アヤベさんとスズカさんとの日常   作:鉄鷲

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おやつシリーズも30作目ですってよ奥さん!
あらあ!今日はお赤飯ね!紅い絵の具は残ってたかしら?
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アヤベさんとスズカさんとケーキ作り

「ちょっと待って。確認したいのだけど水曜から土曜まで私達を捨てて駆け落ちをしてくると言ったのかしら?トレーニングについてはわかったわ。」

輝く一等星、ダービーウマ娘アドマイヤベガが尋ねる。

「私も聞きたいですね。相手はどこのシカの骨ともわからないメスジカどもなんですか?あとプールの代わりに走るのはダメですか?毎日マラソン3週くらいでいいですか?」

異次元の逃亡者、天皇賞ウマ娘サイレンススズカが尋ねる。

ここはアドマイヤベガとサイレンススズカのトレーナー室。そこでミーティングが行われている。二人とも返答によってはトレーナーを射殺さんとする眼光で質問をした。対してトレーナーは慣れた様子で平然と答える。

「スズカくんいい質問だね。マラソンでもスタミナトレーニングの代わりになるのは確かだ。でも少しとはいえ俺が様子を確認できない間にケガする可能性もある。プールならケガの可能性はほぼ無いし筋トレの疲労を早く解消できる効果が期待できる。というわけですまないけど俺がいない間は、さっき言ったようにプールと筋トレをして基礎力を上げてほしい。」

「なるほど。より速くなれるわけですね。分かりました。」

「まあおおよそその通りだ。というわけで質問は以上かな?では…」

「待って。プールの話はわかったわ。それより大事な質問についての回答がまだよ。」

しれっと話を終わらせようとしたトレーナーの案はアヤベに秒殺されてしまった。

「そうだったなすまない。さっきも言ったように水曜から土曜まで出張に行かないといけなくなったんだ。だから自主トレをしてもらう。という答えでいいかな?」

「ダメですよ?誰と、どこに、の答えがまだですよ?」

やはりスズカにも秒殺されてしまった。スズカの目は細まっているから逃げるのは不可能だろう。

「まあ気になるよなそりゃ。正直に言うよ。と言っても別に大したことないんだけどね。以前お世話になったメジロのトレーナーさんいるだろ?あの人に頼まれてね。今週メジロ一同集まって合宿するらしくて。その手伝いに来てくれないかと頼まれたんだよ。」

「あのアルダンさんのトレーナーさんですか?」

「そうあの人、まあ散々迷惑かけたうえにお世話になったからね。とにかくそういうわけなんだ。だから別に浮気するわけじゃないからな?」

「そうなの…それじゃ仕方ないわね。」

「じゃあ今日のトレーニングに入ろうか。今日は…」

 

そして水曜日、トレーナーは出張に行き二人は自主トレをしていた。

今はプールで歩くという二人にとっては少々退屈な時間。

「トレーナーさんに会えるのは土曜ですね~」

「そうね…でも帰ってくる土曜は遅くなるって言ってたわ。会えるのは実質月曜かしらね」

「そうでした…早く会いたいですね」

「…ねえスズカさん。こういうのはどうかしら?」

スズカの方を振り向くアヤベ。

「なんですか?」

「私達はいつもトレーナーさんにお世話になってるわ。だからお休みの時間にくつろいでもらうの。またオヤツを作ってあげるのはどうかしら?」

「いいですね!そうだ!せっかくですから一緒に何か作りませんか?」

「それはいいわね。何を作ろうかしら?」

「そうですねえ…何にしましょう?」

一旦会話が止まってしまう二人。とりあえず明日図書館で調べてみようということにしたのである。

 

