「何で……ミカ…どうして……」
「えー、イフ君がそれ言うの?相変わらず変な所で鈍いなぁ」
「だ──だって、約束した!トリニティもアリウスもゲヘナも皆手を取り合えるハッピーエンドを目指すって!」
「あははっ、それってちょっと変じゃない?だって───私はゲヘナと仲良くなりたい、なんて一言も言ってないんだよ?」
それは、あまりにも無慈悲な言葉。俺の中で積み上げてきた何かが崩れていくような感覚に襲われる
ずっと──最初から、ミカの理想を履き違えてたのか?
「ゲヘナと同盟?和平?ないない!あんな角の生えた奴らと仲良くするなんて、冗談じゃ無いよ。裏切られるに決まってる。背中を見せればすぐに刺されるよ、そんな事、私がさせないけど」
「最初から──全部、無駄だった?」
体から力が抜けていく、立っている事すら難しくなる。膝から崩れ落ち、視界が歪んでいく
「ナギちゃんもイフ君も、優しすぎるっていうか、甘すぎるっていうか。創作の中の明るい学園物語じゃないんだし。皆幸せで終われるなんて、そんな都合のいい話があるわけ無いじゃん」
「ッ────」
「私達はこういう、もっとドロドロした世界の住人だって、ナギちゃんはともかく、イフ君はわかっていたんじゃなかったの?」
「…………」
「ま、イフ君の事は結構気に入ってるから、選択肢をあげる。私の味方になるか、私達の相手をするか、どっちが──って、聞いてる?」
声が耳に入らない。ただ呆然と、目の前の光景を眺めている。思考がまとまらない
「おーい、イフくーん?」
「……全部、嘘だったのか?」
「……ううん、アリウスと和解したかったのは本当だよ?だからこうして手を組んだの、同じゲヘナを憎む仲間としてね」
「……この後は、どうするんだ?」
「白洲アズサをナギちゃんを襲った犯人に仕立て上げる。ナギちゃんには──残りの学園生活を牢屋の中で過ごしてもらうことになるかもだけど、代わりに私がティーパーティーのホストになる。トリニティの穏健派を追いやって、空席をアリウスで埋めて……必要なら、新しい公会議でも開いて……とにかく色々して、新たな武力集団を経て再編されたトリニティが、ゲヘナに全面戦争を仕掛ける」
「……そうか」
「あれ?思ったより反応薄いね?もうちょっと怒るかと思ったんだけど?」
「……俺が、何で怒れるっていうんだ」
もう──答えは出た
「……計画の唯一の懸念材料は、イフ君だったの。足止めもできないし、イフ君、本当に強いから倒すのも難しいし。ずっと邪魔だなって思ってたんだ、いっそ──殺してしまおうかなって」
「……」
「でも、やっぱり駄目だね。イフ君が死んだら、きっと悲しくて泣いちゃう。大切な人が居なくなるのは辛いもん。だから、皆で囲んで痛めつけるぐらいにしとこうかなって思ってたんだけど──その必要は無さそうかな?早くナギちゃんを渡してよ、補習授業部は試験を受けに行けばいい、イフ君も悪いようにはしないからさ」
「ミカ……!」
「うわ、びっくりした!先生、そんな怖い顔もできたんだね?」
「イフ、立ってくれ──!」
アズサの呼びかけも、俺の耳には入らない。ただ、ぼんやりと、ミカの言葉を聞いている
「ごめんね?説明も色々雑だったし、急いじゃったよね?もっと丁寧にお話ししたいけど──まずは、色々片付けてからにしよっか」
ミカとアリウス生達は銃を構え、引き金に指をかける。体育館という閉鎖環境。スモークの在庫も、グレネードもまだあった筈だが──この物量差では、それも焼け石に水だろう
先生は死ぬ。ナギサも見つかるし、補習授業部も無事では済まない
───俺が、このまま何もしなければ
「───!?」
