ホロメンとの高校生活   作:主義

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主人公を攻略するゲーム?

ボクこと…天音かなたはパソコンに向かい合っている。

 

この学校には裏サイトのようなものがある。

 

 

 

そしてそれは学園内では絶対に発売できないようなものが出ていたりする。僕も普段はこんなサイトを見たりしないけど、今日に限っては違う。

 

本当か分からないんだけど、『先輩を主人公とする、恋愛シミュレーション』が売られているらしい。最初に聞いた時はそんなことあり得ないと思ったけど…実際にそれをやった友達が居て、その友達がいうには「とってもいいよ!!先輩がマリンものに!!」って言っていた。

 

 

さすがにあんなに興奮していたということは虚像ではない。

 

 

 

それから学校の裏サイトに入って…探してみると確かに『SchooLlife』というゲームがあって、そのゲームの登場人物の声が先輩の声だった。ボクはすぐに買った。もう即決。

 

 

ゲームを起動するとそこには『SchooLlife』と大きく書かれていた。

 

「…始めようかな」

 

スタートボタンをクリックするとどうやら自分のキャラクターの名前を決められるようだった。ボクは十分ぐらい悩んだ結果として…『天音かなた』で始めることにした。こういう時は普通、フルネームで入れないかもしれないけど、本当に先輩との恋愛シミュレーションゲームなんだとしたらやっぱり名前で呼んで欲しいし。それに姓と名前で分かれていることもあって多分、上手くいけば名前で呼んでもらえるようなこともあるのかな。

 

 

そして次に『先輩』『同級生』『後輩』という選択肢が出た。

 

 

「本当にすごいなぁ。こんなに色々と選択ができるってことはそれぞれ全然違う、ルートなのかも。そうだとしたらかなり作り込まれている。単純計算でも三ルート分のストーリーがあるってことだし」

 

 

 

 

最後は自分の一人称についての問だった。これは入力形式で選択する感じではなかった。ボクはそのまんまで『ボク』にした。

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

ゲーム

 

ここは恋愛高校。市内でも屈指の進学校。そして今日はその恋愛高校の入学式。

 

そして今年から…少女はこの学校に通うのだ。少女は桜が舞い散る道を…希望や不安を抱きながら歩いている。これからの高校生活に対して…色々と考えることもあるが、少女の中では希望の方が大きい。

 

??『落としましたよ』

 

その瞬間…ボクの思考は一瞬止まりかけた。その理由は…本当に先輩の声だったから。ボクは先輩の声が大好きだからこそ、機械で作っていたり、似ている声の人が喋っている人でも区別が出来る自信がある。だけど、そのボクが断言できる。この声は先輩の声。

 

 

『あ、ありがとうございます!』

 

 

先輩『もしかして新入生ですか?』

 

 

『はい!』

 

 

先輩『だとしたら少し急がなきゃかも』

 

すると先輩は腕時計を見せてくれて、新入生の集合時間まであと5分に迫っているということを教えてくれていた。

 

 

先輩『急いで行ってくるといい。それじゃあ…またどこかで会えたらね』

 

 

『はい、本当にありがとうございます!』

 

 

 

 

「え、なにこれ…すごい」

 

ボクの感想はこれだった。普通にゲームと発売してもおかしくないぐらいのグラフィックだし、よくこれを生徒だけで作れたものだと思ってしまった。それに先輩のボイスがあるってことは先輩がボイスを提供したってことなのかな。だとしたら、先輩は自分の恋愛シミュレーションゲームが発売されているって知っているのかも。

 

 

部屋の時計を確認するとまだ20時を指していた。明日の学校のことも考えて日付が変わるまでは出来る。

 

 

 

 

 

それからボクはやり続けた。ここまで夢中になったゲームは生まれて初めてかもしれない。だって完成度が高くて、声も先輩だし、これは先輩を好きな者としては楽しめない要素がない。全てのことが…良すぎる。

 

先輩『大丈夫?』

 

 

『撫でてくれたら痛みが治まるかもなぁ』

 

 

先輩『じゃあ…はい。痛いの痛いの飛んでいけ~』

 

 

 

 

 

「せんぱい~~」

 

本当にこのゲームを買ってよかった。この製作者には本当に感謝しかない。ここまで完成度が高い者を発売してくれて……。

 

 

もちろん、そんな風に夢中になると時間を忘れて気付いた時には……午前7時。ほぼ丸半日ぐらいずっとゲームをしていたことになる。本当にそれでも飽きらないし、早く続きをプレイしたい。だけど、さすがに学校をサボるわけにはいかないので…目にクマが出来ちゃったけど…必死に目を開けて学校へと向かう。

 

 

 

 




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