木曜日

トレーニング前に二人は図書館にお菓子づくりの本を調べにきた。

本を数冊取り出し広げてみる。

「こうしてみると色々ありますね~」

「そうねえ…どれにしようかしら?」

「そういえばトレーナーさんのお好きなものって何でしたっけ?」

「甘いものは好きって言ってたし…いつもなんでも食べてくれるわね…」

二人のトレーナーは酒もタバコもやらないが甘いものには目がない。それに二人の手作りなら何でも毎回心のなかで嬉し泣きしながら食べている。

パラパラとページをめくりどうしようかと考える二人。ふと目を引くものがあった。

「あら?これは…」

「どうしました?まあ…」

そこには『いちご豆腐クリームのバウムタワーバースデーケーキ』というものがあった。

ケーキ生地をバウムクーヘンのように巻いて切って積み上げる。そこに豆腐で作ったクリームとフルーツをトッピングというものだ。

「豆腐でケーキ…なるほどこれなんかどうかしら?」

「いいですね。カロリー控えめで、美味しそうですね」

早速必要な材料をメモ、それから本を借りる二人。明日のトレーニングは少し早く切り上げて材料を買いに行くことにした。

 

金曜日

トレーニング後、早速商店街に材料を買いに来た二人。

「木綿豆腐とフルーツと…ホットケーキミックス。あとは大体寮にあるわね」

「そうですね。道具は揃ってますし。フルーツはアレンジして色々入れましょう。トレーナーさんなんでもお好きみたいですし。」

普段からお菓子づくりをしている二人。材料は少ないのでアレンジに色々飾りを付け足そうということで色々買い込む。フルーツとお菓子は余れば切って出すだけでもいいし便利である。無事材料を揃えた二人は帰途につく。

 

土曜日

午前のトレーニングを終えた二人。これで事前に指示されていた分のトレーニングは全て完了だ。早速ケーキを作って準備することにした二人。今日はケーキ焼きと飾りの下ごしらえ。本格的に飾るのは明日の午前とスケジュールもバッチリである。ちなみにこれを振る舞うのは明日の午後ということでトレーナーには連絡している。即OKの返事がくるあたりトレーナーも二人に会いたいのだろう。

「さてまずは『木綿豆腐はペーパータオルに包んで重石をのせ、バウムロールをつくっている間、20~30分ほど水切りしておく。』と…」

「その間に材料混ぜておきますね。」

二人はテキパキとレシピ通り作っていく。こうしてみるとやはり仲がいい。これでなぜ並走だけは揃わないのか謎である。とにかくケーキ作りは順調に進む。

「後は焼き上がった生地の粗熱がとれたらアルミ箔を抜き取ってと…」

「切っておきますから次焼いてもらっていいですか?」

「了解よ、お願いね」

仲がいいうえに見ようによっては姉妹にも見える二人。そして必要分生地を焼きフルーツを切り豆腐入りクリームを作るという今日の予定は完了だ。

「お疲れ様。スズカさん」

「はい、アヤベさんもお疲れ様です。」

「あとは明日トレーナーさんが来る前に飾り付けて完成ね。」

「そうですね…そうだアヤベさん。『隠し味』はどうします?」

「もう生地は焼いてしまったから…明日飾り付けの最後に入れないとダメね…」

「せっかくですからトレーナーさんの前で味付けするのもありですね…」

「…スズカさん…さすがね!そうしましょう!!」

「「フフッ…ウフフ…」」

 

