「これは!」
一面草むら、先程まで海と空しかない空間にいたからか自然と喜びが出てくる
楽しい気持ちを抑えつつ周りを観察していると何かが動く音がした、その音の音源に近づくとクモがいた、クモにしてはまん丸で冴えない顔をしているが多分クモだろう
「クモですね、それにしては何かおかしい気がしますが?」
ふとクモと目が合う
!!!
こちらに気づいたクモは一瞬驚いたあと、急に飛びかかってきた
とっさに持っていた本でそのクモを殴ると予想以上に遠くへと飛んでいった
「センターライナー、といったところでしょうか、中々に刺激的なところのようで私、高ぶってまいりました!」
そういえばと思い出し後ろを振り返ると扉が跡形もなく無くなっていた
「あら、扉が無くなってしまいました、これは困った、いや、アソコよりかは生き物のいるこちらの方が何分かマシなように思います」
「それに、こちらの方が何か面白い事になりそうな気がムンムン、いや、るんるん、まあそういったところでございまーす」
楽しげにくるくるその場で回っていると遠くに光る家らしき建物たちが視界に入った
「これはこれは、私は運がアゲアゲといったところでしょうか、この空間、世界の情報が聞けるやもしれません」
光に向かってあるき出した
「タウン、というよりはシティーと行ったほうが良さそうでございます」
都市に近づくに連れ人々の喧騒が聞こえてきた、かなり発展した都市のように見えた、歩いていると急に話しかけられた
「ヘイ!そこの全身青色の面白い衣装のお姉さん!」
頭に丸いピンクと水色の目玉をつけたおかしな格好の少女が話しかけてきた
「お姉さん!今企画で手持ちのポケモンどっちが可愛いかコンテストしてるんだけど、お姉さんのポケモン見せてもらえるかなーー!!」
はて?ポケモンとは何だろうか、何かの略語であることは確かだが、それについて見当がつかない、目の前を見れば丁度質問できそうな人がいる、コチラでは常識なのかもしれないが、聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥ともいうので聞いてみた
「失礼しますが、ポケモン、とは、一体何でしょうか?
」
少女は硬直した、目の前で手を降っても、反応がないかと思えばブツブツ独り言を始めた
「えっポケモンを知らない?そんなはずは嫌、記憶喪失の可能性も病院に連れて行ったほうが…」
「お名前をお伺いしても?」
そう言われふと思う、自分の名前が思い出せないことに、それでも何か返さなければと思い
「名前を聞く際は自分から名乗るのが礼儀というものでございます」
そうすると改めて少女は唖然とした、それも一瞬くるりと周り名乗り始めた
「おはこんハロチャオ!貴方の心をエレキネット!何もんなんじゃ!ナンジャもです!良ければ覚えて行ってね」
名乗られてしまった、自分でああ言っておいて名乗らないのは失礼に値する
「私の名はエリザベスお初にお目にかかります」
ふと浮かんできた名前だが意外としっくりくる
「ところでさっき言ってたポケモンを知らないは流石に嘘だよね!」
そう言われても知らないものは知らないのだからどうしようもない、首を傾げていると少女ナンジャモは冷や汗を書き始めた
「どうしようリスナー!まじで知らないみたいなんだけど!」
なにか中に浮かんでいるものと会話し始めた
「つかぬことをお伺いしますが、ここにはどうやって来られましたか?」
ドアを通ってなんて言っても信じてもらえなそうなので
「目を開けたら草むらに立ってました」
冷や汗をかきながら
「どこから来ましたか?」
「よくわからないです」
ドバっと汗が流れ出したナンジャモは
「何かやばそうだから今日の配信はここまで、待ったねー!」
浮いていた板がポケットに入るとナンジャモはこちらを向いた
「お姉さん、少し聞きたいことができたから付いてきてくれないかな?」
特にやることもなく、目的もなかったためついて行くことにした