そして、その日から少しの間オネェ達との共同生活が始まった。
家族は?と聞かれそうなので先に言っておくが、デュエルアカデミアに通うためにアパートで一人暮らしをしている。
出会ってから別れまでを残すのはかなり骨が折れるので、所々を割愛させて頂こう。
朝の場合───
ぴぴぴぴっぴぴぴぴっ
いつものアラームの音で目を覚ます。そこからカーテンを開けて日光を取り込みつつ、深く体を伸ばすことで俺の体は完全に目覚める。
ふと思ってデュエルディスクを覗き込んでみるが、オネェたちの姿は見当たらない。
きっと不思議な夢を見ていたのだろう。悪夢だったけど
尾形
「...腹減ったな。なんか...作る、かぁ。」
そう思い、キッチンの方へ近づいていくと誰かの話し声が聞こえてきた。
尾形
「...!誰だ...?」
足音を殺してキッチンを覗き込んだ。そこには...
???
『何よもぉ〜みんなぁっ!アタシのお酌じゃ満足出来ないってことぉ〜っ!?これだからアンタたちは≡▼∠Ⅲ♭∪∝∴☆‡≠∵○...』
...呂律死んどるやんけ。
???
『あらあらっ飲みすぎよキャシーちゃん。』
キャシー
『アサミさんまでそんなことを言わな∫∫∴⊂♯もいいじゃないっ!』
悪酔いしてるオネェと宥めるオネェ、それから悪酔いしてるオネェの下に積み上がった大量のオネェといった光景であった。
まさに死屍累々。
尾形
「うわっ!?」
思わず上擦った声を上げてしまうと宥めるオネェに見つかってしまった。
アサミ
『あら〜ごめんなさいね!朝っぱらから。キャシーちゃんったらお酒が入るとすぐこうなのよね〜』
勘弁してく...酒臭っ!?
アサミ
『お詫びと言ってはなんだけど...』
ぼんっ!
アサミ
『アタシがご飯を作ってアゲル♡』
煙が上がり、そこに居たのはミニサイズからビッグサイズになったオネェであった。しかも俺より頭一つ分でかい...
尾形
「ヒュオッ...」
アサミ
『ほらほらっ、席に着いて待ってなさいっ。』
その後ピザトーストがでてきた。
普通に美味しかった...
天敵の場合───
この日はアカデミアのリンクコースでの実技テストの真っ最中だ。
先生
「次!」
尾形
「お願いします!」
先生
「尾形か、さて、このテストは生徒が先行後攻を選べる。」
尾形
「後攻でお願いします。」
先生
「よかろう。しかし手加減はなしだ!テストだからな!」
尾形・先生
「「デュエル!」」
先生
「私のターン!...手札から『海晶乙女ブルータン』を召喚!そして効果を発動し『海晶乙女シーホース』を墓地に送る。」
マリンセスか。じゃあもう投げちゃおっと
尾形
「それにチェーンして、手札から『増殖するG』を捨てて効果発動。」
キャシー
『もうお仕事の時間かしらっ?さ〜てっ、やるわよ〜!』
オネェたち
『『『はぁ〜いっ!!』』』
この数日ですっかり見慣れたオネェの津波。いや慣れたらダメなんだろうけども。
自分だけがソリッドビジョンでオネェに見えているのがまだ幸いか。
先生
「では手札から『灰流うらら』を発動。無効にさせてもらう。」
オネェたちの前に灰流うららが立ち塞がり、オネェたちを踏みつけてやろうと歩みを進める。
キャシー
『ロ、ロリよ!ロリが出たわ!!』
オネェたち
『『『きゃぁぁぁぁっ!!ロリよ〜っ!!』』』
蜘蛛の子散らすようにしてロリ(灰流うらら)から逃げていくちっちゃいオネェたち...絵面が酷い。
オネェ1
『ちょ、ちょっとアンタなんでこっち来るのよ!』
オネェ2
『なによ!?あんたが来たんじゃないのよっ!!』
キャシー
『仲間割れしてる場合じゃないでしょっ!?今はとにかくバラバラになって逃げなさいっ!』
『キャーキャー!』
変なのを見せられたな...
