ピンクの魔人と共に   作:クー(無課金勢)

91 / 95
ドラクエ7が発売した……だと?
馬鹿な! 予約してないぞ!? 今から行けるか?(発売日当日の作者)


感情の矛先

 さて、いきなりだがダイジェストのお時間だ。

 

 【氷雪洞窟】その第一の試練を無事突破したオレ達が続いて辿り着いた場所は、あまりに広大すぎる大迷宮の中にある迷路の方の大迷宮だった。

 

 横幅も奥行も十キロメートル以上ある迷路を前に、当たり前のように反則しようとした坂上が迷路の上を進もうとし、ペナルティを食らって死にかけ。ハジメが壁を破壊して正面突破を試みようとしても、一瞬で修復されてしまう。そんなわけで、オレ達は仕方なく正攻法による攻略を目指したのだった。ちなみに、ハジメはその間ずっと女共といちゃついていた。

 

 ただ、望んだ場所を示す羅針盤があったのは幸運だっただろう。しかし道に迷う可能性が皆無とはいえ、今回の試練の敵は何も迷路だけではない。なんかさも当然のように、壁から魔物が生えてきたのだ。

 

 強さこそ大したことがなかったものの、約十二時間もの間、こうも何度もニョキニョキ生えられてしまってはたまったものではない。この流れ作業は酷く面倒なものだった。ちなみに、オレや天之河達が戦ってる間、ハジメ達はいちゃついていた。

 

 そして広大過ぎる迷路を進んでしばらくして、ようやくオレ達はゴールっぽい場所に辿り着いた……のだが、そこで再び足止めを食らう。

 

 ゲームでよくあるやつだ。迷宮内に隠された特定のアイテム持っていないと先に進めない系のアレ。羅針盤のおかげでストレートでゴールまで来てしまったオレ達は仕方なく、アイテム回収のため、再び迷路へと戻るのだった。……そこでもハジメ達はいちゃついていた。

 

 こちらには羅針盤がある以上、キーアイテムの居場所に関しては悩むまでもない。四つ必要であったそれをオレが一つ、ハジメが一つ、ユエ達で一つ、天之河達で一つ。分担してサクッと回収し終えたオレ達は次なる試練の場へと足を踏み入れる。その時もやっぱりハジメ達はいちゃついていた。

 

 そして現在、オレ達は鏡のように反射する氷の壁に囲まれた通路に辿り着いていた。

 

 トラップも魔物の襲撃もなく、ただ綺麗なだけの氷の通路。何もなさ過ぎて逆に不安を感じていたオレ達だったが、不意に天之河が立ち止まりキョロキョロと辺りを見回し始める。

 

「どうした天之河。いつもの挙動不審か?」

「いつも俺がおかしいみたいに言うな! いや、そんなことより今、何か聞こえなかったか? 人の声みたいな。こう囁く感じで……」

「ちょ、ちょっと、光輝くん、止めてよ。そういうのはメルジーネで十分だよ」

 

 『自分だけにしか聞こえない声が聞こえる』。なんか急に厨二病の初期段階みたいなこと言い出した天之河にホラー系が苦手な白崎が両腕をさすりながら抗議の声を上げた。

 

「他に何か聞こえた奴はいるか? シアと仁はどうだ?」

 

 いくらあの天之河の発言だからといえ、危険性があるなら完全スルーするわけにもいかない。ハジメはこの場にいる誰よりも耳の良いシアと魔力以外にも気によって索敵可能なオレへ確認を取る。

 

 ただ結果は、残念ながらNOだ。

 

「いいえ、私には何も聞こえませんでした。人の気配も、ここにいる皆さん以外には感じません」

「こっちも同感。近くにオレ達以外の人間はいないな」

 

 意識を集中させて辺りを探ってから、オレはシアと同様に頭を振りながら否定の言葉を返す。他の奴らも同意見みたいだが、本当にこの周囲に人の気なんか感じない。あったとしてもちょっとした魔物の気くらいだ。

 

「……確かに、聞こえたと思ったんだけどな……」

「ちょっと気を張り詰めすぎなんじゃねぇか?」

「……そうかもな」

 

 自分以外、誰も聞こえなかったからだろう。結局、天之河はそれを珍しく自分の気のせいであったと結論づけた。ただ、『なんだ、気のせいか……』はフラグが立った証だ。察したオレとハジメは索敵に意識を集中させる。

 

 それからも順調に進み、幾度かの分岐点を迷わず進んだ頃、再び天之河が立ち止まる。

 

「っ、まただ! やっぱり気のせいじゃない! また聞こえた!」

「こ、光輝?」

 

 必死に声の主を探す天之河。だがオレ達には何も聞こえてない。周りから突き刺さる困惑した眼差しに、今回も自分以外誰も聞こえなかったと理解したようで、天之河は更に声を荒らげた。

 

 "自分だけ”という状況が余程不安だったんだろう。ついには、天之河は虚空に向かって怒鳴り始めた。これはアレだ。ホラー映画で真っ先に死ぬタイプのやつだ。

 

