今日はなかなかいい天気になっている。
こんな晴れ渡る空で行われるイベントがあり、そこへ巡回する予定だ。
「ん? 今からどこに行くんだ?」
「おっと、おはようございます中村部長。これから、米花町商店街に行ってまいります」
「そうか。気を付けてな」
そう。今日は、はじめてのおつかい大会の日。
たしか誘拐の事件だったはず。結末に関して言えば、死人が出ない珍しい事件。
しかし解体現場特有の鉄球を使う破砕に、少年探偵団が巻き込まれてしまう。
そんな中地下水道(暗渠?)を発見し、地上へ出てくるんだ。
この後事件解決になるんだが、無知は罪ということをまざまざと見せつけられるよ。
だからといって、犯人の罪が洗われるわけではないんだけどね。
それにわかっていて声をかけたとしても、すでにときは遅くそういう借金にかんするサポートが十分じゃない時代。世知辛いね。
「おやおや、警官さんじゃないか」
「おはようございます。見回りに来ました」
「そうかいそうかい。まあ、影から見守ってやっておくれ」
「わかりました」
さて、今日は篠谷がデスクワークしているから、独りで仕事をする。
本当はツーマンセルがいいんだけど、生憎と東都の中心部というのに人材がいない。
他の方に取られてしまって、こっちの交番に回されないんだ。
それでも他の交番と区域が被っているから、少人数でもカバーできるんだけどね。
周辺を見回しながら、イベントが開始されるまで周囲を歩き回る。
おっと、毛利小五郎や毛利蘭を発見したぞ。ということは、少年探偵団もいるんだろうね。
「あ、河野巡査!」
「ん? ああ、コナン君たちか。おはよう」
「「「おはようございます!」」」
「今日はどうしたんだい?」
「俺たち少年探偵団を頼ってもらうために、商店街にお願いしたんだぜ!」
「つまり、僕たちは子どもたちの後をつけても、不審に思われないって寸法です!」
「これで私たちも、お得意様ってことね!」
「そうかそうか。車とか踏切とか、色々気をつけるんだよ?」
「「「はーい!」」」
元気だねえ。行事がスタートして5人の子どもたちが、お使いを開始した。
色々不安だけれど、ところどころに子どもたちへの視線を感じる。
やはり地域の人達が見守っているんだね。よかったよかった。
最低限見回りを行いつつ、少年探偵団の追跡も一緒に行う。
彼らは全力でわたる君を追いかけて、誘拐までされるところを目撃する。
そもそもなんで誘拐されてるんだと思うかもしれない。
原作の事件を知っているからと行って、地理とアニメ描写が合致することなんてあんまりないぞ。今回も同じような区割りだから、どこでさらわれたのかなんてわからなかったし。
さてさて、コナン君たちが解体現場で突撃していき、店長さんが裏口から出てきた。
しっかし空きテナントできなかったのかねえ。
それか将来的にビルが立ちまくるから、資本家よりかは地上げ屋とかヤクザの標的にされたのかな?
または国家ぐるみは、犯罪にならんZOYか?
今となってはどうしようもない。店長さんが解体現場を見ているところを静かに立ち寄って、肩をぽんと叩く。
「ひっ」
「店長さん。大事な物を取りに帰りましょうか?」
「い、いや」
「すみません、解体業者の方々。子どもたちが、ここに入っていったと通報を受けました。作業を止めて頂けませんか?」
「は!? 止められる訳ねェだろうが!」
「刑法第37条に基づき、作業を中断して下さい」
「刑法!? 作業中止だ!」
「停止じゃないので、安心して中止してくださいね」
店長の肩に手を置きながら、にこやかに警察手帳を提示し警察官職務執行法に基づき、作業の中断をお願いした。
半ば脅しているかもしれないが、数分だけなのでお願いします!
え、数分だけでも、施工管理へ大打撃だって? どうせ中抜きしてんだから、数分くらい作業止めてもいいだろう?
ただ少し遅かったようだ。
子どもたちが出てこない。怪訝な表情の現場監督が、僕に突っかかってくるがそれを躱してマンホールの方へ歩く。少し動いたなと思ったら、すぐに蓋を持ち上げて隣へどかし
少年たちに手を貸した。
まあ、中途半端に崩落した建物をくぐるとか、正気の沙汰じゃないしこれが最適解なのかね。それでも潰されるよりましだったからよかったな。
「遅かったようですね。ご協力感謝いたします」
「あ……ああ、解体再開だ!」
少年たちの怪我は、少なくなっている様に感じた。
さて、独白の後に自白と現行犯逮捕を重ね、捜査一課を呼んだ。
現場保存? もう無理でしょ。緊急退避のための作業中断までが、一般警察官ができる権限だ。これ以上は無理があるね。
「よお河野」
「やあやあ、自ら隊の日吉じゃん。こちらの店長さんを送ってやって」
「ったく。パトカーはタクシーじゃないんだぞ?」
「わかってるよ」
細々とやっていたコンビニが淘汰されたが、人の記憶に残るお店だったのは間違いない。次はちゃんと資産関係にあかるくなって、騙されないようにしてほしいね。
「さすがは少年探偵団だね。お手柄だ」
「もし依頼があったらお願いしますよ!」
「どんな難事件でも解決してやるぜ!」
「私達に不可能はないわ!」
「ハハハ……」
今回はヒヤッとしたね。危ない橋を渡るのは、金輪際やめてほしいんだけどなー。
この後毛利さんに引き継ぎを行って、報告書を作りに交番へ戻った。