先生
「おーい、どうした?急に固まって。」
尾形
「あ、すいません。チェーンはありません。」
先生
「では続けよう。.........」
この後めちゃくちゃワンキルした。
接触、そして応戦する場合───
この日はアカデミアの別コースの生徒とデュエルであった。
融合コース生徒・尾形
「「デュエル!」」
「「運命のダイスロール!」」
融合
「5!」
尾形
「6だ。しかし、先行はやるよ。」
融合
「なんだと...?まぁいいそれでは俺のターン。」
手札は...!?
...事故りすぎやろお前!
融合
「手札から『デスピアの道化アルベル』を召喚。効果発動。」
尾形
「それにチェーンして手札から『接触するG』を発動。お前のフィールドに特殊召喚だ。」
ナスリー
『捕まえた♡増えるだけが取り柄だとは思わない事ねっ!!』
あぁ...オネェがアルベルと腕を(強制的に)組んでる...しかも今度はこのオネェか...
ごめんよアルベルくん。
融合
「む...まずはアルベルの効果で『赫の烙印』を手札に加える。そして、『融合』を発動。」
ナスリー
『え?ちょっちょっとちょっと!アタシの出番これで終わり!?』
尾形
「特殊召喚する魔法カードを発動した時、手札から『応戦するG』を特殊召喚する。このカードがフィールドにいる以上墓地に送られるカードは全て除外される。」
融合
「まだあったのか...!」
キャシー
『なっ何よアンタ!やろうっていうの!?』
今度はキャシーがでてきた。キャシーはすぐに拳をかまえファイティングポーズを決めると
キャシー
『来るなら来なさい!オネェ、舐めんじゃないわよっ!!』
そう言い放った。
融合
「フィールドのアルベル、Gと手札の『悲劇のデスピアン』で『ガーディアン・キマイラ』を融合召喚。」
3つ首の獣がフィールドに降り立った、確かに圧力はあるのだが...素材に...アレが...!
融合
「素材となった『悲劇のデスピアン』の効果を発動。それにチェーンし『ガーディアン・キマイラ』の効果発動。」
尾形
「チェーンはなし、お好きにどうぞ。」
融合
「では逆順処理へ入る。まずは1枚ドロー、それから『デスピアの凶劇』を手札に加える。」
融合
「次に手札から『烙印融合』を発動。.........」
ちなみにこの後壊獣で泥試合した挙句負けた。
特効兵器の場合───
この日は友人とデュエルしていた。
尾形
「ほれ、先行やるよ。」
友人
「うん知ってた。」
友人
「じゃ、僕のターン。『ランカの蟲惑魔』を召喚。効果発動。」
相変わらず蟲惑魔使ってんのかコイツ、とか何とか思いつつも。
尾形
「それにチェーンで『増殖するG』。」
友人
「ホワァ!?『灰流うらら』ぁ!」
キャシー・オネェたち
『いやぁ〜ん!またなの〜っ!?』
友人
「ふー、じゃあランカでリンク召喚、『セラの蟲惑魔』。そんで、カード2枚伏せてターンエンド。」
尾形
「ドロー。...『共振虫』を召喚。それにチェーンで手札の『騎甲虫スケイル・ボム』の効果発動。」
友人
「それはとめさせてもらおうかな!『墓穴ホール』!」
うわまじかよ。
アサミ
『あらあら、ピンチじゃないのよ?』
いやそこまでは...ってなんで当たり前のようにいるんだよ。
友人
「通常罠カードが発動したからセラの効果発動!」
尾形
「もっかい『増殖するG』だオラ!」
ナスリー
『今回こそ行けるかしらっ!?』
友人
「もいっちょ『灰流うらら』!」
ナスリー
『い、いやぁ〜ん!またロリよ!』
キャシー
『うふふ、ナスリー。まだ諦めるのは早いわよ。アンタたち〜!アレを使うわよ〜っ!!』
オネェたち
『『『はぁ〜いママ!』』』
ナスリー
『い、一体...なによそれ!?』
キャシー
『今からわかるわよ♡』