「落ち着けよ天之河。おまえは勇者だろ。この程度で心を乱すな」

「っ、風磨。本当なんだ。確かに、俺は……」

「分かってる。おまえはそんな嘘をつく奴じゃない」

「えっ?」

 

 天之河は頭のネジが数本抜けてはいるが、一応は"善"側の人間だ。それがちょっと過激過ぎて勘違いとか思い込みが酷いが、少なくとも上手い嘘を吐けるタイプじゃない。そこに関しては、不本意だがオレも信用してる。シンプルにコイツは……100%ありえない妄想を真実だと思い込みがちってだけに過ぎないんだ。

 

 オレからの信頼が余程信じられなかったのだろう。天之河は目を丸くして呆然としている。なんとも失礼な奴だ。嫌いだからといって、全てを否定するわけないだろうに。

 

「一度目なら気のせいですんだかもしれないが、二度目はないだろ。大方、何かしらの干渉を大迷宮から受けてるんだろ。天之河だけにしか効かなかったのか、それとも天之河が最初の被害者ってだけなのか、それは知らんけど。まあ、警戒しておいて損はない」

 

 オレの推測にハジメ達が同意するような言葉を返し、天之河達は一度顔を見合わせた後、コクリと頷いた。

 

 気のせいで片付けるより、『不可思議な現象が起こった』=『迷宮からの干渉』と考えた方が違和感はない。天之河はなんか物凄く不満な感じを見せているが、取り敢えず落ち着いたようだし、オレ達は止めていた歩みを再び進める。

 

 それからも分岐路を迷わず進んでいく中、ついに天之河以外にも謎の声が聞こえ始めた。

 

 まず八重樫に、次にユエに、それから谷口、坂上、シア、ティオと次々とその謎の声の被害者は増えていく。しかも全員が、その声にどこか聞き覚えがあると口にしていた。明確に誰の声かは分からないが、間違いなくどこかで聞いたことのある声だと。

 

 そしてついに、その声はオレにも届いた。

 

――許さない

 

「……いや、普通に聞き覚えないな」

 

 囁くような声がするりと耳に入る。年季の入った低い男の声。年齢までは分からないが、間違いなくオレより年上だろう。

 

 いきなり聞こえた声に覚悟はしていたものの、ちょっとビックリして肩を跳ねたオレだったが、同時にある違和感にも気づく。

 

 天之河達に囁く声音はバラバラであっても、全員がどこか聞き覚えがあると言っていた。でもオレは知らない。こんな声の奴に会った記憶もないし、もし会ってたとしても絶対に忘れている。

 

――死んでしまえばいい

 

 その後も続けて何度もオレを責め立てる声が届く。しかし、その全てが別人のものだった。若い女の声。年老いた老人の声。声変わりすらしていない少年の声。中にはあからさまに人間じゃなさそうな雄叫びまで聞こえてきた。丁寧に翻訳までされて。

 

「ああ、そうか。これ自分の声だな」

「……うん?」

 

 唸りながらオレが考え込んでいると、唐突にハジメがそんなことを言った。その声にユエ達や天之河達も含めてハッと我を取り戻す。

 

「みんな、囁き声に聞き覚えがあるって言ってたろ? 俺もそうだったんだが、この声、俺の声だわ。親父の手伝いでゲーム制作に関わった時に、ボイステストで何度も自分の声を聞く機会があってな。自分の声って自分で聞くと意外に違和感があるもんだから気がつきにくいけど、確かに、その時何度も聞いた俺自身の声だよ、これ」

 

 ハジメの言葉に、全員が「ああ、そういえば」と得心のいった表情となったが、オレからすれば『なんだそれ?』という状況だ。どう考えても、あの声はオレのじゃない。この肉体なら声帯ぐらいいくらでも変えられるが、少なくともデフォルトで使ってるこの声とは間違いなく一致しないはずだ。

 

 違和感を抱くオレを無視して、ハジメ達は考察を進めていく。

 

「でも、だとすると、この声が言っていることって……」

「……あるいは、己の心の声……かもしれんの。色々と嫌な記憶が蘇って来るのじゃ」

「……ですねぇ。心の中を土足で踏み荒らされているみたいで凄く気持ち悪いです」

 

 白崎が眉根を寄せながら言い渋ると、ティオが後を継いで推測を述べ、シアが同意する。

 

 全体的に澱んだような空気が漂っていたが、空気を変えるため、八重樫が囁かれるような声にガン無視を決め込んでいたハジメとユエに何か対策でもあるのかと、問いかける。

 

 その返答は単純……気にしない。それだけだった。

 

 ハジメは変貌した自分が故郷に受け入れられるはずがない的なことを言われたようだが、『その時になったら考える』の精神で見事問題を先送りにしたようだ。まあ実際、未来のことなんて誰にだって分からない。気にしたって仕方ないんだからそれが多分正解だ。

