「行方さん、今夜の泊まる所はどうするんですか?」
「うーん...」
南乃の居場所をつくってやると言っておきながら、リアルな意味で二人とも居住地がない。
「いいところがあるかもしれない。」
ガシッ!
「ん?」
南乃は後ろから行方に抱き抱えられた。そして...
。。。
ビュゥーーーーーン!!
ヴァアッ!シュウゥゥーー!
「......!!」
二人は空へ舞い上がり、そしてビル郡の間を加速しながでらすり抜けて行く。
「行...ぇ...さ...ん。お、降ろし......て...!」
ジェットコースターは、いくら速かろうと鉄筋の中をすり抜けようと、コースのレールを走ると確信があるため安心して乗ることが出来る。
だが、自分を抱き抱えている彼女はかなりのスピード
で狭いビルとビルの間をスレスレで通り抜けている。
、
、
、
「ア...アタシ死ぬかと思った...って、えぇぇぇ?!」
自分がいた建設会社のビルよりも、いや、周りのビル群よりも遥かに大きく高い建物が目の前にそびえ立っていた。
「...えーと、ウスキヌシールドコーポレーション?」
「んー、アンチスキルの防護服とか建物の避雷針とかつくってるって言ってたかなー?」
「言ってた...って、ここの誰かが知り合いか何か?」
「えいっ!」
バァアァァーーーン!!
「え?!何?」
行方が門の辺りを殴った瞬間、光りと共にビルの周り全てに張り巡らされているバリアのようなものが浮き出、行方の拳に光が集中する。
そして光は消え、辺りは普通の風景にもどっていた。
「洸希(こうき)〜!いるー??」
“こんな呼び出し方するなんて。やっぱり行方、アンタね?イイわ。ちょうど帰った所だし。話は通してあるから。”
どこにあるかは分からないが、周辺のスピーカーから少しとんがった声の女性の声が聞こえてきた
「おじゃま〜♪」
「ちょ、ちょっと行方さぁん?」
スタスタとビルに向かって歩く行方の後を急いで追いかけ、中に入ると......
スーツやメイド姿の使用人たち
『洸希お嬢様のご友人の方ですね。お話は伺っております。』
奥のエレベーターの道一直線に使用人たちが左右に並び、出迎えていたのだ。
“最上階へ向かいます”
「いや〜、このガラス張りのエレベーターも久しぶりね〜」
「ゆ、行方さん?!さっきのビルのバリアみたいはものは?!さっきの声の人は?お嬢様の友人って?」
「そ、そんなにいっぺんに聞かれても...うん。さっきの声の子は私の中学の時の友達なんだ...。」
「中学の時の?行方さんは今は高校生?」
...先程まで楽しそうな表情を浮かべていた行方の顔が、少し沈む
「中学は......中退したの。ちょっとしたことがあってね...。通っていたら今は中学3年生かな。」
「そ、そーなんですか...」
自然な流れで触れてしまったが、触れてはいけない部分なのかもしれない
...
「で、彼女の名前は薄絹 洸希。私の幼なじみで、私がいた同じ中学にまだ通ってる。このウスキヌシールドコーポレーションの社長令嬢ね。」
「へー、.........ってええぇ!?!そんなお金持ちが幼なじみなんですか?!」
「......まぁ、私がいた学校じゃ普通だけど...」
“56階です。”チーン
そのお嬢様がいる最上階なだけあり、豪華だが気品も兼ね備えた黒をイントネーションとした飾り付けが奥の部屋までの廊下にされている。ただ表面的にリッチさを追求していた暮らしなれた建設会社のビルとは大違いだ。
ガチャ...
ビュュン!!
「はぁぁぁーーー!!」
「ええ?!」
部屋のドアを開けた瞬間、行方は奥の椅子に腰かけている少女に向かって加速し手前で舞い上がり、右手のストレートパンチをいきなり食らわそうとする
「ベクトル5倍!抗力3倍!」
バァアァァーーーン!
(あれは......)
ビルの門でみたバリアと同様の光が腰かけている少女の周りに張り巡らされ、飛びかかってきた行方の拳を受け止める。
(どんなエネルギー力でもベクトルを操る行方さんから防御するって...いったい...?)
「相変わらずな挨拶ね。行方?」
「そっちこそ反応が鈍くなったんじゃない?洸希。」
前回でてきたフロイラインや滝壺さんにはお気づきでしたでしょうか?他にもキャラには未来の禁書目録の人達を使っているので、是非発見してみてください。
ではでは。