「二人ともただいま。」
「あら、おかえりなさい。」
「お疲れ様です。トレーナーさん。」
自分のトレーナー室に出先から戻った俺は二人の愛バに出迎えられる。フワフワの伝道師アヤベさんと、先頭民族スズカさんだ。来客用テーブルに持ってきた箱を置く。
「トレーナーさんこれは?」
「知り合いからお薦めされた洋菓子屋のケーキだよ。近くを通ったから買ってきたんだ。二人とも頑張ってるからね。」
そう言いながら箱を開ける。王道の苺のショートケーキ、フワフワチョコムースのケーキ、フルーツケーキ等いくつか買ってきた。余ったら二人のルームメイトのために持って行ってもらえばいいだろう。
「これはすごいわね。フワフワしてる…」
「せっかくだから早めに食べてしまおうか」
「それじゃあお皿用意しますね。」
「私は紅茶でも淹れるわ。フワフワ…」
そうして二人が準備してくれる。
二人のコンビネーションはバッチリ。
少しテーブルを片付けてると準備が終わったようだ。
「それで二人はどれにするんだい?先に選んでいいよ。」
「それでは私はこれで」
スズカは苺のショートケーキ
「私はこのフワフワを」
アヤベはフワフワチョコムースケーキ
二人ともわかりやすいなあ。
それではと俺はフルーツケーキを取って…
「じゃあ食べようか…ってどうしたんだ二人とも?」
二人が俺の座っているソファの方に来る。
この部屋の来客スペースはテーブルを挟んで二人掛けのソファが対面に並んでいる。
つまり二人がこちらに来ると一人が座れないことになってしまう。
アヤベが口を開く。
「スズカさん、どうしてあなたがこちらに来るの?向かいが空いてるわよ?」
「アヤベさんこそ、向こうのほうがフワフワですよ?知りませんけど。」
「どちらも同じよ?今朝も確認したもの。」
確認したんだ。
「私はこのフワフワをトレーナーさんに伝える義務があるの。分かる?このフワフワは一朝一夕でできるものじゃないわ。熟練のフワフワ職人による技なのよ。」
アヤベは珍しく早口だな。喜んでもらえて良かった。
「へーそーなんですか。」
スズカはすごくどうでもよさそうだな。そしてそのまま言う。
「私もこの苺の良さをトレーナーさんに知っていただきたいんです。この色形ツヤ、どれを取っても美味しそうでしょ?苺大福にしたらさぞ美味しいですよ。」
スズカが言う通りいい苺だな。こちらも喜んでもらえて良かった。
「そんなにいい苺なら一人で食べればいいじゃない。トレーナーさんの隣は私が座って食べさせて合いっこしながらこのフワフワを共有して心も身体もフワフワな時間を過ごすから。」
「そんなにフワフワが好きならあっちで好きなだけフワフワしててください。トレーナーさんの隣の景色と苺の美味しさは私が貰いますから あと私も食べさせ合いっこしたいです。」
二人とも自分が好きなものを薦めようとしてくれているんだな。優しいなあ。
「トレーナーさんは私を救ってくれたの、その恩を貰いっぱなしじゃバランスが悪いわ。キチンと返す必要があるのよ。だからこのフワフワを建前にうんとご奉仕してあげたいのよわかる?」
「私だってトレーナーさんのおかげで今も走れるんです。そのご恩を少しでもお返ししたいんですよ。だからケーキは隣にいるための建前なんです。」
二人ともそこまで思ってくれてたのか。別にいいんだ。俺はトレーナーとして君たちが幸せならそれで…
「今二人が幸せならそれでいいって」「思いましたよね?」
え、うん。これ某ウマドルが言ってたな。
「なんで今他の女が出てくるの!」「そういうところですよ!」
はい、すいません。どうして怒られてるんだろう…
「はあ…本当に分からない人…仕方ないわね」「本当に仕方ありませんね」
二人とも仲良いよな。息ピッタリじゃん。
「それはそうよ。別にスズカさんの事嫌いなわけじゃないし」「ただトレーナーさんの隣にいたいだけですから。」
それならもういるじゃないか
「あのね、それじゃあ足りないの」「私たちの愛はもっともっと強いんですよ?」
それは…照れるなあ
「はあ…もうケーキの建前は面倒ね」
「そうですねこれは直接行動ですね」
どうして二人でにじり寄って来るんですか??
「今日のおやつは」「トレーナーさんだからですよ」
紅茶とケーキはしばらく待ちぼうけを喰らったらしい。
実はアヤベさんとスズカさん好きなんですよね。まだバレてないだろうからセーフ。
今日は一段と暑いからアヤベさんとスズカさんに挟まれて核分裂反応してえなあと思ったら生えてきました。
おやつ第二弾ですね。以前のおやつ話でトレーナーがおやつだというコメントを頂きました。ということでトレーナーさんは二人のおやつになってもらいましたやったね。
今回は病みが少ないおやつなので健全ですね。
次の病みはいつできるんですかね??