 

 そしてユエの方も理由は同じだという。囁く声は過去受けた裏切りをネタにして揺さぶりをかけてきてるようだが、ハジメとの信頼はそのトラウマなんか余裕で上回ってるから問題ないということらしい。

 

 まあ、強がりなのは見て取れたが。

 

 オレはユエがどんなトラウマを抱えてるかなんて興味もないが、あの反応を見る限り、自分が何に揺らいでるのかすら気づいてないんだろう。ある意味、天之河に近い状態だ。あのイカレ野郎をずっと近くで見てきたからこそ、オレには分かる。

 

 一度裏切られた経験のある人間が唯一無二とも言える大切を手に入れた。だったら、もう裏切りは怖くない。そんな揺さぶるに心を乱すわけがない。だがユエの場合は正反対だ。裏切られることを怖がってるんじゃない。ユエの本心はきっと……

 

――()()()()()()()()()()()()()

 

 誰かを信じることじゃなくて誰かに信じられることを恐怖する。より正確に言うならば、誰かの信頼を裏切ることに恐れているに近いか。ただそれが分かったところで、オレに出来ることなんて何もない。せめてもの情けとして頃合いを見てからハジメにでも助言しておこう。

 

 まあ、今はそれは置いておくとして……

 

「ちょっとは我慢しろ発情期共!」

「「ッッ……?!」」

 

 オレは互いの信頼を再確認し、今にもヤリ始めそうな雰囲気を醸し出したハジメとユエに拳骨を食らわせ、無理矢理ストップをかけた。

 

 危なかった。あと一秒遅れていたら、こいつらディープなキスを始めるとこだったぞ。

 

「……おいコラ」

「……痛い」

「馬鹿かおまえら? ここは大迷宮だぞ、もうちょっと緊張感を持て。リラックスと油断はまったくの別物だ。何度か大迷宮を攻略したぐらいで調子乗んな雑魚共。こういう場所じゃあ何が起こるか分からない。そんなことも忘れたのか?」

「ハジメくん達を雑魚って言えるのは仁くんだけだと思うな……」

 

 オレの鉄拳制裁に、ハジメとユエが頭部を抑えながら滅茶苦茶口元を引き攣らせる。あからさまなブチギレ寸前だ。だが今回正しいのはオレだ。オレより弱いくせに、オレより緊張感が足りない。そもそも最初からこいつらいちゃつき過ぎなんだ。

 

 その証拠に、本来ならハジメ側であるシアとティオ、そして白崎がこっち側に立ってプンスカと二人を叱っている。

 

 それからしばらく、シア達から説教を受け続けたハジメとユエは頭のたんこぶを擦りながら(ユエは自動再生で一度治ったから二発目を浴びせた)、諦めたようにその怒りを受け入れた。そしてお説教が終わったタイミングを見計らってから、オレは声をかける。

 

「ところで、さっきの聞こえてる声が自分の声っていうハジメの仮設。どうもオレだけは例外みたいだぞ?」

「なに? どういうことだ?」

「そうだな……言葉で説明するよりも聞かせた方が早いか」

 

 やっと本題に入れたオレは、指を鳴らしてある"魔術"を行使する。すると、今もオレに囁き続けてる声がスピーカーを通したかのように周囲に流れ始めた。

 

 

 

――我々は許さない

 

――お前のせいで私達は

 

――一生恨んでやる

 

――罪は消えない

 

――貴方は必ず残虐な死を迎える

 

――貴様さえ、貴様さえいなければ

 

――殺してやる

 

――死ね

 

――死ね

 

――死ね

 

――死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね 死ね

 

――死ね!!

 

 

 

 恨み、怒り、憎悪、そして膨大な殺意。あらゆる負の感情が込められた悪意ある言葉が留まることを知らずに、周囲へと広がる。谷口と白崎が「ひゃあ!」と顔色を青くして悲鳴を上げたのを見てから、オレは両手を叩いてその"魔術"を止めた。

 

「……とまあ、こんな感じ?」

「……お前、いきなり何してんの?」

「いや、だからオレにさっきから語り掛けてくる声だよ。ちょっとおまえらにも聞こえるように調整してみたんだ。分かりやすいだろ?」

「もう囁き声ってレベルじゃないだろ」

 

 すぐには理解できなかったのか、それとも内容があまりに重かったからか、険しい眼差しをオレに向けながらハジメは問う。最初の方こそ、ポツリポツリと聞こえてくる程度の声だったんだが、だんだん人数が増えていくにつれて声がデカくなり、今ではもはや汚い合唱だ。しかもその全てから殺意を感じるんだから余計に質が悪い。

 

 なんかさっきのハジメとユエの桃色オーラの当てられた時より、雰囲気が暗くなってる気がしたが、まあこんなもの聞かされたら仕方ない。でもこれが一番手っ取り早く伝えられる方法だったし。

 