そして日曜日

「そろそろトレーナーさんが来る時間ね」

「はい、あとは『隠し味』をトレーナーさんの前で入れてケーキに塗って完成ですね」

「ナイフもしっかり研いだし。絆創膏も準備したしバッチリね」

「「フフッ…ウフフ…」」

そして今日の主賓が到着した。

「二人ともただいま。今日はどうしたんだい?」

「「おかえりなさいトレーナーさん」」

二人はトレーナーに抱きつく。トレーナーに会えなかったぶんトレーナー成分を肺に収集する。

「おお、ただいま。今日もカワイイな。」

「「カ…カワイイ…」」

二人を撫でながら口説いていくトレーナー。メジロの合宿の経験が活きたようだ。

「おや、いい匂いするな?何かな?」

「そうだった早速始めましょうか」

「そうですね。トレーナーさんこちらにどうぞ」

「おお、これはすごいな…これはケーキかい?二人が作ったのか?」

そこにはカットフルーツを載せた、まだ”クリーム”を塗られる前のタワーケーキが食べられるのを今か今かと待機している。

「そうなんです、アヤベさんと一緒に作りました。」

「トレーナーさんにはいつもお世話になってるから、お返しにって思って。」

「そうか…ありがとう二人とも…ありがとう…でも大変だったろう?これは手間がかかってそうだ…」

「ふふ…慌てないでトレーナーさん」

「これはまだ完成してないんです。これから最後の”味付け”をしますね」

そう言うと準備しておいた刃物を手にする二人。その時点でトレーナーは察した。

「もしかして…待つんだ二人とも。痛いだろ?やめるんだ。そんなことしなくても二人の気持ちは分かってるから…」

「「トレーナーさん」」

ハイライトが消えた瞳の二人が呼びかける。トレーナーは黙るしかない。

「ダメよトレーナーさん。メジロの料理は美味しかったかしら?」

「豪華さでは勝てませんけど愛情なら負けませんよ?大丈夫です速いですから。」

「わかったよ…降参だ…でも深くは切らないでくれよ?二人が痛いことするのはあまり見たくないから。って手当の準備も済んでるのか流石だな…」

「「よく見ててくださいね」」

そう言うとスッパリ指を自傷する二人。そして出てきた血をためらいなくクリームに落としていく。ここまでしてくれるのだ。トレーナーは信じて見守るしかない。

「じゃあこれくらいでいいですね」

「そうね。あらスズカさん景気よくいったわね。はい絆創膏と氷よ」

「ありがとうございます。」

手慣れてるなあ…そういやいつもやってたな…と納得するトレーナー。

一通り手当をした二人は何事も無かったかのようにクリームを混ぜて…ケーキに塗る。

「お待たせしましたトレーナーさん。完成です。」

「しっかり味わってね?フフ…」

切り分けたケーキをトレーナーに出す二人。

「ありがたく頂きます。」

そう言って一口食べる。

「おお!流石だね美味しいよ!」

「良かったわ!ところでこのクリーム何でできてると思う?」

「え…二人の愛情?」

「それはケーキ全部ですね。実はお豆腐なんですよ。」

「え?豆腐ってあの?へえすごいな…」

その後は三人でケーキを食べ話に花を咲かせた。

それより目の前で血を入れてるのだが…まあこの二人にしてこのトレーナーなのでこれがいつもの日常なのだ。




実はアヤベさんとスズカさんと甘いものがすごくすごい好きなんですよね。今日は筆がノリにノッたので人差し指一本でタイポしながらアンペール-マクスウェルの式してえなあと思ってたら生えてきました。アヤベさんとスズカさんの手作りケーキ美味しそうですね。今作作るに当たってそういやスズカさんってお料理スキルどうだっけと今年のバレンタインイベントを確認したところ普通に美味しそうなお菓子だったのでただの頭先頭民族ではないということを確認しました。アヤベさん?かなりの腕前というのは本編でも言われてるので問題ございませんがなにか?そもそもどう転ぼうがオヤツシリーズの一作目からオヤツ作ってるんだからイケるに決まってるんだよなあ?ということにしてしまえばいいんですけどね。
さて今回出てきたケーキですがなんかいい感じの手作りお菓子のレシピって無いかなあとインターネッツのヤホーでググったら出てきたのでそのまま使ってみました美味しそう。あとはアヤベさんとスズカさんを召喚する方法があれば完璧ですよね?それに関してはなぜかちっともレシピが無いんですよねえ不思議です。それはそうとオヤツシリーズなのにオヤツ描写少なくね?という謎の不安感に襲われたため急遽お腹を空かせながら生やしてみました。あと病み成分が最近全然足りないよなあ?ということでしっかり病み病み成分も追加してみました。
これを作ったのは28作目くらいだったのですがなんかいい感じの話になったしおやつシリーズってこうだよなってことでキリのいい30作目になってもらいました。
あとついでにちょうどキリよく30作目にしてマクスウェル方程式を成立させられたのでこっそり書いておきますね?ぶっちゃけ式の意味なんて忘れましたけどみなさん毎日使ってるスマッホもこれで通信してるのでだからなんだと言わずにおやつの時間くらいまでは覚えていてあげてください。
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