「河野、引き継ぎ忙しいから電話取ってくれ」
「はいよー。はい、こちら米花町交番ですが。はい……え、図書館で物音がすると。はい、はい。わかりました」
「どうした、河野」
「なんか、近くの図書館で、変な物音がするんだと」
こんな夜に一体何してんだよ。
健全な少年少女を見守ったり、都市条例法違反を取り締まるための巡回が終わったばっかだぞ。
しかもその図書館は、職員がいなくなったとか言って今日の昼捜査が行われたばかりじゃないか。
当直交代の時間が近いっていうのに出動か、篠谷も運が悪いね。
僕らはすぐに例の米花図書館へ向かう。
物音がするとは言ったけれど……。
うん、やっぱりいる。
足音が、1……2……。歩幅の小さいのが4人、大きいのが一人。
「どうだ、河野」
「いるね。確実に5人いる。歩幅の小さいのが4人。団体で動いていて、歩幅の大きいのが一人。
その4人を追っている。足音の感覚がバラバラだから、精神的に追い詰められている。
でも歩幅の大きい方は早歩きのようだ」
「つくづくお前の五感鋭いよな」
「どうも」
僕は篠谷と一緒に懐中電灯をつけないで中に入っていく。
なるべく音を立てないで、だ。
なぜなら、この図書館関連の事件が解決していないからというのと、この近隣に迷惑をかけている今回の事案は
図書館殺人事件と同じような展開が見受けられるからだ。
特にあの津川館長はやばい。
勘づきと気配の消し方、人の殺し方等妙に手練れている。
アニメならではの省エネ作法かもしれないが、そのせいで妙に印象的なんだ。
エレベータからぬるっと登場するのは悪寒が走ったね。
僕ならちびる自信がある。
急がなくては。
そんな風に思っていると、上の階で大きな音が鳴り響いた。
大分重い音だ。きっと事件は解決されたんだろうなぁ。
そう思いながら彼らの元へ向かう。
「な、なんだ!?」
お、篠谷。少年探偵団は初めてか? 力抜けよ。こんなに驚いていたら、天国へのカウントダウンなんて度肝抜かすぜ?
篠谷は本棚に押し倒されている館長とそれを行ったとされる少年探偵団御一行に、驚愕の面持ちで迎え入れた。
「また君たちか。けがはないかい?」
「大丈夫です!」
「それより、河野巡査! この館長、麻薬と殺人を犯してたんだ!」
「わかった。一課に連絡するよ。後日表彰状行くかもね」
コナン君に話を聞いて、篠谷は光彦君・歩美ちゃんに元太君から事情を話してもらった。
居残りによるチャンスが多いねえ。
でもこれで邪悪な事件が解決できたのはよかったよ。あまりよろしくないことだけど、これからもよろしくね。
みんなを無事に家へ帰したんだけど、やっぱりしっかりと叱られていた。
まあ危ないことに変わりはないからね。
これからも変に首を突っ込まないでほしいなぁ。(願望)
この事件も怖かったなあ