「それでどうだ? 聞いての通り、オレに聞こえてる声は全員別人でな。しかも揃いも揃って超ヘイト向けてきやがる。どうせオレが例外なんだろうが、さっきおまえらがしてた考えとは大分食い違うだろ? そこのとこ、ハジメの意見を聞いてみたくてな」

「いや、知るかよこんなの。また一人だけ面倒な状況になりやがって……」

 

 こめかみを抑え、苛ついたような反応を見せたハジメだったが、それでも悩んではくれるらしく、顎に手を当てて考え込んだ。これに関しては突然あんなものを聞かせたオレにも非はある。まあ、オレだけあんなもの聞かされてイライラしてたからストレス発散のためにやったのもあるけど。

 

 特に反論もなくハジメの返答を待っていると、谷口が恐る恐るという感じで声をかけてきた。

 

「ね、ねぇ……風磨君はその……大丈夫なの?」

「それは、さっきの聞き続けて大丈夫なのかって意味か?」

「う、うん……」

 

 まだどこか気分が悪そうにオレを見つめる谷口の後ろには天之河と坂上、八重樫もいる。どうやらこいつらの聞きたいことも谷口と一緒なのだろう。

 

「いやキツイぞ。ただ別にこれが初めての体験ってわけでもないからな。我慢くらいは出来るって話だ」

「だ、だったらどうしてそんなに平然としていられるんだ!」

「どうした天之河、そんなに血相変えて? まあ、でもおまえが平然としてるように見えてるんなら、オレも演技力もなかなか悪くないってわけだな。もしかして映画の主演いけちゃう? なんて?」

「……演技? 演技だって……」

 

 何やら急に熱くなった天之河については放っておくとして、オレはハジメのようになんとも思っていないわけじゃない。出来るだけ無視するよう心掛けてはいるが、それにも限度があるだろう。これまでにも似たような体験を夢の中でしたことはあるが、いくらなんでもこんな風に聞かされたらオレだって上機嫌にはなれない。

 

 だから今は、それを取り繕ってるだけに過ぎないんだ。天之河達から見て、それが平然としてるように見えるのなら、それだけオレの見栄っ張りが上手いということになるんだろう。オレはガキの頃から自分の弱みを隠して生きてきたんだ。たかだが谷口とか天之河程度に見破られるほど脆い仮面を被っちゃいない。

 

「……仁」

 

 ただやっぱり。八重樫だけは騙しきれなかったらしい。本当にもう、この幼馴染は察しが良すぎる。オレは滅茶苦茶心配そうな顔でこっちをじっと見つめてくる八重樫から視線を逸らした。

 

 そうこうしている内に、悩んでいたハジメが考えを纏めたのか、声がかかる。

 

「色々考えてみたが、やっぱり解放者の嫌がらせって線が一番濃厚だろ。解放者って例外なく仁のアンチだろ。だったら、【氷雪洞窟】の製作者、ヴァンドゥル・シュネーが仁の……いや、ここは魔人ブウのって言った方がいいか? まあとにかく、お前の精神を削るために専用の魔法で干渉する仕組みを大迷宮に組み込んでた。そう考えるのが妥当だと思うな」

「おお……なるほど、そういう考えもアリか」

「逆に仁はなんだと思ってたんだよ?」

「いや、普通に昔魔人ブウに殺された人間の魂が残ってて呪ってきてんだとばかり……」

「また随分と非科学的だな」

「何言ってんだ? ここは剣と魔法の世界だぞ」

 

 ハジメの推測には確かな筋もあるし、そうであると納得もできる。実際、これまでの大迷宮攻略では解放者達が試練ではなくマジでオレを殺しにかかってきていた。

 

 しかしなんというべきか、オレはなんとなく『そうじゃない』と心の隅っこで思っていたりもする。

 

 根拠はない。完全にただの勘だ。だがそれをオレは確信していた。自分自身のことなんだからなんとなく分かる。これは多分、大迷宮とは別のオレ個人の問題だ。もっと言えば、魔人ブウの本質に関わる問題なはずだ。

 

 そこから少しの間、オレとハジメ達は頭を悩ませたが結局これといった答えが出ることはなかった。そして最終的に、ハジメが「仁ならそういうこともある」という滅茶苦茶な理論で無理矢理話は終わる。

 

 これ以上進展はなさそうだったから、別に話を終わらせること自体は構わないが、せめてもうちょいマシな結論は浮かばなかったのか。オレは呆れたようにため息を吐くと、もうさっきの話のことなんか忘れズカズカ進んでいくハジメ達に少し不機嫌気味に付いていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 仁達が迷路に入り込んでから、もう三十時間もの時が経過しただろう。未だ、彼らは迷路の中を迷うことなく移動していた。羅針盤という反則アイテムがあるにも関わらずこのペースなのだから、本来の何一つヒントのない状況でここに迷い込んでしまえば、一体どれだけの時間ここに閉じ込められていたか考えることすら恐ろしい。

 

 そもそも、大迷宮は一日、二日程度で攻略できるよう設計されていないことは言ってはいけない。

 

