ。
オレの(人体的に)大切な部分をこいつ専用の(拳の)形にさせられてしまった(嘘ではない)のは、かなり過激な気がする。
…ものは良いようだな本当。
「が…っ…⁉︎」
…なんて呑気な事を考えていれば、再びやって来た不快感が頭の中を埋め尽くす。あまりの痛みに目の奥がチカチカして、前を見ることができない。ただ、強烈な痛みと口に広がった血の味が、また殴られたのだという事を教えてくれた。
どうやら、この再生カミキリンは容赦というものが無いらしい。どう見てもKO寸前のオレに対して追撃とは、かなり鬼畜そうだ。と言うか鬼畜だろう。
連続で拳を打ち込まれたことで、嫌でもアイツの(拳の)形を覚えさせられてしまう。悔しい…こんなやつの(拳の)形を覚えさせられるなんて…‼︎
まぁ茶番は置いておいて、割とヤバい。逆転が発動すればいけるかもしれないが…発動前に魔力を奪われてしまえば終わりだ。今はなんとか取られないように身体の奥底に沈めてあるが、このまま殴られ続ければどうなるかは分からない。
そもそも今のオレはろくに抵抗が出来ていない。魔力を隠していることを除けば、一方的に殴られて血を吐いてるだけだ。腕や足は殴られるたびに反動で浮き上がり、地面に落ちるだけで全く動かせない。
こんな状況、他から見ればどうなるか。少し離れたところにいた集団の一般人視点で考えよう。
一撃で地面に引き倒されたと思えば、そのまま押し込まれて苦しそうに血を吐いて動かなくなった魔法少女。容赦のない怪人は、既に戦えなくなった魔法少女に対して執拗に攻撃を繰り返している。グロッキーになった魔法少女はもはや抵抗すらできず、ただ殴られるままになっている。
…ヤバいなこれ。早く動かないとオレが負けたと誤解されてしまう。それにしても何故集団の一般人が居たのか。良く見れば、頭にハチマキが巻かれている人が多い。「I LOVE プリズムハート」と書かれている。
どうやらオレのファンのようだ。そういえば、今日は新作グッズ販売とかあった気がする。販売時間は昼からで、かつ事前に並んではいけないとなっていた筈だ。通りでこの人数。納得だ。
まぁタイミングは最悪なんだがな‼︎
見れば、青ざめてガタガタ震えている。そりゃそうだ。いつもいつも逆転しているとはいえ、諦めずに抵抗し続けたのちに勝っているのがオレだ。だが…今回は違う。
魔力を奥に隠したまま一方的に殴られているせいで、側から見るとなんの抵抗もしていないように見えるのだ。一般人からすれば、魔力なんて感知できない。まだオレが諦めていないことを知る術が、変身解除に至っていない事だけであることを考慮すれば仕方のない反応だろう。
にしてもどうしたら良いだろうか?最強形態である例のやつはあんまり使うなって言われてるし…何より発動時に吸い取られる可能性がある。かといって今のままだとジリ貧だ。死にはしないが、動けない。しかもこのまま放置していれば、ファンたちに被害が及ぶ。
どうしたものかと考えながら殴られていると、カミキリンの頭に小石がぶつかった。投げたのは、遠巻きに見ていたファンの一人。一人、また一人と石を投げる者が多くなっていく。
最初は無視して殴り続けていたカミキリンだったが、小石を煩わしいと感じたのか、殴るのをやめて近くの大きな瓦礫を掴んでファン達の方に投げ飛ばした。
「な…⁉︎」
それはまずい‼︎あんなでかいのが降ってきたら…皆死ぬ‼︎受け止めたいけど…身体が動かない…‼︎一か八かだ‼︎身体の奥に残していた魔力を一時的に放出、爆風で身体を無理やり飛ばして…瓦礫にぶつける‼︎
「がはっ‼︎」
このままでは止められないので、さらにもう一段階。蝙蝠の獣化で飛びつつ、瓦礫を掴んで……投げ飛ばす‼︎
方向はカミキリンへ!拳でやすやすと瓦礫を砕いたカミキリンだったが、十分隙は出来た。
「
間に合った。一気に身体が回復していくが、このままでは簡単に再生が追いついてしまう。なので、ここにいるファン達全員を再生の炎で包む。これで自傷ダメージはないはずだ。
「プリズムハートちゃん…ありがとう‼︎」「大丈夫?」「庇ってくれてありがとう!」「これが再生の炎‼︎」「すごくあったかい…」
「分かった分かった‼︎とりあえずさっきはありがとう‼︎おかげで変身する隙が出来たけど…二度とこういう事はするなよ⁉︎今みたいに毎回庇えるわけじゃないからな⁉︎」
いやこれは本当にマジで。助かりはしたけど二度とやってほしくない。オレを庇ったせいで死ぬなんて事、絶対にさせたくない。というかオレの目の前で誰かを死なせる気はない。一度体験したからこそ分かる、『死』の恐ろしさ。こんなものを、こんな怪人のせいで知る必要はない‼︎
オレが変わった事を理解していないのか、最初と同じように殴りかかってくるカミキリン。オレはその拳を敢えて受け止め、思いっきり反撃をぶちかます。拳に大量の魔力をかき集め、ブースターも吹かせた一撃でぶっ飛ばす。