俺のハンドガンから放たれた銃弾が、数人のアリウス生の頭を弾いた。倒れ伏していくアリウス生達を見て、一瞬だけ、ミカの表情が凍りつく
「……先生、補習授業部を連れて試験会場まで行け。ここは俺が引き受ける」
「イフ──」
「時間が惜しい!迷ってる暇はないだろ!大人だってんなら、子供のお願いぐらい聞け!」
「ッ──!」
足音を聞き、裏手から逃げ出したのを確認する。これでいい。俺にできる事──俺が出しゃばるのは、ここまでだ
「馬鹿だなぁ、イフ君は。イフ君一人残っても意味ないでしょ?他のアリウス生に先生を追わせればいいし、ナギちゃんも───」
「ナギサなら、この体育館のどこかにいるよ。それに──俺を相手に、戦力を散らす余裕があるとでも?」
「ふーん……?」
ミカは笑みを浮かべる。この状況でもなお、不敵な笑みを崩さない
「こう見えても、私結構強い──って、イフ君は知ってるよね?」
「ああ、お前が強いのは知っている」
「いくらイフ君でも、私達を相手に一人は無謀じゃない?」
「……俺は」
「……もう、ハッキリしたんだ。俺は──大人にはなれない。皆を救うなんて、最初から無理な話だったんだ」
でも、そうだとしても
「……でも、ここで黙ってる訳にはいかない」
「へぇ、格好いいじゃん」
「俺は本気だ」
「あはっ、冗談だって。イフ君がそういうこと言うなんて珍しいから、ついね?」
「……」
「いいよ、イフ君。相手してあげる。痛めつけるぐらいでいいから、殺したら──うん、故意じゃなくても痛い目を見てもらうよ?」
アリウス生達が一斉に銃を向け───引き金を引く前に、閃光が爆ぜた
話の最中、足元に転がしたスタングレネード。勝負は一瞬、視界を奪っている間に、全てが決まる──!
「ッ───!」
もし、イフがスタングレネードを使っていなかったとしても、その場の誰もイフの動きを捉える事はできなかっただろう。
ハンドガンを弾切れになるまで発射し、リロードは諦めて打撃へ移行する。今必要なのは、目の前の脅威を潰すことだけだ
「く、そ───!」
アリウス生達の悲鳴が響く中、イフはひたすらに拳を振るう。合宿所の体育館はそれほど広くない。故に、アリウスの半数近い軍勢をここに入れる事はできない
故の判断。アリウス生から奪ったグレネードランチャーを両手に持って、破壊された壁の上にある屋根を撃った
轟音が響き渡り、瓦礫が落下する。体育館の天井は壁に開けられた穴を塞いだ
分断は完了した。ナギサと俺、司令塔のミカが体育館内に残っている以上、外の奴らは動けない。
「は、ぁ───!」
後先を考えず、自分に出せる最高速でアリウス生達の意識を刈り取る。時間にして、数秒も経っていない。だが、そのわずかな時間で──状況は、一変していた
「はぁ、はぁ───」
息を整えながら、周囲を見渡す。床には気絶しているアリウス生達。入り口は瓦礫で塞いだ、増援はしばらく来れない
「これで──フェアだな」
「ほんと──ズルみたいな強さだね」
あの一瞬でかなり疲弊した。今の俺に、銃弾を避ける程の速度を出す事は出来ない
ミカは強い、苦戦を強いられることになるだろう。だが、俺も負けるわけにはいかない
「でもさ、一つ忘れてない?イフ君の身体は、私達と比べて脆い──速く動けない今のイフ君に、勝ち目なんてあるのかな?」
「……やってみなきゃわからないだろ」
「あはは、言うと思った!でもね、イフ君──」
愛銃を向け、ミカは微笑む
「どうしても無理って時、あるでしょ?」
「ッ──!」
被弾するよりも前に、近くの瓦礫に身を隠す。体力は殆ど残ってない。銃弾を避ける、なんて離れ業はしばらくできない
「ほら、やっぱり───」
ミカの声を聞き流しながら、必死に頭を回す。どうすれば勝てるのか