 当然、魔法や魔法薬によって肉体的な疲労はないのだが、彼らも人間……何人か怪しいのもいるが、まあ人間だ。囁き声の影響も相まって精神的な疲労は無視できるものじゃない。

 

 何度かの休憩を挟みつつ進んでいた仁達だったが、それでも幸いだったのはシンプルに大迷宮としての難易度がそこまで高くなかったこと。精神的な干渉さえ除けば、【氷雪洞窟】の魔物やトラップは他の大迷宮と比べると随分と親切設計であった。

 

 とはいえ、その分精神的な攻撃が重く。もはや、光輝に関しては戦闘において使い物にならないレベルまで追いつめられており、ハジメと仁がもう少しでキレるというとこまで来ていた。

 

 そうして、一行は遂に、通路の先に巨大な空間と巨大な門があるのを発見した。

 

「ふぅ、ようやく着いたようだな。あの門がゴールだ。だが……」

「ん……見るからに怪しい」

「ですねぇ。大きい空間に出たら大抵は襲われますもんねぇ」

 

 ハジメは、いい加減迷路にも飽きていたのでゴールが見えたことによりホッと息を吐きながらも、魔眼石や感知系能力をフルに使って索敵を行う。経験則上、ゴール手前の大きな空間で何もなかったためしがないのだ。それに、ユエ達も激しく同意し、警戒感をあらわにする。

 

「……相変わらず、反応はねぇのな」

「どっちにしろ行くしかない。さっさと進もうぜ。そろそろこのASMRにも飽きてきた」

 

 やはり魔力反応は何も感知できなかったらしいハジメと『どうせ戦うんだからもう行こうぜ?』と長すぎる道のりに退屈している仁が先陣を切り、ハジメ達も後に続く。

 

 そして、部屋の中央まで歩を進めたとき、案の定、それは起こった。

 

「あ? ……太陽?」

 

 迷宮内ということを考えれば本物であるはずがないが、突如、頭上より降り注いだ光とそこから確かに感じさせる熱に見上げたハジメは"太陽"だと錯覚した。

 

「ハジメ、上だけじゃなくて周りも見てみろよ。どうも、ヤバい匂いがプンプンだ」

 

 視線が擬似太陽に集中していたハジメに仁が注意を促す。それに従って視線を周囲に巡らせたハジメはその異常事態に目を丸くした。

 

 いわゆる、ダイヤモンドダストというやつだろう。空を覆う雪煙を貫いて差し込んだ陽の光が空気中の細氷に反射し、周囲の全てが煌めいていた。

 

 それだけならただ綺麗な景色に過ぎなかったかもしれないが、仁の言うように些か様子がおかしい。というのも、煌きが明らかに強すぎるのだ。しかもその輝きは、刻一刻と増している。

 

「……来るぞ! 全員、防御を固めろっ!」

 

 仁にはシアのような未来を視る力はない。だが魔人ブウの肉体を得たことでその直感は異常なまでに研ぎ澄まされていた。攻撃が来る。そう判断した仁は呆然としているメンバーに声を張り上げる。

 

 そして、その判断は正しかった。

 

 反射的に一塊になり、ユエと鈴が"聖絶"を展開したその瞬間――閃光が駆け巡った。

 

「っ、まるでレーザー兵器だなっ」

 

 ハジメの言う通り、部屋の宙に浮かぶ幾百の輝く氷片は、溜め込んだ光をレーザーの如き熱線として解放したのだ。

 

 特に、ハジメ達だけを狙ったわけではないようで、部屋の中を純白の細い光が縦横無尽に奔り、氷壁や地面にその軌跡を描いていく。ユエと鈴が張った"聖絶"にも、ビッーー! と音を立てて傷を付けながら通り過ぎていった。

 

 氷片から放たれる閃光の軌跡は完全にランダムのようで、宙に浮く氷片が回転したり移動したりするのに合わせて、無秩序に光の軌跡を奔らせた。氷壁や地面に、あっという間に幾条もの傷ができ、その度に新たな氷片が撒き散らされる。

 

 更に、まるで天空の擬似太陽に落とされているかのように上空を覆っていた雪煙が広間に降りてきた。このままでは、数秒もしない内に【ハルツィナ樹海】並に視界を閉ざされてしまうだろう。

 

 ハジメは全員に指示し、ユエが鈴に声を掛けつつタイミングを図って"聖絶"で自分達の身を守りながら強行突破を決行した。そしてハジメの号令と共に全員が一斉に駆け出す。その間も、熱線は容赦なく盾状の"聖絶"を襲い、みるみると障壁の輝きを削り取っていくが、その度にユエと鈴が修復してしまうので、出口である門まで百メートル程度なら何の問題もなく通り抜けられるかと思われた。

 

 しかし、やはりと言うべきか。そう甘くはなかったようである。

 

