「今日は実戦のように一通り走る練習だ。いつも通りアップから始めよう。」
そう言うと二人の愛バ、右耳に青い耳カバーのアドマイヤベガと両耳に緑の耳カバーのサイレンススズカは慣れたようにアップの柔軟体操をはじめる。
「トレーナーさん。背中押してもらえますか?」
スズカが言う。
「もちろんだ。いくぞ。」
スズカの背中を軽く押してあげる。
「ンッ…アッ…フッ…♡」
スズカの息が少し上がる。これはちゃんと効いてるということだな。何やら視線を感じる。気づけば身体を伸ばしながらアヤベがこちらをジッと見ていた。少々ジト目が強くなってるな。なるほど…
「アヤベ、わかったよ。すぐ手伝ってあげるから少し待ってくれ。」
アヤベは分かったようで柔軟に戻った。
「よし、スズカはこれくらいでいいだろう。軽く一周走っておいで」
「はい…ありがとうございます♡」
息の上がった声でスズカが答える。スズカは走りに行った。さて、
「アヤベお待たせ。手伝うよ。」
「ええ、お願いするわ。」
アヤベはスズカに比べると少し硬い。怪我をしないように念入りにやらないとな。
「ンッ…クゥ…ファァ…♡アッ…♡」
よしよしだいぶほぐれてきたようだ。そろそろいいかな。また視線を感じる。今度はスズカが無表情でこちらを見ていた。一周走り終えて待っているのだろう。
「よし、アヤベもOKだ。スズカお待たせ。さて本格的にやろうか」
こうして練習が始まった。
「二人ともどうしたんだ?姿勢が崩れてるぞ?」
今日の二人は妙に姿勢が悪い。いつもと全然違う。
「そうかもしれないわね。違和感はあるわ」
「でも具体的にわかりませんね。困りました。」
「それじゃあ動画撮ってみよう。多分見ればわかるはず」
こうして軽く走ってるところを撮影する。
「ほらここ、手の振り方が…」
両脇からアヤベとスズカが覗き込む。耳が妙に当たるが距離が近いからだろう。それだけ真剣に見ているということだ。
「なるほど視覚的にはわかったわ。でも」
でも?
「実際に動かさないと分かりにくいですよね?」
なるほど
「だからトレーナーさんが触って教えてくれないかしら」
「そうすればすぐにわかりますよ。」
そうだな身体で覚える方が早くていいのは確かだ。
「そうしよう。せっかくだからこの様子も録画して後で見直せるようにしよう。」
「「!!」」
「いいですね!」
「そうしましょう!」
なんだか妙にノリノリだな。やる気があるのはいいことだけど。
「じゃあ交代で撮影してくれ。まずアヤベからやろうか」
「お願いね。」
俺はアヤベの後ろに周り手首を軽く握りながらゆっくり振る。側から見れば後ろから抱きしめてるようにも見えるかもしれない、しかしこれは指導なのでなんの問題も無い。
「…とこんな感じだ。…大丈夫かアヤベ?なんだか顔が赤いが?」
「だ…大丈夫… 動いたからじゃないかしら?」
「そうか?ならいいんだけど。無理はしないでくれよ。次はスズカだな。」
「はい、お願いします!」
すごい張り切ってるな。いいことだ。
こうしてスズカにも同じように指導した。ちなみにスズカには前から教えた。スズカも顔が赤い。風邪でなければいいが。
試しに二人に走ってもらったところかなりいいペースだった。もちろん一人ずつ録画してある。後で見直してみよう。
こうして練習は続くのだった……
「スズカさん、撮れてる?」
「バッチリです。アヤベさんの方は?」
「大丈夫よ。でも上手くいったわね」
「わざと姿勢を崩して教えてもらう時に触れ合うこと」
「さらに練習を録画する時に彼をメインに撮ることも」
「「これで捗るわぁ…♡」」
実はアヤベさんとスズカさん好きなんですよね。これ極秘事項なんですけど。今日は急に寒くなって雨まで降ってるから二人に挟まれて核融合反応してえなあということで生産されました。
このシリーズのアヤベさんとスズカさんは病んでたり病んでなかったりしますけど今日は病んでないですね。健全な練習風景です。普段は真面目に練習してるんですよ?週3から5くらいはイチャついてますけど。そもそもこの二人だとほっとくと勝手にオーバーワークしそうですからね。トレーナーといちゃつかせないと壊れちゃいますから。
RTTT3話でカレンチャンが「アヤベさん壊れちゃう」って言った時ちょっと興奮したのは第一級機密事項です。なおその後お出しされた特大爆弾でゲロ吐きそうなほどのダメージを負った模様。おやつシリーズ内の練習シリーズも続いたら良いなあと思ったり思わなかったりしてます。つまり予定は未定。