銃弾一発。ミカにとってはそうではないが、俺にとってはそこそこ重い傷になる
「イフ君、もうわかったんじゃない?」
「───」
「このまま戦っても、負けるのはイフ君。私、イフ君を傷つけたいわけじゃないんだけどなー」
「……ミカ」
会話による時間稼ぎ。失った体力を少しでも回復させる為の、苦肉の策。その中で──聞きたかった事を、聞く
「これが──お前が本当にやりたかったことか?」
「……うるさいなぁ。もういい加減、黙ってよ」
ミカの銃弾が、俺が隠れている瓦礫に命中する。……ミカを止めるには、ミカを傷つけるしかない
「……何も、真っ向からやるつもりじゃないさ」
「え?」
本来、正義実現委員会が到着するまで耐える時に使う筈だったスモーク。このタイミングで起動し、周囲を煙で埋め尽くす
「けほっ、けほっ。も〜!見えないじゃん!」
「……」
視界は最悪。ミカは俺を視認する事はできないだろう。もっとも、俺には煙など関係ないが
銃は使わない。言葉で止める道を、諦める事はない
「セイアの事も!お前がやりたかった事か!」
「っ……」
「違うんだろ!?そもそも──お前はこんな事するような奴じゃない!」
「っ、うるさい!」
狙いすらつけずに、ミカは銃を乱射した。当然、それは俺には当たらない
焦っている今が──チャンス
「ッ──!」
「うわっ!?」
ミカに肉薄し、手に持っているサブマシンガンを蹴り飛ばす。衝撃によってミカは銃を手放した。そんなミカの両肩を掴んで、叫ぶ
「捻れて、狂って、歪んでも!まだ!戻れるから──だからっ!」
「────」
「もう、もうこんな事やめてくれよ!ミカ───」
「───っ、うるさい!」
ぐしゃり、と嫌な音が響く
ミカの拳が、イフの頭を打ち抜いた。イフはそのまま崩れ落ち───動かなくなった
「……え」
焦燥、後悔、様々な感情がミカの心を埋め尽くす。尾噛イフの身体は、通常の生徒よりも極めて脆く──私の力は、普通の生徒よりも強い
理解している筈だったし、ちょっと痛めつける程度で済ませようとした筈だ
でも、現実は───
「………」
未だ、尾噛イフは動かない。倒れ伏したイフの頭を中心に、赤い水たまりが広がっていく
「あ───」
頭が、状況を理解する。自分のしでかした事を理解する
セイアだけじゃない──イフまでも、私は殺してしまった
「あ、ああ、あ───」
身体が震える。足がすくむ。真っ赤に濡れた己の拳を見て、ミカはその場に座り込んだ
「うそ、うそだよね?ねえ、イフ君?起きてよ?イフ君強いんだし、こんな──こん、な」
涙が溢れる。どうしてこうなったのか、何がいけなかったのか。いくら考えても答えが出るはずがない
……スモークを使われた時点で、ミカは自分の敗北を予期していた。銃を弾かれ、接近されればもう勝ち目はない
なら、こうなったのは何故か
───尾噛イフが、最期まで私を信じていたからに他ならない
「嫌──いやだ。なんで?なんで───!?」
ミカの声音が、驚愕に染まる。体は仰向けに地面に縛り付けられた。その上には───
「……やっぱり、泣いてるじゃないか」
イフが覆いかぶさっていた
「な、ん……で?」
「……こんな状態のお前を放って、死ねる訳ないだろ」
「あ、あはは……」
乾いた笑いが、口から漏れる。生きていた事への喜び。負けた事への苛立ち。そして───イフを、傷つけたという罪悪感
「……セイアちゃんを襲わせたのは、私」
「……だろうな」
「ちょっと痛めつけるぐらいのつもりだったんだけど──気づいたら、こんな事になっちゃった」
「そうか」
「どうして……こうなっちゃったんだろ。ほんとは、本当は───」
「……セイアは生きてる。それだけわかればいい」