 上空から迫る雪煙から、大型自動車くらいの大きさの氷塊が複数落ちて来たのだ。かなりの重量があるようで、落ちた衝撃により地面が砕けてクレーターが出来ている。向こう側が透けて見えるほど透明度の高い氷塊で、いわゆる純氷というやつなのかもしれない。胸元には、わかりやすく赤黒い結晶が見えていた。

 

「チッ、本命か」

「一、二、三…………ほぉ、全部で十体か。ちょうど一人で一体やればいける数だな」

 

 氷塊は一気に形を変えて体長五メートル程の人型となった。片手にハルバードを持ち、もう片手にはタワーシールドを持っている。その数は全部で十体。ちょうど仁達と同じ数だ。ゴーレムのようにずんぐりしていて、横列となって出口を塞いでいる。

 

「さーて、一番槍は頂くぜ」

「おい仁! 待ッ――」

 

 ハジメが号令するよりも早く、待ちきれなかったと言わんばかりに仁が突進する。彼も彼で、精神的に負担を掛けてくる大迷宮にストレスを抱えていたんだろう。フロストゴーレムをサンドバックにする気満々である。

 

 一瞬でフロストゴーレムの懐に入り込んだ仁が拳を突き放つ。当然フロストゴーレムの構えたタワーシールドに阻まれるも、まるで紙を突き破るかのように貫通。盾ごしに頭部を掴むと、そのまま頭を握り潰した。一応、この大迷宮内では最高に近い耐久力を持つ魔物なのだが、仁が相手ではコレである。

 

「ああクソッ、あの馬鹿に続け!」

「行きますよぉ!」

「蹴散らしてくれるのじゃ!」

 

 頼れるものの当たり前のように独断で行動したがるチームワーク力のない親友に頭を抱えながら、直ぐさまガンスピンさせてリロードしたハジメの号令に、シアとティオが応えつつ、炸裂スラッグ弾とブレスを放った。同時に、防御に専念しているユエと鈴以外のメンバーも、その技を解放する。

 

 そしてその全てが――()()()()()()()

 

「え……ホワイ?」

「は?」

 

 ハジメの放った紅く輝く弾丸は、真っ直ぐに仁へと突き進んだ。位置的に考えれば射線上に仁がいただけとも考えられるが、当の本人が自分のしたことを理解できないといった唖然とした表情をしていることが、何より雄弁に不測の事態であることを物語っている。

 

 それと同時に、シアの炸裂スラッグ弾が、ティオのブレスが、光輝の輝く斬撃と衝撃が、雫の気の刃が、龍太郎の衝撃波がハジメと同じく仁に急迫する。

 

 振り返った仁は目の前に迫ってきていた味方からの攻撃に呆然とし、たった今戦っていたフロストゴーレムと仲良く肩を組んでその全てを受けた。そしてほとんど巻き添えを食らったようなフロストゴーレムを残して仁はコートに付いたホコリを払いながらほとんど無傷の状態で爆煙の中から現れる。

 

「……おまえらなんのつもり?」

 

 地響きを立てながら迫るフロストゴーレムと既に頭上数メートルの位置まで降りてきている雪煙。のんびりしている暇はないのだが、首を180度回転させて振り向いた仁はあからさまに青筋を浮かべて問いかける。まだ大丈夫だが、これ以上はまた先程のように噛みつきそうな勢いだ。

 

 自分の行動に呆然としていたハジメ達は、全員が驚愕に唖然としていた。

 

「何だ? なんで俺は仁を……。まさか俺も干渉された、のか?」

「奴等を攻撃する直前、囁き声が聞こえた気がしたが……もしや」

「意識誘導された……ってことですか?」

「……厄介。無意識領域に干渉されるのは解除が難しい」

「おーい。おまえら考察タイムに入る前に言う事あるだろー!」

 

 無意識の内に体が勝手に動き、標的を変更した。自身の身に起きたその異常に気づいたハジメ達は攻撃の手を止め、剣呑に目を細める。その間、仁はフロストゴーレムの相手をしながらハジメ達に声を張り上げ続けていた。

 

 一向に謝罪の意思を見せないハジメ達に青筋を浮かべた仁は軽く腕を振るって風を起こすことで残りのフロストゴーレム達を敢えて殺さず吹き飛ばし、続けて光輝達の方へと視線を向ける。自分の行動に呆然としていた光輝達は、その視線に我を取り戻すと同時に激しく動揺を示した。

 

「ち、違う! 俺は、そんなつもりなくて……気がついたら……ホントなんだっ!」

「あ、ああ、そうだぜ! 風磨を攻撃するつもりなんてなかったんだっ! 信じてくれ!」

「ごめんなさい、仁! でも、自分でもわけが分からないのよ。敵を斬るつもりだったのに……」

「よし、許す!」

「早くない!? 風磨君それでいいの!」

 

 必死に弁明する光輝達。彼らもほとんど無意識の内に体が勝手に動いて標的を変更してしまった事実にどうすればいいか分かっていなかった。ただ少なくとも"悪かった"と感じている時点で当たり前のようにガン無視するハジメ達よりマシだと仁は速攻で許す。

