ホロメンとの高校生活   作:主義

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補修を受ける主人公

体育祭も終わって…二学期最大の期末テストも終わりを迎えた。多くの生徒はこれから来る、クリスマスに思いを膨らませるような時期。

 

 

「なんで…こんなことに」

 

 

「ほら、ここ間違えてるよ」

 

 

「あ、すいません」

 

指摘されたところを消しゴムで消してから…指摘してくれた人の方に視線を移す。

 

 

「それにしてもまさかキミと会えるなんて…補修の監督を引き受けて本当によかった」

 

 

「僕は『補修』を受けるほど…悪い点を取るとは思いませんでした」

 

今回の期末テストの点数は圧倒的に悪かった。ここまで悪いともう悔しいという気持ちもなくなってしまうほど。そしてそれほど悪い点を取ったとなると…『補修』に呼ばれるのは必然。

 

 

「すいちゃんは…後輩くんと二人切りでうれしい」

 

 

「そう言えば、なんで二人だけなんですか?僕みたいに悪い点を取った人ぐらいいると思いますけど…」

 

 

「あ~他の子たちは違う教室で見てもらってるんだよ」

 

 

「なんでですか?一緒にやっちゃった方がいいんじゃありませんか。手間も掛かりますし」

 

 

「だって、すいちゃんが後輩くんと二人きりが良かったんだもん」

 

 

「…え、星街先輩の我儘で?」

 

 

「うん!すいちゃんはこう見えても…偉いからね」

 

そんな我儘が通ってしまうんですかと言おうかと思ったけど…星街先輩ぐらいの人気があればそこら辺はどうにでもなるのかも。

 

 

「それにしても…後輩くんって勉強とか普通に出来る方だと思ってたかも」

 

 

「僕はそんな何でも出来るような人間じゃないですからね。ただの平凡で勉強が苦手な男子高校生です」

 

たぶん、かなり落ち着いている性格の所為かもしれないけど、頭はよく見られる方が多いんですよね。本当はそんなことないのに。

 

 

「でも、そういうところもいい。やっぱり一人ぐらい欠点があった方がいいし」

 

 

「いや、僕は欠点だらけの人間ですよ」

 

この先輩は話を聞いているとまるで僕のことを完璧だと思っているように聞こえて来るんですけど…。

 

 

「そんなことない思うけどな。すいちゃんが先輩としてキミのことを見ているけど、キミは本当によくやっていると思うよ」

 

 

「そうですか?」

 

 

「うん、だからもっと自分に自信を持っていいと思うよ」

 

 

「そうですかね」

 

まるで僕が自分に自信がないことを知っているかのよう。僕はずっと自分を欠点人間だと思っているので自分の秀でているところはないと思っている。それは他者に言われたことじゃなくて、自分で。

 

だけど…少しは星街先輩がいうように自分に自信を持った方がいいのかも。

 

 

「そうですね。ちょっとは持ってみます」

 

 

「そうだよ」

 

それからちょっと雑談をしながら僕は星街先輩に分からないところを教えてもらう。

 

 

 

 

「星街先輩って頭いいんですね」

 

 

「そうだよ。すいちゃんはとっても頭が良いの」

 

星街先輩は謙遜する素振りを一つも見せない。ここまで自分に自信があるのも本当にすごいと思う。自分とは全然真逆の存在。普通に学校生活を送っていれば絶対に関わることがなさそうな人なんですよね。

 

 

「すごいです。やっぱり星街先輩はちょっと違いますね」

 

 

「そうかな?別に普通だと思うよ」

 

本人の中では普通過ぎて…別に何も感じないのかもしれない。

 

 

「そう言えば、後輩くんはクリスマスパーティは来ないの?」

 

 

「どうですかね。今のところはまだ何も決めていないですね」

 

うちの学校にはクリスマス当日に体育会でパーティが行われる。その日だけは体育会での飲食もOKで色々な出張サービスも使って高級寿司などもあったりするぐらい。このお金はどうなっているんですかと思ってしまう。

 

 

星街先輩は僕のペンを持っている方の腕を抱きしめてくる。その所為で書けない。

 

「え~~きてよ~」

 

 

「その感じだと星街先輩はクリスマスパーティに行くんですか?」

 

 

「うん、さすがに行かないわけにはいかないよ」

 

 

「なんでですか?」

 

 

「だってすいちゃんはクリスマスパーティの実行委員会の委員長だもん。さすがに委員長不在はマズイでしょ」

 

 

「それはそうですね」

 

委員長不在とかは聞いたことないですしね。

 

 

「後輩くんに会いたいし、来れば盛り上がるしさ」

 

 

「いや、僕が来たぐらいで盛り上がるとかあり得ないですよ。まず、僕を認知してもらっているのはクラスの人ぐらいですよ」

 

星街先輩ぐらいになれば全校生徒が知っているような人ですけど。

 

 

「ううん。後輩くんはかなり人気ものなんだよ」

 

 

「そんなことないですって」

 

 

「それがあるからすいちゃんが怖いんだよ。もしかしたら、後輩くんを誰かに取られちゃうんじゃないかと思って」

 

 

「いや、僕は誰にも取られませんよ」

 

 

「取られちゃうの。気を緩めていると」

 

なんか星街先輩の中で僕は一体どんな風に見ているだろうか。僕は普通の生徒ですし、知名度もない。勉強が苦手で補修を受けている生徒。

 

 

「そんなことないと思いますけど…」

 

 

「あ、そう言えば、話は戻るけど来てね」

 

 

「今はまだ確定では何も言えませんけど、今のところは保留とさせてください」

 

ここで『行ける』とか無責任なことを言って、行けなかったら星街先輩に申し訳ないですし。

 

 

「まあ、そうだね。それにまだクリスマスパーティまではなれてるしね」

 

そしてそれからは補修という名の雑談を繰り広げて…時間は終わってしまった。

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