ミカは一瞬驚いた表情を見せた後、泣きながら微笑んだ
「……うん、よかった」
「…ごめん、ミカ」
「何でイフ君が泣くかなー」
「……こうなる前に、何とか…できた筈なのに」
叶わぬ理想
叶えたかった理想
──叶わなかった、理想
「……本当に、ごめん」
「…………もういいよ。それに、イフ君だって頑張ってくれたじゃん」
「それでも───」
「イフ君」
ミカは、微笑みながら言った
「ありがとね」
「……感謝されるような事、してない」
「信じてくれたじゃん、私の事」
……信じては、いた
信じるだけで──何もできなかった
「……正義実現委員会を呼ぶ。俺もティーパーティーだからな。お前の処分はその後決める」
「……わかった」
「──いいえ、その必要はありませんよ」
聞き覚えのある、声
そこに居たのは───
「……サクラコ?いや──シスターフッドが何で……」
疑問を口にしかけて、どうでもいいか、と思い直す。助けに来たのは間違いないだろうし──もう、全てがどうでもいい
ミカの上から退き、立ち上がる。ミカも俺に続いて立ち上がった
「……抵抗する気はないよ。好きにして」
「……ミカ」
「大丈夫だよ、イフ君。全部受け入れて、終わるだけだから」
「…………ごめん」
ミカは一人、歩いて行く。止める事はしなかった
「イフさん、頭が……」
「……ありがとう、マリー。すぐ治るから平気だ。ナギサはこっちで何とかするから、ミカを頼んだ」
「……はい」
引き上げていくシスターフッドを見つめる事なく、瓦礫を背に座り込んだ
恐らくは軽い脳震盪。頭はガンガンと痛んでいる
「……本気で殴ったな、アイツ…」
此処には居ない彼女への恨み節を呟きつつ、空を仰いだ。天井に空いた穴からは、星が見える
終わった──何もかもが
結局、俺には何ができたんだろう
セイアが傷つくのを、止められなかった。アズサがセイアを傷つけるのを、止められなかった。ナギサの疑心を、止められなかった。ミカの凶行を、止められなかった
こんな結末───誰も望んでなんかいない
「……う、あ……」
涙が溢れてくる。後悔しても、しきれない
「……くそっ」
俺は、無力だ
──────────────────
目覚めたナギサが得た情報は、暗闇と──誰かの嗚咽だった
「……」
まだ、頭がはっきりしない。ここはどこだろうか。何故自分はここにいるのだろうか そんな考えが頭を過り、そして消えた
泣いているのは誰なのか。それが知りたくて、暗闇の中を掻き分けて進む。どうやら倉庫のようで、出口は簡単に見つかった
扉を開ければ、そこには───
「っ、イフさん!?」
瓦礫を背に、座り込むイフの姿があった。頭からは血を流しており、瞳からはとめどなく涙が流れている
「イフさん!何が───」
「……起きたのか。ごめんな、酷い事した」
酷い事、とは、恐らく私を気絶させた時の事だ。それについてはどうでもいい、当然の報い──寧ろ、軽すぎるぐらいだろう
「その傷は───」
「……ミカにやられた。裏切り者は、ミカだったんだ」
「ミカさんが──!?」
詳細がわからないが、深く追求できるような状態ではない。ただ、事実を事実として飲み込むしかない
「……俺は、大人なんかじゃなかった」
「え──」
その言葉には、酷く驚いた。何年もイフと一緒に居たが、終ぞ弱音を吐く事はなかったというのに───
「……最初から、要らなかった。もう──全てが、どうでもいい」
「イフさ──」
名前を呼ぼうとして、黙った
慰めの言葉を掛けようとした、けど──私に、その資格があるのか?
イフがこうなった原因──その一端は、間違いなく私にある。そんな私が、何故慰めの言葉をかけられる?
