一般警察官の日常   作:名無しの権左衛門

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in 日本道路公団

「本庁の高木です」

「ようこそ、日本道路公団へ。ご案内いたします」

 

 そういって案内された先は、今まで施工した場所や巨大建造物の写真が飾られた応接間みたいなところだ。

相手をするのは高木刑事と毛利小五郎氏で、僕とコナン君・蘭さんはこの壁面の情報を

収集する。

 社長補佐建設事業部本部長の中山さんが、ちょうど立ち会ってくれた。

お話から建設事業に関してのことや過去の資料を、色々と見せてくれる。

他にもコナン君が、応接間に飾られている高速道路や橋梁、発破されたマンホール近くにあるビルを映した絵や写真を覗き込んでいってる。

 

「この橋って、鉄骨?」

「あ、ほんとだ。鉄道の橋なのかな?」

「それは自動車用の橋梁ですよ」

「へー最近みないよね」

「そうだよ。最近は、耐久性や荷重性にすぐれたプレストレスト・コンクリートの橋を作っているんだ。もちろん、これは高速道路にも使われている技術だよ」

 

 中山さんは子どもであるコナン君にわかりやすいよう、柔らかな口調で説明をしてあげた。コナン君はそれに感謝して、少し考える素振りを見せる。

 

「わたしから質問があります」

「どうぞ」

「鉄鋼製橋梁とプレストレスト・コンクリート橋梁ですが、棲み分けはされていますか?」

「はい。鉄鋼製は施工期間が短く維持管理もしやすく、なおかつ都市高速に使われます。

そして、PC橋は長期間維持するためにも、地方の短い橋に使われていますね」

「では首都高は、何で出来ているんですか?」

「プレキャストPC床版と鋼材を組み合わせた構造が採用され、補修のしやすさと施工期間の短縮をはかっています」

 

 この質問の後に、今回は倒壊した場所・骨組みの鉄骨だけが残っている場所、と

差が激しい。ここに関しての施工や材料など、あらゆる情報をしりたいので資料をみせていただけませんか、と高木巡査部長が聞いた。

 少々渋られたが、論より証拠として資料を見せてもらえることになった。

計画や期間・管理・補修・人員。さらには、金額も見せてもらえたんだ。

 

 渋った割には深いところも見せてもらって、本当に感謝しかない。

日本道路公団自体に問題はないと思われる。

そうすると、施工を実施したり移行した団体のほうが、よけいに怪しく見えてくるようになる。

 

 見終わって外に出たとき、黒羽くんから無線が来た。

 

<もしもし>

「はい、南交番の河野です」

<黒羽快斗です>

「お疲れ様です、黒羽くん。何か見つかったかい?」

<中森警部と一緒に現場を見て回ったんだけど、明らかな事件なのに事故処理された>

「は?」

<わかるぜ。絶対におかしいってな>

「黒羽くんから明らかな事件だって伝えられない?」

<俺はただの高校生なんだぞ?>

「そこは頼むよ」

<これらコンクリの破片は、科捜研に送られるっていうから公式見解はそっちで頼む。

立件されたら良いんだけどな>

 

 黒羽くんは、明らかな落胆と疲労の色が見えた。

僕は黒羽くんにお疲れ様と言い、今日はゆっくり休んでほしいと伝えた。

 そして情報を得た高木巡査部長や毛利さんは、武蔵工業と習志野コンクリートに向かう。僕はというと、今回爆破された場所へ趣き爆破された場所の共通点を探すことにした。

 けったでかけて、爆破に巻き込まれた場所にくる。

爆破の規模はマグネシウムで、局所的に破壊したみたいだ。

あのとき、気を失っていた。そのため状況を見ることが叶わなかったんだ。

 

 しかし夕方と昼間の中間で見る現場は、どうなったのかと一瞬でわかる。

 

 規制線が一部にかけられているだけで、通行できないわけじゃない。

マンホールとその周囲が綺麗に吹っ飛んで、メタンと水圧で吹っ飛んだんだろうね。

他に何かないかと探していると、自分自身の血痕が塀についてるのを確認。

 ここで汚物にまみれてたのかあ。

よかった吐かなくて。自分の吐瀉物で窒息死するなんて、非常に間抜けだからさ。

 

 交番に戻って報告書を書きながら、コナン君と電話する。

唐突かもしれないけれど、夕方になったらこの交番が管轄になってる事件や事故の

捜査資料を読み込んで翌日に活かさないといけないんだ。

更に捜査協力であるだけで、解決のために行動するのは僕の仕事じゃない。

 だから今日得た知見を、コナン君と共有するんだよ。

もちろん今回は個人じゃなくて、大きな組織が関わっている。

コナン君お得意の推理は効かない。

 

 だからこそ、公正取引委員会が役立つんだ。

なぁに、高木巡査部長から目暮警部へ繋いでもらって、調査員と接触できればこちらの勝ちだ。当然だけどそのための資料を、作っておかないといけないんだけどね。

 

「コナン君、明日か明後日の夕方、1~2時間の空き時間を作れる?」

<作れるけど……どうしたの?>

「都市計画責任者の大江戸さんが、軽症で入院してる。彼のお見舞いついでに、

今回爆破された場所について聞きに行かない?」

<ほんと!? いくいく!>

「よかった~。よし、また電話するね」

<うん、じゃあね>

 

 意識はあるが目を覚まさないことが、報道でされているため明日か明後日に起きると思う。その時にコナン君を連れて行くことで、疑問点が解決されていくことだろう。

なんなら、大江戸さんにも捜査に協力してもらいたいところだね。

 




さっさと事件を解決しますね~。
日本道路公団は2005年に、歴史用語になりました。
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