 

「チッ、面倒だな」

「いや、確かにそうなんだがおまえはまず謝れよ」

 

 魔法で洗脳でもされたのなら、再生魔法でも香織の状態異常回復でもかければ事足りる。しかし、あくまで単純な意識誘導、それも無意識への干渉となると流石のユエでも手が出しづらい。どちらかと言えば、魔法的な要素よりも医学的な要素の方が強いからだ。

 

 その上、ハジメ達にまで影響が出ているというのもよくない。もしこの干渉を受けているのが光輝達だけであったのなら、使えない奴全員戦闘不能にしてやればいいだけだ。だが今のところ影響を受けていないのは仁ただ1人。そんな強硬策を取るわけにもいかない。

 

「もういっそのこと仁を的にして奴らごと爆散させるか……」

「それやったら冗談抜きで半殺しにするからな~!」

 

 一気に面倒そうな表情になったハジメが、仁を見つつ物騒なことを言い始めた。叩いて直す昔のテレビではないし、そもそもハジメでは仁には勝てない。2人共それが冗談であるとは分かっていたものの、『化け物共の喧嘩に巻き込まないでくれ』と光輝達は頬に冷や汗を流しながら一歩後退る。

 

 そんなことをしている内に、とうとう上空を覆っていた雪煙が地上に降りて来てしまった。

 

「もうっ、結局、どうするの!」

 

 前方には通せんぼするフロストゴーレムの群れ。既に隣合う者すら見えにくくなってきた視界。同士討ちしかねない味方。思わず立ち往生してしまったハジメ達に、必死な形相でレーザー攻撃を防いでいる鈴が声を荒らげた。

 

「……行けるか?」

 

 刻一刻と雪煙によって視界が閉ざされていく中で、ハジメは不意に頭上を見上げた。そこには今もなお雪煙を落とすかのように輝きを放つ疑似太陽。その時、ハジメの中にとあるアイデアが浮かぶ。

 

「仁!」

「おっ、なんだハジメ? ついに謝罪する勇気が――」

「あの太陽ぶち壊せ!」

「ほへ?」

 

 仲間の姿が消えゆく刹那、ハジメが声を張り上げる。仁はその言葉の意味を理解するのに多少の時間を要したが、数秒してハジメのやりたいことを理解すると、楽し気に笑みを浮かべる。

 

「そうか、そういうことか! はは、面白い。任せておけ! ただぶっ壊すだけなら得意分野だ!」

 

 仁は雪煙に隠されながらもその奥から輝きを見せる疑似太陽を見上げ、掌に気を集める。そして生意気にも天空を我が物とする太陽へと向けてエネルギー波を放った。

 

「消えろーーっ!!」

 

 雪煙の奥へと吸い込まれていくエネルギー波。その数秒後、太陽は異常なほどに強く輝き、そして内から弾けるように爆発した。空には、打ち上げ花火のような輝きが広がる。

 

「……うっそん」

「え、ええ……」

 

 疑似とはいえ太陽の破壊というとんでも行動に香織と鈴が信じられないものを見たかのように呟く。勿論その反応は彼女達だけじゃない。光輝達は当然として、ユエやシアも同様に目を丸くしていた。

 

 天空に佇む太陽は今回の試練の核に近い役割を担う。だからこそ、その耐久力は他とは比べ物にならない。それこそ、今仁達が戦っているフロスト―ゴーレムの数十倍の耐久を誇るだろう。

 

 それをあっさりと破壊して見せた仁に、そして仁ならそれが出来ると判断したハジメにも、誰もが驚きを隠せない。

 

 疑似太陽が破壊された。ならばその影響を受け、今なお地上に落ちてきていた雪煙は、溜め込んでいた光をレーザーの如き熱線といて解放していた宙に浮かぶ幾百の氷片は、一体どうなるだろうか?

 

「煙が……」

「煙だけじゃない。レーザーももう来ねぇ。……これならっ!」

 

 煙は再び上空へと昇り、レーザーを放っていた氷片はただの無害な塊へと変わっていく。つい先ほどまで自分達を襲っていた脅威の排除に、光輝は目を見開き、龍太郎は"やりやすくなった"と深い笑みを浮かべる。

 

「よし、ハジメ。これでいいんだよな?」

「ああ、上出来だ」

「ただあの感じだと、またすぐに元通りになるな。あんま時間はないが、大丈夫か?」

「わかってる。お膳立てはしてやった! 全員、遠慮せず襲って来たゴーレムをぶち壊せ!」

 

 意識誘導への対策はまだ出来ていない。だが邪魔な雪煙とレーザー兵器は一時的にではあっても無力化した。これなら例え味方からの攻撃であっても警戒していれば無様にやられるなんてことはないはずだ。

 

 だからこそ、ハジメはその言葉を放った。狙われたのは仁だけなのはある意味運がいい。仁ならば、自分達のフレンドリーファイアくらい、どうとでもできる、と。

 

