おやつの次の日なので今回は病んでます。だいたい3分くらいで読めるほのぼの日常ものです。信じてください。
pixiv→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19918802
「健康診断のバリウム、あれどうにかならないかな…あの発泡剤が悪い。ずっとゲップを耐えながらグルングルン回されるし…回るのは楽しいけど…」
愛バ二人の手作りおやつを断腸の思いで断ったのは昨日のこと。今朝から受けた健康診断は昼過ぎに終わった。
「終わり次第トレーナー室直行が義務付けられてるんだが…さてどっちを先に食べればいいんだろうな?」
アヤベの手作りクッキーかスズカの手作り大福か。昨日はどちらを先に食べさせるかでトレーナー室おやつステークスが開催されるところだった。二人とも先に食べさせたくて仕方ないのだから可愛らしくて困る。決められないじゃないか。そうこうするうちに自分のトレーナー室に着いてしまった。この際蹄鉄の裏表にしようかなどと考えながらドアを開ける。
「お待たせ。健診終わったよ」
「お疲れ様。大変だったでしょう?」
「お疲れ様です。ささお茶をどうぞ」
アヤベとスズカの二人が出迎えてくれる。そして二人の手作りおやつも出迎えてくれた。やはりとても美味しそうだ。"隠し味"のせいかより魅力的に見える。
「それにしても健診って結構大変よね。採血されるし…あなたの血を採取できるって素敵ね。血の入った試験管一本もらえないかしら?」
とアヤベが言う。多分試験管ではないと思うが名称を知らないので試験管と呼ぶことにしておこう。
「バリウムも大変ですよね。私は飲んだことありませんがグルグル回されるそうですね?苦しそうに回されるトレーナーさんも素敵です。隣で応援したいです。」
笑顔でスズカが言う。スズカが応援してくれるなら心強いな。
「ところで決まったのかしら?」
アヤベが言う。
先ほどまでの和やかな雰囲気は消え去りレーススタート直前の緊張感が漂う。二人とも目がすわっている。
「おやつの時間ですね。トレーナーさん。」
スズカが繋げる。こういう時二人の息はピッタリだ。どうして並走するとバラバラになるのだろう?とにかく
「そうだね。楽しみにしてたよ」
これは本当だがどちらを先に食べるかは決まっていない。二人の間で決めてくれている。という三連単を10回連続で当てるくらいの高確率に賭けたのだが外れたようだ。賭け事はするものじゃないな。俺はソファに座る。両脇からアヤベとスズカがそれぞれクッキーと大福を差し出す。
「トレーナーさん。」
「それで」
「どちらを後にするの?」「後にするんですか?」
……?
後?
「確認なんだが…後がいいのか?」
「そうね、後がいいわ。」「はい、後でお願いします。」
昨日まで先に拘っていたのにこの変わりよう。何か変なものでも食べたんじゃないだろうか?
例えば誰かの血液入りのお菓子とか。
「一応理由を聞いても?」
「私たち気付いたのよ。後に食べた方が長く味が残るって。」
「それに先の人より長くお隣に座れますし。先だとどうしても遠慮して早く食べないとって思うじゃないですか?」
「だから話し合ってどちらを後にするか決めてもらおうということにしたの」
「それ気付いた方が先を譲れば良かったんじゃないか?」
「そんな卑怯なことスポーツウマ娘シップの名折れです。」
「あくまで正々堂々やらないと意味がないのよ。わかるでしょ?」
なるほどそういうものなのか。俺はまだまだ未熟だ。そしてやはり二人は仲が良いのだなあ。
「そういうことだからスズカさんお先にどうぞ?先頭好きでしょ?私はあなたたちが食べ終わった後全てを塗りつぶすように星の煌めきのような甘い時を過ごすからご心配なく。」
「アヤベさんこそたまには先頭を走ってみるのもいいんじゃないですか?私の大福は時間がかかりますから後からゆっくり食べますね。ああトレーナーさんとゆっくり大福を食べ合う…素敵…」
「大福は早く食べないと硬くなってしまうわ。速いの好きなんだし先でいいわよ?」
「クッキーこそ湿気ってボソボソになりますよ?サクサクを食べてもらいたくないですか?私たちは後からゆっくり緑豊かな草原にいるかのように幸せな食べさせ合いっこしながら過ごしますからご心配なく。」
「あら湿気の心配は不要よ。どうせ食べさせ合いっこで指をベタベタになるまで舐め合うのだから最初からふやけてるわ。ふふ…彼の指が私の口中に…」
うーむ、お互い譲る気はないようだな。これは長くなりそうだ。お茶をもう一杯っと……?
ふと気付く。大福が2つあるのだ。クッキーも昨日より枚数が多い気がする。
「どうして大福が2つあるんだ?あとクッキーも多くなってる気がするけど」
「それは簡単ですよ。昨日もう一個作ったからです。」
「同じく昨日焼いたのよ。スズカさんって結構器用なのね感心したわ。」
「アヤベさんだって量をキッチリ測って性格がでますね」
なんだ隣で作ってたのか。やはり仲が良いんだな。そうだ…
「それなら半分ずつにしよう。今日は大福を先。明日はクッキーを先に食べれば同じことにならないか?それに一日にこの量全部は多すぎてせっかく手作りしてくれたのに美味しく食べられないのは申し訳ない。」
二人はしばし固まる。
「そうね。せっかくだから美味しく食べてもらいたいし。」
「私たちも喧嘩したいわけじゃありませんからいいですね。」
やった。オッズ1.0の単勝を10回買って一回ギリギリで勝てるか勝てないかの薄氷を渡る作戦に勝った。
「いやあ分かってくれてよかった。俺も二人がいがみ合うのを見たくないからね。」
「もうトレーナーさんったら」「私たちは別に喧嘩してるわけじゃないわ」
二人が笑顔で言う。
「「ただ最期の時は私の隣にトレーナーさんがいてほしいだけ」」
実はアヤベさんとスズカさんと甘いものが大好きなんですよ。甘い話も好きなので純愛が大好きです。共依存ヤンデレって純愛じゃないですか。アヤベさんとスズカさんって儚くて可愛くて共依存するタイプだからすごくすごいと思うんです!
おやつシリーズにあるまじき長さですけど次の日ってついてるからセーフですよね。
もう少し病みを入れたかったんですけど難しいね。
そこら辺は誰か上手い人に任せたいので誰かアヤベさんとスズカさんのガチ病み共依存ものをよろしくお願いします。