「むーん」
「どうしたんだよ、河野」
「んあ、田中さんや」
「応」
「巡査になって一年にもならないのに、巡査長になるのはおかしいと思いません?」
「殉職率高いから人手がほしいんだろ?」
「ですよねー」
マジック・ザ・ギャザリングの事件だけど、自衛隊が出てくる展開になってしまったので、途中から離脱したぞ。
事件の真相というか動機が、第十雄洋丸事件が発端であることが判明。
そこから色々あって、貨物船に偽装したLPGタンカーがディズニーランドへ突撃。
現場の方々による必死の抵抗で、夢の国を破壊することは免れた。
しかし、タンカーにいろんな破片や弾薬があったそうで、爆発四散。
飛び散った油が上空から火の雨のように降り注いで、港湾地区を火の海に変えたという。
幸い死傷者は少なかったが、経済的な損失が甚大でしばらく復興中なんだと。
更に言うと、爆発四散したのは第1と第2の貯蔵タンクで、第3と第4のタンクが爆発していないことがレーダーで判明。
消防船を派遣して消火活動に移るも、見計らったかのように第3タンクが爆発四散。
手榴弾のように鉄片が、貨物に仕込まれていたようで
これが消防船や周辺区画に落下。多くの建造物を破損させ、混乱を巻き起こした。
しかも東京湾アクアラインがもう少しで開通というところに、この爆発が襲いかかり
メンテナンスと相まって開通が一年遅れると踏んだり蹴ったりだ。
最終的には災害派遣の名目でタンカーを神奈川県沖まで曳航し、雷撃による爆沈処理を行なうのだという。
第4タンクがまだ爆発していないから、今後のことについてなんとも言えない。
少なくとも、コナン原作に出てくる主要キャラに死者は出ていないから安心してほしい。
「報告書報告書」
「おーい、河野ー立番してくれーい」
「わかりました、美堂巡査長」
「同じ階級なんだから、”さん”でいいぞ?」
「急な昇進で心を変えられないんですよ」
「まあゆっくりなれていきな。これが巡査部長になると、一気に活動や責任の幅が
増えることになるから」
「いやー大変だなー」
それと同時にやりがいも増えるってもんよ。
だけど巡査のほうが性に合っているから、これ以上の昇進は勘弁な!
交番の前で警杖を持って、立番を行なう。
財布が落ちているのを見つけて運んできた人、財布をなくした人、
徘徊老人、商店街の人、ヤクザから足を洗った人、子どもたち。
更に違反車両を見つけて、杉方さんや田中さんにお願いしてしょっぴいてもらったり、
パトカーで巡回していた日吉や非番の篠谷と一緒に窃盗犯を捕らえていった。
「見つけた!」
「ん? おや、コナン君」
「ねえねえ、一昨日の事件はどうなったの?」
「それについてなんだけど、公園にいこっか」
近くの公園にきて、ちょっとした情報交換をする。
まだマスコミに警察が情報をあまり流していないから、核心や実態を世間の人は知らない。すくなくともコナン君は、そこらの情報リテラシーがあるから、気兼ねなく言える。
あ、いや。率先した情報漏洩が楽しいというわけじゃないから!
捜査協力者に対して、真実を教えているだけに過ぎない!
大丈夫大丈夫、桜と菊に誓って色々と墓まで持って行くからさ。
「それで犯人はどうなったの?」
「まだタンカーにこもってる」
「じゃあ、まだ捕まってないんだね」
「あー、たぶん自爆するんじゃない?」
「どうして?」
「まだ第4のタンクが爆発してないんだって。だから、内部で操作して、
被害者を増やす方向に持っていくんだと思う」
そう思った瞬間、腹に響く空気の歪みを感じた。
そして鳩を含めた鳥類が飛び立ち、犬が吠える。
今やっちまった可能性があるね。
「くそっ」
「今回の犯人はかなり覚悟が決まっているから、説得は無理だよ」
「……僕はそんな人にはなりたくないよ」
「だろうね。捜査中そんな雰囲気を感じたよ。キミはきっと、組織に縛られたらダメな
人物だと思うね」
「わかってる」
「そっか。これからも推理力を試されることもあるだろうし、その純粋な心と信念を貫けば、いろんな人が集まってくると思う。キミは、そういう人たちを束ねるリーダーに向いていると思うな」
「河野巡査もそんな感じがするよね」
「いやいや、僕は組織の限られた状況の中で、自分の仕事をまっとうするのに向いているんだ。完全に自由は向かないね」
今後のことや”コナン君”として見て、僕の感想を言う。
そしてキミの信念である、犯人を追い詰めて自殺させるのは間違っている事について、同意せざるを得ない。ただの殺人幇助だからさ。
だから言動に日頃気をつけなければならないんだ。
僕の場合だと言葉よりも、動きのほうだね。
ドラッグでリミッター解除したイカレポンチを相手にしたとき、
拘束を抜かれて怪我をしてしまった。
そこで逮捕術よりも柔道の方を、重点的にやれるようクラブを変えたんだ。
ごめんね、みんな。
ヨハネスブルグ米花町じゃ、それは生ぬるかったんだよ。
人の有無はサーモグラフィーで探れない。特殊救助部隊も、近寄ってきたら爆発したため乗船不可。消防船も、爆発していなかったから不可。近づくと、BLEVEや自由空間蒸気雲爆発で、呼吸困難から肺の損傷を引き起こしかねない。そういうわけで、この結末です。