「オレも手を貸そうか?」

「いいや、止めとけ。多分、今回の試練は1人1体倒せってことだろ。余計な手助けはむしろあいつらの足を引っ張ることになる」

「やっぱそうか。じゃあオレは先にゴールで待ってるぜ」

「ああ、俺もすぐに行く」

 

 仁からの提案をハジメは否定する。大迷宮に挑むと自分で決めておいて、おんぶに抱っこでは話にならない。この程度の事態くらい自分でどうにかすべきだということだ。ここに来るまでにも、やりすぎなくらいフォローはしたのだから。

 

 と、その時、ゴゥ!! と、そんな豪風と共に透明に近い氷のハルバードが振り下ろされた。しかしハジメは、スっと片足を下げて半身になることであっさり回避する。襲撃者はもちろん、フロストゴーレムだ。

 

「さて、じゃあさっさと終わらせるか」

 

 ハジメにも意識誘導は効いている。だがそれでもフロストゴーレムを粉砕するくらいハジメなら簡単なことだ。

 

 意識誘導はあくまで遠距離攻撃にしか作用しない。だったら、近距離で戦えばいい。それはハジメの本領を発揮できるスタイルではなかったが、別に苦手なわけでもない。それこそ、今のハジメなら魔法も技能も使わずに素手でもフロストゴーレムに勝てるだろう。

 

 だがそれではハジメが納得しない。無意識を操られ仲間を攻撃する。それを恐れて近距離での戦いを強制させられることに納得がいかなかった。だからこそ、ハジメは敢えてフロストゴーレムから距離を取り、シュラーゲンを構えた。

 

「砕けろ」

 

 離れたハジメを追って突進するフロストゴーレムへ銃口を向け、引き金を引く。

 

 無意識領域に干渉されるのなら、それがなくなるくらいまでに全神経を集中させればいい。ハジメは思考の全てをフロストゴーレムへの殺意に変換し、その他全ての思考をシャットアウトする。そうすることでハジメは誘導される意識の隙すら塗りつぶした。

 

 故に、

 

 ドゥッ!! という音と共に、フロストゴーレムは上半身ごと魔石を吹き飛ばされて木っ端微塵となった。

 

「なんだ、結構楽勝じゃねぇか」

 

 あっさりと試練をクリアしたハジメは、今もフロストゴーレムと戦っている光輝から既にゴールの扉の前で待つ仁へと向けて飛んで行った斬撃と衝撃に視線を向けた後、肩を竦めてゴールに向けて悠然と歩み始めるのだった。




・氷雪洞窟第二の試練 囁く声
原作でもハジメ達……主に光輝達を苦しめた自分自身を弱さを嫌でも突きつけてくる囁くような声。挑戦者本人の声で発せられることと、その内容から多くの挑戦者がそれに苦しめられてきた。
原作通りハジメ達は余裕の無視で、光輝達だけがその影響を強く受けてはいるが、何気にユエが無意識的に受けているダメージが大きい。本人はそれに気づいていない。
仁はまったく知らない第三者達からの殺意がたっぷり籠った言葉を囁かれまくっているが、本人はキツイけど我慢できるくらいの模様。
仁だけが他とちょっと違う仕様なのに関してハジメは大迷宮の仕組みだと推測し、仁は呪いか何かだろうと考えていたが、その真相は意外と単純で……
これ書いてた時、作者は"死ね"という文字を見過ぎてゲシュタルト崩壊しました。

・速報!! 太陽が破壊! 洗濯物の運命はいかに!
ドラゴンボール恒例の惑星破壊。とはいえ、あくまで"模擬太陽"であるため、破壊する難易度はそれほど高くない。
フロストゴーレムと戦う際、「レーザーと煙がなければいくら天之河達でも勝てるだろ?」というハジメのちょっとした気遣いによって仁に破壊を命じた。いきなりぶっ壊される太陽の身にもなって欲しい。
太陽が破壊されれば、雪煙が落ちてくることはなく、宙に浮かぶ氷片に光が吸収されることもなく、ビームが飛んでこない。恐らく原作時点でのハジメも疑似太陽の破壊は可能であったが、壁だろうが魔物だろうが、なんでもかんでも再生する【氷雪洞窟】の性質上その選択を選べなかったのだろう。
全力の一撃で破壊しても、そう時間もかからずに再生されたらあまりにも労力が釣り合わなさすぎる。
だが残念、こっちの世界には(魔人ブウ)がいる。何度再生しようが気軽にワンパンできる以上、太陽を破壊することで生じるデメリットよりメリットの方が上回った。

・フロストゴーレム戦で皆が仁を攻撃した理由
シア、ティオは相変わらずなんか気に入らないからであり、光輝と龍太郎は異なる理由での嫉妬。ハジメと雫は本人ですら理解していなかった内に秘めた負の感情を刺激された結果。ユエはシンプルな嫌悪感から。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。