いくらパワーアップしていようと、この一撃が効かないわけがない。しっかりとダメージは入ったようで、ふらついている。並みの怪人なら一撃KOもあり得るこの攻撃を耐えただけでも大したものだ。だが、ふらついた隙を見逃すオレじゃない。
踏み込みとブースターの加速で一気に最高速まで加速したオレは、上空に向かってカミキリンを蹴り上げる。空中に打ち上げて抵抗出来ないようにしつつ、何度も何度も蹴りを浴びせていく。蹴り飛ばした方向に先回りし、まるでピンボールのように蹴り飛ばすのを繰り返していれば、徐々に抵抗しなくなってきた。思い切り拳を固めて、地面に叩き落とす。
そろそろだ。ありったけの魔力をかき集めて必殺技を撃とうとした体制に入った瞬間…奴は動いた。文字通り、死に物狂いで掴みかかってきたカミキリンの腕を避けきれなかったオレは、迫り来る牙を止められない。
がぷりと肩を噛まれたと思った次の瞬間、信じられない程の激痛に、溜めていた魔力を霧散させてしまう。
「…………!!!!!」
声が出ない。がっしりと動きを封じられた状態での噛みつきの威力は、想像を絶するものだった。身体に力を入れられないのだ。いや、違う。分からないのだ。あまりの痛みに、身体の感覚がそこだけに集中してしまっている。そのせいで、今自分が力を入れられているのかすら分からない。
そういえば、昔戦った時は噛み付かれてなかったな…なんて考える事くらいしか出来ないまま、オレはこいつに喰われている。どうしよう。逆転に次ぐ逆転とか聞いてない。このまま魔力を吸われたら、あいつは全回復してしまう。
それにしても吸われる感覚がない。そろそろ吸われても良いころだと思うのだが………
……まさか。こいつ…拳の先からしか魔力を吸えない⁉︎
こいつカミキリムシの怪人なのに…なんでメインウェポンで吸収出来ないんだよ⁉︎
後に分かった事だが、博士曰く「その怪人がどんな怪人だったかとかはあのお方は全く気にしないでしょうなぁ…」との事だ。いかにも、部下の作った怪人を軽視するような黒幕っぽい動きだ。まぁこの時のオレはこんな事知らないから頭に疑問符ばかり浮かべていたのだが。
噛みつきが文字通り最期の抵抗である事を見抜いたオレは、自爆した。いや、言い方に語弊があるかもしれない。力が入れられてるか分からないのだから、とりあえず身体全体から魔力を放出して爆発させれば良いだろ!どうせ再生するし‼︎…というようなノリで窮地を脱しただけだから。
「プリズムハート・フェニックスバーストぉ‼︎」
「グゥウウウ……ゴワァアアアアアア!!!!!」
…ともかく。
オレは先ほどの思考を誤魔化すように必殺技を放った。爆発を受けてさらに弱ったカミキリンには避ける力も残っておらず、細胞一つ残さず爆散した。
〜〜過去回想終了〜〜
あの後はファンに別れを告げて、一直線に家に帰ってリズと話そうとして…すみかに捕まってそのまま説教コースに入ったというわけだ。
改めて振り返ると、やっぱり最初に初期形態になるのはダメだ。普通にボコボコにされるだけだ。最強形態はダメって言われたからやらないようにしていたのに、この仕打ちはあんまりだろう…と反論してみれば、獣化は否定してなかったと言われてしまった。
…確かに。そういえばそうだった。とりあえず、今回の結論。良くある中間形態から、デメリットのある最強形態へ移行するあの戦い方が最も理に適っている、という事だ。
追記。
獣化もダメだ。犬は復活したトゲハムシの怪人の細かい棘で感度が上がった耳と尻尾をぐりぐりゴシゴシされてヒンヒン鳴かされたので、ダメだ。勝ったけど死ぬほど恥ずかしい思いをした上、お茶の間に冷たい空気を運ばせてしまったのは流石に擁護不可能だ。蝙蝠は最近日中にしか怪人が出ないせいで論外。
という訳で、結局最初から最強形態が正解!以上‼︎
構想自体はなんとなーく練ってるので、完結はさせられる筈‼︎
……多分。
モチベup&番外編用?人気度アンケート どの魔法少女が好き⁉︎
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桃井こころ/プリズムハート
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青木すみか/ブライトダイヤ
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藤原なぎの/グリッドスペード
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緑谷よつは/シャイニークローバー
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白銀あかり/レイスターレット
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リズ/プリズムイクリール