尾形
「残念だったな!『墓穴の指名者』!もちろん指名すんのは『灰流うらら』だぁ!」
オネェたちを虐める灰流うらら。その後ろの方の地面が盛り上がりあの腕がでてきた。
そして何をするのかと思ったら、勢いよくその長く鋭い爪の生えた指を『灰流うらら』の尻に突き刺した。
キャシー
『どうよ!見たかこのロリめ!その歳で切れ痔になるがいいわぁっ!!』
オネェ
『『『もう!ママったら残酷ぅ〜っ!!』』』
尾形
「こ・れ・は!俺の勝ちかなぁ〜ッ!?」
ちなみにその後『激流葬』で全てを無に帰され、泥試合したけど勝った。
別れの場合───
オネェが見えるようになって今日で1週間近く経とうとしていた。そんなある日。
キャシー
『ご主人サマ♡実はね、アタシたちとーっても大事なお話があるのっ!ちょっといいかしら?』
尾形
「...あぁ。」
恐らくはまぁそういうことだろう。なんとなく予想はついているが話すように促す。
キャシー
『この1週間、急に押しかけたアタシたち...私たちを受け入れて下さりありがとうございました。』
...初めて聞くキャシーの真面目な声色で一気に気が引き締まる。
尾形
「そう言うって事は、もう別れか。」
心なしか全員の体が薄くなってきているように思う。
アサミ
『細かく言うと違いますけどね。今回の件は色々ありまして、見えるようになっていただけですので。』
ナスリー
『つまり、見えなくなるだけで私たちはいつも一緒にいるわよ。』
オネェたち
『『『私たちはズッ友よ!ってなによママ!そんな辛気臭い顔しちゃってっ!』』』
キャシー
『...ッ!そ、そうね...アタシの笑顔はみんなを笑顔にするんだから、こんな顔してたらダメね!』
アサミ
『そうよ。こんな時こそ笑顔よ...!』
ナスリー
『あんまりいいとこ見せられなかったけど、今度あった時はあっと度肝を抜いてやるから覚悟しときなさいっ!!』
アサミ
『みんな。もう時間よ。』
キャシー
『うっそヤダもうそんな時間!?ホントじゃない!え、えーと...一緒にお酒を飲める日を楽しみにしてるわよ〜っ!』
全員
『『『『『また会いましょうね〜!!』』』』』
そう言ってみんなの姿は見えなくなっていった。
これが俺が経験した不思議な出来事だ。今の時代、もうカードの精霊なんて居ないと結論付けられているが俺はそうは思わない。
こうして、俺はいつもの日常に戻っていった。
しかし...
「ふぅー、こんなもんでいいかな。」
ある程度のことを書き残せたためふと時計を見てみた。
「...!!おいっもうこんな時間かよ!学校行かねぇと!」
「えーと、デッキケース!デッキケースは...!あった!荷物もった、財布持った、スマホ持った、デッキ持った...よし!」
「行ってきます!」
誰に向けてかは分からず無意識だが挨拶をして部屋を出る。
そして、走り続けることでギリギリ電車に乗ることは出来た。
「くぁ...やべぇ、夜更かしと、朝からいきなり運動したせいで...眠気が...」
『ちょっとアナタこの駅で降りるんでしょっ!早く起きなさいよっ!』
「んなっ!?...?気のせいか...?」
「ってやばいもう駅ついてんじゃん!危ねー寝過ごすとこだった!」
こうして、俺はいつもの日常に戻っていった。
しかし...
『あーもう、ヒヤヒヤしたわ〜...今日一日頑張りましょっ!』
『『『『はぁ〜いママ!』』』』
誰かの気配を感じることがあの一件以来増えるようになった。
しかし、別に気味が悪いとかは思っていない。
だって、悪いものじゃない、そう思えるから。
ハイ!終わりです!いやまぁ元々ふざけまくった会話から生まれた小説なので短編です。
もし本小説をお楽しみ頂けたのなら、程よい暇つぶしになったのなら、幸いです!