「……言ってなかったけど、セイアは生きてる。セイアが起きたら……トリニティの事、頼んだ」
「……はい」
「悪いな、碌な説明も無しに色々言って」
「いえ……あの、イフさんはこれからどうするんですか?」
「……さぁな」
イフの目は、虚ろで何も映していないようだった。深い絶望が、彼の心を支配している
「……何か困ったら、先生に助けを求めろ。俺と違って、ちゃんとした大人だから。何とかしてくれるはずだ」
「…………」
あの、何かを諦めたような目の正体はこれか。どこにも、いい大人がいなかった。だから彼は必死に大人であろうとしたのだ。子供では、解決できない事がありすぎたから
でも──先生がいる以上、尾噛イフがそうある必要は無くなった
「……どっかにアリウス生が潜んでるかもしれん。しばらくはここに居ろよ」
「はい」
「……」
返事をして、沈黙が流れる。イフは、ずっと涙を流していた。泣き疲れるまで、きっとこのままなのかもしれない
「……もう、疲れた」
「え……」
「もう、何もしたくない」
「……」
「俺の役目は、もう終わり──いや、最初から、出しゃばるべきじゃなかったんだ」
「そんな、こと……」
……何も、言えない
仮に、私に何の責任が無かったとしても、同じ事を思っただろう。心が折れた一人の友人を前にして、何もできない
これまでも、これからも、これ以上自分に対して無力感を味わう事はないだろう
私には、尾噛イフを救えない
………もし、もしも私が大人であったのなら、あるいは───
「……あ」
これが──彼が必死に大人であろうとした理由?
決して子供の憧れではない。この無力感を、この世界で誰よりも早く知ったから。それ故に彼は大人であろうと思ったのだろう
きっと、尾噛イフを動かしていたのはそれだけだ。それを否定された今、彼を動かすものは何もない
バタン、と勢いの良い音が響いた
「イフ!」
「先生……」
体育館の扉を開けて出てきたのは、先生だった。息を切らしている事から、必死に走って来た事がわかる
「頭、酷い怪我……!大丈夫!?」
「待って、先生──!」
今の彼に、先生が近づいては──!
「………!」
瞬間、彼の体が弾けた
今までの、どこか無気力な感じを一切消して、一直線に先生の元へと向かっていく
「え──」
一秒と経たずに辿り着き、胸ぐらを掴んで押し倒す。そのまま馬乗りになり、右手を振り上げた
「あああぁぁぁぁぁっ!!」
振り下ろされる拳。それは───先生の顔のすぐ横の床を貫いた
「イ、フ……?」
「……アズサが、笑ってた」
嗚咽混じりの声に、確かな憎しみを含ませて言う
「それを見て、俺が何を思ったかわかるか!?嬉しかったと思うか?アズサが笑えるようになって良かったって、そう思ってたと思うか!?」
「違うよ、俺の中にあったのは嫉妬だ!アズサの笑顔を作ったのが!何で俺じゃないんだって!」
涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら、イフは叫んだ
「お前が!大人がいるなら!俺はいらなくなる!何で!何で今なんだよ!?もっと──ガキの頃!あんたがいてくれれば!こんな事にはならなかったのに!」
「こんな、こんな思いをするぐらいなら───!」
「大人なんて、目指さなければよかった!」
もう一度、拳を振り上げる
恐らく今度は外さない。確実に先生の頭を潰す事だろう
──桐藤ナギサがいなければ
「ぐっ…!?」
拳と頭の僅かな間に飛び込むように、ナギサは割り込んだ。結果として、尾噛イフの拳はナギサの背中に直撃した
「ナギサ!?」
「あ……いや、おれ…」
自分のやった事が信じられない、といった様子で呆然とし、後ずさるように二人から離れていく
「ご、ほっ…」
痛みに喘ぎながらも、イフを視界に収めようと必死に目を動かす。そして、ナギサの視界に映ったのは───
「は、ははっ……」
全てを諦めたような表情で、自分の頭にハンドガンを突きつけたイフの姿だった
「待っ───」
言い切る前に、銃声が響いた
イフ→精神崩壊寸前
ナギサ→罪悪感とイフ君でメンタルボロボロ
ミカ→牢屋
セイア→意識不明
うーん、ティーパーティーwwwww
イフ君がついに大人になる夢すら自分で否定しちゃいました。先生のせいです、あーあ
イフ君さぁ…それだけが君だったのに、自分でそれを否定したら君に何が残るんだい?